小説

  • 主よ、人の望みの喜びよ

主よ、人の望みの喜びよ

shu yo hito no nozomi no yorokobi yo

  • 同人

表題作主よ、人の望みの喜びよ

秋彦・パティシエ(志望)
カミカ・調律師

その他の収録作品

  • 誕生日
  • Merry Merry Mary Me
  • オトナノイイブン
  • 睫毛。
  • きらきら星ノクターン
  • ああ、おかあさんあなたに申しましょう
  • あとがき

あらすじ

※18禁
『銀とシュガースノー』番外編

作品情報

作品名
主よ、人の望みの喜びよ
著者
玄上八絹 
媒体
小説
サークル
27000Hz〈サークル〉
ジャンル
オリジナル
発売日
4

(1)

(0)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

後日談を多く含む掌編集

「銀とシュガースノー」の番外編同人誌。
同時発行の「Kyrie」が(一応)過去編、
こちらは(一応)後日談集で対になっています。

甘い内容が多いのですが、
「Kyrie」で、カミカに酷い仕打ちをする秋彦を見てしまったので、
秋彦が信じられなくて、イチャイチャされても浸れませんでした。

それでも、ゆっくり一つずつ読んでいく間に、
だんだんカミカの可愛い様子に釣り込まれ、
秋彦の一件はとりあえず頭の隅に追いやることができました。
赤青(Kyrie&主よ、人の望みの喜びよ)のカミカはめちゃくちゃ可愛いです!

七つの掌編が入っており、時系列順ですと

【睫毛】:本編直前、秋彦が居候に来る前+過去の回想。
【オトナノイイブン】:本編直後、秋彦入学前の三月。
【誕生日】【ああ、お母さん、〜】:秋彦進学後の五月。
【Merry Merry Marry Me?】:秋彦進学後の六月。
【きらきら星ノクターン】:秋彦進学後の十二月。
【主よ、人の望みの喜びよ】:本編の五年後、秋彦24歳。

となっています。

【誕生日】約3P
カミカ視点で、秋彦の誕生日が五月だというお話。
たぶん秋彦の進学直後です。
秋彦のお父さんが季節の中で秋が好きだから、
五月生まれなのに『秋彦』って付けたらしいです。

守柯の名前は、
柯(えだ)を守る=誰かを守れるようになれ、という意味だそうです。
『俺の腕が、お前を守れるといいなって、今は思ってる』
って、カミカが珍しく年上っぽい!
新鮮で素敵でした♪

【Merry Merry Marry Me?】約12P
秋彦視点、秋彦が進学して二ヶ月後。
車の中の片付けをしていて出てきたのは、プレゼント包装された時計。
カミカが秋彦のクリスマスにと用意したものだったけど、
お母さんから秋彦へのプレゼントと被ったので、引っ込めておいたらしいです。

カミカとお揃いのメーカーのそれは雰囲気もそっくりで、
『結婚指輪みたい』と秋彦…♪
生まれた時から苗字は一緒だし、
甥と叔父なら養子と大して変わらないから養子縁組にはこだわらない…
ってなるほどね(笑)

【オトナノイイブン】約13P
秋彦視点→安東視点。
秋彦の入学通知が届いた頃、三月のお話。
商業誌の【オトナ ハ ダマレ】と対のお話だそうです。
大人だから、余計なこと?をぐだぐだ考えちゃうカミカと
子供ならではの勢い任せの潔さだけではない、強い決意を持った秋彦。
これからどんどん秋彦がいい男になるんだろうな〜と思わせる掌編でした。

【睫毛】約27P
安東視点。カミカが一成に振られた?ときの話。
カミカに睫毛を伏せる癖があるのは、
一成への気持ちを隠そうと彼の前で睫毛を伏せていたからだそうです。
カミカの気持ちがバレた時の一成の様子を見ていると、
彼も、常識人のような、変人のような……。(-"-;)

【きらきら星ノクターン】約17P
秋彦視点で秋彦が進学した年のクリスマスのお話。
二人が知り合って約1年くらいです。

甘いものが苦手なカミカが、
エスプレッソとケーキという組み合わせに目覚めたようです。
食べられる量は少しですが、自分が作るケーキを
カミカに美味しいと思ってもらえるようになって、秋彦も感動してます。

秋彦はクリスマスにカミカのピアノできらきら星をリクエストします。
しかし、カミカが取り出したのは小さなオルゴール。
オルゴールの機械部分をピアノの中に入れると、
小かったオルゴールの音がピアノ全体と共鳴して鳴り響きます。
ベーゼンドルファーのセミナーでよくやるオルゴール実験だそうで、
なんでも、コンサートホール全体に聞こえる位に鳴るらしいです。
秋彦がオルゴールのネジを何度も巻きながら
音で作られたベールの中で乱れるカミカを抱くのが何とも甘やかでした♪

【主よ、人の望みの喜びよ】約20P
カミカ視点。一気に本編の五年後で秋彦が24歳になっています。
秋彦はパティシエとして大成功を収めていますが、
若すぎて年齢的に不可能じゃないかと感じました。
秋彦に傲慢・強引な感じが出てて、私はあまり好ましく思えませんでした。

【ああ、お母さん、あなたに申しましょう】約9P
秋彦視点→カミカ視点。秋彦が進学したての五月くらい。

秋彦が洗濯物を庭に干しながら、広い洋間を覗き込み、昔の出来事
『この部屋で泣きながらピアノを弾いてる女の子に恋をした』
を思い出します。秋彦の初恋♪

・・・ところが、ちょっと待てよ?
それって、えっ?、ええ〜っ!?

そう、ピアノを弾いていた女の子はカミカでした。
*≧∀≦)ノ彡☆バンバン!!!

カミカはもちろん、この時のことを覚えていました。
『運命の人が初恋の人というミラクル』
このオチは最初から用意していたそうですが、オオトリまで持ち越したとか。
綺麗にまとまってGOOD♪
まさに、メデタシメデタシですね。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP