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溺愛紳士と恋するマカロン

dekia shinshi to koisuru macaron

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表題作溺愛紳士と恋するマカロン

香取正巳
35歳,光がゲイナイトで出会った会社社長
江口光
21歳,ペットシッターのバイトをする専門学校生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

わけあって髪をピンク色に染めている光。ペットシッターとして世話をしている犬の飼い主が、以前ゲイクラブで会った人だとわかり…?

作品情報

作品名
溺愛紳士と恋するマカロン
著者
野原滋 
イラスト
せら 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344836051
4.2

(65)

(32)

萌々

(21)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
278
評価数
65
平均
4.2 / 5
神率
49.2%

レビュー投稿数9

歳の差&体格差の焦れ焦れカップル

友達と出向いたバーのゲイナイトで、気になる会社員風の男(攻め)と知り合った受け。そのときは連絡先も交換せずに別れたのだが、アルバイトでペットシッターに通っていた家の家主が偶然その男だったと判明する。攻めの飼っている犬を通じて徐々に距離を縮めていくふたり。しかし受けには、人と心を通わせるのが困難なある事情があって…。


髪の毛をピンク色に染めていて、初対面で攻めに「マカロンみたいだ」と言われる受けです。タイトルもそこから来ています。
最初は受けくんの頭がピンクだし、イロモノな話かと思っていたのですが、実際はとても丁寧に心の交流が描かれた話でした。受けも攻めも今時珍しいくらいに純情で、視点キャラである受けはもちろんのこと、攻めも受けを好ましく思っているのが明らかなのになかなか恋愛に移行しない。とある過去のトラウマから、人と距離を詰めることができない受けと、大人で包容力のある攻めのじっくりとした攻略がすごく素敵でした。くっつくまでが長く、焦れ焦れした展開が好きな方にはオススメです。

家庭の事情から、過去につらい目に遭っていて、人の目を常に怖がっている受けが、14歳年の離れた攻めに出会って、これから幸せになるのだと思うと感慨深いです。
脇キャラも魅力的で、受けの親友源ちゃんと攻めの親友とのその後も気になります。
あと攻めの飼い犬ブランがすっごく可愛かった!
作品的には少し地味なので、萌×2と神で迷ったのですが、個人的にはとても楽しめたので神で。

9

溺愛紳士に\(^_^)/

なんて素敵な攻め様でしょう!
今までで私の中では最高の攻め様です!
この攻め様で評価を神にしました。

大人で包容力があって紳士で優しくて誠実で正直ででも可愛くて、受け様を思う気持ちと姿勢に感動しました。
こんな攻め様に溺愛されて受け様は本当に幸せですね。出会えて結ばれて良かった!

香取と光はゲイナイトで知り合いますが、実はブランという犬の飼い主とペットシッターという関係だったんですね。その日もお互いのことが気になる様子でしたが。

香取には気になってる交換日記をしてる人がいるとかのあたりで、ああ光のことかなと早い段階でわかるようになってます。

光は辛い過去の匂いをあちこちにプンプンさせていてこちらもいつ辛い過去のトラウマ話が出てくるだろうとドキドキしながら読みました。
辛い過去の話は長くは書かれずこちらもそこまでしんどくはなりません。

とにかく香取が光の辛いことをまるごと受け止めて自分の所へ逃げて来てと言うところや、いつか香取に心を開いてくれるのを待つつもりだったことなど本当に良い人で、光良かったね!という気持ちでいっぱいです。

頼りがいがあって大人で仕事熱心で優しくてといくらでも繰り返し言いたくなりますが、包容力とはこの人のことかと思うほどです。
ブランも辛い過去の経験を香取に癒されて立ち直ったもんね。

攻め様のことばかりであらすじにほとんど触れてませんが二人が楽しそうにドッグランに行くのも良かったです。

光ももう素顔を出せるようになったね!頑張ったね!

4

愛情深く包容力のある攻めが素敵!

10/9はマカロンの日だそうで、野原先生のツイートでこちらの作品が「ニヤニヤ→しんみり→号泣→ほっこりなお話」と紹介されていました。
表紙見るたびに、「溺愛+モフモフ」の甘〜い話だと思っていただけに「え、号泣?!」と。

読んでみたら、号泣とまではいかなかったけどジワっと涙の滲む箇所があって予想以上に素敵なお話でした。

とりわけいいなと思ったのは、表紙のワンコが単なる癒しモフモフ担当なだけではないところ。
このボルゾイことブランは過去の飼い主のせいで人間不信になってしまった犬なんですね。
心に傷を負ってるブランを通して、飼い主の香取(攻め)とペットシッターの光(受け)が仲を深めていくのだけど、二人が愛情込めて世話をするうちに、少しずつブランが行動範囲を広げていく様子がとにかく胸アツなんです!
動物モノがお好きな人は絶対満足できると思う。

そして香取は包容力の塊というか、こんな誠実で愛情深い男はそうそういないだろう……というほど完璧な男。
なのに光から愛されて可愛がられているブランを思わず羨んじゃうとか、人間くさくてなんかいいんです。
光が作ったお手製の犬用クッキーを奪ってボリボリ食べてる様子やら、マカロンを食べるくだりなんか思わず吹いちゃいます。

次第に香取からの好意に気づく光。
いわゆる両片思い状態で、香取の愛情に包まれて次第に変化していくブランの様子に自分を重ねて自分も変わってみたい、香取を信じてみたいと思うも、背負っているもののせいで臆病になってしまう。
そんな揺れる気持ちが丁寧に描かれていたので、知らず知らずに感情移入してしまい、その先の展開は泣かされました。
あの、「彼と一緒に◯◯したかった」「あのとき彼は〜だった」っていう回想シーン、ズルいです。

そして受けの良き理解者である源ちゃんもいい味だしてました。
光の涙を追求せず、でも汲み取ってあえて普段通りに接してくれる優しさよ……!
普段のやわらかいオネエ口調と、野太い声になるときのギャップがなんだかたまらなく好き。
そんな男前源ちゃんにも幸あれ!

そして、この先二人と一匹は幸せに暮らしましたとさ、という確信が得られる読後感が良かったです。
いつか広い庭付き一軒家に住むんだろうなぁ……。
ブランにも恋のお相手が見つかって欲しい。
そしてチビモフモフ達に恵まれて、みんなで仲良く楽しく暮らして欲しいです。

ちょいおまけして神で

3

タイトルの意味

野原先生の『そらの旦那さま』をきっかけにこちらの作品を購入しました。

最初はタイトルの意味がわからなかったのですが、
読んでなるほどー!と思いました。
面白いですね!(*´▽`*)


最初の出会いはゲイバーだったのですが、ここでは連絡先の交換等はせず別れた二人。
※身体の関係等もなく話をしていただけです。

後日、光(受け)がペットシッターとして世話をしている犬の飼い主が
正巳(攻め)だと言うことがわかります。
そこから二人の話は動きます。
正巳の飼い犬のブランがすごく可愛いんですよ!
文字だけでいっぱいブランを想像させてくれる、野原先生はすごいなぁと思いながら読んでいました。


トラウマもちの光は恋に消極的なのですが
とのトラウマの詳しい内容が序盤はわからなくて
ヤキモキしながら読んでいました。
だってとても正巳といい感じなんですよ!?
なのに正巳が一歩踏み込もうとすると光は逃げちゃうんです。
一体どんなトラウマなんだ?と思っていたらー…。

そういうことかぁ…とすごく悲しくなりました。
自身の話を正巳にする時もすごく悲しかったです。
でも、そんな光の傍に源ちゃんがいてくれてよかったです。
号泣する光に理由も聞かず餃子作るよ~って言う源ちゃんに、光はどれだけ救われたのだろう…。



最初読んでいるだけだと早々にくっつきそうな気配がしたのですが
ほんと…なかなかくっつきません…。
でもその分くっついた時の幸せったら…!!!!!!
正巳が溺愛スパダリと言うこともあるし
ブランもいてくれるのでこれからはきっとずっと光は幸せなんだろうなぁと思うと涙が出てきました。
万が一正巳と喧嘩をしたとしても光には野太い声を出す源ちゃんがいるしね!!


読んだ後も心がほくほくする素晴らしい作品でした。
読んでよかったです(*´▽`*)

1

ボロ泣きしてしまった。。

犬が主役か準主役級に活躍するお話が読みたくて、手に取ったこちら。

ちょっとヘタレ、だけど溺愛スパダリ攻めの包み込む愛と、
受け・光の抱える苦しみにぐすぐすと涙を流しながら読みました。

星5つじゃ足りないな、2倍にしたいな…と思いながら、
こちらのレビューを書いています。

14歳差、会社経営者の大人の男性・正巳×とある事情を抱える
ピンクの派手髪専門学校生・光。
”ゲイナイト”で言葉を交わし別れた攻めが、実は受け君の今日ペットシッター宅の
ご主人だった…という、再会もの。


攻め・正巳の飼い犬、ボルゾイのブランが可愛くて可愛くて。
犬好きにはたまらなくキュンとくる(そして切なくもなる)エピソードが
いっぱい。

熱を出した正巳(まさみ・攻)のことを心配して、
枕元に使い古したうさぎのぬいぐるみをくわえて持って来たり。
(正巳に「…ちょっとくさい」って言われてるの、笑っちゃいましたw
分かるーーーー!たまらなく可愛いんだけど、におうんですよね笑)

そして読者にも途中まで隠されている、光の抱える秘密と孤独。
彼の”ピンクの派手髪”は、作中で正巳が言ったように
”精一杯の防御”だったんだな、と、読んでいて涙が止まらず、
ひっくひっく言いながら読みました。( ; ; )

幼少期に正巳の両親が”裏切られた”という話を聞いていたら
なおさら、自分の身の上話なんて正直に語れるはずもなく。。

何かに怯える光を決して驚かさないように、
けれどしっかりと囲い込む形で好意を伝えてくる正巳。

その気持ちに応えたいけれど、いつか本当のことがバレたら、
今までと同じように酷い目に遭う…
と、トラウマからうまく応えられず、はぐらかして、逃げ出してしまう光。

もどかしくて切なくてたまらなくて、「うわああああん!!!」と
叫び出しそうになりましたが...

最後の最後、ヤケになる形で真実を語った光に対して
翌日正巳が語った言葉に、震えました。

これぞ愛。なんて愛なの....

”辛くなったら、逃げていい。ただし自分のところに逃げてこい、
力になりたい、自分を選んでくれ”ー

三歩どころか、五十歩も二百歩もじりじりと後退りしていく光に
常に胸を開き、ここにおいで、と伝えてくれる攻め様。

最っっっっっ高の攻め、最っっっ高オブ最高の愛。。

あと、影の(?)立役者は間違いなく光の同居人・源ちゃんですね。
あっぱれ!素晴らしすぎるアシスト、見事でした◎
源ちゃんがいなかったら、二人の恋の進展は
あと10年分ぐらい遅れてたんじゃないか、と思います笑

心に傷を負ったボルゾイ・ブランと、同じくトラウマを抱えた光。
この一人と一匹を大きな大きな献身と愛で包み込む攻め・正巳に
悶えに悶え、萌え尽くした一冊でした・:*+.

電子版、知らずに購入したのですが挿絵がなくて本当に「ああああー!」と
叫んだー…!
絶対にイラストが見たい!と思い、紙本を注文してしまいました。
手元に届いたら、繰り返し読みたいです。

切なく、優しく、温かく、叫び出したくなっちゃうぐらいの
萌えを感じる物語、心に残る大切な一冊になりました。

0

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