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表題作天使にくちづけを

ヴィンセント,36歳,殺し屋
伊波貴也,20歳,祖父をなくした大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「――血で穢れた手では、お前を抱けない」唯一の肉親である祖父を殺され、マフィアに命を狙われた貴也は、殺し屋・ヴィンセントに救われる。
漆黒の闇のような男は、祖父から受けた恩を返すためと言い、貴也と共に逃げることを選んでくれた。
先の見えぬ逃亡生活で貴也は、ヴィンセントが自分の知らない真実を隠していることに気づく。
何も教えてはくれない彼を信じていいのか、疑心暗鬼に陥った貴也は先走り、敵の罠に堕ちてしまう。
そして執拗に身体を撫で回され、泣きじゃくる姿を撮られて――!?

(出版社より)

作品情報

作品名
天使にくちづけを
著者
高尾理一 
イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773086287
3.7

(19)

(4)

萌々

(7)

(8)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
72
評価数
19
平均
3.7 / 5
神率
21.1%

レビュー投稿数4

硬派で辛抱強い裏稼業攻め

祖父を殺され、自分も狙われている貴也を守ってくれたのは、殺し屋のヴィンセントという男だった。そこから訳もわからぬままに、ふたりの逃亡生活が始まる。
この攻め様、実に硬派。実は受けは覚えていないけど、まだ子どもだった受けに命を救われていて、彼を天使と崇めている。そのため、守ってやるかわりに体を差し出せなどという、ゲスい展開とは一切無縁。むしろ血で汚れた自分が受けに間違ってでも触れてしまわぬよう、極力距離を置いて接するので、序盤は甘さは殆ど感じられない。

物語が大きく動くのは中盤。敵の手に落ちた受けを攻めが救い、その際に傷を負った攻めを看病する受け。そこでやっと、初めてのキス。だけどそれでも二人の距離はなかなか縮まらないまま、攻めは敵のボスを始末するため、受けを置いて出て行こうとする。

で、他の方のレビューにある通り、ここで受けの取った行動が非常に萌え。
なんと、襲い受けで自分から跨がっちゃう。童貞処女なのに襲い受けなんて、実に素晴らしい…。当然、攻め様は受けを神聖視してるので、かなり戸惑う。純粋無垢な受けに自分はふさわしくない、とためらいながらの初エッチは、攻めを引き止めようとする受けの必死さも相まって、切なくていいシーンだった。

攻めがこういうお仕事なので、恋愛というもの自体が難しい雰囲気ではあったものの、受けの健気さでだんだん変わっていった、という感じは出ていたと思う。
そして、最後の攻め視点のSSまで読むと、攻めが受けに救われて以降、ひそかに見守っていたというのがわかってさらに萌え。子どもだった頃をよく知っているのにその子にフェラをしたいとせがまれ、それをさせる背徳感なんてのも描かれていて、それも萌えた。

1

甘い話を読みたいのなら...

高尾先生の作品の攻は受が大好きで大好きで強引にエッチに持ち込むタイプが多いですが、この作品の攻は受を天使のように愛する事が長かったからか、なかなか手を出さない辛抱強い攻でしたw

ヴィンセントはタカヤがマフィアに狙われている事を知りタカヤを救いますが、自分が殺し屋であるせいでタカヤが自分を怖がるだろうという思いから最初はタカヤに近づく事さえ慎重になっています。タカヤもヴィンセントを信用していいのか分からず、ある日ヴィンセントの言う事を守らず窮地に立たされてしまいます。その時ヴィンセントが命がけで助けてくれた事をきっかけに二人の親密度は一気に高まります。タカヤは全面的にヴィンセントを信頼し、ヴィンセントが寝ぼけながらタカヤにキスすると信頼は恋心に変わっていくのです。

恩返しから命がけで守りそこから恋愛に発展するという王道です。甘いです。
悪いやつなら殺してもいい的な発想はどうなの?という気もしましたが、そこはあまり深く考えてはいけませんw エンターテイメントと割り切り甘い気分を楽しみましょうw

1

高尾先生ー癒されます!大好き!

甘いお話がお好きな方には高尾先生は絶対お薦めです!
こちらの作品は殺し屋が攻様の職業です。
お話自体は王道ですかね。ヘマをして死にかけていたところを天使のような7歳の受様に
見つかって、怪我を負っている攻様をみても恐がらず、くっついていたのを見た受様の
爺様が助けてくれたと。
その恩義を忘れず2人を見守っていた攻様がマフィアがらみの厄介ごとに巻き込まれた受様を
助けにくるのですが・・・
もう、殺し屋だけども、いやな奴しか殺さないとか素敵過ぎます。
殺し屋だけど硬派であります。自分の命にかえても受様を守る!かっこいい~
受様は攻様が天使天使とあがめるので、清らかじゃなければならないのかと
困惑しておりましたが、攻様大好きすぎても~辛抱たまらんで、若干襲い受になっております。
顔は天使だけど襲い受。素晴らしい!
いい嫁になりそうです。
変な刺激はいらないので高尾先生の甘いお話で当分癒されたいです。

1

天使を守る殺し屋さん

天使に心を奪われた殺し屋が、天使を守る為に危険に立ち向かうストーリー、
ただし、天使さんは20才の普通の人間さんですのでファンタジーではございません。
13年前にドジを踏んで始末する人間に反撃され、瀕死の重傷を負って動けなくなり、
このまま死んでしまうのかと思っていた時に、音痴の猫の歌を歌いながら目の前に
現れた、天使のような少年、そして殺し屋は生きながらえる。

受け様は、アメリカ人の母と日本人の父を持つハーフで、夏の休暇を利用して、
幼い時分には祖父の所へ遊びに来ていたが、両親の離婚や、母の死で3年ぶりに
祖父の元へ出向いた理由が、何者かに祖父がひき逃げされてしまったから。
何とか亡くなる前に会えたが、既に言葉一つ発する事が出来ないまま、別れる事に。
祖父を亡くした悲しみに浸っていた時、見知らぬ人間に命が惜しければ逃げろと言われ
訳も解らぬままに、その相手と共に祖父の家から逃げ出した時に、数人の怪しい人間が
祖父の家に強引に押し入る所を目撃しパニックになる受け様。
助けてくれた相手は、祖父に過去に助けられた恩があり、受け様を守ると・・・

そして、その攻め様は、殺し屋で受け様を狙っているのがマフィアのボスで、
祖父がそのマフィアに殺された事と、マフィアのボスが、秘密裏に行っている下劣な
犯罪の証拠を祖父が友人に託された事で、事件に巻き込まれた事を知る。
マフィアに狙われている事に動揺しながらも、殺し屋である攻め様が祖父から受けた
恩だけで、危険な事から自分を助けてくれる事に感謝しながらも、どこか信じきれない。
しかし、受け様の軽はずみな行動で、受け様はピンチになり、危ういところを攻め様に
再び助けられるが、攻め様がその為に怪我をしてしまう。
そこから次第に受け様は攻め様に心を開き、攻め様に対する思いを自覚する。
しかし、攻め様は受け様を天使だと言い、自分は汚れていると受け様に触れようとしない。
そして、受け様を完全に助ける為に攻め様はある決意をするのです。

攻め様が殺し屋だと知りながらも惹かれていく受け様、そんな受け様を愛しく思いながらも
殺し屋の自分が側にいてはダメだと思っている攻め様ですが、最後は受け様に押し切られ
愛しい天使を手に入れる事が出来るお話です。
それでも、受け様は本当の名前も今までの生活も全て捨てて攻め様と共にあろうとする。
かなり情熱的で、攻め様が押され気味でしたね。
天使には絶対に叶わないって感じる甘いストーリーでした。

2

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