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教師の、 コーヒーカップに射精する。
帯にインパクトがあったので手に取りました。内容も新しい扉を開けそうで、とても面白かったです。
「よく見て、先生」では、なんとなくこうなるんだろうなあ、と思いながら読んでいたのですがなんと攻めがその予想の上をいくゲスさで感動しました!まさかそこまでするとは…私も先生ごと騙されていました。
「よく見て、先生」が表題作ですが、他の作品もかなりオススメです!個人的には三作目の「灰かぶりの男」が一番好きです。これが一番、裏切られた感がありました。衝撃的な展開に思わず笑ってしまいました。この新鮮な感覚がとても嬉しかったです。そして、私はヤンデレが大好きなのでそれも相まって神評価になりました。
ただ、一つ難点をあげるとすると、全体的に尻切れトンボな終わり方をしている、という点です。なんとなくスッキリしない、よくわからない曖昧な終わり方なので後味がやや微妙です。二巻が出ることを見越して…ということでしたら話は別ですが、巻数が振られていない以上それは希望的観測といえます…。
ですが、それを加味しても面白い作品でしたので神評価です。ヤンデレが好きな方や新しい扉を開きたい方に特におすすめします(^。^)
普段怖い系の話はほとんど読まないんですけど、友だちにプレゼントされて読みました。
ストーカーくんに追い詰められていく先生の顔がめちゃくちゃ受けで可愛かったです。
短編集で、一つ苦手な話がありましたが、メインのお話とパーカーの子の話が好きです。
あと、巻末の書き下ろし?で先生に堕ちました。
表紙絵自体も好きで、背後からの光で表情が翳る先生が雰囲気が出ていて良いが、何といっても帯の煽りの強さが最高。なんか漢字のバランスと読点の場所もかっこいい。
キャラはヤンデレ、お話はすれ違いが多い。
絵柄は線が荒いと思う人もいるかもしれないが、パース的なところは違和感がないので味として感じられると思った。
【よく見て、先生】
用事をよくいいつける先生と生徒がいておそらく二人が関係するんだろうな、というところから、
先生→生徒
☟
先生←生徒
☟
生徒→先生
というふうに推測する関係が変わっていったのでおもしろかった。
生徒のストーカー気質がどんどん増して、とうとうコーヒーカップ事件に至ってから、先生と生徒どちらが一枚上手なのか!?というやりとりが二転三転あってはらはらさせられる。
(未成年相手は決定的に駄目という認識のうえに考えられたセリフたちと感じたのでひっかかりなく読めたところもよかった)
【想われスカート】
星野圭太は趣味で女装をするが、それで会うのは同級生で幼馴染の前川隼人だけ。
隼人の反応がいいので女装を続けていたが、いろいろすれ違いがあり――。
結局両片思いだったということで「めでたしめでたし」だし、女装はかわいいくていいが、ただ一つ、女装をする圭太のほうが攻なことが個人的にすごく…惜しかった……。
【灰かぶりの男】
ハードな生い立ちの小説家・透と、彼の美しさを幼いときから忘れられず再会にこぎつける大地。
透はシンデレラさながら逆境に耐えて綺麗なまま成長したようだったが、違う顔があった。
透さんの見下ろす顔がぞっとする。
【臆病ガウガウくん】
久保が店長をつとめるカフェに現れたあやしげな男・ガウガウくん?との話。
久保には何度も見ている夢があって、それがすごくせつない。
ガウガウくん?は顔を見せたがらないし、自分のことを話せないけど、いつか決心がつくと思う。
それが続きになったらぜひ読みたい。
◆よく見て、先生(表題作)
帯の煽り文句からとても気になっていた作品でした。教師の川島と、生徒の佐野。川島に劣情を抱く佐野の自慰シーンは、まさに若気の至りといった様子で、川島に見つかってしまう彼を一瞬可哀想に思ってしまう。彼が未成年という盾で脅しても、川島も抜かりなく証拠は残していて、やっぱり佐野が言いなりになるのかな?と。
けれど、本番はそこからなのです。一見お人好しそうな佐野は、実は何を言われてもまったく動じていないサイコ気質の少年。川島の方が一枚上手だと思っていたのに、瞬く間に佐野が優位となって、川島はただただ弱々しく搾取される。健気な生徒、ワンコな生徒が多いので、こういう大人を喰ってしまうくらいの生徒がもっと増えてもいいなぁと思いました。
◆灰かぶりの男
こちらも、一見再会ものの優しい雰囲気な作品と見せかけて、なかなかハードなラストへ持っていく展開がお見事でした。誰しも好きな人には大なり小なりフィルターをかけてしまうもの。あの人がこんなことするはずない、という思い込みは、とても身勝手なものなのだけど、やめるのは難しいですよね。最後に大地が思い描いていた理想像をすべて壊してくれた透が、生き生きとしてさえ見えました。
◆臆病ガウガウくん
先に挙げた2作品とは異なり、明るい作風です。優しくて、切なくて、短くても心に響く作品でした。着ぐるみを深く被り、久保の前に現れた、顔を見せようとしない青年。彼の正体や久保の過去を知ると、2人の心の傷が見えてきて。きっと、どちらも同じくらい苦しんだと思うのです。互いに自立した年齢になったからこそ、今度は真っ直ぐ相手に向き合えると信じたいですね。
個人的に、こじらせ系・ヤンデレが好きなのですが、
とことんヤンデる攻めに好感を持ちました。[よく見て、先生]という題名に込められた意味を、是非本作を読んで感じ取ってもらいたいです。また、同時収録の[灰かぶりの男]はゲスさが特に強く感じました。終わり方もぞくぞくっとしましたし、一番好きな作品ですね。しかし、すべての作品を通してどこを書いているのかよくわからない場面が度々あり、ストーリー上も話が少し雑では?と感じるところがありました。設定や病み具合は斬新で良いと思うので、今後に期待したいです。