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表題作仕立て屋と坊ちゃん

高宮秀一郎,大学生,御曹司,19歳
片山彰,老舗紳士服店の仕立て屋

その他の収録作品

  • ある日のふたり。(描き下ろし)

あらすじ

「ずっと前から好きでした! 」
「……知ってるよ?」
良家の御曹司・秀一郎には長年片想いをしている相手がいる。
スーツのオーダーメイド店「テーラー片山」の店主であり、妙な色気の持ち主の片山 彰だ。
年の差もあり、相手にして貰えるはずもなく…なんとか振り向いて貰おうと必死にアプローチするものの、軽くあしらわれるばかり。
けれど口説き続けた甲斐あって、片山はカラダだけは許してくれるようになり――?
純情な青年×手強い大人、難攻不落の恋。

作品情報

作品名
仕立て屋と坊ちゃん
著者
大島かもめ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
シリーズ
仕立て屋と坊ちゃん
発売日
ISBN
9784796406963
3.9

(197)

(66)

萌々

(75)

(41)

中立

(10)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
33
得点
763
評価数
197
平均
3.9 / 5
神率
33.5%

レビュー投稿数33

雰囲気がすごくツボでした。

今までBLを読みはしても人にオススメしよう…と思ったことはあまりなかったんですがこれは別…!!
というのも、あまり描写がきつくないっていうのもありますが、作品の空気感・キャラの心情の表現が心にすとんと落ちてくる感じがすごくいいんです!「仕立て屋とぼっちゃん」というタイトル通りのわかりやすい関係性なのに、印象が固定されないというか、店と客、社会人と学生、大人と子供としての感情の揺れや経験の差から来る感じ方のずれなんかがとても秀逸で、そのもどかしさがたまらない。でもどろどろした雰囲気に持っていくんじゃなくて、シュールな落ちでまとめたりするところにセンスを感じます!すごく落ち着いた雰囲気なのに、要所要所で小ネタを挟んでくるのが最高です!

キャラクターについては最初受けの片山さんの気だるげな色気にやられていたのですが、読み進めていくうちにだんだん高宮君派に(笑)
どこかずれてて甘ちゃんで周りが見えてなくて、でも好きな人を一心に追いかけるぶれない彼がかわいくて、とにかく「行け!幸せになれ!」と気がつくと応援してしまう…これがわんこ系年下攻めの魅力というやつでしょうか…末恐ろしい子です!高宮君!!
彼にはどんどん押しの一手で、たまに引いてでも失敗して、とにかく片山さんを振り回せるくらいに活躍して欲しいです!つまり、続編が見たい!!
このまま終わらせるにはもったいない物語です!
あと個人的にちょくちょく出てくる「ひと月毎に恋人の変わる友人」が気になります…言ってることはいいことの筈なのにまるで役に立たないっていう所が凄くいい(笑)

表紙と、帯の「大人になってから出直してきなさい。」の一言に惹かれて買ったのですが、大満足の一冊でした!

16

22才の歳の差最高。年下攻め最高!

年下攻めって最高だ…!

年下好きとして生まれ沢山の年下攻めを読んできました。
その中でも『仕立て屋と坊ちゃん』はかなり上位に食い込んできました。
病的な年下攻め好きが最高の年下攻め作品に出会うとそれはもう大変な精神状態になるわけです。
「年下攻め好きに生まれて良かったーー!!」と大声で叫びたい気分です。


※1、2巻同時に読んだので2巻通しての感想になります。
 2巻の内容にも多少触れておりますのでネタバレが許せない方はこの後飛ばしてください。
 お互い嫌な思いをしない為にお願いします!!


攻め:大企業の御曹司・20才・7才の頃に出会った22歳年上の受けを想い続ける純情一途。

受け:長く愛される街のテーラーの二代目・42才・回りくどくて面倒でわかり難い。

もうこの設定読むだけで「最高だ…!」と涙が出てきます。
1、2巻を通して読んだのですが「仕立て屋と坊ちゃん」では片山さんのモノローグがほとんど無いんです。
年下攻め作品って受けが攻めの将来を想って身を引く展開って多いですよね。
(年下攻めの醍醐味!!私の大好物!!)
攻めを冷たく突き放した後一人になった時に

彼に相応しいのは自分じゃない
きっといつか目が覚めて自分から離れていく

こんな感じで受けの「心の声」を聴けることが多いんですけど片山さんは語らない!
あぁ!!ここでも語らないのか!!という重要なシーンでも心の声が聴こえて来ない!!

でも…!でも…!!それがいい!!!たまらなく良いんです!!!!!
『目は口程に物を言う』という言葉は片山さんの為に存在してるんですね…。
目が、指先が、言葉より雄弁に片山さんの想いを伝えているように感じました。
視線だけで秀一郎を誘うシーンは「あぁ!!大人!!こんなの秀一郎君イチコロだ~♡」と
テンション上がって倒れそうになったので素敵なおじ様受けがお好きな方には是非読んでいただきたいです。
(こちらのシーンは2巻に収録されております!)

この二人の関係ですが「未来ある若者を軌道修正する為」に想いを受け入れないのではなく
ただ単に、片山さんの言葉は言葉通りという印象です。
「君は会社を継ぐんだから女性を愛して幸せな家庭を築くべきだ」なんてことも言いません。
体の関係はありますし、そこまでの「しおらしさ」が無いのが片山さんの面白い所です。

小さい頃から秀一郎を知っている「大人」としてかなり厳しい事もハッキリ本人に告げます。
片山さんの言ってる事って正しいんですよ。ぐうの音も出ない位。
特に「あぁ、そうだよね」と思ったのが秀一郎が働く喜びを語るシーン。
秀一郎は家の方針で「お小遣い」は貰っていないのでアルバイトをしています。
バイト代は「全て」片山さんへの贈り物に使っています。

でも、それが出来るのって秀一郎が恵まれているからなんですよね。
衣食住の心配がないから。学費を親が払ってくれているから。

バイト代で家賃や光熱費を払っていたら大量のプレゼントを贈る事は不可能です。
テーブルの上に堆く積まれてましたからね。
秀一郎が贈り物にこだわる理由は初めて片山さんのお店に父に連れられて来たときに
大人に囲まれて緊張していた秀一郎(当時7才)に片山さんが飴をくれた…という
秀一郎にとっては大切な思い出によるものなのですがそれでもあの数にはちょっと引いたよ…。

恵まれた家庭に生まれた秀一郎が恵まれた環境の中で育つ。
そのなかで形作られた「秀一郎の価値観」を否定する気はなかったと思います、片山さん。
「親が与えてくれるもの」という言葉が重く響くけど、
秀一郎を止めるには秀一郎に「君はまだ親に守られてる子供」という事を自覚させるのが一番効果的。
私にはそう映りました。

ただね、この回りくどい「大人の正論」は秀一郎が心配だから出て来た言葉なんです。

「君は子供なんだからそこまで無理して何か贈ろうとしなくていいんだよ」
「自分で稼いだお金は自分の為に使って欲しい」
「そんなに疲れるまでバイトするなんて君の体が心配だ」

これを素直に言えないんだよね…!!
22歳年上だからね!!付き合ってるわけじゃないって言い張ってるからね!!
あぁ~~~~~!!面倒くさい!!不器用!!じれったい!!!
でも…それが良い!!!

この後秀一郎が過労で倒れてしまうのですが
体一つでお見舞いに来ない、来られない片山さんがまた最高に可愛くてね…。
年上受けの可愛さに悶え死にしそうでした。
「この前は言い過ぎた」のたった一言を言うためにどれだけ回りくどいことするの片山さん…。
最初はあまりにも秀一郎の想いが一方的で気の毒になる事もあったのですが
読めば読むほどどんなに捻くれた事を言ってても秀一郎が好きって言ってるようにしか聞こえなくなりました。

1巻では片山さんの本心が掴めず秀一郎の熱烈な一方通行に見える「仕立て屋と坊ちゃん」ですが
2巻では「そうだったのかーーー!!!」という涙なしには読めない素敵なエピソードが待っていますので
あまりのじれったさに2巻どうしようかな…と思っている方がいましたら
迷わず読んで頂きたいです!2巻最高に最高ですから!!

中島ヨシキさん主演でドラマCD化お待ちしています♡

6

続きを読まずにいられない

一巻完結かと思っていたら、全然くっついてない!読み終わってすぐに続きをくれー!と渇望した一冊w最高に可愛い年下攻めでした。

もう序盤から可愛いが炸裂してる坊ちゃん。スマートなおじさまに比べると情けない…そんな自分にしゅんとなる描写に弱くって…もうこの時点で全力応援!て感じでした。
受けの仕立て屋さんはつかめないのがまた良いですね~。ビッチっぽい性格に見えるけど、そんなこともないようで。とても素直じゃなくって、陥落もたぶん分かりにくいんだろうけど、そこに萌えが爆発しそうな予感が半端ない!

ただ一人に一途で、よそ見することもなく二十歳を超えてしまった坊ちゃんは片山さんが初めてだったのかなあ…?そこが詳しく描かれてなかったのはとても残念なんですが。すっごく見たかったよっ、そこが!ってなります。

とにかく次が楽しみで読まずにいられなくなる一冊でした!

2

読み返す度に味わい深くなるようでした。

作家さん買いしましたが、大満足の味わいでした。

おおむね攻くん視点でストーリーは進みます。
攻くんが超ポジティブシンキング坊ちゃんで、ちょい天然かましつつの誠実な感じですごく好印象。
対して仕立て屋の受さんは、言葉にはせず(出来ず)、不器用ながらも愛情表現をちみちみ表現してて、受攻ともに好印象なキャラクターです。

分かりやすく好きだ愛してるだのの言葉のやりとりはありません。
攻くんが相手のことをより深く知っていくなかで、受さんのことをより大事に大切に、誠実であろうとする姿が、見ていて「うおーーー」と悶えました。
そしてたまに挟まれる受さんの視点を見て、こんなに攻くんのことを大事に思ってるのか、とさらに「うおー…以下略。
大好きな人の身体を遠くからでも舐め回すように見て、妄想炸裂させてトイレに駆け込むシーンは、このストーリーの攻くんだからこそ、ニヤニヤしてしまいます。

超個人的ですが、せくすはスポーツみたいなもん、せくすは好きじゃなくてもできる、でも「抱きしめる」は好きじゃなきゃできないんだのストーリーが特にぐっときました。
オチは相変わらず受さんのツンな感じで終わりますが、でもそこがイイ!!!
だいたい受さんのツンな態度に対して、攻くんの盛大ながっかりのリアクションが毎度見ていて飽きません。
最終的にはそのツンも愛情表現として受け取るこのカッポー最高やないかい、と心の中でガッツポーズしてしまう私でした。

1

ずるい大人

高評価だったので楽しみに読みましたが、とっても良かったです。イケおじ好きにはたまらない片山さん。

街の仕立て屋さんに幼い頃からずーっと熱い片思いをしている坊ちゃん。20歳になってようやく告白するも、「知ってるよ」の一言で終わってしまいます。
でも振られたわけじゃない!とアプローチを続ける坊ちゃんですが、体の関係を持つのは早い…
え、これ好きを認めてくれたからじゃないの?と思いきや「気持ちいいから」って。それで告白を受け入れも断りもしていないわけで。

もう、片山さんが本当にずるい大人!冷たい言葉を言ったと思えば、隙のあるようなことをしたり、坊ちゃんが自分をずーっと好きでいることを知ってるからこそ出来るんだよなぁ。
その辺の駆け引きがとても上手だなぁと思いました。
冷たいけど、坊ちゃんには少し甘い片山さん…片山さんのキャラが本当に好きです。

1

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