もしかして課長は……俺のことが好きとか、そういう……?

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表題作家計簿課長と日記王子

伏見和親
電機メーカー営業部,25歳
室木周平
電機メーカー購買部課長,34歳

その他の収録作品

  • ラブソファー
  • あとがき

あらすじ

ゲイで童貞、極度の倹約家の周平は、社内でも屈指のイケメン・営業部の王子こと伏見と同居することになるが――。

電機メーカーに勤める三十四歳、課長、独身の室木周平。ゲイと自覚しているが恋人ができたことはまだ一度もない。
そんな周平の唯一の趣味は、家計簿をつけること。極度の倹約家で、安いという言葉が何より大好き。
しかし、周平の住む社員寮が火事で焼けてしまう。家賃が安いところ、ただそれだけを条件に会社が新たに用意した
アパートへ移ることになった周平だが、同居人がいると判明。相手は社内の女子殆どすべてが彼のお手つきと噂の、
営業部の王子こと伏見和親で…。

作品情報

作品名
家計簿課長と日記王子
著者
海野幸 
イラスト
夏水りつ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576131375
3.9

(82)

(26)

萌々

(37)

(12)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
9
得点
317
評価数
82
平均
3.9 / 5
神率
31.7%

レビュー投稿数9

ドキハラキュン☆

すっごく面白かったです~!!
日記のシーンハラハラしすぎちゃってページを捲るのに震えましたw

それにしても受けの節約にかける執念がすごい!
もちろんそこにも色々理由があってのことなので、
最後のほうは涙が出ちゃいました ・゚・(ノД`;)・゚・
攻めが年下だったんだけど懐が広くて
受けが攻めに出会えて本当によかったな~
受けはケチwなシーンだけじゃなくてちゃんと年上の頼りになる
所もあったりして、バランスのいいカップルでした☆

イラストもとってもよかったですっ(>////<)
私的最強タッグ&永久保存だな~

4

お金を使う事と恋は似ている?

必要最低限以上にお金を使うことに罪悪感を覚え家計簿をつけるのが趣味の34歳ゲイの購買部課長・周平が主人公。
住んでいる寮に火事があり、ちょっとだけ脳内彼氏に想像した社内でもイケメンで王子(女性を喰いまくると言う噂からもしくは黒王子)と呼ばれる営業の伏見とルームシェアすることになったのが物語の発端。
電気やテレビの付けっぱなし、ドライヤーのコンセントの抜き忘れetc...そんな自分との生活の違いに不満を抱くが言いだせなかった周平。
つい勢いでゲイのカミングアウトと伏見への苦言を、伏見が偏見も持たずに受け入れてくれた事で、二人はすこしずつ近づいていく。
そんな時に、知った伏見が日記を付けている事。しかもその内容に「課長が好きかもしれない」と書いてあり周平は伏見を意識しだすのだが。

周平がお金を使う事への罪悪感を抱いて、欲しいものを見ないようにする事。
それは過去の切ない事情が、周平の不安に結びついていたという理由付けを見せるのだが、
お金を使わない=欲しいものを見ないようにすること=恋愛も目を逸らすこと
一見接点がないようでいて、何気に共通点があり、そんな部分をついて二人の仲を進めて行くのが、この話のつくり方うまいな~♪って思えました。
一緒に百円ショップへ買い物に行くシーン。
伏見はポンポンと商品をカゴへ入れて行くのですが、それを見て必ずしも必要でないとは思うのだが、その後あれば何気ないものなのに潤いを感じる。
帰りに縁日で子供の頃欲しくて買ってもらえなかった、倹約家になった元の蛍光ブレスレットを伏見に買ってもらって、念願が叶う周平など、、、、かわいかったv
伏見の誕生日が来月と聞いて奮発する周平が、その日帰ってきたら伏見が取引先の女社長から腕時計を貰ったのを見て超ショックを受けるシーンはちょっぴり切なく~
周平の素直でとても34歳と思えないくらいの真面目すぎるキャラクターはそれでとても魅力があります。
後日談においては、周平の乙女な部分が見えて思わず笑っちゃいます♪

また伏見もモテる設定ですが、案外私生活は雑で大雑把な男子学生という感じで会社とイメージが違うギャップもあります。
大家族で育ったという設定もさることながら、彼が女性に優しいのは姉達に女性には優しくしろと叩きこまれたとか(笑)
ちょっと気になるのが、周平への態度が女性への優しさと同じ?という部分。
それは彼の変化でもあるのですが・・・
でも、彼も歳相応で誠実でいい感じがするのです。

リーマン設定もちゃんと生かされており、彼等はきちんと仕事をしておりそれもキャラクターを表現するのに場面として生かされておりおざなりにされてない面も好ましいです。
ただ、一つうう~ん、、、なのは、伏見が全くのノンケの人なので最初のエッチは挿入まではいかないでほしかったです。
周平もゲイとはいえ、そういう場所に行って雰囲気に圧倒されて帰ってきちゃったくらいの人なので童貞ですし(w)男初めて同士ですから、その点はういういしく行って欲しかったかなーというのが希望。
後日談でしっかりガッツリでよかったんだけどな。
でも、ほのぼのしてとてもいい感じのお話でした。

夏水りつさんのイラストがこれまたピッタリで、ほのかに「山田くんと田中課長」をほうふつとさせなくもw

7

きゅっっうんってする (//∇//)キャー

偶然手に取った本が夏水先生の表紙だったので
リーマンモノだなーって確認しただけで購入。


あらやだ、なにこれ。超きゅんきゅんするーーーーーーっヾ(≧∇≦*)〃


夏水先生が挿絵ってのもポイントなんですが
まるで『山たな』を見てる感覚におぼれます。
(まぁ、山田くんの方がより男前で田中課長の方が大人かわいいけどね…)
早く成就する二人が見たくて285頁を一気に読んでしまいました。
( ̄∀ ̄*)ゞテヘ
気分的にはコミックを読んでる感覚に近かったです。ふしぎだー。

幼い頃のトラウマによりお金を使うことに罪悪感を感じる周平(受)と
イケメンがゆえにあらぬ噂を立てられ、黒王子と呼ばれる伏見(攻)が
同居生活を通して恋人に至るまでのお話。

二人がつき合いだすまでは1ヶ月くらいなんですが、
短い期間の中できちんと二人の距離を縮めていく過程が書かれていて
すごくドキドキできました♪
周平の超絶倹約ぶりの原因がわかるくだりとか結構ぐっときます。

基本的に周平視点で書かれていて、伏見視点はないのですが
そこかしこと、伏見が周平に惹かれてやまないってのが溢れてます。
何の気なしに買ってきた苺のショートケーキに喜んだり、
光るブレスレットをうっとりするほど眺めたり。
そんな些細なことで目を輝かせる周平の可愛らしいことと言ったら…。
ゲイである告白から気になって仕方がなかったろうに、
そんな姿見せられたらそりゃあ気になるよね。
好きになっちゃうよ。うんうん。

と、第三者(読者)から見れば双方の愛情がダダ漏れなんですが、(笑)
そこはお互い気づいておらず、うっかり周平が伏見の日記を見てしまい
状況が一変します。


『 課長のことが、好きかもしれない 』


意識すまい、と思いつつホントは最初から惹かれていた伏見への気持ちが暴走します。
伏見の気持ちを確かめたくて部屋に忍び込み、日記を盗み見ようとするのですっ ∑(゚□゚;)
そんな伏見もまた、周平に本心を見られたことで心にもないことを口走ってしまう。


『 実験です。好きって言われたら、好きになりました? 』


何でそんなこと言っちゃうんだーーーーーっ (ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ-

ワンコのくせに。
姉達にイケメン英才教育を強いられただけで中身は普通の学生っぽいくせに。
何でそんなSッ気たっぷりな発言するんだよーーーっ。
と、ちょっと楽しくなりました。笑
こっから先は怒涛のように会社で一波乱あり、その結果二人は気持ちを確かめあいラブモードへ突入。
ちなみに。伏見の降参告白は激烈にカワイイです♪

ラブモードは約30頁に及ぶ長丁場。笑
二人とも予備知識がないまま最後までイッてしまうんですよねぇ。
うーん。妄想で何度もイメトレした、ってのでもうまくいかないだろうって
思うのに、予備知識なしか…。
と、思わず素に戻っちゃいました。苦笑
初回失敗して、書下ろしでリベンジめちゃエロなら神だったなぁ。

つき合い後の二人はもはや会社でも夫婦の会話が垂れ流し。笑
伏見は隠す気ねぇだろうってぐらいに、課長らぶ(周平)光線だしまくり。
購買部の女子の皆様にバレて弄られる日もそう遠くないだろうなぁ。
ガンバレ周平っ!

内容的には全然「山たな」とかぶるところはないのですが、
年下クール攻め(実はワンコだが…)×眼鏡健気受けの設定はまるかぶりなので「山たな」好きなら読んでみると楽しめると思います♪

5

コミカライズ希望

必要最低限のものを買うのですら財布を開くことに罪悪感を感じるという主人公・周平(受け)と、社内で「王子」扱いされているイケメン伏見(攻め)が、寮の火事で期間限定の同居をする羽目になり……というやつです。

受けの周平が良く言えば「極度の倹約家」、悪く言えば「ドケチ」というタイプで、一緒に暮らすことになった伏見に対しても「風呂が沸いたらすぐに入ってほしい」「冷蔵庫を開けたらすぐ閉めてほしい」とかあれこれ物申すんです。
攻めの伏見が「ちっ、ガタガタ細けぇこと言いやがって!!」みたいに思っても無理はないのに、嫌な顔せずに「わかりました。」と受け入れるところで、この子すごい…!!となる。

彼は社内女子の憧れの的で、「私服もイケててお取り寄せしたチーズをワイン片手に楽しむ」ような私生活も小洒落た男のように思われているけれど、実は……というギャップも好き。

周平のあまりの倹約っぷりに、どっちかというとどんぶり勘定派で、積み本が沢山あるのにセールだから、クーポンがあるから!とあれこれBL本買ってる私からすると、訳もなく「……すみません。」みたいな気分になってしまうだけに、「使ったら、その分また働けばいい」「本人に後悔がなければ、どんな使い方をしたって正解」と伏見が諭すんだけど、「ですよねー!」と。
伏見、好き。

何度か読んでるのだけど、課長のお金に関するあれこれが自分の中では強烈なせいか、ラブ面に関してはあまり記憶に残らないんです。
表紙を見ても「あぁ、お金に細かい受けの話ね、で、結局どうなるんだっけ?」みたいな。
でも久しぶりに読んでみたら、金にうるさいだけではなく、仕事はしっかりとできる男だったし、お金を使う楽しさを少しずつ習得している姿にグッとなった。

夏水先生の絵が、この作品にぴったり合ってて、「夏水先生の絵でコミカライズされたら絶対に買うのに〜!」と読みながら何度も思いました。
(あの「山田くんと田中課長」を思い出した)

1

攻めがすごくかわいくて困った

その整った容姿から、職場の女性陣に陰で王子と呼ばれている攻めと、倹約が家計簿を片手に服を着て歩いているかのような倹約家な受け。
同じ会社の部下と上司の関係性の2人がひょんなことからルームシェアをすることになるわけなのですが、これがまたじわじわとおもしろくなっていく系のお話でして。
受けがというより、読めば読むほど攻めがかわいくて仕方がなくなる1冊でした。

全編受けの周平視点なものですから、どちらかといえば浪費してしまいがちな私は、耳に痛いお言葉の数々に前半あたりで耳ならぬ目をふさいでしまいたくなってしまうところありだったのです。
言葉を選ばずに言うのなら、やや口うるさめなんですね。
正直、中盤までは重度の倹約家の印象が強かった周平にそこまで強く惹かれるものがありませんでした。
ですが、そこはやはり海野先生。
このやりすぎにも思える倹約っぷりが後からしっかりと効いてくるのだから上手い。
お仕事描写はもちろん、彼が倹約家になった理由でもしっかりと魅せてくれるんですねえ。

そして、そんな彼と同居をすることになった攻めの伏見がえらいかわいらしい人で困りました。
暮らしぶりが真逆の2人の同居生活を周平視点で追っていくと、社内であることないことを噂されていた伏見の本来の姿がぽろぽろっと見えてくるわけなのですけれど、これが本当にかわいくって。
姉が3人いる末っ子長男な時点でおっ!となり、他のことをしていてもTVを付けっぱなしにしてしまう理由からなにから、ごく普通の男の子感と末っ子っぽさが絶妙に混ぜ込まれていて、なんだか胸をざわざわさせられます。
ものすごい天然デレっぷりを見せてくれる伏見のギャップに萌えに萌えてしまった。

伏見との同居生活がどんどん心地よくなっていく様も、伏見からあふれ出る怒涛の想いもたのしく追いかけられました。
もうちょっとだけ受けに萌えどころがほしかったかなとこちらの評価になりましたが、ごく普通の人々のごく普通の恋と暮らしをお求めの方はぜひ。
欲を言えば、攻めの脳内がどうなっていたのかも読みたかったなあ。

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