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短編集ではないんですが、区切りよく描いてあるので読み心地は近かったです。
子供の頃、父に連れられて行ったテーラー片山(オーダーメイド専門店)で飴をくれた片山に一目惚れした高宮。
20歳になったから勇気を出してずっと好きだと告白したけど、知ってるよと言われて───?!
はっきり言われたわけではないけどその表情から振られたと思いつつ、めげずにアタックする。(プレゼント攻撃)
片山が欲しがっていたカフスがあり、もうすぐ片山の誕生日なので初めて好きなものを贈れるとバイトして手に入れたのに、他の常連客が同じものをプレゼントしているのを見てしまい...。
落ち込む高宮に、片山は先程貰ったものは貰う義理がないから返すと言う。
高宮からは貰う義理があるということか───喜びのままキス。
ん~...だったら最初からOKしてあげればよかったのにと思ってしまった私は無粋か。
なんだかモヤッとしていたら、片山は寝たのに付き合ってないよと言う。
ある日父親の仕事関係のパーティに出席することになった高宮は、そこで片山のお店の話題になり店主(片山)が金払いのいい客を常連にしたくて男と寝ていると聞いてしまい……。
上手くいったかなと思ったら突き放されるのがこの作品のテンプレなのかな?
でもつれない片山だって、高宮が友人(女)の前では自分に対するのとは違う素で接し、じゃれついてるのを見て嫉妬してる感じなんだけどな。
高宮が13際の頃の話。
父親がゴルフクラブを忘れて届け物に行ったのは、片山がいると聞いたから。
片山が着ていたゴルフウェアは白のパンツ、眩しかった。
確かに白をカッコよく着こなす人ってカッコイイよね。
女性の下着が透けるシチュエーションや男性でもトップスが透けるのはよくあるけど、ボトムスなことにおっ...と。
豪雨=びしょ濡れだろうし白かったら透けるよね。
透けている下着を見てビキニ?と思ったら、時は現在に戻って履いているのはボクサーで、あれ?ボクサー派なのかな?と思ったんだけど、高宮が触れてくれていた。
テーラー片山の40周年記念。
またバイトを増やしてお祝いを贈る高宮。
片山は貢がせたいわけじゃないし、貰えるからどうこうってタイプじゃないけど、このプレゼント攻撃どうなんだろう...。
気がない人でも貰うために気のある振りをするかもしれないし、気があったとしてもあまりにプレゼントが当たり前になるとそれはそれで難ありなんじゃないのかなって、心配が先立ってしまう。
贈り物代の為にバイトしてやつれて、ついには倒れた高宮だけど、片山に貢ぐようなことはやめてと言われたのにその意味を理解しきれなくて。
高宮の父親づてに高宮が疲労で倒れたことを聞いた片山は、40周年記念のお祝いのお礼とお見舞いを兼ねて高宮のためにシャツを作ってお見舞いに行く。
無理をしたのが分かる片山の姿を見て言った言葉がブーメランとなって、やっと片山の気持ちが分かる。
お坊ちゃんだから仕方がないと言われればなんとも言えないんだけど、世間知らずで思慮に欠ける高宮にモヤモヤモヤモヤ。
確かに片山も口数が少なくて分かりにくいけど、プレゼント攻撃はあまりよろしくないことくらい普通に考えたら分かると思うけどな。
好きを伝えたいから何かしてくれようとするなら、物より行動の方が喜ぶし迷惑にもなりにくいのに。
祖父の元で2ヶ月間経営の修行をしてくるように言われた高宮。
片山に、連絡が取りたいから携帯番号を教えて欲しいと言うが、持っていないと言われる。
えっそんな人いる?
何か拘りがあるんだろうか...。
そんな訳で、手紙を書くことに。
それを読んだ片山が訪ねてきてくれるんだけど、おじいちゃんキャラ変わった?
なるほど身内に厳しいタイプ...。
片山の話を聞かずにあれよあれよと泊めさせる祖父と高宮に、似てるな...と思った。
いや、携帯持ってるじゃん!!!!
なんかなぁ、ノリとキャラにハマりきれない。
これでもまだ付き合ってないんだろうか。(モヤモヤ)
あと、テーラーのお話なので素敵なスーツが沢山見れて萌えれるのかと勝手に期待したんですが、あまりそういうシーンはなかったです。
高宮がカッコよくスーツを着こなせない子なので、上手く活用しきれていないというか。
あまりお仕事BLは期待しない方がいいし、スーツ萌えを期待して読まない方がいいかも。
描き下ろし『ある日のふたり』
眼鏡片山が見れたのでよし。
Kindle→修正なし(濡場はあるけど修正不要な描き方)
後書きに先生の手書き文字で「人生初コミックス」と書かれていましたが、最新作でも見られる「大島先生らしさ」が既に表れていてクスッと笑えたり、胸がジーンとなったりしてとっても面白かったです。
仕立て屋に歓迎されてなくともなんとか用事をつくりお店に行く坊ちゃん、秀一郎が1人で舞い上がって毎回片山さんに冷たくされる。というパターンが基本形。彼の素直でくじけず明るい性格がすごく可愛らしかった。
そこに鋭すぎる片山さんの言葉がナイフのように秀一郎の胸をえぐり、まじでへこんでしまいます。
もー、おぼこい好きとしてはヨダレが出てしまうほどの展開でわくわくしました。
秀一郎、年下が攻めで、年上クールな片山さんが受けっていうのも良いですね。
タイトル通りのカップル。
7歳のときに、父に連れられていった行きつけのテーラーで、仕立屋の片山さんに一目惚れした坊ちゃん。
二十歳になったら告白すると決めていて、一大決心で告白したものの。。
坊ちゃんの方はどれだけ一途なんだよ、というほどの筋金入り一途(ワンコ)です。ですが一方の片山さんは実にすげなくて。。
このすげない感じがよい。年上で、抑制が効いていて、料理とか何にも出来ないけどどこか怪しく官能的な彼。
まるで相手にしてくれていないようで、体は許してくれる。心は?
という関係が萌えです。
とても分かりにくいけど、読者にだけ(?)見せてくれる、片山さんの本心がにくい。
おしゃれな一冊。
片山の言葉遣いが好きです。
くだけた口調でありながら品のある男というのですかね。
一人称が僕なのもツボ。これはたまらないです。
ただそこに立っているだけで妙な色気がある、難攻不落の仕立て屋さん。
そんな彼のことが幼い頃から大好きで大好きで仕方がない、ようやく20歳を迎えつつあるお坊ちゃんが全身全霊で果敢に猛アタックを繰り広げていくお話。
これぞ年下攻め!な良さが光る1冊でした。
全編攻めの秀一郎視点で進むので、なんだかもう秀一郎から溢れ出る坊ちゃん感と圧倒的光属性な真っ直ぐさに絆されてしまいそうになるのですが、受けの片山はなかなかそう簡単にはいってくれません。
秀一郎のことを決して悪くは思っていないように見えますし、ああ、本当は気に入っているんだろうなというのが分かるんですよ。
どれもすごく分かりにくいのですけれど。
こちらの作品、20歳overの年齢差が良く効いているんです。
押せ押せな攻めにサクッとほだされてめでたしではなくて、甘さ控えめな受けが大人と庇護されている立場である子供の線引きを淡々としていくのが好きでした。
秀一郎が恵まれた環境にいることを片山から思い知らされる、大人への一歩となる気付きも良ければ、遠回しにしか坊ちゃんの突っ走り…もとい暴走を心配をしていると言えない片山のどうにも素直になれない感じがこう…なんとも良かったな…
片山さん、気のないふりをして秀一郎のこと好きでしょう?なんて思ってしまいますよね。
だって、ずっと好意を向けられていることを知っているのですから。彼の気掛かりはやはり年の差と若さゆえの眩しさだったりするのかな。
その辺りは次巻で分かると良いのですが。
とても素直でポジティブな秀一郎。
なんというか、片山が1を言えば10くらい吸収をして、今後ぐうの音も出ないほどの理想の男になっていく素質があるように思えてなりません。わくわくしちゃう。
そんな姿が見られることを期待しつつ、続刊も読んでみたいと思います。
極上のワンコ系年下攻めが味わえる作品です。
受けである片山さんのキャラクターがとにかく良く、偉そうで慇懃で、かと思えばナチュラルに魔性なのが素晴らしいです。
他の作品も含め、大島かもめ先生のキャラクター造形がとても好きだなと感じます。行動や口調、性格や雰囲気のすべてがトータルでキャラクター自身を形作り、お話の中でイキイキと動いているように感じます。
年下の攻めである高宮君が振り回され翻弄されているさまが可愛らしいので、いつまででも振り回されていて欲しい(かわいそうだけど)と思いながら読んでいたら、その期待通り第一巻では振り回されたままで終わりました。
キチンとくっつくまでのモダモダが大好物の、私のようなタイプの方に是非ともお勧めしたいです。
片山さんの、丁寧なのにぞんざいな口調が大好きです。語尾の「〜なの?」や返答の際の「いいえ」や、「君」呼びなど、非常に良いです。わかりにくさも含めて魅力的。誰もを虜にする町の仕立て屋さん。年齢不詳(第一巻の時点では)。
やはり魔性です。