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何回目かの読み返しです。
宮緒さんの犬攻めですね。
ワンコ攻めは好きなのですが、宮緒さんの狂犬執着犬攻めは今までゾクゾクしながら好んで読んでたんですが…。
受け攻め対等じゃないというか、攻めが受けの犬になりたいと本気で考えているのがなあ。
達幸が幼少時の体験や受けの飼い犬タツが可愛がられてたのを、羨ましく思ってあーちゃんの犬になりたいと。
あーちゃんはあーちゃんで初恋を拗らせてたの?
嫉妬や妬みに覆われて事実を忘れてしまっていて。
命の恩人なのに全ての不幸の原因が達幸だと思い込んで。
明良も達幸の俳優の才能を見て復讐の気持ちが葛藤して。
でも達幸は犬なので明良以外どうでもいいので、このまま一緒にいたら達幸はいつか俳優でいられなくなってしまう…。
達幸に明良に対して犬の思考回路しかないのがなあ。
人間として育てばどんな可能性を秘めてただろう。
あーちゃんの犬になるために一生懸命な攻めでした。
犬以外の生き方を教えてあげなかった大人もどうなんだろう。
あらすじにも確かに『犬』の文字が何度も書いてありました。が、行動が、犬と同じ過ぎてwww
初めて優しくしてくれた明良に特別な感情を抱き続ける達幸。大好きな明良は飼い犬のタツを可愛がっている→自分も同じように見て欲しい、愛されたい→犬になりたいって思考、ヤバっwww
子供の頃から、特異な関係って周りにも思われてたはずよw
そら、父にもバレてると思う。
けど、父寛容。
あと、達幸のマネージャーの松尾さんも寛容。
こんなヤバいやつやのに、才能に惚れ込んで甘やかしてんなー。
明良も、自分の気持ち気付いてない頃から馬鹿みたいに求められてされるがままになってるし。
まさに達幸は、獣。
犬だと思うと、そうだな、うん、犬だから仕方がないって思えるけど成人男性で、あーちゃんっ!!!!ってどこまでもしっぽ振りながら追いかけてきて見境なく盛られたら、ムリッ!!!ってなるな、私なら。
ここまでハードに求められたら普通は物足りなくなっちゃうのか、明良は。
しかし、2日風呂入ってない尻をクンクンされて、ベロベロされて舌まで入れられるなんて、普通のBL作品の描写だと無理ー!!!!ってなるけど、うーん、犬だもんね、なんでも喜びなんだね、変態性ではないんだね。仕方ないねと思いましたマル
犬になりたがるぶっ飛んだ思考の突き抜けた犬攻めだった。理由はしっかりあるが、大人になっても変わらない犬願望はやはりぶっ飛んでると言わざるを得ない。この達幸のキャラが強烈すぎて、受けの明良の魅力は分からなかったが、まあいいかと思わされた。
別作品では読みづらく感じた文章も、作品の雰囲気(というか受けの心理描写の深刻度)がシリアス寄りだと、硬めの文章が合っていて良かった。
不幸に見舞われた明良のもとに疫病神の達幸が現れたところから物語が始まる。予想に反し、明良に降りかかった出来事に達幸は無関係だった。ここがちょっと肩透かしで、普通に会社から切られ、簡単に疑惑を信じた同僚に後ろ指を指されるような人間性が見えてしまうと、明良の恋愛模様に興味が持てない気がした。
犬達幸のわふわふシーンはとても良かった。ここまで喜びを表現されたら、明良はどうでもよく楽しく読める。
そこから達幸を陥れる方向に進む明良は不快。最も迷惑を被る存在である松尾が事前にイイ人として登場済みで、策を講じるたびに松尾が可哀想に思えて明良に怒りが湧いてしまう。達幸を破滅させるにしても、他の多くの人に被害が及ぶやり方を選ぶ人間なんてクズだ。
気持ちの変化は難しい。劣等感と嫉妬と執着と愛憎が入り混じっているようで、共感がないだけでなく、私には思いもよらない方向に考えが飛んだりしていた。
明良がいなくなった後の獣化した達幸には吹き出して笑ってしまった。真剣に大変なことになってるシーンだが、犬っぷりの度が過ぎて…。いや、すごい、面白い、好き。
徹底して明良の犬志望を貫いた達幸がとても好き。最後まで明良は好きになれなかったが、そこを帳消しにし、さらに凌駕する魅力を放つ攻めキャラだった。
宮緒作品は攻めキャラが好きかも、と私の中にインプットされた。
執着攻めばかりを探して読み漁っている日々です。
そんな中でこの本に出会いました。
そしてきっと宮緒葵さんでしか書けないお話です。
こういった設定はなんとなしに書けるとしても、ヤンデレ具合を出しつつ、ちゃんとした一作品として書ける人はいないと思います。
そして2~3年に一度くらい、内容が薄まった頃合いを見計らい、もう一度読んでも初めて読んだ時ようにビックリします。
あの引き込まれる感じです。
お値段以上、とはまさにこの事です。
この本をきっかけに私は宮緒葵先生の作家買いを始めました。
ネタバレも読まずに読んでほしいので、詳細な内容は記載しません。
これから、この作品を初めて読まれる方が羨ましいくらいです。