条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
名作が新装版で、しかも2冊同時に!!(感涙)
なんの情報も入れず読み始めたので驚きました。表紙は初助師匠だったのでした。この巻を最初から考えられていたとしか思えない続編。読み終えて、タイトルの意味を知ってまた涙。本当に読み終えるまでに何度か泣かされたわからない。
「人生」で泣かされる。人の生き様に涙しました。
「座布団」から人気だったという初助のお話を“付け足す”?とんでもねぇ。これは本当に存在した、一人の男のお話だったんだよぉ⋯。そう思ってしまいそうでした。剛しいら先生の手腕に感服。二冊で一作品。深みを増し、傑作が大傑作に。
この作品では初助の生い立ち、成り立ち、一度だけの真の愛が描かれています。魔性なようで、すべて意味がわかると魅力にしか感じません。
初助の想い人、銀二郎と暮らす晩年、「これも芸に生かす」と、恩を着せぬように言うのが泣けた、泣けた⋯。
芸の為に生きるのではない、生き様が芸の肥やしになる。
この二人はぐっとオトナで粋だよぉ。
初助はつれない様子でしたが、要がどれだけ可愛かったかも感じとることができて、また泣きます。
要が真似出来ない初助の「魔性」。要の一番弟子の心太が初助を真似をするわけでもないのに、ある一定の女の「さが」を体得しているのを要が嫉妬するのが面白かった⋯。噺家としての巧妙さではなく、三者三様、人となりが芸となる。
三世代の時代も駆け抜け、当時の様子も体感できました。
落語が好きなので、好きな演目が被せられる箇所は大変に楽しかったです。
本当に、面白かった⋯!素晴らしい作品でした。読めてよかったです。
とまぁ、長々書いてしまいましたが、お時間でございます。お足をお運び頂き誠に有難うございました。
剛しいら先生、たくさんの作品を遺されてますので、これから楽しみに読ませて頂きます。
「座布団」のレビューでも書きましたが、このシリーズは初助の物語です。あとがきに初助の人気ぶりについて書かれていましたが、そらそうだよと。多くを語らず、要に対して厳しさも優しさも持ち、一途だけれど遊びも粋に。そして去り際は人に見せない。創作物の登場人物らしい格好良さでありながら、時代や業界が今自分が生きる世界とは異なるため、ひょっとしたらこんな人もいたかも知れないと思わせる絶妙な具合です。
「座布団」で要に魅力をあまり感じられないと書いてしまいましたが、初助の人生を見せつつ、もともとは女性が好きだったけれど寒也とおそらく添い遂げるであろう真逆の要は重要。そんな真逆の存在も大事にし、かつ己の人生を自虐している様子もない初助の、人に寄りかからず立つ様が美しい…結局初助の魅力に行きついてしまう。
萌2〜神
流石表題作となった「花扇」は圧巻でした。前巻から紡がれた謎めいた部分の多い初助師匠の生涯のパズルのピースがこれで埋まったという納得感のある話でした。
名落語家の初助師匠の知らざれる壮絶な生い立ちと最初で最後の愛が描かれていました。昭和の戦後の激動の中を生きた初助師匠ならではの凄まじい生き様でした。
その後の芸の道以外は浮き草のように後腐れなく生きる初助師匠の礎になった出来事の数々に合点がいきました。
平穏な時代に生まれ育った現代っ子の要や寒也は生き様も芸も叶う訳が無く、、。前巻からもそういう傾向はありましたが、完全に師匠にお株を取られた主人公要の巻でした。
銀次郎はあの初助師匠がどっぷり惚れたのも分かるきっぷのいい漢っぷりでした。下村との関係が本当のところどうだったのか…常人には理解の及ばない域ですね。
ここまで人物や情景が頭に思い浮かべられる読み物ってなかなか無い気がする。何度か涙でホロっとする場面が多く、ホント良い読み物を読ませてもらいました。
要と寒也のように長年連れ添い合う二人も素敵だけれど、成就はせずとも一世一度の燃え上がりを見せた後、灰になって燻り続ける愛も乙だなーと思いました。いい夢見させてもらいました。要と初助師匠の親子でも無く、師弟関係でも終わらない関係性も良かったです。
お一人様の生き方が、昔よりは肯定されつつある今、先駆者である初助師匠の生き方はバイブルに思えて参考になりました。
こういう作品こそ映像化されたら、BLも見直されるだろうにな…と思わずにはいられない不朽の名作でした。
読後に他の方のレビューを読むだけで涙でいっぱいになる…そういう作品です。
クリスタル文庫の「花扇」を購入しましたが、復刻版は、同人誌の二作が編入されている事を、アマゾンのレビューで見つけて知ったので、単行本版も買う事にしました。
自分用のメモ:
絶版になって入手困難だったクリスタル文庫『座布団 』と『花扇』が、読者の復刊を希望する声を受けて白泉社から再販。
四六版、ソフトカバー、山田ユギさんの表紙
文庫にあった白黒のイラストは未収録。
文庫版の話に、同人誌の作品が加わった。
「蚊帳」(『座布団』に収録)
「夫婦茶碗」「枕」(『花扇』に収録)
単行本sizeは、文字と行間が少し大きめで紙の厚みも少し増えて、読みやすい。
そして二冊揃えて置くと、雨上がりの空の色と濃紺に近い紫で、しっとりとても綺麗です。
どちらも耽美小説風で、BLにしては格調高い描写と思います。噺家のイキ好みの意地が盛り込まれていて、哀しい場面にも洒落た描写や、芸人のやせ我慢が描かれています。
他社ののレビューも読みました。
作品に好き嫌い別れるようで批判もありましたが、私は剛シイラさんの作風が好きです。
谷崎潤一郎風を意識していたのじゃないかな、私は読んで疲れないので好き。
他のレビューサイトで見つけたbL歴長そうな方の「座布団」への書評に共感。
「長年多数の作品を生み出されているBL作家さんは、恋愛やら人生描かせたら本当に繊細な物語になるのだなぁ~・・・」
先に「座布団」を読んでいないと伝わらない部分が多いと思います。
どちらを先に読んだらいいのか凄く分かりづらかったですが、
続き物というよりも「座布団」「花扇」で一つであるが故の分かりづらさなのかなと思いました。
「座布団」の完成度が非常に高く感じたので、正直「これ以上書くことがあるのか?」と思いましたが今作も期待をはるかに上回りました。
まさかこんなに切ないお話だと思わなくて久々に泣きました。
今回は主人公の要(かなめ)の師匠である初助がメインです。
「座布団」での初助は魔性のビッ〇受け、だけど人情に厚く筋が通っていて薄情さと情の深さが両立していました。
矛盾するようなその性質に謎めいたものを感じましたが、今作で明らかなったような気がします。
それは初助に生涯をかけて愛する人がいたということです。
その相手は寺田銀次郎というヤクザで、最初から最後まで筋の通った素晴らしい人物でした。
そうは言っても所詮ヤクザ、という考えもあるかもしれませんが、
特攻隊の生き残りという生い立ちと戦後の貧しさと混乱を考えると現代の感覚で捉えるべきではないのかもしれません。
なにより寺田本人がヤクザ者であることをわきまえている所が切なくも素敵でした。
寺田と初助の愛情関係が静かで美しくてひたすら切なくて、恋人に必死になる初助の姿に驚き、より愛おしくなりました。
切なくもあり、また温かい気持ちも残りました。
それは、初助から役得なしに愛された主人公、要の存在が大きいと思います。
明るい要を通して見る初助は温かくユーモラスですらあります。
あとがきでは「初助が主役カップル(要と寒也)を食うほどの人気」とありましたが、主役カップルがいたからこそだと思います。
捨てられた男たちからすれば初助はとことん薄情で酷い男でしょうから。
一つだけモヤモヤしたのは、年代がざっくりしすぎて時代感覚が定まらなかったことです。
旧版が刊行された2004年の時点では良かったのだと思いますが、時間がたてばたつほど主人公の「現在」がいつ頃なのかボヤけると思います。
ラストで具体的な数字が出てきたのでスッキリしましたが、時間も前後するので時間軸もぐちゃぐちゃになりました。
年表がほしいと思いました(笑)
