言ノ葉ノ使い

kotonoha tsukai

言ノ葉ノ使い
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神23
  • 萌×228
  • 萌17
  • 中立5
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
16
得点
283
評価数
77
平均
3.8 / 5
神率
29.9%
著者
砂原糖子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
三池ろむこ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
言ノ葉ノ花
発売日
価格
¥620(税抜)  ¥670(税込)
ISBN
9784403523595

あらすじ

生まれつき人の“心の声”が聞こえるカンナは、ずっと誰かの役に立ちたいと思っていた。 ある町で心の中まで寡黙な男・ガクタと出会う。 大怪我を負っていた彼が洩らす『痛い』という心の声を放っておけず、世話を焼くカンナ。 最初は鬱陶しそうだったガクタもそれを受け入れ始める。 だが彼がヤクザだと知っても変わらないカンナの態度に、 下心があると誤解したガクタが手を伸ばしてきて……? 大人気シリーズ第3弾!!

表題作言ノ葉ノ使い

額田学,ヤクザ,26歳
栞名希一(カンナ),心の声が聞こえてしまう青年,20歳

その他の収録作品

  • 言ノ葉ノ記憶

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レビュー投稿数16

童話、幸福の王子とは違う未来に向けての成長

『言ノ葉』シリーズ、第三巻です。
個人的には一番好きなタイプのカップルでした。
わたしは二巻の攻めが苦手でしたので。

********************
受けは、『心の声』が聞こえる20歳のカンナ。
同様に『心の声』が聞こえた母親を幼い頃亡くし、その後親戚の間を転々として育ちました。

攻めの額田は、カンナの引っ越してきたアパートの住人で26歳。
実像は無口、そして『心の声』はシンプルな、上からは捨て駒のような扱いを受けるヤクザ。
********************

このシリーズでは、カップルのどちらかが『心の声』が聞こえることで孤独を抱えています。
一巻は受け、二巻は攻め、そしてこちらでは受けが。

今までの登場人物の中ではカンナは幼いですが、この不思議な力のことをとても真摯に受け止めています。
初対面の時、まったく心の声が聞こえなかった額田に思わず手を伸ばしてしまったカンナ。
それは心が空っぽで、子供の頃に救えなかった人とまったく同じで…
母が語って聞かせた『心の声』の意義。
優しくてそして悲しい言葉と、そしてその結末に支配されているカンナは、空っぽな心の人を救うことがこの力の使命だと、自分の存在意義だと信じて生きてきました。

額田もカンナも好きなタイプのふたり(年上攻めで年の差あり、受け健気)なので、せつない部分はあれど楽しんで読めました。
カンナは自慰もしないくらいの真っさらな子で、そんなカンナへ額田は餌づけされる猫のように懐へ入っていきます。
でも、野良だから疑い深く慎重にです(苦笑
時には気に入らないと脱走。
カンナはカンナで、初めて抱く気持ちに自分は変だと思ったり。
ふたりともが育った環境が不幸で、その後の道は両極端に別れていましたが、やっと交差点で出会って、信号が青に変わるのをカンナが辛抱強く待ったというカップルです。
個人的にはツバメの雛について額田がついた優しい嘘が、彼らの青信号だったように感じました。

ちなみに雑誌掲載の本編では、きちんとした本番はありません。
書き下ろしの方で一緒にいるようになり、そこでという感じですね。
本編の方で曖昧になっていた額田の現状も、書き下ろしできちんと補足されています。
この結果に対して甘いと感じられる方もいらっしゃるとは思いますが、わたしはこのお話はこのくらいの甘さで良いのではないかなあと思いました。
設定自体もファンタジー入っているわけですし。
とにかくカンナの懸命さに打たれ、萌×2よりではあるのですが神にさせて頂きました。
砂原さんのこのシリーズにはあまり惹かれなかったのですが、今回はじわっときてしまいました。

11

世界観が素晴らしい

言ノ葉シリーズ最新作。
1作目と2作目はCDしか聴いていないのですが、とても良いお話だったので、最新作が出ていたのを今さら知り読んでみました。
どういった二人なのか知らずに読み始めたのですが、思いがけず好きなヤクザさん登場w
このシリーズでヤクザ側の話がどんな展開を迎えるのかすごく気になって、夢中になって読みました。

心の声が聞こえるカンナは、お母さんから言われた通り人の役に立とうと必死。
で、同じアパートに住む額田がヤクザと知っても役に立ちたいとおせっかいを焼くのですが、空回りしてばかり。
空っぽの額田からはあまり心の声も聞こえてこない。
そんな額田はおせっかいにイラついて、怪我をしている額田を病院に行かせたいカンナにやらせてくれたら行くと交換条件を出します。

男女どちらもまったく経験のないカンナがそこまでしてくれることに額田はとまどい、少しずつ打ち解けるようになりますが、ヤクザである額田は問題をかかえています。
心ない組長にただの犬としてひどい仕打ちを受け続けているのです。
そんな額田を見ていられないカンナは身を挺して助けようとしますが…

額田をどうやってヤクザの世界から救うのか、そんなことが出来るのか?救ってあげてほしいと思いながら読みました。
“心の声が聞こえる”と言うことを活かした方法での救い方は圧巻とも言えます。すっきりしました!
そこに人の本質があるのかなと。

カンナも額田を救うことでやっと自分自身のしがらみ?からある程度救われたのだと思います。
これからは額田が傍にいることでカンナは声が聞こえることが足かせにはならず、二人は幸せに暮らすのだろうとほっとした気分になりました。
このシリーズいいなぁ。

やはり1作目が一番かなとは思いますが、どれも好きです。
1と2も小説を読むこと決定です♪

3

じわっと…

心にじわっと来ました。

一作目が好きで、なぜか二作目はまだ未購入ですが、三作目が店頭にあったので思わず…。

砂原worldキターーーーー!!
みたいな。

私個人の意見ですが、やはり砂原先生の描く世界が好きです。

母親も「聴こえる」体質の主人公は初めてで、
世に役立てようとする主人公、カンナはえらいっ!
が、つらいと思うよ…自分が他人の犠牲になって生きていくなんて。
心で何も考えない相手(額田)に出会ったのは良かったのかよくなかったのか。
結果的にはもちろん「よかった」のですが。

一作目の余村と長谷部の…リンクもありますし。

ほっこりもしましたし、ハラハラさせられる面もあって、
やはり私はこのくらいの切なさと愛しさの入り混じった世界が好きですね。

自作もあると…いいなw

2

言ノ葉ワールド、3作目

言ノ葉のシリーズも3作品目で、今回はこう来たのか!って感じでした。

生まれつき心の声が聞こえるカンナは、同じく声の聞こえる母と二人で暮らしていましたが、その母を亡くしてからは親戚をたらい回しにされて育ちます。
そして、新しい街で、古びたアパートを借りて一人暮らしをはじめるのですが、、、。

カンナは、幼い頃の母との約束で、声が聞こえるという自分の力を人のために役立てなくてはいけないと常に思っています。
それは、まるで「幸福の王子」のようで、
そんなカンナが、同じアパートに住む、額田というカラッポの男と出会います。

自分の力の限界を受け入れて、自分自身を自分で幸せにする強さを得る物語。

言ノ葉シリーズの1作目がちょっとだけリンク。

この作品もCD化されるといいのに、カンナは山下大輝くんがいいなぁ

5

能力を使命とする試み

「心の声が聞こえる」シリーズ三作目。
今までの二冊はどちらも楽しめたので、ワクワクして入手しました。
読後の感想は「なるほど、こうきたか!」です。

一作目は普通の人間が聞こえるようになってなにもかも失い、また聞こえなくなって手に入れた物を失いそうな怖れに翻弄される男。
二作目は生まれつき能力はあるが、それに対する知識は殆ど無い。能力を嫌悪して、生きる術にしている自分を諦めている男。

そして三作目にしてこれですよ。「能力を自分の使命と信じる男」
ヒーローものなんかにはありがちですが、BLでこういうのは珍しい。しかもそんな熱血ではない。淡々としています。

前二作と違い、今度の主人公、栞名には能力に対する知識と確固とした対処法があり、嫌悪も戸惑いもなく、それが自分の自然な状態、と受け入れています。そして今までの主人公と違い、この人はメンタルが強い。強いからこそ優しい。でも本人にそんな自覚はありません。
それでも自分は人と違うというのは分かっているし、それについて考えることもない訳じゃ無い。無意識に自分で遠ざけていた感情を、じわじわと自覚していく表現が上手ですねえ~。

触れ合って分かるまで「カンナ」「ガクタ」とカタカナ表記なのもいいです。
心の歩み寄りがそんな形で表現されていて、そうそうそうなんだよね人と人って! みたいにスッと入ってくる感じ。
心と声で、普通に会話しちゃえる額田もメンタル強い。普通なら慌てますよ。
一作目の攻めは受けが好きだったからOKだったけど、二作目の受けは色々グルグルしちゃいますから、それが普通だよなあ、と思うわけですが、「別に俺は、聞かれて困ることはねえ」なんて言っちゃえるのがかっこいい。そりゃ栞名も惚れるわけです。
口の重い男が無表情なくせに心の中で「かわいい」「こいつ、大事にしねえと」なんて思っちゃうのを聞いちゃった受けが堪らなくなるのは当然ですよね! 
逆に言葉が出ない額田にとっては、言わなくても分かってくれるのは「便利」な訳です。
「へえ、便利なもんだな、喋らないで通じるのも」「便利なのか恥ずかしいのか、よく判からねえ力だな」
なんて、読まれててるのを分かってても動じないんだからむしろすごい。額田も常人じゃないなあ。

恋愛、と言う面で言うと、前二作と違い、初な二人の可愛い恋物語です。
お互いが大事で好きで、その為に色々と動くのがお互い分かるので、心理的には安定している。そこだけ見ればほっこり出来るんですが、とにかく額田の状況がハードボイルドすぎるので、色々ハラハラします。
だけどメンタル強い二人なので強敵にも打ち勝ちます。いいなあ。

一作目のカップルが二作目の後でどうなったか、ちょこっと出てくるので、続けて読んでる人にもご褒美があります的な。あと、クリスマスケーキについてのこだわりもちょっと出てきます。
これだけで読んでも充分楽しめるだろうけど、やっぱり全部読んだなりの楽しみもあり、そこら辺は砂原さんのサービス精神でしょうか。
とにかく良かったです。

5

こういうのを待っていた

切なくて哀しいストーリー展開で、だけどエロくて甘くて・・・こんなに不幸な話でちゃんとハッピーエンドになるの?と思わせつつ最後はちゃんと大丈夫です。(途中で幸福の王子とか不吉な単語をちらつかせるから死亡フラグみたいでちょっと心配しました。まあ大丈夫だとは思ってましたが。笑)久々にそんな砂原節全開でした。コメディーも良いけど砂原さんはこういう切ないムードのお話が大好きです。やっぱり心の読める人のシリーズ、良いなあ。前作の二冊を読み返したくなりました。

しかしこのシリーズのたびにいつも思うのですが、腐女子の心の中を読まれちゃったらそれはもう大変に・・・恥ずかしいですよね(笑)

3

コトノハノ

砂原さんのやらかい文章が好きです(´艸`*)くふふ
例外もれずーに好きなシリーズなのですが
前作忘れちゃったし・・・と読みおいていた作品でした。
もっと早く読めばよかった。
前回までの子たちともキャラクターも変わり、単品で十分おいしく
大きい黒にゃんこ好きな私としては何よりオイシイ作品でした。
贅沢を言えばもっとがっつりラブなところが読みたかったかな。

さて、お話。
主人公は「心の声」が聞こえてしまうカンナ。
この声を人のために使いたい~から始まるお話。
後半まで名前が「カンナ」「ガクタ」のみ。きちんとした正式名称で描かれていないのはこういう風な演出なんだな~と思う後半でした。
下の名前だと思ってたw

受の素直でまっすぐなところがすごく好感が持てました。
たぶんいろんなよろしくない言葉(心の)も聞いてるはずなのに
なにゆえこんなに素直に育ったんだwって思うくらい。
心の声が聞こえてしまうが故の行動が可愛くもありな雑感。

攻はたとえて言うなら黒にゃんこ。
もちろん面と向かっての言葉は少ないのですが
心の声もなかなかに少ない。
そのくせ、エロいことするときは無駄に饒舌っていうのがw
「可愛い」がとめどないのは私も同じなので
思わずニヤニヤしながら読んでしまいました。
心の声が洩れ聞こえてしまうがために~な演出が面白い作品です。

値段がなーと買いとどまっている
番外編の方も買ってしまいそうです。

2

キャラの可愛さに掴まれました。

イラストを担当されている三池ろむこ先生の絵が可愛らしい、優しいパステルカラーで統一感のあるカバーが印象的ですが、タイトルと表紙が一致するまで時間が掛かってしまいました…。誤って二作目の『言ノ葉ノ世界』から読んでしまい、しかも最初に買っておいたのがこの『言ノ葉ノ使い』。四作目は未読なのですが、それぞれに独立したお話なので(たぶん)どの作品から読んでも楽しめますよね。今のところこの作品が一番お気に入り。

砂原先生を読むのは初めてでしたが、このシリーズから入ってよかったです。『言ノ葉』シリーズは、人の心の声が聞こえてしまう主人公のお話。この三作目は、日常からちょっとだけずれた世界へ案内してくれるようなファンタジー色が強く、主人公のカンナがピュアで可愛かった。シリーズのテーマゆえか人物の気持ちがわかりやすく描写されていて、一歩間違ったらあざとく感じるかもしれないのに全然気になりません。ここでラブが入るんだろうか、なんて予測ができても流れがナチュラル。そしてエロはちゃんと!人物のピュアさとエロが違和感なく一つの作品の中で楽しめるなんて!

物語の途中から、名前の表記がカタカナから漢字に変わるのも作為的な演出だと思いますが、わかりやすいにもかかわらず嫌味じゃなかった。もしかしたらカンナちゃんがツボ過ぎて、何もかも良く思えてしまったのかもしれないけれど、先生にはキャラに惚れさせる手腕があるってことで、素直に素敵な作品だったなって思いました。このシリーズはわたしみたいな小説初心者向けかもしれませんね。

ちなみに、第一弾はブルーの表紙の『言ノ葉ノ花』ですので、お間違えなきよう。

2

シリーズ最終作?かな?

言ノ葉3部作プラス言ノ葉便りを読み終わって、初めて心を読まれることにあまり抵抗感の無いお相手が登場します
抵抗感が薄いというより外の世界への関心や希望が薄いんですね
生きることにも
翻ってカンナは自分が生きていていいと思えるように人の手助けをしないといられない 脅迫観念に苛まれているようです
2人ともなるようになってしまった人間ですが、お互いに相手と関わって関係を詰めていくうちに自分にも向き合わないわけにはいかなくなります
1作目に比べると葛藤や迷いが薄いぶんさらっと読めてしまいますが、これはこれでいいと思います

点が甘いのはエッチシーンが1番好みだったからかも(笑)

1

中庸の世界

言ノ葉シリーズ三作目。
人の心の『声』が聞こえるという
かなりオーソドックスな設定で
大ヒット&主人公を変えて三作も
書けるのは本当にすごいと思います。

奇をてらわず、ほどほどに切なく、
最後は安心のハッピーエンド…
みたいな中庸な作風が万人受けするの
かもしれません。


今回の主人公は、20歳の青年・カンナ。
同じ能力をもっていた亡き母親の教えで、この力で人を救うことを使命としている。

父の葬儀に急ぐ女性がいれば
行列の順番を変わり、
仕事を探している中年男性がいれば
自分のバイトの採用を辞退し…。

まるで童話の主人公のように
迷いなく人に尽くし続けるカンナ。
なぜそこまで?と言うと
自殺した母親のことや、
その後親戚をたらい回しにされた過去が
起因しています。
カンナにとって人を助けることは
誰かに必要とされたいという
望みの表れでもあるのです。


そんなカンナがヤクザのガクタ(攻め)と出会う。
無骨だが心の『声』に嘘はなく優しいガクタ。
施設育ちの彼もまた、
自分を拾ってくれた『親父』に必要とされたくて
命令のまま自身の手を血に染める仕事をしていた。

ガクタを救いたいと奔走するなかで
恋の芽生えも相まって、綺麗な童話の主人公から
生身の人間らしくなっていくカンナの変化が
良かったです。


ただお話としては、ややネタが尽きた感も?
人の心の『声』に傷つき人間不信になる主人公とか、自分の能力への戸惑いとか、
そういうベタなところは前二作で出てしまったので
仕方ないとも言えますが。

今回は、特殊な能力を
主人公も攻めもすんなり受け入れて、
周囲も主人公を気味悪がることなく慕っている。
特殊能力のポジティブな面の方が目立って
人と違う力を持つが故の苦労や切なさ、
ドラマ性などはもう一つかなという印象です。

ちなみに前作同様、シリーズ一作目の二人が
パラレル設定で登場しています。
「もしかしたらこんな悲恋になっていたかもしれない二人」というエピソードは、前作ではメインカプの関係とも相まって印象的でしたが、
今回のガクタとカナメには
そうした危うさはあまりないので、
さほど出す意味を感じませんでした。
ファンサービスの意味合いがより強いかな。

カップルとしては本書の二人がシリーズ中
一番好きなのですが
話としてはやや物足りないかな
というのとで萌評価で。

8

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