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木魚とピアノとおもちゃの手錠

mokugyo to piano to omocha no tejou

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表題作木魚とピアノとおもちゃの手錠

ヒモのピアノ弾き 森安慈 25歳
寺の息子で副住職 花村幸生(秀顕) 27歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

家が寺であるがゆえに、幼い頃から僧侶になるべく清らかに生きてきた花村幸生。ところがある葬儀の席で、森安慈という男に一目惚れし、根なし草だという彼を自宅で囲ってしまい…!? 監禁ラブ

作品情報

作品名
木魚とピアノとおもちゃの手錠
著者
高岡ミズミ 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592877066
3.4

(17)

(0)

萌々

(8)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
57
評価数
17
平均
3.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

表紙どおり!

まず表紙が素敵です!内容にぴったりで、読む前にはどんな話だろとウキウキしながら眺め、読んだ後にはニヤニヤして眺めてしまいました。

1冊すべて表題作。幸生(受け)がメインですが、安慈(攻め)の視点もあるので読みやすいです。

ただ、それにしては安慈が幸生を好きになった場面がここ!と言い切れないのがちょっと惜しいです。いつのまに?という違和感はないですが、ピュアな幸生と暮らすうちにという展開がスムーズすぎて、惚れたポイントも浮かびません。

主人公の幸生が一生懸命で、一目ぼれをした安慈を「飼う」とか、おもちゃの手錠をかけるという突飛な行動も、微笑ましく受け入れることができます。
27歳という年齢より恋愛経験値は低いですが、幼いというわけでもないところも良かったです。お坊さんであることも取ってつけた設定でなく内容に盛り込まれていて楽しかったです。ただ、寺が舞台ではありません。

ピュアな受け、イケメン攻め、明るく可愛らしい雰囲気の作品がお好きな方にお勧めです。あと安慈は年下ではありますが、年下×年上という雰囲気はしなかったです。

0

坊主BL好きなんですが(笑)

ストーリィについては、皆さんが詳しく書かれてるので、余談中心でコメントです(爆)

何となくハマらなさそう~(^_^;)と迷ってた末に、蓮川さんイラスト買いしました。
結果、読み終えてしばらくでキャラ名もエピソードも忘れちゃった私です。
天然坊主君も美形ヒモ君も、設定は悪くないのに、どうにも中途半端な活躍ぶりでした。

一目惚れの下りから、その後の心理描写、かつらネタまで、
全体をもっとコメディにして、随所で胸キュンやエロを出してくれたら良かったかな~
もしくは、純情坊主君の思わぬ素質にハードHプレイ(爆)のギャップ有りでも…d(゚∀゚。)

近年、お寺や神社舞台のケモ耳系BL小説や、同様設定の一般コミックが激増してて
二番煎じ駄作(失礼;;)も多いですが、楽しいのもありますからね。
ミズミさんは初期から読んでますが、個人的な好みでヒット率は半々ですね。(^_^;ヾ

古参読者としては、以下に一読推奨の坊主BL(こんなジャンル有り?笑)を。

★ 一番古いと思う、初期王道BL
<絶版・エクリプスノベル、1994年> 『金銀砂子』月夜野亮/尾崎芳美
下町テキヤ稼業の組を継いだ若い組長 x 幼馴染のクールビューティ(笑)住職

★ はんなり切なく+可愛い、且つオヤジ要素入り(笑)
<b-boyノベルズ、2002年> 『奇跡のオブジェ』水無月さらら/円陣闇丸
大学教授 x 調査中の仏像=美坊主
仏像が人間に…のファンタジーから始まって、前世の因縁を辿る恋

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新鮮! 美坊主の純情初恋物語!

高岡先生の初花丸文庫作品で、しかも絵師が蓮川先生♡
発売前から注目作品でした!

読む前から堂々巡り(笑)
『僧侶』、『美形ピアニスト』『手錠』、『監禁ラブ』…しかも僧侶が囲うお話⁉︎
じゃ〜僧侶が攻様なのか⁉︎
でも表紙のイラストを見る限り、僧侶の方が受様っぽいし…⁉︎
それにしても、坊主に泣きホクロってエロい!
相手も外人みたいな美形で、読む前からイラストの美しさと、内容が読めない展開にドキドキしました。

実際読んでみて、全体の感想は本当に可愛らしいお話でした(笑)
大人の恋なんですけど、初々しい2人の恋愛の歩み方に、ニヤニヤしながら読んでしまいます。
手錠とか監禁のキーワードがあるこら、アブノーマルなシリアスな展開のお話なのかとも思て読んでいたんですけど、意外にもいたって普通の恋愛物語。
でも面白かったんです!
純真なお坊さんが、一生懸命好きな人を繋ぎとめるアイテムとして、手錠やカツラ、監禁が絡んでくる訳なんですけど、恋愛経験の乏しいお坊さんが、初めての恋に奮闘する様にニヤニヤほだされてしまいました。

ヒモ&美形ピアニスト・安慈 × 僧侶• 幸生の年下攻もの。

幸生は葬儀の席で出会った、誰もが見惚れてしまう美しい安慈に一目惚れしてしまいます。
27歳にして遊び全般未経験な幸生は、親友の倉橋に無理やりコンパに連れて行かれ、店でピアノを弾く安慈と再会。
ひも生活を送り続けてきた安慈が、泊まる先がなく困っているのを見た幸生は、成り行きで安慈を囲うような形に!
本人は人助け&好きな人と一緒にいたいからという純真な愛情からの行動なので、普通の囲うというのとは少しニュアンスが違ってくるかと!

安慈との生活を続けていくために、自分なりに考え、一生懸命努力する姿が健気で、キュンと胸を掴まれました。
お坊さんでも、ここまで純真無垢な人が実際存在するんでしょうかね(笑)
本当に可愛らしい美坊主様でした♡

安慈は、幸生とは真逆で拗ねた生き方をしてきたような人。
恋愛慣れはしているものの、今まで恋は上辺だけで、絶対に深追いしない自由奔放な恋愛しかしてきてません。
ふらふらした遊び人で、自分のことしか考えていないようにみえて、
幸生が内面も美しい人だと思う位、相手の気持ちも考えれる、優しさく温かい人でした。
しかも、綺麗で色気もあって、独特な言葉の言い回しは読んでいて惹かれてしまう魅力的な攻様でした。

前向きで一生懸命なんだけど、どこかズレていて…
でも、どこまでも純真に、人に尽くすことに幸せを見出せる幸生にどんどん惹かれていく安慈。
でも惹かれる程に、恋愛若葉マークの幸生の健気で一途な想いに、戸惑っていきます。
愛おしさや嫉妬心を感じる自分に苛立ちを感じ始め、元の生活に戻るため、嘘をついて幸生のもとを去ります。
確かに、幸生みたいな人に思われたらどうしたらいいか分からなくて、逃げてしまう気持ちもわかるんです。

この別れ〜追いかけるシーンではジーンとさせられ、ラスト想いが通じ合い、やっと恋人として生活を再スタートさせる2人の、愛の告白の数々は、読んでて恥ずかしくなる位、甘く可愛らしい恋模様でした。

どちらかといえば王道な展開のストーリーなんですけど、お互いに思いやる気持ちや、どんどん惹かれあっていく気持ちに胸がキュンと萌ました。

2人の逢瀬シーンも萌でした♡
美坊主バンザイです(笑)
Hでも一生懸命で健気な幸生。
恥じらいを懸命に堪える姿が色っぽくて萌ます!

高岡作品にしては、内容は浅めでしたけど、初心すぎる可愛らしい恋模様は、ドキドキ楽しんで読めました。

あと、あとがきにも、お坊さんが写真集を出すような時代と書いてましたけど、私もテレビで、僧侶居酒屋や、おしゃれなBARを営むお坊さんホスト特集をみたことがあるだけに、現実味も感じられて面白かったです。

蓮川先生の美しくて、色っぽいイラストもピッタリでした♡

残念なのは、安慈の過去のエピが薄かった点と、2人の恋愛話だけで終わってしまった点。
親友の倉橋の存在や反応も気になるし、いずれは家族にも紹介して…認められるはず!…とは文章にあるものの、寺の後継ぎなのだから、そう簡単にはいかないんじゃと思うんですよね。
両親はどんな反応を見せるのかも気になるところでした。
そういった内容の浅さが若干物足らなかったです。
なので評価も迷いました。萌×2にひたすら近い萌評価です。
微妙すぎてすみません。
こういう時に優柔不断さが出てしまい、自分でも嫌になる時が(笑)

花丸さんからは初だし、反響が良ければ⁉︎ 続編もあり得るかもしれない作品かなあと思いました。

なんとなく、お坊さんものと聞いて躊躇してしまった方もいそうな作品なので(笑)
可愛らしい美坊主受&ヒモ的な美しい攻様の、2人の初々しい恋愛模様に癒される作品なのでオススメしたいと思います。

2

美坊主とヒモ!

ポーッと頬を染めている美坊主の表紙。(そうか。。この話は坊主受けか!)と、解るほど、蓮川先生のイラストはナイスです!

で、すれていない、喩えるならば『深窓のお嬢様』なお坊様が受け。(これが成年コミックなら、生臭坊主の出番ですが)さすがBL!!夢がある!!

そして、ヒモを職業?にしている麗人が攻め。寧ろ、名前だけで見れば、攻め(安慈)の方が坊主っぽい。


それはさておき、二人の出逢いはご葬儀。『まるで、フランス映画みたい。。』と、どこの乙女?的思考で、副住職として葬儀に同行した幸生は、その場に似つかわしくない服装と態度で去って行った弔問客に一目惚れ。(←しかも初恋)

思い込んだら一途とばかりに、幼なじみがセッティングしてくれた合コン先で再会した安慈に運命を感じ、寝床を失った彼に対し、だったら。。と、自分の部屋に招待する幸生。

純情で天然で、どこかズレているのに、それが可愛い幸生。安慈は、一人で生きていく為に、幸生とは真逆の人生を歩いてきた男。これまでの人生も人生観も違う二人が出逢う確率なんて、正に奇跡的。

だから、幸生は魔が差したのでしょうね。。オモチャの手錠を眠っている安慈にかけたのも、今まで感じたことなどなかったであろう独占欲。所謂『煩悩』ですものね。そして、一度手にしたら手放せなくなる。それで皿洗いのバイトをするつもりが、ホストとして表舞台に出る羽目に。。

それにしても、安慈はその美貌があるのだから、ホストとしてNo.1を目指しても良さそうなものを、ヒモという職業?を選ぶあたり、どこか歪んでいるのかもしれない。そして、そんな彼の矜持は『ピアノ』。。それを職業に選べなかったのは、ある意味自信のなさだったのかもしれない。。

安慈は幸生に出逢い、その人柄に触れ、利害関係のない間柄があることを肌で感じ、友だちと紹介されなかったことにショックと失望を感じたことで、幸生にとっての自分の存在意義を考える。。自由だった自分が不自由を感じた時点で、安慈は幸生に恋してしまったのでしょう。何だか好きな展開です。

波乱万丈はないけれど、小さなすれ違いや思い込みなど、恋愛の日常って、こんなものだよねというお話でした。

幸生はお寺の跡取りなので、将来的にはあれこれありそうですが、案外安慈が頑張ってくれたりとかしそうです。まぁ、そこはBLですから。。ということで。。

4

はげもえ

……駄洒落でタイトルを付けた訳ではございません。
いや、激しく萌えさせて戴きました。

純然な僧侶BLと言うのは有りそうで無いもの。
店頭でお坊様の上気した頬についと惹かれて購入し
読んでみたらばなんと上等な相互補完。
いや、補完と言うよりはお互い眠っていた長所を
磨き上げて幸せになったのだから相互切磋琢磨と
言うべきか。
これで一方的に寄りかかるだけの展開が待って
いたなら失望し頁を閉じた所ですが、それは
杞憂と言うものでした。

登場人物の中で約一名若干の不幸を味わって欲しい
御仁も居ましたが…該当者にはもう既に惚気に
当てられ続けると言う仏罰が待っている事でしょう。
ご愁傷様。

5

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