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あの名作が、ついに復刊! 白泉社様ありがとうございます!
名高い作品を、拝読。大作に酔いしれました。一冊に一代人生が詰まっています。ロマンスが中心ではなく、落語を通して人生ドラマが主軸にあるので大変骨太なストーリー。唯一無二。読み応えありました。
新装版の表紙も同じ山田ユキ先生が描かれているのに、がらっと雰囲気が変わって驚きます。
落語家が、笑っていない。透明感のあるたたずまいがとても趣があります。噺家さんの羽織の色が黒でないのは真打ではないという印。まだ若い頃の要かと思われます。
落語家の師匠、弟子二人。
「座布団」は要の落語家としての誕生と成長、そして師匠との関係が描かれています。
過去と現在を行き来する描かれ方。思い返す過去は昭和。電話帳、フォークソング、料亭での乱痴気騒ぎも、パワハラ番組もバブル当時なら考えられる。
師匠・山九亭初助の演目の女の様子に憧れて落語家になることを決める要。
要は師匠のように男を狂わすことは出来ず、
けれど師匠も要のように一途にはなれない。
とって変われぬ自分でしか演目は出来得ない。
男が女を演じたいと、女の心を推し量る二人の心情が興味深い。
粋なようでいて人間くさいヒューマンドラマ。まるで落語のような人生、いや、落語そのものが日常なのだなあ。読み終えたあと、小噺を聞きたくなります。
「花扇」を読んだ後でこの作品に戻ると、要と寒也、この二人はなんとも“落語的に出てきそうな人物”だなと感じる。江戸っ子の、軽快で、チャキチャキした感じ。最後、要の甥っ子に手を出そうとする寒也に驚きましたが、(花扇を読むとどうやら浮気性のようだ)このコンビが熊さん・八っつぁんだと思えば笑いに変えられなくもない。この作品は萌えやロマンスよりもユーモアのある人生を大きく捉えて見ているのだと思う。
続編「花扇」を読み終えて、この作品は二冊で一作品の大作だと思いました。間違いなく、後にも先にも無い傑作。恐れ入谷の鬼子母神。
結局のところ、人の業も色気もまとめて一席――まんまと聞き惚れてしまいました。
お後がよろしいようで⋯m(_ _)m
神レビュー揃いで気が引けるのですが…
この絶賛の嵐、自分も相当気負って読み始めまして、それが良くなかったのかもしれない。ただ花扇はセットで読むべき!
収録されているお話では「座布団」が1番好きです。落ちの要の行為と葬儀のギャップ、軽妙でかなりワクワクできる入りでした。ただ要の魅力のピークがここで…初助師匠がカッコ良すぎるのでどうにも要に惹かれにくく、心を掴まれることがなかった。この作品は要が主役というより要視点での初助の物語だと思うと納得できる。「花扇」でその傾向がより強くなるので「花扇」の方が面白いのは必然か。
過去と現代を行き来する構成は面白いです。
以前から、ちるちるユーザーの人が耽美系小説のオススメで挙げられる事が多かったので、気になって手に取りました。JUNE小説の復興版だそうです。
「落語の世界がテーマ?馴染みが無いし、地味なのでは??」そんな不安をひっくり返してくれる不朽の名作です。
この小説を読んで鳥肌が立ちました。落語界が舞台ですが、どの逸話も面白くもあり、怖くもあり…。人間の業の深さや情念が際立つ話が多いです。これ完全に文芸作品ですよね?? 男同士の絡みも入りますが、耽美小説を読んでいる感じで、登場人物の生き様が強烈で読み応えが有ります。
最近木原先生、凪良先生とBL小説界の人気作家が文芸界に呼ばれる傾向に有りますが、剛先生は先駆者の一人だったのだなーと実感しました。今は亡き剛先生の小説は数多く出版され、どれも面白い小説が多いのですが、こちらが代表作と聞いて納得です。JUNE小説では剛先生の他に吉原先生、秋月先生、英田先生、江森先生の小説を読みましたが、皆只者でないです…。凄い時代だったんだな。。
この小説では、 落語界で生きていく主人公要と相棒の寒也の生き方、恋愛模様を有名な落語の噺に絡めて短編のオムニバス形式で紡がれます。
何と言っても初助師匠の存在が大きく、彼からは情念の塊りしか感じず、何と恐ろしい存在か…。でも目が離せないんですよね。要も激しい気質で驚かされる事が多いですが、初助師匠の器に辿りつくには、まだまだ人生の経験値がいるようで。。
あまりBL萌えと口に出すのが、申し訳無いような作品ですが、どこか危なっかしい要を陰で支える献身的な寒也の姿が良く、カップリング萌も出来ました。
特に「品川心中」と「蚊帳」はストーリー展開も絶妙で読んだ後にしばらく放心しました。「もっと色々な話を読みたい!」という純粋な欲が出てきます。終わるのが哀しくて。。もう一巻「花扇」があるのがせめてもの救いです。
創作物の世界で「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」という言葉を耳にする事があり、印象的で聴き心地良いフレーズだなーと思っていたのですが、この作品で都々逸という昔の流行歌が由来と知りました。教養も深まったかもですw
最後にBL界にとってかけがいの無い存在であった剛先生が亡くなられた事は、非常に惜しまれますし、実現しえなかった新作を読みたかった気持ちもありますが、先生が遺された数々の作品に慰められています。本、電子書籍等を通して剛先生の作品がいつまでも読み継がれて欲しいです。
『座布団』剛しいら先生 読了
もっと早くこの作品に出会いたかった。少なくとも先生ご健在の時に読んで感想のお手紙を送りたかったです。こんなに素敵な作品をつくりあげた作者様がつい半年前に亡くなられたなんて、実感が湧かない。ご冥福をお祈りします。
強いて言うなら唯一の不足なところはBLであるところでしょうかね。直接的な濡れ場シーンもなかったし、少なくともジャンルがBLじゃなかったら、もっと色んな人に読んでもらえたのではないかと。
剛しいら先生が描いた初さんの聡明さ、淡々とする姿の上品さ、そして何より一挙一動一言一句の色っぽさ、本当にたまりません。要の目線を通して、男を食べ尽くし、それを落語の技の糧とする、色んな意味で化け物のような男がつくりあげられている。
人生の結末まで伝説のように、これ以上彼に合う人生の終わり方はないでしょうと思いました。もちろんこの作品では要の目線を通しての叙述であるという制限もあり、初さんの人生は本当に氷山の一角くらいしか覗けられていないでしょう。彼はどんな少年時代を送り、どんな人と出会い、どんな恋をして、そしてどんな失恋を経験したのかと色々連想してしまいます。謎だらけで、でもそれこそ魅力的で、罪の男でした。
人間は痛みによって成長する。そう剛しいら先生が考えられるでしょう。特に香山の最後の登場では随分と余裕の持てる男となったという展開がうますぎました。モブキャラさえもよく凝った書き方されるなっと感心しました。
あ、モブキャラって言ってすみません。でもどうしてもこの作品の主人公は初さんだけとしか考えられなくて…。やはり初さんの存在感というか、圧倒的な輝きオーラが凄すぎます。
ただし、1つだけ個人的にどうしても気になる所があります。キャラクターたちの顔が頭に浮かばない。初さんは最初からもう勝手に某漫画作品の師匠とイメージしてしまいましたが、そちらの作品はBLとは別で好きですので、その師匠にBL的な想像はしたくなくて、自分の中で初さんの顔を想像してみました。しかし作中に顔についての描写が一切なく、良い人の顔(?)、細い体格としか分かりませんでした。
初さんだけではなく、要も可愛い顔してる24歳男と、寒也は男前としか書かれていない。挿し絵が有り無しの話ではなく、ただ顔の雰囲気だけでもいいので…小説を読む時イメージがつかないと読みにくいタチなので、そこだけは個人的に少し残念なところでした。
でも全体的に見て神評価とさせていただきます。次の『花扇』は購入済みです。読むのが楽しみです。
いろんな所で名作と聞いていて期待しすぎてはいけないと思いつつも、
期待以上の作品で本当に素晴らしかったです。
あらすじと表紙から受ける印象ではシリアスなお話しなのかなと思いましたが、全然そんなことありませんでした。
落語家である主人公とその恋人を通して、師匠の一生が語られています。
師匠の死から始まるお話は基本的に思い出話で切なさがありましたが、彼らの生き様には切なさが内包された温かさがありました。
また、実際の落語とストーリーが巧みに絡められている所もこの作品の面白さの一つだと思います。
登場人物達の心地良い軽さと笑いが、ほぼ古典芸能化している落語のとっつきにくさも打ち消していると思います。
切なさと小気味よさが温かく大きな感動を呼びました。
ただ、師匠との回想を挟むことで時系列が前後するし、40代の主人公が江戸弁なので時代感覚がよく分からなくなりました。
個人的には年代を具体的な数値で知りたかったです。
「落語を通して人生を描く感動作」という謳い文句からBLというより文学作品に近いのかななんて思ったのですが、BL要素もめちゃくちゃ萌えました。
ビッ〇属性で魔性の初助(師匠)と、執着攻めだけどほのぼのとしたカップル寒也×要(主人公)との対比が良い意味で鮮やかでした。
それは、初助の弟子達に対する愛情がしっかり感じられたからだと思います。
初助は深い闇をもった複雑な人物であるのにひねくれた空気が全くありません。
初助と要の師弟愛が深く、お互いを尊重してる間柄がまた温かい気持ちになりました。
切なさや悲しさで引っ張らずに温かい空気で紡がれるお話はそれだけで読む価値があったと思います。
