明日屋商い繁盛(2)

ashitaya akinai hanjou

明日屋商い繁盛(2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神60
  • 萌×29
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
19
得点
345
評価数
72
平均
4.8 / 5
神率
83.3%
著者
 

作家さんの新作発表
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媒体
BL漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
極東追憶博物館
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784344828278

あらすじ

自称からかさおばけで男色家のキッカと古道具屋を切り盛りする秋緒。キッカと、彼に瓜二つの友人・天宮の正体がいよいよ明らかに!

(出版社より)

表題作明日屋商い繁盛(2)

同時収録作品

同時収録作品

編集者 鷲尾
新人漫画家 柿崎

その他の収録作品

  • 本日定休日
  • 火鉢/花嫁衣装
  • 羽裏

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レビュー投稿数19

素晴らしい!

最後の最後でやっと謎が解けます。
キッカ!

2巻も不思議なお話でしたね。死者を助けたり。
でもみんなお伽噺のようなじんわりいいお話で怖いけど読後感が良くて。

秋緒の家族が亡くなった謎が明らかに。
そして秋緒は、キッカとは。
キッカと天宮はやはり。でも同時に現れたことあるよね?

秋緒が目覚めて約束通りキッカを探して、キッカの正体がわかった時は愕然としました。
でもキッカの本体?の存在がわかり感動しました。

しかしキッカの本体は秋緒を愛してくれるのでしょうか?一から始まるのかな?時間はたっぷりあるし。

1巻から不思議なお話ばかりで死人の集まる古道具屋さんなのも意味が(もちろん)あったのですね。
色んな物語が読めて良かったです。
宝物の2冊になりました。

1

各エピソードを通じての全体像が素晴らしい

一話一話に奇妙な世界観があり、切なさや感動、やるせなさや悲しみもあり、なおかつ全体のストーリーに繋がっていく流れが素晴らしい。
ホラーやミステリー、怪奇譚、乱歩的世界が大好きな私には本当にハマりました。
秋緒に何があったのか、キッカとは、天宮とは一体何者なのか。
謎は深まり続け、最後にやっと真相が明かされる。

ハッキリとした恋愛は描かれないながらも、主人公を軸とした本編、各話のエピソード中にそこはかとなく散りばめられたBL的要素が程よく物語に色を添える。

ARUKU先生の作品は独特の不思議な世界観と、胸が震えるようなストーリーが、特徴のある絵柄と相まって、中毒性があるよなぁ…
冒頭や中盤で「別離」を予感させるモノローグがあるのも特徴的だと思う。
それによって読む側は心の片隅に常に覚悟や不安感のようなものを持ってストーリーを追うことになる。
その不安定さがたまらなく好き。

余談ですが、最近ARUKU先生を知りファンになり、過去作を購入しては読み耽る日々を送っております。
…と思ったら、こちらの「明日屋商い繁盛」は以前試し読みしたことがあるのを思い出して…
当時BLにハマったばかりの私は、イケメンと美人のカップルがアレコレしちゃう♡という王道的シチュエーションに萌えまくっていたので、そのときはこの魅力に気付かずスルーしてしまったんだよなぁ。
今回いろいろ調べていて、初めて「あ!あのときの!これってARUKU先生の作品だったんだ!」と記憶が蘇り、一人で大興奮。
早速購入して読了。

結論として、今のタイミングで読むことが出来てよかった!と思います。
作品って「出会う時期も本当に大切だな」と改めて感じました。

2

「メメント・モリ」死を想え 

個々のエピソードと並行して、靄が晴れるように謎が明かされて予想を遥かに超えた結末にこういうことだったのか!と驚かされました。
どうしてこういうお話を思いつけるのでしょうね。
一巻目でもストーリーテラーとしての凄さに驚きましたが、二巻目はさらに上回ったものを見せつけられて震撼しました。

死の存在が見えるようになった秋緒の言葉

「いつか自分が死ぬ日がくる
それまではもらった命を大事に生きてやる。」

は「memento mori 死を想え」そのものです。

生きるために死を想う。
死は避けられないものだから、今を大切に生きる。

ARUKU先生からの強烈なメッセージを感じました。

それにしても、狐といい、漫画家といい、羽裏といい各エピソードではこれまたいいように泣かされました。
そして一巻に比べるとグロも控えめで幼虫も出なかったので胸を撫で下ろしました。

4

沢山の「ありがとう」を抱えて

 それぞれのお話がすごく良くて、ストーリーの構成上そのままと言うわけにはいかないのはわかるけれど、ずっと「明日屋」での生活が続いてくれたらいいのになと思いながら読んでいました。
 「明日屋」にやって来る客はみんなひと癖も二癖もあり、持ち込まれる品も願い事も厄介な事ばかりなのに、優しくて切なくて穏やかな「明日屋」での生活。それは秋緒にはとても居心地のいい場所なのです。それでも前に進まなければならないわけとは…。

・バラバラにされて殺された人気女形の右手を、地獄へ探しに行くお話。
・子供に化けて火鉢を買いに来たひとりぽっちの子狐のお話。
・意に添わぬ結婚をしたときの花嫁衣装を売りに来た老婆のお話。
・盗まれた鞄を探して「明日屋」に現れた漫画編集者と貧乏な漫画家のお話。
・秋緒が頑張ってもらった壺を「売ってくれ」とやってくる黒い影のお話。

 恋の地獄で人が人を欲しがる罪の深さを見て、愛着を抱いたものを奪われて、運命のやり直しを手伝って、誰かを失った痛みは忘れられないけれどいい思い出も忘れないという言葉をもらい、壺につまった沢山の「ありがとう」を抱えて、秋緒はキッカや「明日屋」を後に一人走るのです。そして秋緒は病室で目を覚まします。「明日屋」は秋緒が見た長い夢だったのか?それとも…。
 植物状態から目覚めた秋緒は、一人になった寂しさに「明日屋」の痕跡を探しまわります。助からなければよかった「明日屋」に帰りたいと思っても、キッカや天宮そして「明日屋」の客たちがくれた明日と言う未来を生きなければならない秋緒。
 ARUKU先生が用意していたキッカの正体にびっくりです!ここから続く秋緒の「明日」が、キッカとの暮らしのように穏やかになることが想像できてほっとしました。

 どのお話も外せないのですが、『ごんぎつね』や『きつねの窓』の刷り込みがあるせいなのかな、一番涙腺を刺激したのは子狐のお話でした。

5

さみしさとあたたかさ

1冊丸ごと表題作です。
秋緒の過去(事故)が明かされ、キッカと雨宮の正体も分かります。そして秋緒の未来の話です。

1巻の最初のページから、2巻のラストに向かって進んでいるのが感じられるストーリーが素晴らしいと思いました。なんでこの話を入れたのかと疑問に感じたり、ちぐはぐな場面が少しもなく、読んでいて気持ちがよかったです。

1巻に比べるとグロテスクな場面も少なめだった気がするので、グロと幼虫が苦手で1巻でびくびくした身としては有り難かったです(笑)

愛するということ、大切にすること、出会いと別れ、死、生きるということ…読み終えて寂しさと温かさが胸に残りました。素敵な話でした。

なお、描き下ろしは巻末でなく真ん中よりにあります。後日談でないのでご注意ください。カバー折り返しにある四コマも後日談でなく、キッカと秋緒の可愛い日常でした!

2

おどろきのストーリーライン

かねてよりARUKU作品を読んでみたかったのですが、どのコミックスを読もうかと迷っているうちになんとなく今日になり、それならばとARUKUファンのちるちるユーザーさんに思い切って「一冊目におすすめするとしたらどれですか?」と訊いてみました。まずおすすめいただいたのがこちらの作品です。最初に出逢えたのがこの『明日屋商い繁盛』でよかった、ありがとうございます。以下、1・2巻合わせてのレビューとします。

描かれるのは、古道具屋「明日屋」を譲り受け、商売などしたこともなかった主人公が日々出逢う客たちのなかに見るもの。そして、そんな店主を近くで見守りながらもときどき、可愛い子(店主)には旅をさせる"大きな存在"。勝手なイメージですが、鮮やかな赤・黄・白が強く見事な花を咲かせ続けるような...私にはとても長い二巻でした。ものすごくお気に入りのシーンがいくつもあるのですが、それはあえて書かないでおきます。涙はぐっとこらえて読みました。

天にも情けがある、傷ついて悲しくてなおも恋しい、好きだけど憎い、好きだから憎い、生きていく強さを思うとそこには愛がある・・・そして、生きていくとはこんなことだ、というような。どこにも人の情熱と心がみえたと思います。

そしてなにより。
いやぁ...どうしたらこんなストーリーが生まれるのか。
よくレビューを拝見していると作者の「ファンです」と文中に入れていらっしゃる方が多いのも納得でございます。「完」の文字を読み終えたときの気持ちはなんとも忘れがたい宝物となりました。まぎれもない神作品。これからもぜひ、たくさんの人にこの作品が読まれますように。なお今作未読の方には、特に登場人物たち自体についてや終盤の展開など、ネタバレをせず読まれることを私は強くおすすめしたいと思います。

「明日」を信じるのではなく、そこにいる誰かのためになにかをしたいと思えば、明日がくるのかもしれないですね。

7

ARUKU先生の描く、独特の死生観

1巻に続き、グロテスクかつ美しい世界観と独特の人外表現に夢中になった2巻でした。
キッカに使役されるつくも神たちがキュートでかわいかった…。
2巻も、オムニバスの一話一話がすごく濃密で面白かったです!
(個人的に、1クールくらいのアニメーション作品としてまとめて頂きたいくらい大好きです…動くキッカと秋緒と妖怪たちが見たい)

一番印象に残ったのはやっぱり子ぎつねのお話なのですが、
生まれて初めての暖かさを知った直後に襲い掛かる、ある種正当でやっぱり理不尽な暴力と、今わの際での強がり、そして見つけられてしまう亡骸…
恐ろしく残酷な展開ですがはらはら泣いてしまいました…
(残酷さの中に、ARUKU先生らしい死生観と美しさを見出すこの感じ…以前読んで大好きだったクリーニング屋さんのお話を思い出します)

お話全体のオチもまたARUKU先生らしいというか…!
明日屋という世界の都合の良さ、それでも秋緒を包み込むようなやさしさ、無情な残酷さ、それらの全てにしっかりと理由がついていたのが、
もうそういった部分は度外視して読んでいたので予想外で面白かったです。
(意識を取り戻してから、身の回りのあらゆるものに明日屋で過ごした名残がある辺りもすごくぐっとくる演出だった…)

残酷な話、暖かい話、なつかしい話、オムニバスのすべてが切なくてちょっぴり寂しい『愛』がテーマになっていて、なんだか野島伸司の「世紀末の詩」を思い出しました。
ARUKU先生はやっぱり唯一無二の素晴らしいストーリーテラーだと思います。
濃密な世界観にどっぷり浸りたい時に、1巻から続けて一気に読み返したい作品です。

4

おかえり

アルクさんの作品で2番目に好きです。今回で全ての謎が解けて、驚きの結末に度肝を抜かれます。

キッカの正体や黒い影の正体。そして、家族の死の原因。全てが明らかになり、お話の深さに感嘆するばかりです。

明日屋に来る客たちの話も、いくつか切ないものがあり、泣けます。秋緒を兄さんと呼んで慕っていた子狐の話では、最後の力を振り絞って電話した子狐の気持ちを考えると、この終わり方に胸が痛かったです。

現世に戻ってから、生まれ変わった彼らを見れたのには、嬉しくて胸が温かくなりました。特に達磨ちゃんの可愛さは、子狐で辛かった気持ちが癒されます。
キッカとの再会で、秋緒の世界は輝かしいものになると、確信できる終わり方に大満足です。

5

こみ上げてくるものがありました

だたもうひたすら感動!
ひとつひとつの妖怪謎だらけエピソードが最後こんな風に落ち着くなんて。
1巻ではなんじゃこれと思いながらも心惹かれてたけど、散漫にならないどころか、見事な終結。
やっぱりARUKUさんは独特な世界観の持ち主ですね。
子狐の話なんて「手ぶくろを買いに」のようでいて、最後が残酷。
これまでの作品もそれぞれが素敵だったけど、これは抜きん出て秀作です。
いつものアレ?ってなる微妙に狂ったデッサンが、この作品にすごく合っているようにも思えました。

3

紐解かれる

この表紙にこそキッカと秋緒の関係性が詰まっているように思いました。愛おしく慈しむような秋緒の仕草。家族を喪い独りきりとなった秋緒のそばにずっと居てくれたキッカのことを、包むように触れて笑う二人の絵に心が安らぎます。
悲しいと取るべきか幸せと取るべきか、ハッピーエンドなのにうっすらと残る喪失感はいつまでも拭えず、でも秋緒が笑っていると私も嬉しいのです。

2巻での癒しは火鼠・伝助に続く明日屋の住人、達磨ちゃんです。
こう言ってしまうのはなんですが、ARUKU先生の描かれるデフォルメキャラとかミニキャラとか(たとえば四コマの秋緒とキッカもですが)って特別巧くてカワイイわけではないと思うのです。(付喪神たちは見た目もかわいかった!)
でも、彼らみな動作や表情、言動がとにかく可愛い! 姿かたちよりも仕草にキュンとなります。
達磨ちゃんもそのたぐいで、お茶を淹れてくれたりですとか「あさって屋」を開いたりですとか、そういうところが本当にかわいい。
だからこそ、達磨ちゃんとのお別れには目頭が熱くなりました。行かなきゃ、って。お弁当持って、マフラー巻いて、さようならなのにとても明るくて寂しいけれど悲しくない、そんな不思議なお別れに心がギュッとなるのです。

それともうひとりの癒しと寂しさは『火鉢』の柿の葉。
化け学勉強中の関西弁のキツネちゃん。かわいくって仕方のない出会いがあっただけに、終わりがあまりにも切なくてなりませんでした。
致し方のないことだと、それもこの世界の理なのだと、善悪があって因果応報があって、それが当たり前なのにしようのない哀しみがありました。――ああなのに、別離の予感がする。

明日屋での各話気に入りのシーンは

扇>半十郎の舞台、死出への花道
本日定休日>付喪神大集合!
火鉢>火鉢の鳥さん
花嫁衣裳>キッカとの逃避行
羽裏>朝日を背に、しゃれこうべに頬を寄せ泣く骸骨
鞄>やっぱりいいなぁARUKU先生のラブシーン…! 三途の川
壺>『死』の描写

張り巡らされていた伏線を回収し、この明日屋の世界がなんでありキッカは何者であったかがすべて明かされる最終巻。
ひとつずつ分かるたび、ああ物語が終わるのだなと感じて読み進めるのを止めてしまうこともありました。キッカの口から語られる言葉にも、終わりと別れが滲んでいるんです。
最終話で気が付いたのですが、今まで秋緒が明日屋に居た間=こん睡状態だった間はコマの間が黒く塗られて「夢うつつ」の世界であることを明確にしていたんですね。そうでない、あやかしたちの過去エピソードは白いのだから、彼らはリアルなのでしょう。なにしろ秋緒が目覚めたあと、現実世界で出会っているのですから。
(達磨ちゃんのところは、やっぱり嬉しかった~!)

最終的には和風ファンタジーだけでなく、ややサイエンスフィクションの要素も入っており、一層の面白さを感じました。こういう設定すごく好きです。生臭坊主がまさかのお医者さんにはクスッとしちゃいました。(ということは、菊宮先生は彼のことも好みのタイプなのかな?笑)

ずっとそばで守ってくれていたキッカと天宮。(天の菊宮だからでしょうか?)
どうしてもどうしても会いたくて仕方がなかった彼ら。
秋緒を大切に思ってくれていた菊宮先生。
他のどんな言葉にも変えられない「おかえり」がじんわりと胸に沁み渡ります。

寂しい愛しい哀しい嬉しい、人間の明暗の感情すべてが混ぜ合わさる不思議で恋しい物語でした。

2

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