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短編集。
全てエロ重視系誌掲載作で、意外なほどエロさ多め。
「ラブ・イズ・ブラインド」
表題作。
文字通り「視覚障害」者が登場する作品。
高校卒業後に失明し今は整体師となった和也と、高校時代からの親友・春彦はルームシェアしている。春彦は実は和也の事が好きで…
…という鉄板設定ながら、展開はかなりエロ寄り。
和也に隠れて和也を想いながらのアナニーに耽る春彦。一方目を補って聴力に優れる和也はそれに気づいていた。
知られたくなかった、見られたくなかった、と泣く春彦に、見えてない、でも見たかった、と抱く和也。
これ、エロ少し控えめで長編になったらすごくいい話になると思う。
「こじらせチェリー」
中学3年の時の同級生とのエロ体験により「顔射願望」フェチになったネクラ男のお話。
その時の相手と偶然再会し、セフレ的な付き合いをするが…
実は両片想いで、さあこれからはぶっかけし放題〜
「恋愛は残業の後で」
リーマンもの。ノンケ先輩x健気後輩。
女はすぐに「仕事と私とどっちが〜」云々。だけど後輩は「仕事してる亮さんが好き」と懐いてくるから可愛くて。自分もすっかり本気になりました、というお話。
「お前じゃないから」
出会い系で出会ったオラオラな健吾。付き合っているのは本当に好きな男に似てるから…
まだ高校生だったくせにそれを隠して、実は一途に追いかけてくる健吾に結局ほだされる、というお話。でもこれはこれで幸せになれそうですよ。
「先生、俺とHしよ!」
10年前の教え子がイケメンになって迫ってきた!焦る中年…というお話。
抵抗虚しく、組み敷かれ強引にフ○ラ、そして挿入されてしまう。
それでも、お前はまだ子供だ、気の迷いだ、女の子と付き合え、なんて諭す先生だけど、2年後、社会人になってまた現れる…
実は待ってた先生の心境はいかに。
あっさり目の絵柄、エロなしでも展開できる系のイイ話に意外なほどのエロが乗っている。そのギャップが面白い。
内容的にはやはり表題作が一番良いと思いましたが、実はどの作品も恋で周りが見えなくなる「恋は盲目」を表してるね。
表紙の雰囲気から受ける印象とはかなりギャップがあって、どの短編作品もがっつりエロくて驚きました。どの作品も短いページ数の中で、エロとストーリーを上手く絡め、それなりに両立させていたと思います。
◆ラブ・イズ・ブラインド(表題作)
「恋は盲目」というけれど、攻めの和也は本当に目が不自由なキャラ。しかも後天性で、受けの春彦は彼の目が見えていた時から友人だったというのがちょっと切ない。和也が見えていないことに甘えて春彦はこっそり自慰していましたが、ある日バレてしまいます。戸惑うばかりの春彦に対して、和也の表情や言葉は真っ直ぐで。目が見えている春彦の方が、和也のことをちゃんと理解していなかったんですね。目が不自由でも和也は春彦のことをよく見ていたんだなぁと思いました。濡れ場も濃厚で和也のハンデをまったく感じさせないほどでした。
◆こじらせチェリー
一番エロに満足できたのはこちらです。ぶっかけがテーマのアンソロに収録された作品ということもあり、顔射に興奮してしまう攻めの村井の葛藤が終始描かれています。受けの泉は今は随分垢抜けているけれど、中学時代は眼鏡をかけて少し冴えない印象で、なのに顔射されて陶然とする様がすごくエロかったです。これは村井が忘れられないのも納得。気持ちが通じてからの今の2人のプレイをもっといろいろ楽しみたいくらいでした。
表題作【ラブ・イズ・ブラインド】が圧倒的に好きです。
視力を失った整体師×リーマン。
高校時代からの親友同士でルームシェアしていて、視力を失った親友に隠れて、親友に抱かれる想像をしながらオナニーする毎日。だけど耳がいい親友は気づいていて…。
「こんなところ見られたくなかった…」と泣く受けに対して「…見えてないよ…でも…目が見えてたら…見たかった…」と答える攻め。ここのやり取りがとーっても切ない。
視力を失った親友の代わりにあれこれ手を差し伸べている様子が読んでて心温まるし、このカップルはこれからも末長〜く寄り添って一緒に生きていくんだろうなぁと思えて読後感も良いです。
終わり方も上手でうまくまとまっている作品だと思う。
でも、この設定とストーリーだったらPINKGOLD掲載向けにはせずに、「なんとかなる日々」のように長編にしてじっくり読ませて欲しかったなぁと思います。
他の短編4つは、いずれも身体の付き合いから始まって…というパターン。そしてどのお話もエロくて健気なキャラが登場するんだけど、それぞれ似通ったところが一切なく、ひとつひとつ面白かった。
短編の割にはレーベルの関係かエロが多めなのでそこに割いた分、やや性急に感じるところもあったので、できればもうちょいじっくり読みたかったなと思わせるものばかりですが、うまくまとまっていると思います。描き下ろしでそれぞれ補充してくれたら嬉しかったのだけど、描き下ろしが一切なくて寂しい…。
短編集です。表紙が素敵だなあと思ったら、設定がなかなかせつなく、内容もよかったです。
目が不自由な親友・和也と同居している春彦。
和也が好きだけど口に出せず、目が見えないからと同じ家にいながら毎日一人でH…というお話です。
せつない設定なのにすごくえろい!と思ったら、もとは18禁のアンソロジーに載っていたものなんですね。
確かに局部の修正が白抜きでちょっと不自然かも。でもストーリーがよかったので、修正の不自然は読んでる時は気にならなかったです。
自分は普段あんまり修正を気にしてみてないからかもしれないけど^^;
残りは割とさらさら読めてしまったので、個人的には表題作が一番好きでした。全体的にえろいお話が多かったかも…。
出典もとのアンソロが多分えろ重視のものが多かったのでそれはそうなのですが、やってるだけというわけでもなく、ストーリーはきちんとしているものが多かったと思います。
中の絵はクセがあって好みがわかれそうかな?と思いました。
そんなタイトルで、まんま見えない設定のお話が出てくるとは、ある意味意表をつかれましたわ。
この本、初出がR18アンソロのシリーズが多かったりして、ことさらにガッツリだったのを、多分コミックスにする際に修正したんだろうけど、「殊更にガッツリ」が「白抜きのワル目立ち」になってしまって、なんだか興ざめ。
表題作なんて特に、この設定と展開だったら、エロ特化しないで普通に切ない系のいい話でも全然かまわない、っつか、寧ろ、無修正でもかまわないラインの性器表現でよけいな違和感なしに読みたかったかも。
他の作品も、エロが過剰に感じて全体に残念だった。