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2巻で新たに登場する寺島克樹さん。
片山さんが30才くらいの時にお父様の知り合いのお店で武者修行をしていた時の同僚です。
「当て馬」というよりは1巻でまだまだ親に守られている子供だと自覚した秀一郎にとって
寺島さんは自分が思い描く「理想の大人」なのかな…と思いました。
仕事のパートナーとして片山さんの隣に立ちたいわけではないけれど
少しでも早く「対等な大人」として隣に立てるように努力してる秀一郎にとって
寺島から言われた「そんな決められた人生つまらなくない?」という一言は
一番言われたくない言葉だったんじゃないかな。
私、ここのシーン最初読んだ時めちゃくちゃムカついたんですよね!
いくら才能があるからって人の人生をつまらないとは何だ!!
自分の人生に誇りを持ってる人間は他の人の人生の選択を馬鹿にしたりしないでしょ!?と。
ま~でもこれは後から考えると寺島さんの嫉妬だったのかな、と思います。
寺島さんの来日の目的は日本での受注会だったのですが
個人的な目的は独立するから自分と一緒に働かないかと片山さんを誘う事。
寺島さんは片山さんの才能と、片山さん自身に惚れていたんですね。
この話を寺島さんから先に聞いていた秀一郎は片山さんに
「いい話だと思う。行った方がいい」と伝えます。
本当は行って欲しくないという本心を隠して。
この時片山さんが言いかけた言葉は「それは 断ろうと思ってる」だったのか、
「それは店を立ち上げて落ち着くまでの期間限定だよ」だったのかは分かりませんが
片山さんはきっと秀一郎は自分を引き止めると思っていたのでしょう。
だってあの秀一郎くんですから。
タイミング悪くこの話をする前に秀一郎がバイト仲間の女の子と買い物してる所に
片山さんバッタリ出くわしちゃったんですよね。
相変わらず片山さんは心の声を全く聞かせてくれないので本当の所は分かりませんが
女性と並んでいる秀一郎を見た事がイギリス行きを決めた一つの要因になったのではないかと思いました。
秀一郎と彼女との仲を誤解したからではなく
「この姿が正しいんだ」「この方がいいんだ」って片山さん思ったのかなって…。
秀一郎が移り気じゃないのは片山さん自身が一番分かってる。
分かってるけど秀一郎が引き止めなかった事は片山さんにとって想定外の出来事だったんでしょう。
何も語らない片山さんだけど、たった数コマの回想シーンだけど、片山さんの動揺が伝わってきて切なかったです。
空港で片山さんを見送る時でさえお互いの本音を伝えないまま、一度二人は離れ離れになります。
そして一年後、インターンの経験で自信を付けた秀一郎は片山さんに会いにイギリスに向かいます。
その夜、イギリスの片山さんの部屋で初めて本音を伝えあうんですね。
本当は行って欲しくなかった
君は引き止めると思ったから正直驚いた
これって今までの二人からすると凄い事なんですよね。
お互いが同じように相手の未来を潰したくないと思って一度は離れる決断をした二人。
秀一郎には片山さんに相応しい大人になるんだという明確な目標があって突き進めたけど
何の約束も言葉もなく曖昧な一年を過ごしていた22才年上の片山さんの不安は大きかったと思うんです!
語らないけどね!語らないけどね!!!!
言葉で語らない分、抱きしめられた時に秀一郎の首に回した右腕が語ってるんですよ!
片山さんの想いの深さを!
同時収録の番外編は初デートのお話です。
この日の為に情報誌がボロボロになるまで読み込んでデートプランを立てた秀一郎ですが
どれもこれも片山さんは乗り気ではなく空回ってしまう秀一郎。
そんな中、情報誌の中から片山さんが選んだのは意外な事に遊園地でした。
この遊園地を選んだ理由の中に片山さんの秀一郎への深い愛が隠されているんです!
秀一郎が10才ぐらいの頃、お父さんに遊園地に連れて行ってもらう約束がダメになって泣いていた事がありました。
そんな秀一郎を片山さんは「僕も連れて行ってもらった事ないよ」と慰めるのですが
それに対して秀一郎は「じゃぁ僕が連れて行ってあげます!」と約束をします。
片山さんはそれを覚えていたんですね。
対する秀一郎は初めて来る遊園地に大はしゃぎで小さな頃の約束を思い出す様子はありません。
見てるこっちが吹き出しそうになるくらい、ほんと楽しそう笑
デートの帰り道、自分だけが楽しんでしまった、本当は楽しんでる片山さんを隣で見守りたかったと落ち込む秀一郎ですが
それは片山さんも同じなんだよ。と教えてあげたい気分でした。相思相愛ですね。
そんな落ち込む秀一郎に「今日寄ってくつもりなの?」と言い放つ片山さん。
言葉通りに受け取った秀一郎は「家まで送りたかっただけですから」と涙ぐみながら自分の家に帰ろうとします。
確かにね!?
「今日寄ってくつもりなの?」って迷惑がられてるって思うよね!思っちゃうよね!
でも片山さんだからねー!
せめて「今日泊まっていくでしょ」にして欲しかったよ片山さん。
片山さんもまさかデートしたその夜に何もしないで恋人が帰るとは思わなかったみたいで
顔には出ないけど戸惑っているように見えました。
戸惑うというか…「自分はまた言い方を間違えたのか」って感じかな。
この後、片山さんが年下の素直すぎる恋人を部屋に誘うのですが
このシーンは私の中で歴史に残る名シーンになりました。
素直になれない22歳の年齢差。可愛くなんて誘えない。不器用な片山さんの精いっぱい。
最高に素敵なシーンなので是非見て下さい…!
当時32才だった片山さんが10才の秀一郎を恋愛対象として見ていたとは思えません。
だけど10年、片山さんは待っていたのかな。
目の前の少年が青年になった時に、今と同じ「あなたが大好きです」という目で自分を見つめるのか。
この10年特別な思いで秀一郎を見つめていたんですね。片山さん。
二人との出会いに感謝します。
大島かもめ先生一生ついていきます…!
身体の関係はありながらもラブラブとは言うには厳しい関係の、坊っちゃん・高宮と仕立て屋・片山の続編です。
相変わらずな高宮のワンコっぷりが可愛くて仕方ないです。
対しての片山も、何考えているか分からない温度の低〜い感じは変わらずとも、ふとした時に見せる高宮に対して心許している感じにキュンときます(*´Д`*)
そんな2人の前に現れた、片山の前の仕事仲間の寺島。
片山に迫ったりするあからさまな当て馬ではないが、仕事のできる寺島に高宮は劣等感と嫉妬が入り混じった複雑な感情を持ちます。
寺島は片山にイギリスで一緒に働くことを誘うのですが、それに対して高宮が片山を引き留めずに送り出すのはには驚きでした。
自分が片山の枷になってはいけない、という高宮の想いが何とも切なかった。
片山がイギリスに旅立った後の展開は萌えまくりです…!
高宮の成長と、分かりづらいが片山の高宮への想いが感動にも似た気持ちに。
本っ当…高宮頑張ったね…良かったね…と。
面白く読めたが、やはりラブ面に少々不満が残っていた前作。
今作も一般的にラブラブ〜とは言い難いのだけど、明らかに愛がありました!!
前作を読んだ方は今作読まないと勿体ないと思います(*´ω`*)
13年越しの思いを伝え、身体の関係は結ぶようになり、何となくテーラーの店主・片山もきっと悪くは思っていないんだろうなぁ…というのがほんのり伝わってきた一巻。
この二巻は、寺島という片山の元同僚が登場します。
彼はイギリスの名高い老舗テーラーの元で働く若手実力派で、片山の腕を知ってる彼は、町のテーラーとして埋もれている片山のことが歯痒くてイギリスに連れて帰りたいと日本にやってきて…。
この寺島は片山と対等な関係であり世界で活躍している人物なので、学生の坊ちゃんにとっては自分にないものをもっていて何となく焦燥感を覚えてしまう…という大人の壁を感じさせる存在というんでしょうか、ただの単純な恋の当て馬ではないキャラが良かったです。
坊ちゃんは相変わらずワンコだけど、二人のやり取りを見聞きしていた寺島から「高宮くんてお母さん?」と評されたとおり少しオカン気質も加わりました。
酔っ払った片山の面倒を見たり、風邪を引いて熱を出した片山の看病をしたり…。セックスの時以外は隙のない顔を見せていた片山が弱りきって坊ちゃんに全てを委ねているんです。萌える。
そしてその時の坊ちゃんが可愛い。片山がだるくて肩にもたれてきたら「オッホゥ♡♡」と声あげてみたり、熱でうなされる片山のほっぺに手を添えて「しばらくこうしてて 冷たくて気持ちいい…」と言われたときに全力で「はいっ」と答えているところとか声あげて笑っちゃった。
一巻のような押せ押せパワーは少し控えめになり、相手のことも考えられるようになってきた坊ちゃん。
イギリス行きの話も自分の気持ちは抑えて、にこやかに「いい話だと思います。」と片山の背中を押した坊ちゃん。
少しずつ大人になりつつあります。父から紹介された会社でのインターン生活。片山に仕立ててもらったスーツもだいぶ板につき一巻のときのような七五三感もなく、自分の立場ややるべき道を見据えている様子で頼もしい。
そしてイギリスでの再会での二人の様子&坊ちゃんの少し落ち着いた雰囲気や、帰国して抱き合ったときの片山の笑顔(坊ちゃんからは見えないけど)、描き下ろしの「僕にはそういう人は一人だけでいいよ」がとっても良かったー。
良かったの一言で済ますのはいかがかと思うけど、好きとは言わないけど片山の心情、それにこれが彼の愛情表現だっていうのが伝わってきました。
そして片山にとっての「帰りたい場所」になった坊ちゃんに、がんばったねと言いたいです。
ところで片山がお客さんからお土産でもらった活ロブスターを「目玉焼きを焼くくらいに簡単」と言った坊ちゃん。あんた凄いわ…。
どうしたらいいのか私も知らなかったので思わず「活ロブスター レシピ」でググってしまいました。一番簡電子限定のおまけは、寺島と食事した?と尋ねる片山。二人きりだったということを知り、なんだか面白くな単なのは茹でるといいそうです。
というわけで、坊ちゃんは片山の胃袋も掴んですごい。仕事も有能そうだし、賢く素直で素敵なスパダリになりそうです、というか、なりつつある。
最高でしかない。
チキンハートセレナーデを読んで、ものすごく感動したので作者さん買いでした。
とにかく…読んでください!!
攻めの坊ちゃんが健気で、受けの片山さんのことが大大大大好きで、一生懸命でとにかく可愛い。
可愛いの洪水です。
おじさん受けの片山さんはツンツンしてるんですが、深層で坊ちゃんのことが大好きなのが所々で滲み出ちゃう。こちらも可愛いの渋滞。
一巻目では可愛い大型犬だった坊ちゃんが、こちらの二巻では立派な男に成長するその姿にもグッときました。
素直になれないおじさんが、ついつい感情を露わにしてしまう瞬間が最高です。
久しぶりに最高のお話を読みました。
前巻では片山さんを追いかけるばかりだった坊ちゃんですが、2巻ではかなりの成長にびっくり。
仕事もできて料理もできて、愛情たっぷりで片山さんにはもったいない程のいい男になってる!
相変わらず片山さんの釣れない態度はそのままですが、彼の頭の片隅にはいつもちゃんと坊ちゃんがいるんだなぁということが分かります。
具合が悪いときに見せた弱さや、遊園地に興味をもったり、老けを気にしたり…可愛いところもある片山さんにきゅん。
あと個人的にぐっときたシーンは、坊ちゃんが片山さんを抱くときに「いつも追いつけない大人の身体それが今は自分の下で思うがままだ」って考えていることが分かるよ〜そこが年上受けの萌えだよね!って共感しました。改めて片山さんが受けって素晴らしいですね。
片山さんには坊ちゃんしかいないと思う!本当に大好きなカップルです。
年の差の萌えがたっぷりつまった素晴らしい作品でした!