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表題作ディア・マイ・コンシェルジュ

和喜田義彦、同い年の営業、元商社マン
倉原享、ホテルコンシェルジュ

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

サクラノホテルのコンシェルジュである倉原亨は、天才肌で飄々とした営業の和喜田義彦が嫌いだ。対人スキルの低い倉原の、精一杯の笑顔を作り笑いだと馬鹿にされてからずっと避けてきた。しかし、なりゆきからバーで一緒に飲んだ時に酔った倉原は素直な一面を晒してしまう。以来、なぜか和喜田は倉原を「可愛い」とからかうようになり、ついには「男に抱かれたことはあるか?」とおかしなことを聞いてきて――

作品情報

作品名
ディア・マイ・コンシェルジュ
著者
李丘那岐 
イラスト
松尾マアタ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778115517
4

(47)

(8)

萌々

(32)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
187
評価数
47
平均
4 / 5
神率
17%

レビュー投稿数10

ながされない!

すーーっごく良かったです!
もうずっときゅんきゅんしっぱなしでした!

お話としては堅物なホテルコンシェルジュと軽薄ででも仕事が出来る同僚が犬猿の仲っぽかったのに徐々に惹かれあって最後メロメロになるというお話しです。
その徐々に惹かれ合う過程がすごい良かったです!
なし崩し的でもなく、ほだされ系でもなく、勢いでもない。
2人とも大人の男として考えながら、その思いを少しずつ口にしていく。でも駆け引きというかんじではなく、そのやりとりが真剣で、距離が近づいて行く感じが自然です。でも胸キュン(≧∇≦)
攻めが軽薄キャラで試しに抱かれてみろよ、なんて言うけど、本当に抱きたかったらもっと耳触りの良いセリフさえ言えばどうとでもなったのに、それをしないで必死に堪える様子にキュンw
堅物な受けが柔らかくなるのももちろんキュン!
もう、攻めはメロメロですよ〜。
コンシェルジュやホテルという世界観もしっかり描かれていて読み応えもあります。

願わくば攻め視点でショートショートでもいいから読みたい!きっと甘々でにやにやしっぱなしですよーw

7

ふわふわ野郎と漬物石男w

松尾マアタさんの表紙で打ち抜かれましてw
カタブツコンシェルジュ、なかなか落としづらいだろうなーと
手に取って思わずニヤッとしてしまいましたよ☆

ホテルの営業マンの前はドアマンで
その容姿と振る舞いからモテまくりの和喜田、
澄ました顔と言われ、上手く微笑めないコンプレックスがありながらも
お客様を第一に考え日々全力で職務をこなす倉原。
倉原は同い年の和喜田に常日頃バカにされているような態度をとられ
ムカつきつつも仕事面では高く評価していました。
大規模な契約を取って来ては豪勢なパーティもホテルで行われ
ワガママ放題のお嬢様もあっという間に丸め込めるスキル。
自分には出来ないからこそ、少しは見習いたいとは思うのに
なかなか出来ない倉橋です。

それがホテルのバーで和喜田と出くわし、
更に男性のお客様と一緒にお酒を飲むことになり
気を張っていたつもりでも色男二人の会話にもアルコールにも酔って…。
お酒は張り詰めていた何かを解き放ち、気持ちよくしてくれるものですからww
素直になった倉橋を和喜田が気になるきっかけになるのは当然かと!

業務内での連携や、
プライベートな時間まではお客様に費やさない主義の和喜田が
倉橋の為だとひと肌脱ぐエピソードも効いていました!!
カッコイイわ!!

少しずつ近づく距離。
じれったさの中にわくわくどきどきがあり、
うまくいくってわかっていてもときめきましたw
一度冷たく突き放したのに、それがツラくなって
恋心を自覚し始めるとか鉄板かもしれませんが
真面目一辺倒の倉橋に対して譲歩して
色々耐える和喜田が素敵でした!!
体から始まる関係なんてありえないとか
キスは告白してからするもんだとか
どんだけ乙女なんだ!と思いましたがw
でも、気持ちが伴わないとそういう行為に意味はないと
頑なに譲らないのも倉橋の魅力かもしれません☆

コンシェルジュの後輩の紺野がまた可愛かったし
(良き理解者ともなってくれましたし!)
読後感がすっきり爽快!!

倉橋が遭ってしまった事件(?)は気の毒でしたが
ちゃんと和喜田が助けてくれて(これも鉄板??w)
更にお互いの気持ちをより確かなものにするスパイスですので。

松尾マアタさんのお描きになる制服!!!色っぽーい!!!
くっと胸を張ったような胸のラインとか、痺れる!!
んで、ようやく繋がったベッドシーンは
二人ともノンケだったのに、やたらとゲイゲイしく感じられたのは
そのお色気ぶりならでは、かな…??w

相手が和喜田だから、倉橋だから、誰にも見せない素顔を見せられる。
どれだけ考えても真逆すぎて先が見えない二人、
それでも惹かれあう気持ちは止められない。

和喜田の祖父が実は…!!っていう最後の驚きにも「…OH!!」になりましたし
やっぱり働く男たちはかっこいい!につきます♪
倉橋にちょっかいを出すように見せて実は心配していた理由も
和喜田が地に足が付かない理由も後半明かされて
なるほどなぁ…と思いました。
ただのチャラい男じゃなかったのがとても良かったです!

とっても楽しませていただきましたが、
もっともっと和喜田によって変えられてゆく倉橋を読みたいなぁ…。
今はまだ色気が出て来たばっかりなのでww

こういうホテルには泊まれないだろうけど
いつかロビーでお茶くらいなら出来るといいな!
そしてホテルマンを観察するのですww
(そりゃもうガン見だろうなぁ…)
妄想だけでわくわくします!!

6

イラストもノベルも実力派

大変面白かったです。作者さん的には難産だったようですが。。

まず、BLを除いてもノベルとして面白い。ただの状況説明文の羅列ではなく、ちゃんと物語として読ませる。
それから、BLにありがちなご都合主義が感じられない。確かにお話しなので日常生活で起こらないようなこともありますが、自然な描写と前後関係で、最後までひっかかることもなく一気に読みました。
隙間時間に読んだのですが、早く続きが読みたくてじれじれしました。

ノンケ同士がつっくつまでのほんわかとしたラブストーリーで、じっくりと好きになる過程が描かれていくので、無理がありません。
舞台はホテルで、お仕事もの。壮絶イケメンだけど軽い攻めの和喜田と、仕事に真面目なコンシェルジュの受け、倉原さんの対比。
最初はお互い反発していますが、内面を知るにつれて相手のよいところが見えて好ましく思うようになります。

受けの倉原さんが可愛いですね。自覚全くなしのところも含め。和喜田はちゃらんぽらんのイケメンという設定の域を出てない気がしますが、さりげなく倉原をサポートする度に、これ惚れちゃうよね、と納得の男前。

マアタさんのイラストがステキすぎて、それだけで萌え死にそうになりました。イラストで星1つ増やそうか悩みましたが、やっぱり萌え2にしておきます。そもそもジャケ買いですが、中身も面白くて良かった。

6

最高のおもてなし

由緒のあるホテルで繰り広げられる、俳優顔負け&抜群の接客力を持つ営業・和喜田×対人スキルの低い頑張り屋のコンシェルジュ・倉原のお話。

第一印象で、松尾マアタさんの表紙に惹かれましたー
基本、パリッとしたスーツ姿の男性は大好きww
特に、ホテル業というのはお客様が疲れを癒しに来たり、ひと時を快適に過ごすためにやってくるので、最高のおもてなしをするには、清潔感はとても大事ですよね。
作中のコンシェルジュの制服は、クラシカルな雰囲気が出ていてすごくユニセックスな感じが素敵だなと思いました。
パッと見、堅物でインテリっぽい倉原が、実は眼鏡を外すと童顔で、ものすごく頑張り屋なところが、ギャップで可愛いです。
それに比べて、何をやってもそつなくこなしてしまう色男の和喜田は、倉原の接客時の笑顔をけなす嫌なやつ・・・と思ったら、好きな子をいじめるいじめっ子みたいな解釈のほうが割りと近いかもしれません。
客のどんな無謀な提案に対しても、誠実に話を聞いて対応しようと努力している倉原を見ているとすごく応援したくなります。客のアクシデントもサプライズに変えてくれるような、こんなホテルがあったら私も泊まりに行きたいです!
まさか自分が男に(そういう目で)好かれるなんて、と思っているような倉原が、百戦錬磨の和喜田に傾いていく経過が面白かったです。
真面目で努力家の純情受けが好きな方におすすめです♪

5

その一線

老舗ホテルを舞台にした、働く男BL.
コンシェルジュの倉原は、真面目な努力家だけど、硬い表情から冷たく見られがち。
そんな自分の対人スキルの低さをいやが上にも自覚させるので、飄々とした営業の和喜田の事が大嫌い。
それなのに、ある夜バーで一緒に飲んだのをきっかけに、倉原は和喜田に興味を持たれてしまいます。

こういう成り行きの場合、往々にして俺様体質の攻めは、相手のいうことに耳なんか貸さずにいきなり押し倒して、受けの方も、嫌いだって言いつつも、実は心の奥底では「意識している=好き」だったりして、身体が勝手に、あふぅ~~ん、、、なことになりがちなんだけど、この作品の何がいいって、そこでお互いに流されちゃったりしないで、
双方ちゃんとお互いに、仕事の出来る大人同士だと認め合って、特に受けの方は、男同士の不毛さとか色々さんざん考えて、その上でようやく、これは恋愛感情であるのだと認識して、それでも更に「頭で納得しないと動けない」「自分の思いを蔑ろにする人間を好きになることはない」「身体に引きずられて決断が覆ることはない」って主張して、
で、和喜田がちゃんと堪えるのよ!!
この展開、すごくいい。
大人なんだもの、その、本気の一線をちゃんと見極められるか否かはすごく重要。
この後、不良外国人のおじゃま虫が出てきたりして、ようやく二人は結ばれるのだけれど、
この、身体でなし崩しに二人の関係を始めたりはしないって結節点を乗り越えた二人だから、あとはもう好きなだけ、バカップルになるといいのよ。

3

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