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期待の新星、初の単行本にして“失恋男×アラブ”の真剣愛!!
ラブストーリー5話
アラビアンな表紙に誘われて読みました。でもアラブの話は1話だけです。千夜一夜物語のような、なんとも浮遊感がある4話。耽美風。
「みつめていたい」
眼力と体格が災いして、喧嘩に巻き込まれる早苗。保健室の担当教師に片思い。
「硝子の向こうに」
同級生の咲隼人に片思いの十萌、暴漢に襲われたところを助けてもらって、両想いに。
「ラブリー ラブソングを君に」
超人気のタレント、祝深人の汚部屋掃除を依頼された蔵田。歌うこと以外全部ダメの深人は、10年前、路上で蔵田に助けてもらった恩を返したかった。
「そして彼は風になった」
腐敗が進んだ遺体の検察と、遺留品発見の場面から六海の回想へ。
画家の六海は癌、余命2カ月。涼谷医師が往診に通い始めて、六海が「風を描きたい」と作業に入る。ある日、往診に来た涼谷医師は怪我をしていた、「いつも見守っていますからね。あなたの傍にいたかったです」と消える。二週間後、涼谷の遺体と自転車が見つかる。
★この作品は、遠野物語によく似た話が有ったような。涼谷医師の今際の際の「遂げたい想い」、妻子よりも気になる人が涼谷医師にあった事は、六海だけが知って居る。涼谷医師の秘密の恋慕。耽美って、こういう話かなーと。
「花に埋もれて」
空港で王子から突然「日本語を教えて欲しい」と雇用された綾乃帝。綾乃はゲイ。王子たちを狙った毒殺計画を、綾乃は未然に防ぐ。
とっても温かくて優しい素敵な短編集でした。
全てのお話が優しさであふれています。
筋先生にしてはHもほとんどなしですが、
ストーリーの素晴らしさで勝負しているという感じです。
【みつめていたい】
目つきが悪く絡まれやすい高校生と優しい保健医の話です。
先生の優しさに触れ、後ろ向きだった心が解けていく様子がとてもよかった。
恋の始まりを予感させるーーそんな可愛いピュアラブです^^
【硝子の向こうに】
文武両道・眉目秀麗なクラスメイト・咲のファンである十萌。
遠い存在だと思っていた彼は、
十萌と同じように恋に悩む普通の高校生でした。
ゲイの咲とノンケの十萌の純愛ですが、
高校生同士なのにこの作品だけガッツリHしてます^^;
【ラブリーラブソングを君に】
Jポップの若き帝王とハウスキーパーの秘密の恋です。
歌手の祝がとても可愛くて天真爛漫!
ハウスキーパーの蔵田とは過去に出会っていてーー…
こちらも優しくて一途なお話で、とても好きな二人でした^^
蔵田の会社の女社長がカッコ良かったです!
【そして彼は風になった】
絵画の巨匠と緩和ケア医師との心の交流を描いた奇跡のストーリーです。
こちらだけファンタジー作品となっております。
末期癌の画家・六海のケアに訪れた医師の涼谷は、
疼痛緩和だけでなく六海の心も癒していきます。
もう一度筆を取った六海でしたが、
身体はすでにボロボロてーー…
優しい医師が起こす奇跡のラストに号泣です。
絶対にネタバレなしで読んでください!
【花に埋もれて】
こちらが表題作です^^;
異国の王子とゲイの日本人の身分違いの恋ですが、
特段障害があるわけではありません。
相手はアラブ系の王子なのに(笑)エロはなし!
むしろ潔き‼︎
こういうストーリーも悪くないと思いました。
五作とも素晴らしかったです。
どなたかに短編集を勧めるとしたら、
真っ先に頭に浮かぶ一冊かもしれません。
もっとたくさんの方に手に取っていただきたいです!
初読み作家さんです。
表紙の天真爛漫そうな笑顔だけでハッピーになれそうだとずっと気になっていた作品です。
裏表紙にも続くとても細かく、綺麗なカラーイラストです。
どちらかというとこの天真爛漫さは表題作より『ラブリー♥ラブソングを君に』の主人公に当てはまるなという印象でしたが、表紙の2人のお話も素敵でした。
2010~2012年に発表された5つの短編が収録されていますが、アラブ、先生と生徒、同級生同士、医者と患者、芸能人と家政夫とシチューエーションはバラエティ豊かです。
どの作品もH度は少なめ(あるいは全くなし)でストーリーで読ませる作品です。
特に好きだったのはちょっとファンタジーな『そして彼は風になった』、天真爛漫な主人公が印象的な『ラブリー♥ラブソングを君に』、そして言葉遣いが余り良くなくて強気な日本人と優しいアラブの王子様のお話の表題作でした。
特に『そして彼は風になった』は切ないのに暖かみを感じる作品でした。
読後にも色々想像させてくれる作品で、医者の涼谷君が面識のない六海にした事を考えると、六海の作品集を見た時に余程感銘を受けたんだろうなと思ってみたり。
爽やかそうな外見の下に結構強い執着心を秘めていたキャラなのでは?と思いました。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのがこちらの一冊。「この中の【そして彼は風になった】をオススメしたいです」とコメントをいただきました。
できればレビューを読まずに・・・とのことでしたので、事前情報を何も得ずに読んでみることにしました。
まずこの本のタイトル「花に埋もれて」が素敵。それだけでとても期待が膨らみました。
このタイトルから勝手に宝井理人さんの「花のみやこで」みたいな繊細系な表紙をイメージしていたんですよね。
だから入手した際、思っていたよりも青年漫画タッチに少々戸惑いました。
(同作家さんの「君と恋に落ちてなければ」は既読ですが、この「花に埋もれて」はデビューコミックスなんですね!これでこの完成度!)
お勧めして頂かなければ絶対に手にする機会もありませんでした。お勧めいただいて本当にありがとうございます。
さて【そして彼は風になった】
この名前からして琴線にビンビンきてて、とっても期待が高まる半分、怖さ半分。
なぜ怖いかと言うと、教えてくださいの条件に地雷として「カップルのどちらかが先に逝く」を挙げていたんです。
教えて頂いた際、「最後の地雷に少しあてはまるので投稿を迷ったのですが、多分大丈夫だと思います。」とコメント頂いていたんですが、タイトルから想像する私のイメージは歌の「千の風になって」。
「私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません」
っていう歌詞のアレです。
お話の最後はどっちかが墓参りなんかしてて、すると風が吹いて君をいつまでも見守ってるよ・・・みたいなヤツかなぁ、それだと滅茶苦茶泣いちゃう展開だなぁ。。。とビビっていたんですけど、そういう展開ではありませんでした!
もちろん泣いちゃう話なんだけど、ただ悲しみの底に浸って絶望的に泣く系ではなく、確かに切なくて死が絡んでいるお話なんだけど読後感は不思議と悪くない・・という。
はぁ素晴らしい。
このお話は読めて良かったです。文句なしの神!です。教えてくださってありがとうございました。
他の作品も心のやり取りが丁寧に描かれていて満足できました。
表題作の【花に埋もれて】はアラブの王子が登場するお話で、私にとって初アラブ。
アラブ系=傲慢かつ執着が酷い攻めの典型みたいなイメージを勝手に持っていたんですが、そういう傲慢さはなく権力はもちろんあるけれど、ただの一人の人間として描かれているのが良かったです。ただ人物描写がアラブ系には見えませんでしたが・・・。
そして彼は風になった と表題作が特に素敵でした。
「そして」は、読み終える2ページ前ぐらいから号泣。そういうこと??????????という衝撃が大きすぎ、その作品を読み終えた瞬間にページくってもう一回読み直しました。
人に勧めても全然恥ずかしくない!これいい!って思ったコミックって久しぶり。
人が人を想う気持ちって、強くて、本当に何でもできると思いたい。
一人でも多くの人がそう思えるようになると、きっともう少し世の中にいいことが多く起こるようになる気がする。
そういうことを伝える一つの手段として、漫画やこういう作品が広まればいいなあ。
表題作も好き。自分の運命というか進むべき道をちゃんとわきまえた人って格好いい!受け、凛々しすぎ。
そういう人を支える一人になれるのが超羨ましい。
私もなりたい。。。(補佐役好き)
久しぶりに当たった!!と思えた初読み作家さんでした!
(ちるちるさんの記事からたどってこの作品にいったんです、教えてくださってありがとう!!)