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表題作キツネとタヌキの恋合戦

神代依吹,30歳,狐族の御曹司 
寺内佳寿,18歳,狸族の本家の次男 

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「す、好きなんだ」
「命がけの冗談か?」

狸族の本家の次男・佳寿は渇水の郷を救うため、犬に化け敵である狐族の元へ。
しかし狐の御曹司・依吹に正体がばれてしまい…。

狸族の佳寿は郷の渇水を救うため単身、狐族の頭領・神代の屋敷へ忍び込むことに。『狐の尾筆』と言われる筆を探して
犬に化けた佳寿は、迷い犬と間違われ神代の御曹司・依吹に保護される。先祖代々敵対関係にあり、狐は冷酷で狡猾だと
聞かされてきた佳寿だが、夜は一緒の布団で眠り、優しく撫でてくる依吹にうかつにも心地よさを覚え…。
しかしとうとう正体がばれ、咄嗟に依吹を好きだと言ってしまい――。

作品情報

作品名
キツネとタヌキの恋合戦
著者
真崎ひかる 
イラスト
麻生ミツ晃 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576131238
3.5

(23)

(4)

萌々

(8)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
78
評価数
23
平均
3.5 / 5
神率
17.4%

レビュー投稿数10

嘘から出た真

一生懸命だけど失敗してしまう、仲間の為、自分に与えられた使命の為それでも頑張るドジっ子の佳寿が可愛かったです。健気で不器用で、依吹のからかいにも気づかない奥手な鈍感さが大変萌でした。可愛い!
咄嗟の言い訳に口にした嘘の言葉だったのに、依吹の素の一面に触れるにつれ佳寿の中に本物の恋心が芽生えてゆきますが、その心情の変化に悶えました。
受が攻の掌の上で転がされてたはずが、攻が受を溺愛過ぎて甘々になっちゃう感じとか、ちょっと意地悪でクールビューティーな攻とかも、全てツボって感じでした。
だからこその最後の結末部分のストーリーをもう少し掘り下げて読みたかったなぁと思いました。佳寿が依吹のもとから逃げ出し、再会するまでの間のことや、今後の展望や狸一族の反応など。主に会話の中で語られましたが、それぞれの悶々ドタバタをもっと見ていたかったです。

0

明るく前向きなロミジュリ

いいですねもふもふ。もふもふシリーズではないんですが…
人外やもふもふ系は得意分野ではないので真っ先に手を出すものではないのですが、好きな作家さんで表紙絵が素敵だったので手に取りました。

タヌキ族の当主の次男佳寿が、郷の水不足解消のために仇であるキツネの一族の当主の家に忍び込んでこっそり無断で水を呼ぶアイテムを借りてくるというミッション。
なんですが、化けるにもイマイチな能力の佳寿がなんとか化けられた子犬の不細工さや、天然な性格や癒し系なところが気にいって依吹がそばに置きたくなる気持ちがよくわかります。
まだまだお子様で、喰うの意味もわからないけれどけっこう感じやすい可愛い子なんです。

忍び込んで見つかってしまった時に苦し紛れに「好きだから」と言ってしまい、後あと騙してしまったことに罪悪感に苛まれるところが可愛かったです。

なんとか「アレ」を手に入れたはいいけれど実はアイテムだけじゃダメで正当な血筋のものが扱わなければダメだったという事情が明らかになりにです。
そこにやって来た依吹。てっきり騙して気持ちを弄んだことでいかるかと思いきや、そのへは大人なんですね、佳寿の心境などお見通しだったみたいで佳寿の心情を吐かせて許しちゃんですよ。
水問題も解決して、大きく商売しているキツネの族の企業と提携しその担当として佳寿が依吹のところにいくことで話はまとまるようなので今後も二人が引き裂かれることがないというのはいい結末で安心しました。

0

かわいいおとぎ話

私、人外物だと、基本的にタヌキが好きなんで、
この、あからさまに間抜けでおバカの佳寿が実にタヌキらしくて、かわいくて、
多分、この佳寿が普通に人間だったら、全く好きになれそうもないけど、
タヌキだから許しちゃう。
あほっ子タヌキが、お間抜けに一生懸命奮闘する、こんな単純なお話、好きです。

佳寿が、年齢不相応に幼くて、なかなかラブに発展しなくても、
キツネの依吹の恋愛スイッチがいつ入っちゃったのかがわかりにくくても、
タヌキだから許しちゃう。

ただ、挿絵は、もうちょっとかわいいタヌキ顔がいいなぁ。
私の好きな、あの先生だったりしたら、、神にしちゃううんだけどなぁ。

1

狐と狸の組み合わせに改めて萌えました。

新刊チェックで、いつもの書店で特典ペーパーが付くということで、
予約して購入しました。

シャレード文庫で真崎先生の動物の人外モノといえば「もふもふ」シリーズですが、
挿絵が「もふもふ」シリーズでお馴染みの桜城やや先生ではなかったことと、
同じシリーズでもタカツキノボル先生や木下けい子 先生が担当していた時も
あったので、もしかして今回も違った切り口で関連しているのかなと思っていました。
しかし、実際は全く関連性はありませんでしたが、楽しく読みました。

そういえば、もふもふシリーズはタイトルに「ラブリー」とサブタイトルに
「もふもふ」が入っていましたが、この作品はサブタイトルが無く、
タイトルにもラブリーが付いていないこと、また、もふもふシリーズは
狼や犬が出てきますが、今作では狼や犬が登場しなかったということもあり、
それらの点から、今作は「もふもふ」シリーズではないということが
導き出せると改めて思いました。

化けるのが下手な受けが、何とか上手く化けられたと思い、
実は上手く化けられていないことに気が付かないところが可愛らしかったです。
また、恋愛に関して初々しいところも可愛いと思いました。
攻めの、受けに対する容姿の表現から、受けはチョッと不細工な可愛い系なのかな
という印象を受けました。

攻めは本当の恋愛に不器用でデレが少しだけしかないツンデレなのかな?
という印象を受けました。
今まで信頼できる人が居なかったり、一族から座を狙われる環境にあったことも
影響したのかもしれませんが、無表情だったり、受けが感じているように
表情が読み取り辛いという描写が多く、読み終わるまでずっと、
何だか冷たい人だという印象が強かったです。

今回の挿絵は麻生ミツ晃 先生ですが、麻生ミツ晃 先生のファンの方には
申し訳ないですが、麻生先生の絵は私には合わず苦手です。
しかし、今回は あまり抵抗を感じませんでした。
今回の表紙絵は繊細な色使いで色彩に惹かれました。

読み終わってから、そういえば、この作品は恋合戦の話だったんだと気が付きました。
「頭隠して尻隠さず」な受けと、受けの行動に気づきながらも黙って見守っていた
攻めの関係がずっと穏やかだったことと、受けも攻めも想いをぶつけ合うような
活発さを感じられなかった、受けと攻めの当事者だけでなく、狸族と狐族の種族
単位で巻き込んで二人の恋の合戦も無かったこともあり、恋合戦をしているという
印象がありませんでした。

あらためて「狐と狸」の組み合わせに、とても萌えました。
とある作家さんで同じ狐と狸の作品を読んだのですが、
その時もとても良かったので、他の色んな作家さんたちが
小説で書いたり漫画で描いたりした狐と狸のBL作品を
もっとたくさん読んでみたいと思いました。
攻め受けの設定で様々な「犬猿の仲」の組み合わせがありますが、
狐と狸の組み合わせの作品がもっと増えると良いなと思いました。

今回の評価は、「萌×2」と「萌」で迷いました。
物語の内容や展開、人物設定など、適度に萌えることが出来ました。
今回は感情的な部分を優先して、最終的には「萌」評価にしました。
気持ちは「萌×2」に近い「萌」です。

4

ロミオとジュリエット?

『変身・もふもふ』系統としては、真崎さんの同じシャレード文庫の『もふもふ』シリーズ(うち1作だけは大好きなんだけど)と同じく、個人的好みにおいて微妙でした。
ただ、もふもふ成分は多かったですね。

ストーリーはあっさりさっぱり薄めで、さら~っと読めますがちょっと物足りないかな。でも、私はそれ以上にキャラクターがどうも・・・

佳寿(受)は18歳にしてはアホ過ぎ・幼過ぎな気はしますが、それでも可愛いと感じられる範囲です。

とにかく依吹(攻)がダメでした。
たとえ根がどうだろうと、(特に年の差・年上攻で)意地の悪い言動の攻キャラクターがすごくキライなんです。

トータルでは、コミカルなファンタジーとしてはともかく、ラブストーリーとしてはまったくいいところがなかった、というよりこれホントに『BL(ラブストーリー)』か!?とさえ感じました。一体いつ2人の間に愛が芽生えたのかもわからなかったよ(特に依吹→佳寿が)。ラブもHもラストに駆け込みで入れたような・・・

イヤもう、途中でどうにも興味が続かなくて何度も挫折しそうになり、あからさまに斜め読みになってしまった。

う~ん、正直タイトルで『これはもう読まなくていいかな・・・』と思ってしまったんですが、真崎さんは一応作家買いなので(失礼ながらハズレも多いけど見切れない。好き作家さんには違いないので)悩んだものの結局買いました。
その結果・・・まあ読んでよかったとは言えません。読まなきゃよかったとまでは言いませんけどね。

ちなみに、私は『ファンタジー』も『人外』も大好きです。イロモノ(あとがきで作家さん自ら・・・)だからダメってわけじゃないですよ。

あとはイラスト。
もともと麻生さんすごく苦手なんですが(それで買うかどうか迷ったのもあります)、特にこの作品には合ってない気がしました。キャラクターのイメージがまったく違った。
あと、この方の動物イラストは相変わらず残念です。

3

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