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表題作こいものがたり 1

あらすじ

同じクラスといえだけで
接点のなかった吉永大和がゲイだという秘密を
偶然聞いてしまった長谷川唯司。
やがて、大和の視線が誰に向けられているのか、
その報われない恋に気づく。

勉強会をきっかけに
大和が❝いい奴❞だと知った唯司は、
複雑で不器用で、それでも一生懸命な
大和の幸せを願うが······!?

作品情報

作品名
こいものがたり 1
著者
田倉トヲル 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
こいものがたり
発売日
ISBN
9784344834583
4.2

(133)

(84)

萌々

(15)

(22)

中立

(5)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
10
得点
551
評価数
133
平均
4.2 / 5
神率
63.2%

レビュー投稿数10

舞台は少女漫画

あとがきにて「3巻ぐらいにまとめる予定」と書かれている内の第1巻目であるこちらの作品は、物語の始まり、序章と言った感じです。

1巻の内容を私的にざっくり説明すると、ノンケとゲイが友達になる話。

表紙右がノンケの男の子、唯司(恐らく受け)。
ちょっとクールで友達思いな、彼女持ちの普通の男子高校生です。

表紙左が隠れゲイの男の子、大和(恐らく攻め)。
優しくてイケメンな爽やかサッカー少年で、こちらも普通の男子高校生です。

今のところ2人の恋愛矢印はお互いとは別方向に向いていて、2人の間には恋のこの字も見当たりません。
クラスメートでありながらそんなに喋る仲ではなかった2人が、徐々に(友人としての)距離を縮めていく様が、1冊かけてゆっくりじっくりと描かれています。


レビュータイトルにも書きましたが、世界観やベースとなる舞台は、BLと言うより少女漫画に近いんじゃないかなと思います。

唯司と彼女のエピソードも少女漫画チックで、もう随分と少女漫画に触れていない身としては何だか懐かしい気分になりました(笑)
ちなみに唯司の彼女はサバサバしたキツめ系の、恋する可愛い普通の女の子です。

唯司の彼女の他にも何人か脇キャラがいるのですが、その誰もが良い意味で普通の高校生でした。
リアルだけどリアルじゃない、少女漫画に出てきそうな、きらきらと青春を過ごす高校生たち。

だからこそ大和がゲイであるとバレた時、どうなってしまうのかと不安になります。
どうか最後までみんなが仲良く笑っていられますように……。


彼らの恋が優しいものであることを願いつつ、次巻の発売を楽しみに待ちたいと思います(^^)

9

まさしく青春

最近のBLって男を好きになることの葛藤とかリアルな心理面とかわりと飛ばしがちな印象があるので、この作品の緻密に描かれているゲイであることの悩みが新鮮でした。
登場人物が多くて仲間とわいわいしてるシーンが多いので、1巻ではBL感は薄いです。2巻から大きな動きがありそうかな?
少女漫画のような、少しずーーつ変化していく登場人物が見たい方にはおすすめ。ガッツリBLじゃないといやって方はやめといた方がいいですね。
エロがないので、受け攻めのハグとかの触れ合いがあるだけでドキッとしちゃいました(笑)

6

同性愛を絡めた青春群像劇

待ちに待った二巻が出たので一巻をおさらいです。

ゲイが身近にいるとは思っていなかった高校生と、クラスメイトのゲイが少しずつ仲良くなって理解を深めていくというお話で、がっつりBLを!!エロを!!という人にはとにかく不向きだと思います。

クラスメイトの吉永がゲイでは?と気づいてから、自分の友人がそういう目で見られていると思うとあまりいい気がしないし、できれば吉永と関わりたくないと思う長谷川。
ゲイに対して偏見はないと思っていたのに身近な人間がそうだと判って、何となく距離を置きたい…と思ってしまう自分がいたところから始まります。

ここが正直でリアルだなぁって思う。
偏見はないと思っていたはずなのに、実際リアルに遭遇すると戸惑ってしまう様子が。
特に考えたこともないし、何も知らないから故だと思うんですよね。

でも少しずつ仲良くなり健気にひっそりと恋をしている吉永の姿を見て、その恋には一切協力はしないと断言しつつも、否定しない長谷川。
そして親友にもゲイである事を打ち明けられずに心苦しく思う吉永に寄り添いつつも、過度に思い入れすることもなくごくフラットに接しています。

そんな長谷川がいいなって思う。
そしてどれだけ吉永は救われる思いでいることか…。

現時点ではBLというよりも、同性愛を絡めた青春群像劇って感じで受け攻め確定どころか、誰と誰がくっつくのか私にはわかりません。
吉永(左の茶髪)はクラスメイトの恭介に想いを寄せているし、長谷川(右の黒髪)には彼女がいて、二人の間には今のところ恋愛に発展するような兆しも欠片もありません。
そして、吉永にはゲイの知り合いが初めてできたのだけど、こいつが純情枯らしちゃったちょっとビッチ入ってる男で、ちょっと吉永にちょっかいを出そうとしてる動きがあり、今後どう絡んでくるのか…というところで二巻へ続きます。

「三巻くらいで」とあとがきにあるので、このまま性急にことを進めることなく丁寧にお話を紡いでいって欲しいなぁ、みんな幸せになってほしいなぁって思ってます。

4

高校生たち

田倉トヲル先生の高校生のお話。
とにかく、読んでいて瑞々しい!

私も、高校生だった時は結構、あれこれ考えていていたなぁ…
好きな人に好きと言える勇気を持つのは、大変だったよ…
好きな人が、まずは自分を知っていてくれた!話せた!近づけた!
…まあ、こちらのお話を読んでいたら、自分の高校生当時の気持ちまで、ぐわーっと蘇ってきてしまいました。

好きな気持ちは、それぞれで。
男女だったら、気持ちを現したり、通じても平気だけど。吉永の恋心が、勘の良い長谷川にばれちゃうところは切なかった。吉永は、隠したかったけど、恋する喜びを自分では隠せないんです。

しかし、長谷川がなかなかイケメンです!もちろん長谷川も高校生だから自分の恋とは上手く向き合う事が出来ないのですが。
対吉永では、すごく対等なフラットな見方をしています。一方的な偏見で、正義感をぶちかましたりしない。

吉永と長谷川を取り巻く、周囲も良い感じ。
きらきら眩しいよ!
読んでいて、話に入っちゃってむずむずしてしまう。
田倉トヲル先生の描く心理描写が丁寧で良かったです。

吉永と長谷川周囲の高校生もいろいろ。
吉永に接近してきた佐倉も訳ありですし。
どうなって行くのかなぁ?

気になりつつ読み続けよう、と決めた作品でした。

1

真面目〜なストーリー

同作者様の「のみ×しば」から本作に興味を持ち手に取りました。
作風も画風も全然違ってびっくりしました。
あの、ひたすら可愛いラブコメとは対極にあるような、真面目〜な話しでした。

ゲイとしてアイデンティティに悩むDK(吉永)の成長が中心で、クラスメイトである主人公(長谷川)は初めはただの傍観者。
次第に理解者として寄り添うようになりますが、2巻まで読んでも2人はBLしてないです。

マイノリティの生きづらさ、葛藤、不安、理解者を求める気持ち…それらがとても切実な感じです。
なんとなく重いし暗いし、セリフが多くてなかなか進まない。
さらっと読める話しじゃありません。
読者も姿勢正して読まないといけな気になります。
なんというか、娯楽のための作品じゃない感じ。
凄く心に残ります。
これは「感動」ってことだと思います。
嫌なヤツも出てきますが、主人公と仲間の誠実さや優しさに救われます。

現在2巻まで出ていますが、完結していません。
結構間が空いていますね。
止まっちゃってるのかな…?
3巻で完結予定らしいので、なんとか出してほしいです‼︎

1巻はちょっとクセが強い画風。
私としては2巻途中から読みやすくなりました。

1

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