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表題作こいものがたり 1

あらすじ

同じクラスといえだけで
接点のなかった吉永大和がゲイだという秘密を
偶然聞いてしまった長谷川唯司。
やがて、大和の視線が誰に向けられているのか、
その報われない恋に気づく。

勉強会をきっかけに
大和が❝いい奴❞だと知った唯司は、
複雑で不器用で、それでも一生懸命な
大和の幸せを願うが······!?

作品情報

作品名
こいものがたり 1
著者
田倉トヲル 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
こいものがたり
発売日
ISBN
9784344834583
4.2

(129)

(82)

萌々

(15)

(21)

中立

(4)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
9
得点
537
評価数
129
平均
4.2 / 5
神率
63.6%

レビュー投稿数9

ぐるぐるまわる

ものすごーく久しぶりに読み返しました。
大好きな作品なのですが、もう最初に読んだ時の記憶がない…。
でもそのおかげで、自身がゲイであることに悩む大和とそれを冷静に分析する唯司の関係を改めて新鮮に考えることができました。

ありふれた言葉ひとつにも受け取り方が違ってくるところにギュッと苦しくなったり、高校生らしい軽いやり取りが微笑ましたかったり。
前に進んでいるようで同じところに立ち止まったままな彼らの日々は、眩しくも切ない。そんな印象でした。

いろんなことをぐるぐる考えてはひとり沈んでいく大和にとって、唯司は良き理解者なのだろうなと感じます。
突き放すでもアツくなるでもない適度な距離感で、話を聞いて笑ってくれて。
そういう人がいてくれる心強さを知って、恋にも前向きになってくれたらいいなーと思っていたのに。

その雰囲気を壊していった佐倉の存在に戸惑い、やり場のない気持ちに震えています…。
2巻ではこの気持ちが消えてくれるような展開になってくれることを祈る…。

0

真面目〜なストーリー

同作者様の「のみ×しば」から本作に興味を持ち手に取りました。
作風も画風も全然違ってびっくりしました。
あの、ひたすら可愛いラブコメとは対極にあるような、真面目〜な話しでした。

ゲイとしてアイデンティティに悩むDK(吉永)の成長が中心で、クラスメイトである主人公(長谷川)は初めはただの傍観者。
次第に理解者として寄り添うようになりますが、2巻まで読んでも2人はBLしてないです。

マイノリティの生きづらさ、葛藤、不安、理解者を求める気持ち…それらがとても切実な感じです。
なんとなく重いし暗いし、セリフが多くてなかなか進まない。
さらっと読める話しじゃありません。
読者も姿勢正して読まないといけな気になります。
なんというか、娯楽のための作品じゃない感じ。
凄く心に残ります。
これは「感動」ってことだと思います。
嫌なヤツも出てきますが、主人公と仲間の誠実さや優しさに救われます。

現在2巻まで出ていますが、完結していません。
結構間が空いていますね。
止まっちゃってるのかな…?
3巻で完結予定らしいので、なんとか出してほしいです‼︎

1巻はちょっとクセが強い画風。
私としては2巻途中から読みやすくなりました。

0

まだ友情ものがたり

クラスの大和がゲイだと知ってしまった唯司目線で始まるお話です。
あまり関わりたく無いと思ってたのに、ひょんなことから距離が縮まり友達になっていく。
ゲイバレした事にも気づく事になり、大和の秘密を唯一知る男友達になります。

高校という大人と子供の狭間で、自分のセクシャリティを隠して友人と付き合う罪悪感のようなものに揺れる大和の心理描写がとても丁寧。
「考えすぎじゃないか?」と思っても、大和の立場ではそうじゃないのかも…と考える事のできる唯司はイイ男だなぁと感心しちゃいました。

お互いに一緒に居たら落ち着く相手ではありますが、恋愛になりそうな感じはまだありません。
唯司は根っからのノンケで彼女持ちだし、BLでよくある男なのに可愛く見えちゃう展開もまだ今のところ無しです。
登場人物が多目でまだ展開が読めない感じです。

あとがきで3巻くらいになる予定との事…ん?まだ未完だったか。
2巻でどのくらい恋になるのか楽しみです。

0

L未満の段階なんだな

田倉先生作品は「セロ・メロウ」「拝啓、兄さん様」に続き3作目です。本作の2巻のあと「のみ×しば」も読む予定です。

初期2作でも思いましたが、絵がきれいですね。キラキラしている。

本作は中身もキラキラ。めっっっちゃ青春ですね。
じっっっくり友情を育んでいる。

大和の心情をそれはそれは丁寧に…すぐに答えが出るものでもないから、ぐるぐると、きまじめに描かれていますね。
長谷川も第三者な立場ながら(今のところは)誠実に大和のことを考えていて。
長編だからこそ、ここまで丁寧に恋愛以前の2人(周囲の友だち、彼女含め)描かれたいんだろうなと。

1巻で2人(とその周辺)の現状と心情が描かれ、そこから関係性が出来ていって、気持ち的にも変化している。恋愛が始まる土台が出来つつあると考えていいんですよね。

ただ正直なところ、恋愛的には全く進展ないし(やっぱりBLなのでLが見たい)文字量多いし、同じような思考ぐるぐるだし、特に山場とかないし、読むのに結構時間がかかってしまいました。
良作だとは思いますが、まだ恋愛が始まっていなくて萌えようがなかったので、申し訳ないですが中立とさせて頂きます。

L的要素が少なくても好きな作品はいくつもあるんです。でもその場合、らぶらぶな描写がないだけで、根底にはがっつりLがあるので萌えがあった。本作では、Lが始まる以前の段階のお話なので萌えず…ごめんなさいです。

0

高校生たち

田倉トヲル先生の高校生のお話。
とにかく、読んでいて瑞々しい!

私も、高校生だった時は結構、あれこれ考えていていたなぁ…
好きな人に好きと言える勇気を持つのは、大変だったよ…
好きな人が、まずは自分を知っていてくれた!話せた!近づけた!
…まあ、こちらのお話を読んでいたら、自分の高校生当時の気持ちまで、ぐわーっと蘇ってきてしまいました。

好きな気持ちは、それぞれで。
男女だったら、気持ちを現したり、通じても平気だけど。吉永の恋心が、勘の良い長谷川にばれちゃうところは切なかった。吉永は、隠したかったけど、恋する喜びを自分では隠せないんです。

しかし、長谷川がなかなかイケメンです!もちろん長谷川も高校生だから自分の恋とは上手く向き合う事が出来ないのですが。
対吉永では、すごく対等なフラットな見方をしています。一方的な偏見で、正義感をぶちかましたりしない。

吉永と長谷川を取り巻く、周囲も良い感じ。
きらきら眩しいよ!
読んでいて、話に入っちゃってむずむずしてしまう。
田倉トヲル先生の描く心理描写が丁寧で良かったです。

吉永と長谷川周囲の高校生もいろいろ。
吉永に接近してきた佐倉も訳ありですし。
どうなって行くのかなぁ?

気になりつつ読み続けよう、と決めた作品でした。

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