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表題作きみが好きだった

諏訪直巳 高2 主人公・晶太郎のはとこ
真山南 高3 晶太郎の憧れ 

同時収録作品ずっと、きみが好きだった

高良晶太郎 30才 眼科医
真山南 31才 洋風居酒屋マネージャー

あらすじ

俺ならもっと、先輩を大事にするのに──。

高校2年生の高良が恋に堕ちたのは、3年の先輩・真山。けれど彼は大切な幼なじみで親友の恋人で、いくら想っても叶いはしない…。密かな想いを胸に盗み見た、綺麗な横顔。昼休みの屋上で一緒に食べたお弁当。夏休み、一度だけ奪った海辺のキス──三人の時間が心地よくて、微妙な均衡を崩せずに…!? 大切に想うあまり封印し、押し殺したはずの17歳の激情。 十年後の再会が、白衣の似合う大人の男を一途な少年に還らせる── 忘れられない記憶も、好きと言えなかった後悔も、この愛が成就するために必要だった──時を経て鮮やかに花ひらいた真実の愛!!

(出版社より)

作品情報

作品名
きみが好きだった
著者
凪良ゆう 
イラスト
宝井理人 
媒体
小説
出版社
徳間書店
発売日
ISBN
9784198635633
3.2

(62)

(11)

萌々

(18)

(15)

中立

(9)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
17
得点
181
評価数
62
平均
3.2 / 5
神率
17.7%

レビュー投稿数17

めずらしく再読しないと決めた

作者さん買いしたのだけど 恐ろしいほどの期待外れ。
再読しないも決めたけど 誰一人共感できない。読まなきゃよかったぐらい。

ちょっと正直もやもやしちゃう。っていうか純愛?

真山があまり好きじゃないのかも。嘘つきだよね。この男。自分にも人にも嘘つき。
気遣いをはき違えたバカなの?
諏訪の方が好きなんじゃないの?って疑っちゃう。っていうか実際そうだよね。
真山が高良を好きというのが伝わってこないんですよね。
高良とはそんなんしたくない。って?
諏訪の時は浮気されても一緒に居たいぐらい好きだったでしょ?
普通さ過去にいろいろあった男を家にあげないでしょ。
なんか作ってやるつもりだったりしないでしょ。
相当頭おかしい。何もないからいいっていうなら見合いで飯食う方が何もないでしょ。
プライド高いだけじゃん。高良の事は下に見てる。
自分の事好きだった男を懐かしんでるだけなんじゃないの?
過去の恋愛で疲れたから大事にしてくれそうな奴みっけーって感じで
大事にしてもらいたいだけなんじゃないか?としか思えない。
絶対好きじゃないと思う。相手を傷つけてでも自分を守るって相手の事好きじゃないでしょ。
自分からは関係改善しようともしないし。
諏訪もさ、俺の代わりに大事にしてもらえ。って?何様なの?
高良もちょっと間抜けなお人好しでしょ。ヘタレだよ。
他の人にしときなよ。他の話にでてくるようないい男いるよ。
そういう相手を選べればいい男だと思うんだけどね。

信頼関係なしにずっと一緒にいられるわけないぞ。と言いたい。
こんな嘘つき相手じゃ信頼はどこかで崩れる。
このCPの先は短い。簡単に予想がつく。

凪良先生の作品は好きなんで、大体繰り返して読むんですけど
これはもう再読はないかな。

なんていうか・・・・うん。しんどかった。


8

青春の

こういうピュアな物語が読みたかった(ノД`)・゜・。

物語は高校生時代を描いた1部と
大人になってからの2部。
それぞれ攻と受の視点から描かれておるわけですが
どうあってもすれ違わないところから
思いがけない再会から一気に縮まる距離。それでもなもどかしさ。
甘くてちょっと切ない。そんなところがなんとも言えず良かったです。

高校生なタカラからの始まり。
親友が「恋人」だといって連れてきたのはまさかの男。
自分も男しか好きになれないと悩んでいた時分。
まさか好きになるはずなんか無いと思っていた相手にストンと
落ちてしまう。
自分ならもっと大事にするのに。泣かせないのに。
つらい片思い。
とはいえ、親友の恋人である真山。
こちらも両想いであるにもかかわらずつらい目にあっているというのが
なんともやるせない。触れられないもどかしさ。伝えられないもどかしさ。
それがすごくいい前編。

後半戦は真山視点。
結局離れても、離れきれなくてーがつづられる話からのスタート。
それがいいところでもあるんだけどなーと思う中
タカラとの再会。いがいとグイグイくるタカラをみると
大人になったな~という印象を受ける。
一番「ほっとする」相手だとおもていたタカラ。
それが自然と近くなって、期待して。
真山には幸せになってほしい。ずっとそう思ってきただけに
後半戦ラストはキュンと思わず泣けてしまった。
もっとはやく素直に言葉にしていたら伝わったこと。
すれ違わなくて良かったこと。そんな積み重ねで
崩れてしまうものもある。幸せになってほしいなーと
強く願うお話でした。

諏訪。
あとがきの「笑顔でビルから飛び降りそうな人物」という表現が
何気に一番怖かった。
この人もちゃんと大事にしてくれる人みつけて
幸せになってほしいなと読み終えたからこそ思いました。
大人になるっていいね

7

中立と迷っての

三角関係モノです。
凪良先生の作品はどれも好きなのですが、たま~にコレはちょっと…という作品に当たります。
内容はタイトル通り学生時代に好きだった人(友人の恋人)と10数年振りに再会して…。
という流れ。別離の前に関係があったかどうかという違いはありますが、未完成と似た流れですね。
ただ今作品での地雷はズバリ諏訪。攻めの友人で受けの恋人です。
これがまあ見事にクズ。そうなってしまった理由は書かれていますが、どんな理由があるにしても人間クズになってはいけませんと思うのですよ。
まあイロコイ沙汰にだらしがないだけで人間的にはそれほどでもないのかもしれませんが、イロコイ沙汰しか書かれていないのでクズにしか見えません。
基本クズに惚れるのは惚れる方も同類と思っているので惚れ込んでいる受けがどうしても魅力的に思えませんでした。
攻めの高良がまっすぐで懐の深い男なだけに、そんな受けはさっさと諦めてもっといい人と、それこそ東北弁の彼女と結婚してしまえばよかったのに、いや今からでも遅くない開業医の三女もいいじゃないかと腐女子にあるまじき感想まで持ってしまいました。
再会してからも行動を起こすのは高良、関係修復のために動くのも高良。
受けはグチグチ考えて、しかも高良を傷つけて……。
高良はずっと一途だったのに対して、受けが高良を好きになった経緯がよくわからなかった。諏訪の言うとおり高校生の時からなんとなく惹かれていたんだろうけど。でもそれは恋愛というより手の届かないモノに対する憧れだったんじゃないかと。受けの恋愛の仕方は書いてある通りにどっぷりハマって溺れる感じなんだろうし、諏訪のことは本当に好きだったんでしょう。
諏訪には来ればと言われただけで九州から東京へ出てしまうし、部屋にあげて迫られたら流されそうになるし、最後に別れた時も追いかけたい衝動にかられるし。それを思いとどまったのは、年齢を重ねて激しい恋に疲れて、安定した穏やかな生活を取っただけのことで、それは現実社会の女性がしていることだからモヤモヤするのかな。諦め体質だった受けが、高良にだけはどうしても執着を断ちきれないっみたいな激しさが欲しかったのに、実際は逆でまだ本当に好きなのは諏訪なのかな、高良といると安心して穏やかというのは本当に好きではないからじゃないのかなと思えます。
見合いと思い込んで勝手に悩んで苦しんでいるだけじゃなくて、もうちょっと手厳しく高良を傷つけた報いを受けてくれれば少しは溜飲も下がるのですけどね…。
というわけで受けがどうしても好きになれなかったので、ずっと好きだったという攻めにも結局共感できず、よかったねぇと思うこともできず、チェッと思いながら本を閉じたのでした。

6

 まず好きなところを。真山と諏訪の出会いのシーンが良かった……! 可愛い。真山の態度や性格が可愛い。他にもいろいろありますが特にここ。

 そして、私の地雷はNL・ヘテロ・異性愛・BL作中の女の存在なので、一部不快でした。
 この章で出てくる、真山(確か)に片思いしてる同級生の女がうざかったです。本当邪魔でした。その邪魔な女の存在のせいで、そこらへんの場面だけは気持ちよく読めませんでした。

 私が個人的に不満に思っているシーンはその女のことだけです。
 切なかったですね。
 私は(あらすじ)-(悪いところや不満なところや地雷)=(良い部分)が買う基準なので、私も地雷持ちの方が気分悪くしない1冊になるためにその部分チョイスで書きました。

 ちなみに私はこれでも凪良先生だいすきです。ゲイ×ゲイが結構あって、しかも私の苦手な設定が少ないので。
 偶然大好きな作家さんが私の嫌いな描写を書かれていた。
 結果、結末や本のデザイン含め好きです。

1

高校生の恋から~

まさにタイトルどおり「きみが好きだった」の三角関係ものでした。

最初の方は高校生の時って恋ってこんなんだったな~とささいなことで好きになってたな~と昔を振り返りつつ読ませていただきました。
ただ諏訪というキャラクターは読んでて苦手な方は苦手だろうなと思います。
家庭の事情とはいえ寂しさから浮気したり舞い戻ってきたり、
でも一応愛は本物だと思います。ちゃんと嫉妬もしてたと最後の方でわかりますし。
でもダメ男はダメ男ですね!!

晶太郎のまっすぐな片思いとマヤちゃん先輩は流されやすいんですがちゃんと最後の方は成長してるのがわかったし可愛かったので萌え×2で☆

3

切ない、とは思うけれども

キャラ文庫15周年記念ということで、大判の単行本サイズは
普通に文庫より、もしくは新書よりお値段がはる為、
手に取りづらいのですが
凪良さんならきっときゅんきゅんさせてくれるに違いない!!と
期待せずにいられなくてゲットしました。
珍しくちょっと焦らしプレイですぐ読まず我慢した程にw
それが仇となってしまったのか……。
なんとも言えず残念でした(泣)

とにかく、諏訪の感じがすっごく悪かった!!!
好き好き言うくせに、人前でもベタベタするくせに、
相手の家庭環境とか深いところなんて知りたくないとか
自分の家庭が不和だから一人になりたくなくて
会えないなら浮気も平気とか何一つ共感できなかった…。
後半で、フォローみたいに諏訪は実はこう思ってたとか
書いていらっしゃいましたが、
そのどれにも「…だったらしょうがないよね、若かったしね」って同情出来なくて…;
(私の許容範囲じゃないだけかもしれませんが)

そんな諏訪を好きになってしまったマヤちゃん先輩も
(この呼び方、高校生の部活の先輩を思い出しますw)
そりゃマイノリティだから、かわいいって言われたらよろめくだろうし
嫌なところも多少目をつぶれたのかもしれないけど、
大人になってから付きあう相手もそんな感じとか共感出来なかったです…。
私は“ダメだ!”って思ったらもう無理なタイプなんですよ;;(知らんがな)

とにかくただひとつ、高良の一途な想いだけはじーんとしました。
はとこの恋人を不意に好きになってしまって
マヤちゃん先輩は大変なのに
自分は恵まれた家庭環境なのがもどかしくなったり。
ペンションのバイトで初めてする苦労とか
ボンボンと言われながらも頑張る姿に好感が持てました。
好きになっちゃいけないって思う程、加速するものですよね、きっと。

再会した後も、ジェントルマンでいい男だよ、高良!!
マヤちゃん先輩の妹さんが若くしてシングルマザーで幼い子を育てていた事を知り、
外飲みの事を咎めないでとマヤちゃん先輩に言ったところ、
ここはなんだか泣きそうになりました。
頼れる人がいない分、兄にはちょっと甘えたい気持ち、
少しは母親の顔を忘れたい時など、よくわかってあげられるんだなぁって。

意外とHに手馴れていたところにドキッとしましたww
やっぱり、ずっと好きだった相手には優しくしたいですものね♪

これからもずっと愛したい、愛されたい二人が結ばれて
「良かった!!」ってなるはずなのに、
どうしても諏訪が私は許せなくて……。すみません!!
期待値を上げ過ぎた為もあるかもしれません;;

好きな作家さんでも、自分と好みが丸かぶりなんて事はないのですから
読んでみないとわからないものですね(泣)

15

東雲月虹

むぼちさん

こんにちは!
おお…、むぼちさんもしんどかったですか;
それでもやはり気になる作品は読んでみないとわかりませんし
好きな作家さんでも、残念ながら「うーん…」な事も…。
そんな時は、何度読み返してもテンションが上がってしまう作品を必読ですねw
良い夢は見られましたか??w

コメントいただきまして、ありがとうございました♪



むぼち

私も凪良先生は大好きで、期待していたんですが、これは読むのがしんどかったです…
「だめだと分かっていてもやめられない」ドロドロ恋愛ものはツライですねえ。
東雲さんに教えていただいた、ウキウキ二次同人サイトで口直しして寝ます!

ゆっくり、優しい恋

凪良さんの作品は今回、初読みでした。
高校時代~社会人になって再開するまでのお話ですが、全体的にゆっくり優しい恋でした。

まずは、高校時代編では、兎に角真山先輩がかわいいです。
諏訪に「かわいい」と言われただけで好きになってしまったり、好きだからこそ、いろいろ許してしまったり。
真山先輩の不良的な見た目に反してかわいい中身がとっても好きになりました。
諏訪に関しては、全編を通してダメな男ですね。
なんというか、常に愛情を感じてないとダメで、愛情をくれるならだれでもいい、みたいな感じがあまり好きにはなれませんでした。
しかしながら、諏訪がいたからこそ、高良が真山先輩を意識したり、高良の優しさに真山先輩が気づけたと思うと、重要な役ところだと思います。
高良に関しては高校時代編では、なにもいうことはありませんね。
兎に角じれったい感じでした。

後半の社会人編では、高良と真山先輩の恋模様が素敵です。
大人になって、頻繁に会って、流れで寝ちゃって・・・と社会人、大人だからこその恋愛が高校時代とは一線を画しているので、飽きがこず、面白いです。
少し、諏訪にかき乱されたり、親に言われて同動揺してしまったりしますが、着実に愛を育む感じがなんともいえないいい味です。
個人的な趣味では社会人編の方が好きですね。
自由だからこそできること、できないことがあって、お互いに苦しんだり、なやんだりというのは、学生ではできないことで大人の醍醐味ですよね。
凪良さんは心理描写もしっかり入っている作品を書かれているので、読み応えのあるお話でした。

個人的な趣味では神級ですが、学生時代の諏訪のダメ男さともっと甘々な展開に期待して萌2の評価にさせていただきます。

3

こんな高校生は嫌だ

凪良先生の作品はデビュー作以来久しぶりにお読みいたしました。
そしてこの評価で本当にすみません。こちらの作品がお好きな方にもすみません。
でも正直言わせてもらって良いですか?

諏訪というキャラクターが正直高校生らしくない。
擦れすぎです。
高校生ぐらいなら「いつ童貞捨てる?」みたいなドキドキ感のほうが欲しい!
これは私の趣味嗜好の問題ですけど。
高校生ネタはやっぱりピュアであって欲しいんす。

この手の諏訪みたいな高校生は現実でも確かに居ることは居るけど、
女子の間に「あいつヤリチンだよー気を付けたほうがいいよ!」
みたいな噂がたったり、何らかのトラブルが起きて女子グループにいじめられたりボコボコにされるのが落ちだと思うんですよね。なんせ狭い世界ですからね。電光石火の速さで広まっていきますよ。この手の話。気を付けないとメールとかでどんどん変な噂が広がったり終いには掲示板に書き込まれたり大変なことになるのよ~!
それが起きないほどの世渡り上手は高校生ではいないだろうな。

どうにも大人感覚で描いた高校生っていう感じが拭えなかったです。
せめて大学生ぐらいの感覚かなという感じのキャラでした。

真山先輩も変だしね。
彼氏が男友達に自分のこと紹介するのとかありえないっしょ。
高良がゲイだって分かってて紹介したんならまだ分かるけど。
そんなんじゃないし。そこは真山先輩、一応諏訪に対して「紹介とかやめてくんない?」っていうのが自然だと思うわー。や、そこで紹介がなきゃ真山と高良が出会わなかったかもしんないけど、不自然な流れが気になった。
そして彼氏が女の子と浮気するのも嫌じゃないのかな。
高校生ぐらいだと、そういうのでみんなトラブル起こしてるよね。
大人でさえ恋愛関係のトラブルは収拾つかないことが多いのに。
やっぱりこの辺りも大人目線が入っている気がして違う気がしていました。
そして高良も変。変にいい子だよこの子は。
そして私にとってはいい子過ぎて魅力的なキャラクターではなかったです。
でも高校生時代の真山と高良の関係はそんなに嫌じゃなかったです。

もう擦れまくった私は逆にピュアな子に会いたかったんです。
表紙がね、宝井さんですごくさわやかだったから買ったんです。
爽やかさ200%ぐらい感じる絵だったから。
でも実際は爽やかな内容かって言われたらむしろ逆だと思う。
もしそれでも爽やかさを感じることができた人がいたとしたら、
それは凪良先生の文章が優しさや温かみを感じられるお上手な文であることと、
そしてイラストが与える効果ではないかと思います。

というわけで決して文自体が悪いとか、イラストが駄目だったとかいう話ではなく。
完全にキャラクターが私の趣味から外れていたということだったのです。
できればDT捨てるドキドキピュア高校生でお願いしたかったです!
もうキスもどうやってしていいか分からんっちゅーくらいの。

なので第二部の大人になってからのお話のほうは特に嫌ではなかったです。
もう大人だし、多少擦れていても変に感じることはないので。
本当に白か黒かの判定ですみませんが、こんな感じの評価になりました。

8

丁寧で誠実な物語

凪良ゆう先生、初単行本、そして切ない展開が予想されるあらすじで、期待して読みました。
結果、期待が大きすぎたのか、肩すかしな印象でした。
つまらないわけではないんです。ただ、普通かな~。

第一部が甘酸っぱい高校時代で、攻めの高良視点。優等生・高良が、はとこで遊び人の諏訪の恋人(真山)を好きになってしまう。せめて真山が幸せなら諦めもつくのに、諏訪の浮気癖は収まらず気になって気になって・・・家の事情で三人がバラバラになるまでのお話。

第二部がその十年後。地元に久々に帰った真山視点。高良と、諏訪との再会。

丁寧で誠実なお話だったと思います。。

ただ、あらすじには『大切な幼なじみで親友の恋人』とあったのですが、高良と諏訪は親戚同士で同級生って程度で、親友であるとか信頼関係があるように思いませんでした。
真に認めて信頼もしている親友の恋人を意図せず好きになってしまった攻めの話を期待していたので、そこはちょっと残念。
そういうお話なら切なすぎるし、凪良先生なら素敵なお話を書いてくれそうな気がしたんですが。

切なかったし萌える所ももちろんあったのですが、なぜか読後一番印象に残っていたのは、主人公二人の恋愛にまつわる事柄でなくて、諏訪のこととか諏訪のこととか諏訪のこととか。
結局唯一救済されなかった彼が気になって仕方ありません。
諏訪は、高校時代も十年後も成長していないし、自身も成長したいなんて思ってないんでしょうね。
複雑な家庭の事情による自分の傷に近寄ってほしくないと過剰防衛になる諏訪。
誰かそばにはいて欲しいけど、深くは立ち入らせたくない。だってこれ以上傷つきたくないから。傷があることも忘れたふりをしたいから。
刹那的しか生きられない諏訪に自業自得フラグが立ちすぎていて、これ以外の展開は望めなかったと思うんですが、やっぱり悲しかったです。
自分や近しい人の中にも、諏訪的なものを感じることってある気がします。
だからそう思う読者も、そして真山も、最後まで諏訪を嫌うことも見捨てることもできないんじゃないんでしょうか。

凪良先生の本を読むといつも、「すごくいい恋愛小説読んだ!!!」と時には涙を流しつつ思うのですが、今回はそこまででは残念ながらなかったです。
でも思いが通じ合ってからの高良の甘さは好きでした。

恋愛小説をよんだというより、青春のあまずっぱさ、経つ年月の大切さと一握りの寂しさを感じる読み物を読んだな、という気がします。

7

強烈に鮮やかな空と海のブルーに惹かれて

イラストレーターさん、作家さん、両方好きな方だったので速攻の作家買いでした。
まず表紙のイラストの爽やかかつ鮮やかな青色に目を奪われました。
見返りの部分も同じ青色で統一されていて清涼感万点!
青春ものー!という雰囲気がビシバシ伝わる表装です。


なのですが、内容はあまり合わなかったです。切なさも感じることはできたので、決定的にダメというわけではないのですが。
どこが合わなかったのかと言うと、三角関係の構図が私の好きなタイプではなかったことです。私の好きな三角関係はFLESH&BLOODのようなタイプなので。
諏訪と高良は親友同士らしいのですが、読む限り親友同士というより一緒にただつるんでいるだけという感じがしました。これで本当に親友同士なのかなと思ったぐらいです。その二人の関係性が私の理想から外れていました。

諏訪も家庭の事情を高良に一切話さないし、高良も触れようとはしない。そして相手に踏み込むようなことを言ってしまった途端諏訪は逆ギレ。
これは・・・分かる人には分かるだろう「立ち入らないことが優しさ」というタイプ。実はこのタイプが友情や恋愛の絆を深くすることはないと言われています。その意味が分かる人は、諏訪と高良の間に友情が芽生えないことを体験的・専門的に理解出来る人だと思います。
この本の中心人物たちはそういう意味で優しい人たちの集まりだと思います。

諏訪は自分の家庭事情を話して自分の傷をこれ以上深めたくないと思っている過剰防衛タイプ。相手の心に立ち入ることもしないし、自分の心の中にも立ち入らせることをしない。もしかしたら友達に重い話をして相手を傷つけたくない、負担になりたくないという部分もあるかもしれません。

そして高良は諏訪の家庭事情に踏み入ることは友達として、してはいけないと思っている「立ち入らないことが優しさ」のタイプ。相手が話さないからと言ってそのまま放置しておくなんて、やっていること自体は実は酷い。触れないことが無視と一緒だって何で気づかないのかな。諏訪なんて典型的なかまってちゃんじゃないか。どうしてかまってサインに気づいてあげれないのかな。相手が逆ギレするから怖いから立ち入らないなんて、優しさでもなんでもない。傷つくことを恐れている臆病者。親友同士なんかじゃない。

マヤちゃん先輩は諏訪が女の子と浮気をしても平気なふりをすることで自分の傷にフタをするタイプ。この人も相手の心に「立ち入らないことが優しさ」のタイプ。触れないでお互いに傷つかないようにする、究極には自分が傷つかないようにするための防衛策としての浮気を許すタイプ。そんなの愛情でもなんでもない。好きでも絆を深めようと努力しなかったんだからマヤちゃん先輩の愛情なんてその程度の軽いものだったと思う。

つまりは諏訪とマヤちゃん先輩の恋愛はママゴトみたいなもんだったんだと思う。
でも思春期の女子が憧れるようなママゴト恋愛とも違う。
高校生にしては爽やかさに欠ける人間関係でした。
爽やかさに欠けてもいいんだけど、その殻を破る強さが欲しいよねぇ。

諏訪と高良の関係が自分の理想の関係ではなかったという他に、納得できなかったのが諏訪が男に走った理由です。
諏訪がおかしな行動を取るには、それ相応の家庭的な理由がありましたが、それが男に走る理由にはならないと思いました。そういう理由で貞操観念が狂ったとしても男も手を出せれるようになるのは別次元の問題だと思います。

真山先輩も浮気されてどうして怒らないのかな。皆が変に優しいから諏訪もおかしな部分が増長されてしまって、良くない関係だなと思いました。
変な優しさは要らないよ。殴り合ってでも分かったほうがいいこともあるのにな。そういうカッとなって、みたいなのは高校生の時ぐらいしかできないじゃん。そういう意味ではカッとなってキスしちゃった高良はらしいと言えばらしいと思います。

諏訪側の事情に関しての記述が少ないのもこんな風に捉えてしまう原因だと思います。できればスピンオフ等で彼の事情を詳しく書いた救済本があったら嬉しいなと思いました。そうすれば見方が変わるかもしれません。
大人になってからの真山先輩と高良ですが、こっちのほうがまだ真実味はあるような気がしました。
真山先輩も年を重ねて、男を見る目が培われたということでしょうね。
こういう展開はちょっぴり山田詠美っぽくて好きです。

でも結局誰も諏訪の心の中に飛び込んであげる友達はいなかったんですね。
諏訪は人が心の中に入り込むことを嫌がってるけど、でも飛び込んでくる人をずーっと待っていると思います。一見チャラ男だけど誰よりも傷ついて誰よりも臆病なかわいそうなヤツだと思います。
高良や真山先輩に踏み込む力がなかったのは、残念です。

もし、諏訪の事情がもう少し詳細に、そして傷つくことは怖いけれど、それでも勇気を振り絞って誰かが友達の懐に飛び込む場面があったら神評価だったのにな、と思いました。
皆が同じ種類の優しさのタイプじゃ魅力がないと思います。誰かがその防波堤を破いて相手に踏み込んで欲しかったです。特に諏訪にはそういう友達が必要だったと思いました。

7

じわじわ、ゆっくりの恋

最初、真山先輩のイメージが湧かなくて、宝井先生のイラストに大いに助けられました。
けどなんというか、話し言葉の感じとギャップが(笑)
でもきれいなお顔(←)キャラだしいいのか。

ともあれ本編。
お育ちが良すぎて友達いなさそうな・・・という印象も受ける高良。
でも性格良すぎるわけでもなく、「できすぎ」感も読後はほとんどなくなった。

じわじわと熱がこもるような、それでいて高校生ならでは?の清涼感のある前編「きみが、好きだった」。
諏訪の残念さ加減もある意味1本筋が通っていて、それでもよしとしてしまう真山の気持ちは切ないが理解できてしまう。だってさびしいんだもん!て開き直れる強さと弱さはうらやましくさえある。

高良の強さ、単に執着質なのかとも思える真山への想いが重たくなく深く感じたのはなんでかな。
後編「ずっと、きみが好きだった」で高校以来の再会を果たし、諏訪もいないことだしトントン進むかと思いきや、そうはいかなかった。やっぱり諏訪出てきたし。
でもこのふたりの関係は諏訪なしには始まらなかったし深まらなかった。

う~ん、主役ふたりさしおいて諏訪の感想しか出てきてない(笑)
いいヤツではない。でも憎めないといったところかな。抱えてる事情も事情だけど、確かに「生きてる」感じがいちばんする。かも。でもふわふわしてんだよな~(←)

高良と真山はきれいに段階ふんで(紆余曲折があっても)まとまってく感じで、そういう意味では安心して結末を追えた。
気になるのは諏訪。ずっとあのままなのか、そばにいなくてもいいからその人だけ、みたいな人とめぐり合うのか。

スピンオフ、でないかな。

2

多分、男の趣味が

男の趣味が合わないっていうか、

男の趣味が悪すぎるだろう、これ。

このカバー絵で、この設定で、
オマケに作者が凪良先生。
それなりに、期待して買うよね。
でも、
なんかね、
モヤッとしちゃうの。

今回の主な原因は、直巳。
まあ、ぶっちゃけ、この手のキャラが嫌いって事もあるけど、
こんなダメ男に引っかかって、何かに酔いしれている真山もダメだし、
そんな真山を一途に思い続ける高良も、どっかが相当ダメだろう。
凪良作品ってブランドイメージで、せつなかわいい系のいい話っぽい感じでハッピーエンドになってはいるけど、
男の趣味が合わなくて、萌えられなかったの。

それから、帯やあらすじの「親友の恋人」って、
高良にとって直巳って親友じゃないよね。
高良が直巳を親友だと思っているなんて思えなくて、帯のキャッチに???

11

ちょっと切ない

ちょっと切なくて、純粋な気持ちで読める作品でした。
少し前のザ・少女漫画を読んでいるような気持ちになりました。

高良は、親友の恋人、真山に恋をしてしまう。
親友は、一途な恋人ではなく、真山を裏切るようなことをするのに、
それに耐える真山を歯がゆく感じて、「自分ならもっと大切にするのに!」
という想いを育てていきます。

この作品、舞台は高校~なのですが、
社会人になって再会して・・・という展開が良かったです。
高校生時代で完結しないことで、広がりがあったように感じます。

イラストが雰囲気にはあっていたのですが、
あまり好みではなかったのが、残念でした。

1

タイトルが全て

単行本になるほど人気作家さんになったのだと感慨深い感じがする1冊ですね。
内容的には片思い三角関係未満、この本のタイトルがまさにそのまま描かれているような
作品で、乙女思考はたまたロマンテック思考の作品が好きな腐には楽しめるかも。

個人的にはそれ程感動する事もなく、淡々と読み終えた感じでしょうか。
家庭環境が複雑って言っても両親の離婚騒動でどちらの親にも引き取りを渋られた
攻め様の従兄弟が紹介してくれた恋人が男で一つ年上の先輩、一見すると怖い感じの
不良みたいな受け様ですが、従兄弟といるときに見せるはにかんだ笑顔や恥ずかしい仕草
ギャップ萠な雰囲気で、攻め様はその時に不謹慎にも可愛いと思ってしまう。
そこから従兄弟の不実な付き合いやどんどん受け様に惹かれていく気持ちが募るけど、
いくら浮気されても別れない、怒りもしない受け様に惹かれる分だけ苛立ちも募る。

三者三様それぞれの悩みや不安が見え隠れする学生時代、年齢的に自分だけで何かを決め
独り立ちするには早い時期で受け様の引っ越しや従兄弟の両親の離婚で学生時代の
恋や友情もろもろの思いが交差したまま、それぞれの道へ離れてしまう現実。
そして大人になって十数年、医者になり、実家の眼科医を父親の病気で継ぐことになり、
地元に戻った攻め様は、同じく母親の何度目かの再婚で義父になった相手の飲食店事業を
手伝う事になり同じく地元に戻り、受け様が店長を務める店で再会する。

学生篇の「きみが好きだった」から、大人再会編の「ずっと、きみが好きだった」まで
本当に攻め様の思いが凝縮されているような作品です。
それでも初めての出会いから十数年たって、この会えない時間が二人にはきっと必要だった
そんな風に思わせる内容だったように感じました。
しかしながら、是非この単行本を読んで欲しいと言うよりは文庫になってからでも
よかったかもなどと不埒な思いが霞める気がしないでもない。

7

片想いの行方

表題が高校時代の切ない片想いの三角関係を高良視点で
後半、【ずっと~】がそれからの再会と恋の行方をマヤちゃん先輩視点で
しかし、全部を通すと何だか先輩がヒロイン的立場で主人公のような、切なさがちょっぴりこみ上げてくる一冊でした。
今回どうしても表題の入りの部分がひっかかって、気になったのが視点描写。
高良視点ではじまるのに、「高良は~した」という第三者視点と当人視点が混在していて、その文章に??と違和感が。
しかし、先輩視点だと高良が主人公になってないので、高良と名字で描写されても違和感を感じない。
そんな些細な点がどうにもひっかかった本編でした。

しかしながら内容は、突飛でもなく等身大の高校生の描写が、
そのそれぞれの家庭環境の違いからくる性格という面がとても物語に人間関係に有効に生きていて、胸に響くものがありました。
何も予備知識なくこの本に入りましたので、ハトコ同士の恋愛展開になるのかしら?とちょっとドキワクも。
全くの予備知識を入れないで読む醍醐味を味わいましたが、これは読むにつれてわかってきますね。
なので、自分もなるべくストーリーに触れないように書きたいと思うのですが。。。

高良は、しごくまっとうな人でした。
彼の考えや思考は決して間違っていないと思います。
ただ、若干諏訪がどうしようもない事情を抱えて苦しんでいたとは言え、一見仲好さそうに見えるのに、高良に全てを悩みを話せるほど彼を信頼していなかったのかな?と。
ある種の「どうせ」という卑屈な部分が彼にはあったのかな?なんて考えてしまいました。
快楽に逃げる。楽な方に逃げる。人に甘えたい。
とても我儘で子供思考だけど、まだ高校生10代ですもんね。
よくよく考えれば彼をダメなヤツだとはこの時点では言えないな~とおもうのでした。
その点、マヤちゃん先輩は偉いと思います。
元々面倒見のよい人だったのですね。
小さい兄弟の面倒を見るのに慣れていて、諏訪の甘えが可愛くて、つい甘やかしてしまう。
若さゆえの、その時の人間を見て、その時の感情と思いで進行する三角関係は、青臭いだけに胸をギュっと掴みます。

そして十数年後の偶然の再会。
皆それぞれに大人になったのに、唯一成長してないかに見えたのが諏訪でした。
彼はかわいそうだったなー。
自分を犠牲者とおもっていたのだろうか?これから先もこんな繰り返し何だろうか?
それとも、目を覚まさせてくれる誰かが現れるんだろうか?
彼が気にかかって仕方ありません。
一方、高良は高校時代よりもっと人がよくなったような気がしますw
そして坊ちゃんだけに、ちょっと鈍感?お見合いって気がつかなくてマヤちゃん先輩を不安にさせてしまう。
マヤちゃん先輩は、彼なりに成長したように思えました。
相手に甘えるんじゃない。互いを思って都合のいい関係じゃなくて、彼がいないと!と思えてちゃんと嫉妬しあえる仲。
彼等は念願のやっと本当の恋人を得ることができたこの話だったのだなと思うのです。

そのキャラクラーも、割と軸がぶれずにしっかりとそれが貫きとおされていて時間の経過を余り感じませんでした。
特別に、何かにすごく!というモノはなかったのですが誠実さの感じられる話だったのだと思います。
萌×2に近い萌評価です

5

切ない片想い

親友の恋人を好きになってしまう攻様。せめて二人が幸せならば良かったのに、親友は浮気を繰り返し、受様に不誠実なのですね。受様は怒るでも泣くでも責めるでもなく、淡々と流すのですが、そんな受様の姿をみて、攻様は歯がゆく思いはつのるばかり…。
自分ならもっと大事にするのに、と。
前半は攻様視点で、本当に切ないです。黙って浮気を流す受様を励ましたり、浮気を繰り返す親友を怒ったり、けれど二人の間に攻様が入る隙間もなく、とってももどかしいのです。一途で真っ直ぐで純粋な愛情を胸に秘める攻様に涙が出ます。けっきょく攻様ははっきりとした告白もできないまま、受様は引っ越すことになり、前半は終わります。

後半は13年後に、二人が再会するお話です。
前半は攻様視点だったため、受様がサハサバした男前に見えたのですが、後半の受様視点で物語が進行していくにつれて、ものすごいギャップを感じてしまいました。受様、オトメでグルグルしています(笑)。こりゃあ高校時代、恋人に浮気繰り返された時は辛かったろうなぁ~と、後半になってから同情しました。好きな人には何にも言えなくて、でも不満は溜まり、好きなのに一緒にいるのがしんどくなる…私も経験あるのですごく共感できました。

前半から攻様を応援しまくっていた私は、二人が結ばれた夜、攻様がずっとずっと好きだった…と囁くシーンで号泣しました。良かったね!良かったね!と泣きながら読みました(笑)

表向きは順調に付き合っていくのですが、受様は過去の経験からネガティブです。
攻様のまっすぐで一途な愛は、13年たっても変わらないのですね。もう後悔したくないからと、はっきりと言葉で気持ちを伝え、大きな愛情で受様を包むのです。「俺じゃなくてもいいから幸せになってほしい」と言うシーン。めちゃくちゃ泣かされました。本当に、いい男に成長しました。

すれ違いはあったものの、最後はハッピーエンド。その後(たぶん)同棲した二人の甘々エピソードが読めたらさらに良かったのになぁと思いました(^^)

5

3角関係の初恋、3人とも痛かった。

凪良ゆう先生はデビューからずっと見守っている作家さんです。
最近は人物を派手に動かさず、じんわりと心情語りが多いようで、この作品もまた『散る散る、満ちる』『恋をするということ』路線でした。

表題作『きみが好きだった』
主人公・晶太郎の親友で幼馴染みではとこの諏訪は、ルックスが良くて甘え上手でモテモテだが、浮気癖があって長く続いたことはない。
まじめ優等生のボンボン・晶太郎は、そんな諏訪からカッコイイがちょっと怖く思っていた先輩・真山南(マヤちゃん先輩)を恋人として紹介される。
まさか今回は男?!
晶太郎は怖いと思っていた真山と話すうちに、カッコイイしキレイだし、可愛くて健気で優しくて家族思いで・・・晶太郎の真山への恋心が育っていく。
だが、いつものように諏訪の浮気が始る。
耐える真山への同情、先輩に我儘を通す諏訪への怒り、自分を律するジレンマ、ジェラシー・・・真山がいっぱいになる晶太郎だった。

主人公が親友の恋人を好きになっていく三角関係ものです。
真山と会える度に真山の魅力を見付ける嬉しさ、恋人同士の2人を見なきゃいけない苦さが、切なく深く描かれていました。
こういうガマンものってホント辛いです!もうバシバシ当たってきて、痛い痛い!
暗い甘酸っぱさも、凪良先生の最近作に多いなぁ!

『ずっと、きみが好きだった』
晶太郎から真山視点に変わり、大人になった3人の再会編。
大人の都合で高校卒業を待たずに離れた、思い出深い土地に戻ってきた真山。
おしゃれな居酒屋の雇われマネージャーの真山の前に、家の眼科医を継いだ大人の晶太郎が客として偶然現れたことから始まる。

高校生の頃って、よくあんな恥ずかしいことできたな~とか、一生懸命だったな(苦笑)とかあるんだけど、31才の真山には初恋の諏訪と晶太郎との思い出が一番だったはず。
それからの真山の恋愛遍歴が語られていて、初恋と同じで良い思い出がないのはゲイならではなのか?
そして、現在進行形の晶太郎との恋が始るのだけど、始まる恋には今までの恋の経験なんぞ役に立たないし(苦笑)、先の章では高校生の真山のウブな可愛さで、こちらの章では、あれこれ考えあぐねて戸惑うオジサンの可愛さに変わっていて、思わずニッとしていました♪
諏訪の再登場でひと荒れあったけど、また最初から一緒に温めていって欲しいです^^♪

初恋を実らせた晶太郎とは反対の、遊び人のままの諏訪。
凪良先生があとがきで言っていたように、早急に彼をまん丸包んでくれる相手をお願いします。
彼のすき間を早く埋めて上げて。

乙女心は女性だけのものじゃないようで、自分の中の乙女心に、抜かりなくフルフル触ってきました。
自分が心打たれる文章や単語って、字のポイントが大きくなって飛び出す様に見えるってないですか?
橘には、凪良先生の作品に必ずあって、評価の優劣より気になるところなんです。
今回も何カ所も大きくなったので、『散る散る、満ちる』がお好みの方に是非お勧めしたいです^^

長くなっちゃいました!すみません!(焦)

8

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