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王子様の身辺警護は一筋縄ではいかなくて!?
2作品プラス「天国も地獄も」の番外編を収録しています。
「フェイス」
来日した某小国の王子と、彼についたSPのお話。
この王子。日本側の要望をいい加減に流し、SPの桜田はやりにくい事この上無いのだが。
実はコイツは王子の影武者なんですよ。
見破った桜田だけど、なぜかイタズラ小僧みたいな替え玉男に惹かれ…
…というお話。
ストーリーそのものより、力の抜けた2人のやり取りのおかしみが魅力。
とにかくこの替え玉王子が全く外国人に見えないところからおかしみがある。
だけど、国も違う、仕事の制約もある、そんな障壁だらけの2人がどうしても近づきたいんだ、という切実がいい。
「愛はない」
これは傑作。素晴らしい。
だけど手強い作品。
愛はないんですよ。本当に。
母親の姉の子供?なのかな。お葬式で会った「チビ助」との10年愛憎、みたいな。
愛はない。でも確かに愛だし。
憎しみだけ?いやそうとは言えない。
だから「金を返せ」という文脈でつながり続ける…
こういうBLを描く西田ヒガシ先生の凄み。(そして実は結果的にリバ!)
「天国も地獄も 番外編」
どうやらまだ逃避行兼バカンス、実はハネムーン中の城田と姫野。
占いによると、2人は死ぬ時一緒なんだって。一生添い遂げやったネ!
西田作品の男たちは攻めも受けも実に「男」で、「男同士」のセックスは攻めも受けも同様に感じてて、そのさまが何とも官能的!
◾️フェイス
桜田くんだからチェリーちゃんなのね。
西田先生らしい働く男ふたりの物語です。表紙が可愛いカラーリングでポップな印象でしたが、しっかり大人の男の暑苦しい作品でした。
ナーナはチェリーちゃんに比べて人生かけて日本に来てるいい男である。ただ180cmの女装(それもヒールのあるショートブーツ!)は無理があるぞ!
◾️愛はない
愛はないのか、むしろ愛に満ち溢れているのか。起承転結振り返るだにかなり異色の作品。西田先生の作品につきまとう寂しさがたまらない。
◾️天国も地獄も
描き下ろしで何故収録作以外の本編その後を…
質問の内容が相当女々しい姫ちゃん。可愛い奴め。
萌2〜神
◆フェイス(表題作)
設定は面白かったのですが、異国の王子であるというノーラにまったく異国感がないところと、ゲイではない硬派な桜田が王子に惹かれていくのがそこまで自然に思えないところが、少し気になりました。冒頭で王子が日本人と変わらないと評されているのですが、西田先生の技量的に西洋人やアラブ人を描くのは無理があったからかな?と。まあ実在する国ではないので構わないんですが、せっかくの設定なので西田先生のタッチで外国人の攻めという雰囲気をもっと味わいたかったなぁと思いました。
また、2人の気持ちが通じ合ってからの濡れ場などでは台詞の言い回しも素敵でとっても可愛いんですが、そこに辿り着くまでの過程にはあまり萌えを感じられず。桜田視点で淡々と語られる心情が、なんだかぼんやりしているような。で、結局何が言いたいの?と思うところがいくつかありました。でも、ここまで上手くハマれなくてもお互いの好意を認め合ってからの2人には萌えられたので、そこは西田先生の力だなぁと感じました。
◆愛はない
私は表題作よりこちらの方がお気に入り。クズを装っている脚本家の義人と、彼に亡き母が貯めていたお金を取られたと思い込んでいる大学生の陽斗。お互い金の話がなければ相手との繋がりも消えてしまう、と心のどこかで感じ取っているんですよね。だから、金金と殺伐とした会話ばかりになっても、出て行けとかもう帰らないとかいう台詞は出てこない。分かりやすい言葉がなくても、相手に執着している様子が伝わってくるんです。リバになるのも自然で、最初に突っ込んでいた方の陽斗が受けに回っていたのにはすごく萌えました。
あー、もっと読みたい!
そう思わせる作品たちでした。
ちょっとした視線や会話、仕草などが伏線になっていることがあり、一コマも見逃せません。
収録作に登場する男たち全てが男らしく、一見どちらがネコか分かりませんでしたが、リバもありました。
Hは全然いやらしくなく、でも切羽詰まった感じが出ていて読み応えありました。
男前×男前が好きなので、とても楽しませていただいた作品集でした。
もっと先が読みたい、このCPがこの先どうなったか知りたい!そんなお話ばかりでした。
珠玉の作品集。中編2作と超短編1作です。どれも甲乙つけ難いくらい良いので全部感想書きます。いい男びっしり6人出て来ます。受けも攻めも両方男前なので。
表題作「フェイス」
ある国の王子×警察SPの話。受けの桜田は設定もビジュアルも私の好みどストライクです。堅物で冗談も通じないような奴だけど仕事では有能な人。攻めはチャラくて遊び人風だけど桜田は彼のある秘密に気づいてしまって…という話。ホテルで事に及ぶ前にすやにゃもーと寝入ってしまう桜田。あんな可愛い寝顔を見せられたら起こせないよね。仕事で疲れている恋人を起こさないように横で自慰をする攻め、優しい!最後にちゃんと結ばれるんだけど甘々すぎてにやけが止まりません。可愛い堅物キャラにえっちな単語を言わせる攻めってか西田先生がSだなあ。
「愛はない」
1作目よりはシリアス度が高い話。年の離れた親戚同士の話だけど、西田さんの描く男は中学生の時から男前。顔は幼くても中身は立派な男です。歳の離れたゲイの脚本家は出会った時からその子供に惹かれていたんだよね。多分お互いに惹かれあっていた。でも年の差とか親戚同士ということを考えたら素直に恋愛できるはずもなく…深くて切ない話です。
「天国も地獄も」番外編
実はこれ目当てで買ったんです。たった6ページとはいえ中身は濃くて大満足。私西田作品の中でこの作品の受けの姫野が大のお気に入りなんです。攻めの城田も。キャラ萌えしてるんです。だっていかにもチンピラヤクザの外見の姫野は中身も超ガラ悪いんだけど、城田を失うことだけを何より恐れている。意地っ張りで寂しがり屋のドラ猫みたいで可愛い。ビジュアルも長髪、サングラス、頬の傷と特徴が多くて西田作品の中でも見分けやすいし、美形の可愛子ちゃんだと私は思ってます。相変わらず愛の逃避行中なのにいちゃいちゃラブ度の高いカップルなのもお気に入りです。またどこかで2人の生存報告が見たいなあ。
西田作品への愛がまだまだ止まりません。