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先日読んだ野原滋先生の溺愛攻めの物語がとても良くて
(『溺愛紳士と恋するマカロン』:リアルわんこが出てくるお話でした☺︎)、
一つ前の作品も”ワンコ”な作品だと知り、こちらを購入。
もう、切なさ、やるせなさに途中泣きながら読みました( ; ; )
父母を失い一人きりになってしまった半妖の夏生(受)と、
夏生が幼い頃、命を失いそうになっているところを救い出された山犬・壱ノ護(いちのまる・攻)。
半妖で妖たちから狙われやすく、か弱い夏生を守るため
壱ノ護は精を注ぐことによって夏生に妖力を与えています。
獣姿でバックの姿勢の壱ノ護に精を注がれている時の、
夏生の感じるやるせなさ、壱ノ護は一体どんな顔をしているのか、
一度見てみたい…と思う心の切なさに、胸が締め付けられます。
山犬のため語彙を持たない壱ノ護と、その言葉を誤解してしまう夏生との
すれ違いのシーン、ここがとても辛くて切なかった…!
涙しながら読みました。
「夏生は主人なんかじゃない」という言葉、読んでいるこちらには
主従関係なんてものではなく、”愛する人”という意味なんだな、
壱ノ護は特別な絆、愛を感じているのだな…と伝わってくるのですが。
それが夏生には伝わらず、夏生の父の命に従って自分を護っているだけなのだ、
と誤解されてしまう。
寂しくて、心の奥底で”人間と触れ合いたい”と思っていた夏生。
しかし壱ノ護によって太一との交流を妨げられ、憤り、
自分は壱ノ護にとって主人でもなく、ただ彼を縛り付ける存在なのだと誤解し、
諦念のまま飲まず食わずで洞窟の中、数週間を過ごす…
このシーンだけでボロボロ泣けてしまって仕方なかったのですが、
その時の壱ノ護の行動がもう、さらに泣けて泣けて( ; ; )
一人黙って涙を流す夏生に「どこが痛い?」と聞いて
懸命に舐めて治そうとしたり、夏生が以前ニコニコ笑いながら話していたから、
という理由で不器用な大きな手で花冠を作ろうとしたり。
(失敗して隠そうとしているところまで、萌えて萌えて身悶えしました)
どこか偉そうに見えるのに、感情溢れる尻尾の振り方や
夏生の求めることを懸命に理解しよう、喜ばせようとする姿が一途で健気で。
こんなワンコが四六時中そばにいて護ってくれていたら、
絆されずにはいられないよね、と納得です。
終盤、夏生が騙され人間に捕らえられてしまってからの展開もまた、
泣けてしまいました。
人間の弱さと狡さ、そして情。。
憎らしいけれど憎みきれない、そんな人間の汚くて綺麗な本性、姿に
辛い気持ちになり…
最後の最後でも、二人(一人と一匹)を守ってくれた
夏生の母の愛にも、グッときました。
そして書き下ろしの、壱ノ護視点の温泉話がとても好きです。
熱さが苦手で温泉に入れない壱ノ護。
そんな壱ノ護を横目に、温泉に浸かる夏生に寄り添うようにして侍る
猿にまで嫉妬する壱ノ護、可愛いよーーーーっ!!! //
なんとか猿を夏生から引き剥がしたくて、
熱いのを我慢しながら恐る恐る湯に入る壱ノ護の姿に
激しく萌えました(*´∀`*)
肉球、熱いよね。。頑張ったね…!
どこまでも真っ直ぐて、一途に夏生を想う壱ノ護の粘り勝ち初恋ストーリー。
壱ノ護の作った花冠を頭に載せ、幸せそうに微笑む表紙の夏生が眩しい✨
切なさ続く展開の末に見えた圧倒的幸福と甘さに、
とんでもなく萌えてしまった一冊でした。
この先きっと何度も読み返すであろう、大切な小説になりました・:*+.
ワンコ攻め大好き、元は犬だったのが神様に生を与えられて人間として登場する元犬な攻めも好きな私なんですが、この作品は萌えきれませんでした……。
というのも、攻めがあまりにも「犬」そのものすぎました。
この攻めは「犬っぽい攻め」ではなく本当の犬。
しかもお利口な犬ではなく野生の犬で、受け命なくせに受けの言うことは滅多に聞いてくれないので受けもかなり手を焼くんですね。
その手を焼かされている様子に、ついつい自分とギャングエイジ期に差し掛かった息子も重ねてしまいまして……。
このやろー、少しは言うこと聞けよ!と。
攻めと受けとのやりとりが、我儘で頑固な犬とトレーナーみたいな感じ、もしくはプチ反抗期の息子とそれに手を焼く私みたいな……。
おまけに攻めは語彙力もほぼゼロで会話も拙いし、人のような細やかな感情の機微はないんですよ。
なぜなら犬だから。
なつお、だいすきーーーー!!おれがまもるーーー!!
それいがいのやつはきらいーーー!!ちかよるなーー!!!
みたいな。
あまりにも攻めが犬でしかないので、半妖の受けはついつい人恋しくなってわざわざ危険を冒してでも人間との交流をしたがるほどです。
そのくらい、犬です。
あと割と最初のうちから獣姦してておどろきました。
今はたいていのものが読めるようになりましたが、BL読み始めたころなら確実にアウトでしたね……。
「普段はモフモフでも、エッチの時は人間の姿」なら抵抗なく読めるのですが、「普段もエッチもモフモフオンリー」はまぁ読めるけど好んでは読まないタイプです。
(アンソロなどで出くわした時は、見た目モフモフでも中身は人間だからまぁアリかな、ホンモノの獣に犯されちゃってるわけじゃないんだと言い聞かせながら読んでます。)
でもこの作品は、見た目も中身も犬でしかないので、うわぁこの受け、犬に犯されちゃってるよ……いいんか……?と思いながら読みました……。
最後の最後まで犬ではなく、電子特典SSくらいにはかなり日本語もうまくなっていて人間じゃないという違和感はなくなっていました。
もうちょっと早く人間っぽくなっていて欲しかったな。
長いお話でした。妖ものです。
本物の犬攻めですね。
犬攻めや人外も萌えるのですが今作はなぜかそこまで萌えられず。
お話としては山あり谷あり夏生と壱ノ護の関係や変化、山暮らしや危機を脱したりとてんこ盛りなお話です。
壱ノ護が夏生を主人と思ってないと言ったことに夏生がとても傷ついていましたが、夏生は壱ノ護の命であり全てだったんですね。
そして相手を求めて切なく甘い気持ちをお互いが相手は持っているだろうかと思うところも良かったです。ちゃんと持ってましたね!
なぜそこまで萌えられなかったかと考えたら、元が本当の犬で人の姿になっても中身は犬過ぎたところでしょうか。
健気で夏生の望みを全て叶えたい甘えたい喜ばせたい食いたいところも犬寄りで。それはいいのですが、夏生が言葉や全てを壱ノ護に教えて覚えていくのですが、やはり犬か子供を相手にしているように感じてしまって。
壱ノ護がもっと人間らしかったら違ったんだろうなと思います。
短編では嫉妬しまくりだったので壱ノ護の愛を感じますし、可愛いという言葉を覚え使ったり、夏生を飾りたがったり良かったです。
犬攻めが犬過ぎたのがちょっと自分には合いませんでした。せっかくいいお話なのに残念です。
攻めがワンコと聞いて、一体どういうことなのか…と思いながら
読んでみたところ、なるほど。これは犬、です。それ以上でもそれ以下でもなく、
本当に犬なんです。
夏生(木の精と人間のあいの子。長生き受)と 一ノ護(いちのまる。山犬攻)
は、一人と一匹で生活している。
一ノ護は妖力をもっているので人間に化けることもできるが、人間嫌いのため基本犬型。
あまり人間の言葉も介さず「なつお、もういちど」なんて舌ったらずな感じ。
たまに狩った妖怪の妖力を夏生に分け与えるために、えっちをして精を注ぎ込む
といった具合。主に犬のままやらかします。
この二人が主人公ではあるのですが、ストーリーは盛り沢山です。
夏生の両親が存命のころ~死亡するまでの思い出や、友人太一との出会い~村との確執など、
単行本一冊にまとめるにはちょっと気負いすぎている感じでした。
全体的にシリアス調です。Hシーンはおもにわんこ攻からの強姦に近い形のものはたくさんなのですが、イチャイチャラブはほぼないので、寂しいものがありました。
太一という人間のライバルも出てくるので、夏生が一ノ護に惹かれていく表現がもう多くちょっとあれば、納得しやすかったかな。
犬の表現は本当に秀逸で、犬を飼ったことがある人なら確実に、「分かるわ~こういうしっぽの振り方するよね!」
となること請け合い。
ワンコのワンコ感が半端なかった。これは犬好きな方はたまらないんじゃないでしょうか。私は特に犬が好きなわけではありませんでしたが、そのまっすぐに夏生に向かう気持ちに萌えました。
人間との関わり合いに関しては、半妖の夏生としては辛いことが多く、なかなかかわいそうではありました。過去の回想シーンは必要な部分ですが、辛いなと思いました。
個人的には、獣姦で感じるシーンがあったらもっと萌えたんですけどね。そこはなかったですね! 獣姦はあったのにね。残念です。