“この気持ちをなんと呼ぶのだろう" 両片思いのふたりが夜空に織りなす恋と友情

コミック

  • きみと見た ほうき星を探して

きみと見た ほうき星を探して

kimi to mita houkiboshi wo sagashite

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作きみと見た ほうき星を探して

河合博人,大学生,ガソリンスタンドでバイト
大原翔,カーディーラー,高校の同級生

その他の収録作品

  • 描き下ろし番外編(単行本用描き下ろし)
  • カバー下:あとがき

あらすじ

高校最後の文化祭で仲良くなった同級生の河合と大原。
たったひとり、廃部の決まった天文部で頑張る河合は、
大原にとって特別な存在だった。

それから2年――
多忙な大学生の河合と、進学を諦め社会人になった大原は
同じアパートに住みながらもすれ違いの生活を送っていた。
ある日、偶然大原の引っ越しを知った河合は、
大原の近くにいたいという気持ちが恋だったことを自覚し…

“息がかかるほど近くにいるのに、絶望的に届かない"
もどかしく切ない想いがすれ違う、ディスタンス・ラブ。

【単行本:各話タイトル 】
第1話「きみを泣かせたのは僕だった」
第2話「彗星が消えた日」
第3話「この感情をなんと呼ぶ」
第4話「すれ違う軌道、ふたり」
第5話「燃え尽きるまで」
第6話「暗い星が照らすもの」
最終話「きみと見る ほうき星」
描き下ろし番外編

作品情報

作品名
きみと見た ほうき星を探して
著者
三月えみ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
G-Lish Comics
発売日
ISBN
9784864572873
4.1

(172)

(84)

萌々

(37)

(39)

中立

(9)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
25
得点
694
評価数
172
平均
4.1 / 5
神率
48.8%

レビュー投稿数25

今度は、ふたりで

大原と離れたくないからこっそり同じアパートに決めたのに、"近くにいる"ことを維持するために大原との約束は後回し。
お互いの生活が落ち着くまで。時間が経ってもすぐ近くにいるのだから大丈夫という、時間は有限だと知らない河合の浅はかさにモヤモヤ。

大原も妙な意地を張ってみたり無計画にプラネタリウムを作ってみたり…実は似た者同士のぶつかり合いだったのかもしれません。

でもそれがきっかけになってまたふたりの時間が動いていくのが面白かったです

同じ気持ちなのになかなか同じ方向を向けないふたりの微妙なすれ違いに焦れながらも、切なさを感じるシーンが多いのでほんのり仄暗い気持ちにもなったりして。
それでも離れない選択をしたふたりを見守ることができて本当に良かったなと最後にはスッキリ思える、不思議な魅力のあるお話でした。

0

いい具合に盛り上がってきた気持ちが…

トーンダウン…。
なぜ…、なぜそういう方向へ…!?

「彗星も流星群も、これから一緒に見よう」
そう約束して高校を卒業した大原と博人。
それから2年。
あの日の約束を果たすべく、大原の部屋のドアを叩いた博人だったが…。

ひとは往々にして「いつでも出来る」と思っていることは後回しにしてしまいますね。
大学からも実家からも遠い、だけど大原と同じアパートを選んだ博人もまた、高い家賃を払うためのバイトに追われて、自分がそのアパートを選んだ理由を忘れてしまいます。
果たされない約束を待つことに疲れた大原が引っ越すところから物語が動き始めます。

途中まですごく良いんです。
近くにいる安心感に甘えていた博人が一歩踏み出したものの、2年の間待ちながら博人のことを考えていた大原は立っている位置が違う。
博人はスタートライン。
でも大原はもう「諦める」というゴールラインを踏み越えようとしていたところで。
ただそばにいるだけで満足していた博人にとっては、わざわざ不便なアパートに入居したことで「いつでも大原に会える」という距離に甘えていたわけだけど、この気持ち、分かるんだなあ。
何度も期待して、その度に叶わなくて、「自分はそこまで大切な存在じゃないんだ」っていう現実を何度も突きつけられた気分になる。そんな大原の気持ちも分かりすぎる。

両方の気持ちが分かるだけに、ものすごい勢いで盛り上がります、読者の心が。
信じてほしいっていう博人の焦りも分かるし、信じられない大原の不安も分かる。
信じるには傷つきすぎちゃったんだよなあとか、「信じてもらう」って日々の積み重ねの結果だけど、時間が限られているから一発逆転みたいなのを望んじゃうんだよね…とか、いちいち共感しまくり。

そんな風にいい具合に熟成された読者の気持ちを、スンっと冷めさせるのが終盤からの展開。
博人のバイト先の先輩に2人がそれぞれ相談する辺りから、わたしの気持ちはひゅーっと落ち着き払ってしまいました。
相談自体はいい。
吐き出せる相手がいるって大事。
でも2人がやっと分かり合える鎹の役目を先輩に担わせるのが…、うーん。
2人だけで向き合って分かり合える方法を期待していただけに、先輩というコマを使って強引に2人を動かす展開が残念に思えました。

「信じる」って口では簡単に言えるけど、実践するのは本当に難しいこと。
そこに重点を置いて、読ませる展開をばんばん繰り広げていただけに、肝心なところで第三者主導で強引に物語を動かすのが本当にもったいなくて。
それでも「萌2」だから、余計にもったいなく感じてしまう作品でした。

1

萌えないけどすごく好き

ストーリーがすごく好きです。一つ一つのエピソードが新鮮で。特に洗車中の車内キスがなんかツボでした。

キャラクターは拗らせすぎてて、ちょっとついていけないところがありました。主に大原の方。
この流れで「抱いて欲しい」って提案する?この流れで付き合いを拒む??なんで!?ってなっちゃうんですね~。引っ張って、もったいぶりながらも理由は開示されますが、それでも私の中にすとんと落ちてくることはありませんでしたw
告白されても受け入れないけど、自分からした告白を受け入れてもらうのはいいんだ?っていう難解さ。相手の気持ちを考えてないって言われてたけど、大原は最後まで自分の納得を優先する頑固っぷりを貫いてるように見えました。まさに「ここから」で、心に触れる直前にエンドマークつけられちゃった感じ。

高校時代を描いた番外編はめちゃくちゃ好き!!萌えとかラブとかとは全然違うところでの好きなんだけど。文化祭とか本気で頑張った後の高校生の言葉って、なんでこんなに刺さるのかな。

三月先生の描くキャラは心情を察するのが難しいです。ここまで拗らせるに至った背景が、キャラの生い立ちと上手くリンクさせられなくて。でもキャラのことはよく分からなくても先を読みたい欲は衰えなくてすごいんです。
とても不思議な作風だなあと思いました。

0

こじれにこじれましたなw

某有名曲を彷彿とさせるタイトルですが
1人天文部を手伝ったのがきっかけで仲良くなるDKが卒業後距離ができ、両片思いなのにすれ違う。

河合はやっと自覚して告白するも…大原は期待して裏切られたと諦めていたので断る。
でもすることはする関係になり、こじれるこじれるw
ノンケ河合が大原のことを好きと痛感して「もうダメだ」「重症だ」と言うのいい。
心中すると言いながら好きでいる自信ないとか揺れまくったけれども
大原のこじれ具合も相当だったしw

絵がきれい。
背景を含めアニメ風に感じる(個人の感想です)
エロ絵もきれいでエロい。

0

キャラクターの表情が雄弁に語る

作家さんとの出会いの本でした。
特装版を買ったのですが、なんて素敵な表紙とタイトル!とレビューは読まずに購入。
作画がとても好みです。
可愛いけど、バリバリの少女漫画ほどではないほど良さ。
表情だけでキャラの気持ちを表現できる作家さんてあまりいないと思うのですが、その点で私は三月さんを高く評価しています。

河合と大原は高校の同級生で、日食や月食とかを一緒に見ようねって約束していた、と言うか河合が誘った感じです。
卒業後も近くに居たいから河合は大原と同じアパートを借りる。
なのに河合は大学とバイトが忙しくて連絡もしないで、彗星見るのも断ってるんですよ…えぇ〜。
その間大原はね、天体望遠鏡まで買って一緒に見ようとしてたの!泣
それなのに軽い感じで断られちゃって。
いや、大学もバイトも大事よ?家賃だって自分で出してるみたいだし。でも一緒に居たいから無理してそこに住んでるんでしょ?って話ですよ。
ここはもうちょっと納得できるような理由が欲しかった。
そら大原も「オマエとなんか絶対付き合ってやんねぇ!」ってなるわよね泣
大原は引越しも決めてしまってます。もう期待するのはやめようって。

ここぐらいまでは完全に攻めザマアな気持ちだったんですが、大原もなかなかの拗らせ具合でして。
期待して裏切られるくらいなら、友達の方がいいと言いながら、本気で愛して欲しいって気持ちも抱いて欲しいって気持ちも隠しておけない。
うーん、分かるよ、分かるんだけどなぁ。
一人で作れそうにないプラネタリウム作り始めるし…努力の方向性!ってなりましたね。

結局一番共感できたの、バイトの先輩だっていうね…。

書き下ろしが高校生時代の大原の辛い過去のお話で、拗らせ体質の元となる諦めざるをえなかったものが明らかになってます。
河合への複雑な気持ちも…。

色んな気持ちにさせられるお話でした。
本編最後に河合も言ってるけど、ハッピーエンドじゃなくてこれからが二人の始まりっていう感想です。

0

電子版で読んでます

すごくすごくよかったのですが、最後突然終わります。
あの、白いページやらあとがきやらで余韻があるのが良いのですが、あまりにもザンッと終わるのでびっくりしてしまいました。電子限定作品にたまにある。

◾︎河合×大原
2人が離れそうになるところから始まります。最初はそれぞれの思いというか立ち位置が分かりにくく、なんか読み飛ばしたかな?となりながらうろうろしましたが、三月えみ先生の作品て他にもこんな感じのあったなと思い読み進めると徐々に関係性が明らかになっていきます。

河合が素直に「好きでいる自信ない」って言ったのがよかった…
BL漫画って好きという感情だけは是が非でもなくならないような純愛が描かれることが多い気がしますが、河合は新しい環境に生きるうちに大原と距離ができてしまったり、前述のセリフが出てきたり、しっかり人間じみてます。努力の上に成り立つ人間関係、恋愛関係がしっかり描かれている。

続編があるっぽいのですが、(「きみと見た ほうき星を探して~僕のポーラスター~」)前編が出てから後編が出てない…?完結してない?謎です。

萌2〜神

0

2人で観る次のほうき星は2061年

高校の同級生だったけど、グループが違うため接点がなかった河合くんと大原くん。
今回は予備校系の名前シリーズです。
苗字には駿台や東進は使いにくいですよね~。みすず学苑もありますが。

1人で天文部に所属している河合くんと本当は宇宙飛行士になりたかったけど家庭の事情で進学を諦めた大原くんが、ひょんなことから文化祭の天文学部の展示を共同作業することから始まります。
河合くんは文化祭で自分のために泣いてくれた大原くんを好きになってしまいます。

高校卒業後、社会人になった大原くんと同じアパートに引っ越した大学生の河合くん。
なんとか「きっかけ」を作りたかったのですが、アパートの家賃が高くてバイト漬けの日々。
気が付けば、ほとんど接点がないまま数年が経ちます。
やっと大原くんを月食の天体観測に誘えたと思いきや、なんと大原くんは週末に引っ越すことになっていました。
結局、月食は観れなかったけれど、大原くんが好きだと告白できた河合くん。
じつは、大原くんも河合くんが好きだったと告白します。
が、しかし、大原くんに「でももう (河合くんを)諦めたんだ」と言われます。
大原くんは河合くんが自分を好きなことを知っていました。
でも、何回誘ってもその度に断られてしまい、河合くんへの想いを諦めることにしたのです。
同じアパートにまで引越ししたのに、いったい河合くんは今まで何をして来たのだろう…と、読まれた方は思われたはず。
大学3年生の3月に就活のエントリーが開始されること2人の服装などを考慮すると、大学3年生の夏ぐらいまで放置していたことになります。
まさか、2年以上放置していたんですか?!
そりゃ、誰だって諦めますよ…。
忙しくても一ヵ月に一回ぐらい会えるでしょう(怒)

おまけに、大原くんはゲイで河合くんはストレート。
大原くんは自分の「好き」と河合くんの「好き」とは異なるものだと言います。
ストレートの河合くんの「好き」は軽い気持ちだと思ってしまったようです。
ゲイの大原くんの気持ちを考えたら、仕方ないのかも知れません。
同性との恋愛に対する「覚悟」が違うのでしょう。
「別れたくないから付き合いたくないんです…」
大原くんの気持ちがせつなくて涙が出ます。
でも、河合くんも頑張って「普通をやめる」「燃え尽きるって決めたんだ」って伝えたのですが…。

諦めると決めたのに諦められない大原くんと気持ちをわかって欲しいため「出直す」河合くん。
想いはすれ違うばかりで、このままでは終わってしまう。
河合くんのバイト先の代々木先輩の協力で、大原くんも「出直し」を始めます。
大原くんの「出直し」は1人でプラネタリウムを作って、河合くんを誘い、点灯が成功したら、告白をする…。
結果的には、2人でプラネタリウムを作るのですが。

拗れてしまった気持ちを天体観測を通じて紡ぎあう2人の時間。
最後はHAPPYENDではなく、「ここから」始まる2人の物語。

「オレが作った望遠鏡で次のハレー彗星を観る」と河合くんが大原くんに提案した約束は2061年。
つまり、河合くんはずっと大原くんと一緒に生きていく「覚悟」をしているのです。

個人的には、「代々木先輩グッジョブですね!」と言いたいです。
代々木先輩がいなかったら、2人の恋はだめになっていたかも知れません。
河合くんも大原くんも代々木先輩にごちそうしてあげてください(笑)
河合くんの放置期間や理由に疑問を感じたり、大原くんの意地が頑な過ぎる部分もありますが、恋って一度拗れると悪化するものだと思います。
軌道修正が出来て良かった。

作品の中では、大原くんの葛藤はもちろんですが、高校時代の恋や諦めた夢にも触れていて、大原くんの深い部分に涙が出ます。
この作品はぜひともたくさんの方に読んでいただきたいです。
読み終わった後にやさしい気持ちになれると思います。

3

ドラマみたいに面倒な恋もたまにはいいじゃない

 正直、2人の関係性についてはかなりツッコミ所の多い作品でした。高校卒業後も河合の側にいたいと思った大原が、大学からも遠く家賃も高い河合と同じアパートの一室を借りまでしたのに、部屋の行き来を全然しなかったこと。2人が流星群や月食など天文イベントがある時にしか会おうとしないこと。河合も大原も、好意を相手に伝えたタイミングは一緒なのに、大原ばかり責められる立場になってしまうことなどなど。河合の気持ちにまったく共感できないわけではないけれど、そんなに大原ばかりが悪いのだろうか?と疑問に思いました。

 でも、描き下ろしの2人の馴れ初めを読んで、少し印象が変わりました。当時の2人はもちろん恋人でもなければ、きっと親友だと言い切れる関係でもなかったんだと思います。少なくとも河合は大原に対し、憧れや羨望、嫉妬なども混ざった複雑な感情を抱いていた。だから、天文という共通の好きなもので繋がっているだけの関係性の曖昧な2人は、無意識の内に相手に会うにはそれを理由にするしかないと感じていたのかな、と。この2人が何かはっきりとした関係性を築けるようになるまでは、天文が必要不可欠な存在だったのかもしれません。プラネタリウムの作成は、大原にとっても河合にとってもそれが精一杯の誠意の表し方だった。傍から見ればすごく遠回りしているようにも感じるけれど、特殊な始まり方をした彼らなりのけじめなのかな、と思いました。萌評価には留めましたが、星空の描写は素晴らしく、三月先生のタッチが改めて好きだなと感じました。

1

天体が繋ぐ二人

タイトルからずっと気になってた作品でした。

一度読んで、?あれ?どういうこと?ともう一度読み直しました。

高校の同級生だった二人。たった一人の天文部の河合の手伝いをした大原。確かに絆が生まれた。
一緒に月食も彗星も見よう!と河合は大原を誘うが。大原はこの時には男でも河合を好きだったんですね。

両片思いなのに河合が自覚がなくて、大学進学で大原の傍にいたくてせっかく同じアパートに住んだのに、家賃の為にバイトで忙しくて一緒に天体観測できずすれ違いの日々。大原に期待させて約束を果たさず。

そして大原はもう河合を諦めようと引っ越しして…。

両思いだとわかったのに切なかったです。調子のいい河合に大原は出直してこい!と。

大原は結局河合を諦めきれず体の関係を続けて。

でも最後は二人で協力して素敵なプラネタリウム?を作ってやっとわだかまりもとけて素直になれます。

大原の家庭の事情や夢を諦めて進学できなかったり、男を好きになってしまったこと。一人ぼっちで星や月を見たこと。切ないですが、やっと河合もわかってくれたんですよね。これからは二人で次の彗星も見られますように。

0

好きなものに届く努力

天体観測が好きな河合(攻)と宇宙飛行士になりたかった大原(受)が、星を通して互いに夢中になって恋するお話です(^^)

大原の健気で一途な姿や涙に、私もボロボロ泣きました(/ _ ; )河合の"好き"を最初拒んでいた大原の気持ち、すっごく分かった!!なぜ拒んで、彼を諦めたのか、切ない"本気"を感じました。だから、河合が"普通をやめる"って言ったとき、嬉しかったけど、 河合がちゃんと大原を受け止めてくれるか不安になりました。

もつれ話が大好きな河合のバイト先にいる佐々木先輩の存在は、この作品のキーポイントです!先輩のアドバイスは、こじれた2人の関係を解くためにすごく重要。知らない人だからこそ話せた、河合や大原の本音。"ふりだしに戻る"提案をしてくれた先輩。そこからの大原の"出直し"奮闘と、それを助ける河合…私は大原を泣きながら応援しました。変わりたいと願う大原は、ゲイとかノーマルとかじゃなくて、ただ河合が好きで、だから一緒にいたくて、星を2人で探したくて、Hもしたくて、"同じ気持ち"を持って幸せになりたい、河合のように好きなものに届く努力がしたい…大原の気持ちに共感しました。

2人で作り上げたプラネタリウムで、大原は河合に告白。2人は遂に、"同じ気持ち"で結ばれます。先輩への報告は、ハッピー"エンド"とは言わないみたいです…ここから"始まる"から(^^)

番外編は、2人が高校生の時の文化祭のお話です。短いお話ですが、めちゃめちゃ泣けます。2人で頑張って作った展示、誰も来なかったから、大泣きする大原、でも、"好きなものに後悔したくないから 結果がどうであれ 満足してる"河合の笑顔…これから2人の恋が始まるんだなって思いました(^^)

なりふり構わずに、ガッツリ泣きましょう!大切なモノが自分の中に何か残るはずです。おススメ作品です!!

2

すれ違いありの切ない恋物語

受けと攻めの両視点で語られていくのですが、
受け君の方が苦労していて、色々と諦めてしまって
いるところが読んでいて心が痛かったです。

偶然を装って攻め君が受け君と同じアパートに
引っ越してくるのですが、物理的にそばに居られることに
あぐらをかいてしまい、受け君との関係をないがしろに
してしまったことは頂けなかったなぁ~。

両想いとわかっても、
身体だけは繋げても、
心は遠く遠く離れていく。
もだもだ展開が続きます。

攻め君のバイト先の代々木先輩がとてもいい人で、
彼が居なかったらすれ違いのまま二人の関係は
終了していただろうなぁと言えるほどです。
また、重くなりがちな物語の中での癒しというか、
まさに救世主(メシア)的な存在でした。
代々木先輩が居てくれて本当によかった!!

最後はまとまるところにまとまったのですが、
その後の色々をもう少し読んでみたかったので、
物足りなさからこの評価になりました。
番外編が高校時代の話ではなく、
まとまった後の話だったら萌×2にしていたと思います。

2

理解できない事が色々……

高校時代の同級生、星空、天体観測ときたらせつなくロマンチックな路線かと思いきや疑問点が多々続出して、お話の世界に入り込めませんでした。

・3年間も同じマンション(わざわざ受けの近くにいたいから学校から遠い受けのマンションに住んだ)に住みながらめったに会わない、飲みに行った事もなく酒が飲めるかも解らないってどういう事?!友達ですらないと思う。
せめて一ヶ月に一回くらいは飲みに行きたくならないの?お互いの家で飲むとかご飯食べることくらいもできなかったの?!
・そもそも受けのこと、好きだったのにどうして同じマンションに住みながら長らく会わなくても平気だったの?
そして攻めへのお誘いや高校時代からの約束も忙しいを理由に断られ続けた結果、受けは攻めへの思いを断ち切るべく引っ越しを決めるのだけど、その途端、受けに執着するようになるのはなぜ?遅くない?
・攻めは高い家賃を払うためにバイト漬けになって同じマンションでも会えないくらいだったのに新居にはマメに通って、しかも手作りのプラネタリム(気が遠くなるような作業を含む)を作ってるんだけど、バイトどうなったの?どうして暇になったの?暮らしていけるの?

そもそも
・お互い好きだとわかっている。
・さんざん攻めは受けのことを好きだ好きだ言ってる。
・受けは「抱いてほしい、オレを本気で愛してほしい オレは本気だから…って無理だろ?」と挑発したのに対して、攻めは「わかった 抱いてやる」と覚悟を決めたうえで毎日のようにセックスしている。
なのに、付き合えない という事が理解出来ませんでした。
受けが自分がゲイで、攻めがノンケだからいずれ別れが来るという事が怖くて付き合えないというけど、男女、夫婦だって別れないという保証は全くないわけで。
そして本気なのは自分だけだとやたら拘っている事。
でも人によってはここが愛おしく感じる萌えポイントなのかもしれません。

そして「なんでこんなにプラネタリムを作ることに拘ってるんだろー……」
独りよがり、独り相撲の好きなめんどくさいやつだなぁとしか思えませんでした。
(借金のための進学断念など同情する余地はありますが)

3

設定に無理がありすぎ…

天文部の河合と、文化祭の展示を手伝った大原、展示は誰にも見てもらえなかったけど、これから一緒に彗星や月食を観ようと約束。大学生になった河合は、好きな大原を追いかけて同じアパートに決める。淡い恋はこれから!
でも河合は家賃のためにバイトに明け暮れ、好きなはずの大原との約束も守らず、顔を合わせることもない。就活目前だから約3年?同じアパートに住みながら、一緒に飲んだこともないって、友達以下じゃないか!
なのに大原が引越すとわかった途端に「好き」と言う身勝手さ…
同じアパートでも会えないほど忙しかったのに、新居の大原にはマメに会いに行けるのが謎だし、大原の信頼を取り戻すために作ったプラネタリウム2号機は手作業で一万個も穴を開けたって…バイトは?家賃は?

大原も河合のことが好きだったのに、一緒にいられると思った期待を裏切られ、いきなり好きと言われても信じられなくて当然。でも信じられなくても、カラダの関係を持つと、仕事が忙しくなるから会えなくなると言った直後に毎晩セックスしに河合の部屋にやってくる…健康面は大丈夫なの?

毎晩セックスしてるのに、付き合う付き合わないで二人が揉めるのもよくわからない。
河合は好きだ付き合おうって言ってるんだから、OKと返事を返すだけで済むのに、大原は河合を遠ざけてまで河合に告白するためのプラネタリウムを作る。河合がそうしたように、告白の本気度をプラネタリウムで示したかったのかもしれない。でもキャラの気持ちより、「プラネタリウムを作る」って設定を作者が使いたいだけじゃないかと思えてしまう。
河合のバイト先輩のキューピッドぶりは素敵でしたが…

父親のリストラで夢を諦めて就職する大原が河合と比べて自分を可哀想に思ってしまったこと、肉欲を求めてる自分を河合がどう思うか怖くて踏み出せなかったこと、河合をどんな気持ちで吹っ切ろうとしたのか、大原の気持ちには共感できるところがいっぱいあったし、二人が変わろうとするキッカケに天文を絡ませるのもロマンティックなのに…
無理がありすぎな設定と気持ちを置き去りにした展開が気になりました。

キューピッド先輩以外、ほぼ二人だけで話が展開していくのだから、背景は無理を感じさせないものにして、二人の気持ちを追えるものにしてほしかった。

4

本当、全て先輩のおかげ

同人誌を買っていて、とても好きな作家さんで、題材も高校時代からの両片想いとか大好物なのですが!!
何故か響きませんでした。
何故だろう?
多分、すれ違いがリアルすぎたからではないでしょうか。
無視して学校から遠いマンションを借りたおかげで、バイトに追われて会う暇も作れないとか、物語では決してあってはならないですが実際ありそう。しかし、約束破るのは良くないな!!
でもね、信じられないようなこういう人、結構リアルでいるんですよ。
これじゃあ、大原くんが頑なになっても仕方ないかも。
ちょっと頑な過ぎるかなという気もしますが、現実だったら全くもって河合くんを信用できなくなるのもわかります。
このどうにもならない状況を、愉快な先輩が面白半分で首突っ込んでくれたおかげで上手くまとまり、本当、この先輩がいなかったら確実に別れたままでしたよね。
高校時代のエピソードは良かっただけに、色々萌えられないのが残念な一作でした。
リアリティは必要だけれど、ある程度作られたお話でないと萌えられないのかも。

1

表情の魔術師…!

先日「結んでほどいてキスをして」で三月えみ先生の世界観にドップリハマり、こちらの作品を作家買いさせて頂きました。
もう、あれです、最高…。
最近BL本の読みすぎで何を読んでもフ〜ンヘェ〜ホォ〜みたいな感じになっていたのですが(笑)、三月えみ先生の作品に出会えて、こんなに心が動かされることがあったでしょうか、いやない。
話も登場人物の感情の動き、表情が丁寧に描かれていて、特に表情が素晴らしいです。
例えば、すきだと告白した後の表情、場面は違いますが受攻どちらも見せてくれます。とくに両思いになったあとの抱き合うシーンの表情は本当に受攻どちらも好きが溢れていて相手のことを欲しい欲しいと思う感情がひしひしと感じられ萌えすぎて暴れます。
思い悩む顔、覚悟を決めた顔、相手を想う顔、もうこんなにいろんな顔見せてくれて本当ありがとうございますといった感じです。
もう先生の家の方向に足向けて寝れません。
攻のバイト先の先輩もすごくいいキャラすぎて好きになりました。

8

二人の天体観測

三月さんの新刊と言うことなので遅れながら先日拝読させていただきました!

二人のすれ違う心、お互いにどうしたらいいか分からない。
もどかしいお話でした。
正直自分はこのような経験をしたことが無いので大原の気持ちが良く分かりませんでした。あと彼少し面倒くさいですね笑
少し変わっている河合だから付き合えたのだと思います(^^)/

お互い好き合っていて体の関係もあるのに、心が通じていない。
私には少し難しい考え方でした笑
大原がアツシの件で男同士の恋愛について恐れているということは分かりました。そしてそれで河合とも素直に付き合えないことも、
ゲイとノンケの恋愛はやはり難しいですね。
星が原因で大原の気持ちが不安定になり、星のおかげで二人は結ばれる。
題名にもありますが作中には多くの星に関する描写が見られました。
題名から推測していた二人でただ天体観測をするという話ではなく、恋愛のお互いの理解が難しいことがわかるお話でした。
三月さんはやわらかい絵柄ですしシリアスすぎる~ということもなく、読みやすい作品だったかと思います(^^♪

4

萌えないすれ違い。。。

高校最後の文化祭、廃部が決まってる天文部、星と宇宙の話でリンクする2人。設定自体はすごくステキです。でも、イマイチ萌えませんでした。まず、高校卒業後、大原が好きで同じアパートにまで引っ越してきたのに、大原に「箒星群を一緒に見よう」と誘われて断る攻め・河合。元々高校の時一緒に見ようって言ったのは自分なのに。しかも理由はバイトが忙しいから。は?ちょっと意味が分からん。。。ノンケとはいえ、家や大学から遠くて家賃も高いアパートにわざわざ引っ越すぐらい大原が好きなのに、その後はバイトが忙しいから放置って!

受けの大原も凄く意固地で、勝手に河合の考えや気持ちを決めつけて自己完結。「もう諦めるって決めた」から両想いだと分かっても付き合えないらしい。。。確かに期待させて放置した河合は悪いけど、そこまでかたくなな態度だと。。。可愛くないです。。。河合は謝って歩み寄ってくれてるのに。

最終的には大原が考え直して、河合を受け入れてハッピーエンドなんですが、なんか良く分からないです。普通は「すれ違い」がキュンキュンポイントのはずですが、すれ違った理由が河合のバイトが忙しいことと、大原の性格的欠陥みたいなものが原因なので「切ない」すれ違いって感じではなくイマイチ萌えなかったです。

4

河合と大原と代々木はいるけど東進はいない

第1話が河合目線、第2話と第3話が大原目線、第4話が河合、第5話が大原、第6話が河合…そして、過去と現在を行ったり来たりといった感じで、少し分かりづらかったのが残念です。
ストーリーは良かったし、最後は無事に結ばれてホッとしました。が、大原の気持ちがもどかしい…。
「俺を本気で愛してほしい」って言っておきながら、河合の告白を拒みちゃんとお付き合いすることもなく、身体の関係だけを続けるのです。河合は何度となく好きだと伝えてますし、そもそも大原に会いたいがため彼は近所に引っ越してるわけです。そんだけ愛されて一体何が不満なんだろう…、と思ってしまいました。
もし、代々木の後押しがなかったら、大原が告白することもなくセフレのままで、いつしか河合の気持ちの方が冷めちゃったりなんかしたんですかね。
切ないというより、もどかしい二人です。
何はともあれ代々木、ありがとう!!君は二人にとっての林修だ!(←?)

7

思い出ばかりが美しかった

 星を見るってすごくロマンティックですよね。親に内緒で深夜に家を抜け出して仲間と流星群を見に行ったり、幼馴染と公園のブランコでただ一緒に星を眺めたりした日々は、ワクワクしてちょっと切ない思い出です。大人になってからは、夜は繁華街に出かけるもので、ただ星を眺めるなんて無縁になってしまったし、田舎とこちらでは星の数がそもそも違う。思い出は思い出のままの方が美しい。その思い出をやり直したらどうなるんだろう!?そんな気持ちで読んでいました。
 攻めの河合は不便なところに引っ越してまで大原のそばに居たかった。河合を好きな大原はその行動に期待する。大原の気持ちはよくわかるんです。それは期待しますよ。わかりやすい行動ですもん。だけど河合の気持ちがさっぱりわかりません。なぜに放置?「そばに居たい」が一番の理由なのに、家賃払うのにバイトが忙しくて約束も守らない、会うこともなくなるってその程度の想いってことじゃないの?と…。その後の頑張りには私ですら「本気か!?」と懐疑的になるんだから、大原が信じられないのも無理はないと思いました。
 大原は頑な過ぎるほど頑ななんですが、沢山の事を諦めてきた大原がキラキラした河合に惹かれた、高校時代のエピソードがすごく共感できて切なくて、そこばかりを何度も読み返してしまいました。やはり思い出は思い出のままが美しい。そんな印象が残ってしまって、作品としてはちょっと残念でした。

5

涙がぶわぁっと・・・

とにかく主人公の2人がよく泣きます。
しかし、そのたびに気持ちに同調して、
涙を抑えることができませんでした。
初読み作家さんということと、
レビューの高さがイマイチということに尻込みしてしまい、
なかなか購入に踏み切れなかったのですが、
今は勇気を出して買って良かったと思っています。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
星が好きな大学生・河合 × 感化されて天文に魅せられた社会人・大原

高校の頃、たったひとりで天文学部の文化祭の出し物を作っていた河合。
それを大原が手伝うことになります。
文化祭の本番、一人の見学者もいなかった天文学部。
「こんなに綺麗なものを作ったのに……」と泣く大原。
天井から下がっている星々。それに淡く照らされた暗い室内。
雰囲気満点で、大原の気持ちに同調し、涙が滲みました。

美しい天文学部の出し物。
これを見て、2人はどう思ったのだろう……。
隣で並びあう河合と大原の背中が複雑に…それでも純粋に見えました。


両片想いだった2人。
大学生と社会人になって、やっと両想いであることを知った
河合(攻め)と大原(受け)。
しかし河合がどんどん自分から離れていってしまうことと、
河合がゲイでなく、ストレートだということを気にして、
「付き合わない。お前の事は諦めたんだ」と言う大原。
ここは、河合が「バカヤロウ!!」ですよね。
いくらバイトが忙しかったとはいえ、
どんどん河合に感化されて星を好きになり、天体望遠鏡まで買った
大原の気持ちを考えて欲しかった。
河合は自分の行動を顧みる必要があると感じました。

やっと大原(受け)に対して、出直すことを決めた河合(攻め)。
彗星のように大原への気持ちで
「燃え尽きるって決めたんだ」と言う河合の台詞。
ここでも涙がぶわっときます。
なんてずるくて、格好良いセリフなのだと思いました。

体を繋げながらも、決して河合とは付き合わないと、頑なになる大原。
不安になることはいっぱいあったろう。
でも、少しでも河合の台詞の本気を感じて欲しかった。
気持ちを信じてあげて欲しかったです。
大原(受け)は、その気持ちを信じたかったために、
河合(攻め)に出直して来いと言います。
出直そうと決めた河合は、大原のためにプラネタリウムを
2回作成します。

そして最後、逆の立場となり、大原は改めて河合に対して
「出直そう」と決めます。
そして本格的なプラネタリウムを作ることに。

大原は言います。
「このプラネタリウムが完成したら、なんて言おう。
 付き合ってください、かな。それとも……」
告白の練習をする健気で一途な気持ち。
それを部屋の裏で聞いていた河合は驚きながらも涙していました。

ああ…、ここも河合の気持ちに同調。
ぶわぁっと涙があふれて、ティッシュが必要になっちゃいました。
なんて純粋な2人の気持ち。
それを考えたら、本当に涙が滲んで読み進めることが
できなくなってしまいました。

それから紆余曲折を経て、2人でプラネタリウムを作ることになります。
綺麗なプラネタリウムの完成の中、2人は再び両想いとなります。

最後のエッチシーンは、全てのわだかまりが無くなった
両想いの2人のセックスだったので、
読んでいる私も幸せな気持ちになりながら
ドキドキして、見守りました。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

ラストのハレー彗星の話は良かった!
ハレー彗星が次にくるまで
2人はずっと一緒にいるということの約束だよね?
2061年までずっと……。

ページの途中で泣かされ、「もう泣くシーンはあるまい」と思って
読み進めると、また泣けるシーンがあって…。
本当にこんなコミックは初めてでした。

星空を舞台にした2人の、切なくもロマンチックで、
涙がとまらないストーリー。
画力も好みで、
背景とトーンの使用方法も文句がなく、素晴らしかったです。

読んで損はありません!
ピュアな気持ちに触れたい人には、是非手に取ってもらいたい1冊です。

12

入り込めなかったです

作者の既刊コミックス2作品、共に絵もストーリーも好きでこちらも購入。星空や天文がお好きな方は二重で楽しめる作品なのだろうと思います。詳しくはないですが星は好きで楽しみにしておりました...しかし残念、私には両キャラに対し「なにを言ってる(やってる)んだ君は!」なシーンが多すぎた。結果気が逸れて切ないはずのシーンをそうは思えなかったり、あまり感動もできず…あっさりと読み終えてしまった感じです。

ストーリーに関しては部分的にすごく好きなところもあって、特に第3話『この感情をなんと呼ぶ』はよかったなぁ。好きになる過程としてもいいと思ったし、個人的には一番盛り上がりました。そしてキスシーンが二十歳前後でこの大人っぽさ(でもそれも◎です)、擬音やキスの角度、長さがとてもしっくりくるなぁと思います。場所でよかったのは洗車マシーン!一度は考えるニヤニヤしちゃうやつを勢いにまかせ強引にやってしまってますね。

ところで今作は回想が入るスタイルを取っていますが、もしこのお話が第3話スタートで時間軸のまま進んでいたら、もうちょっと入り込めて印象も違ったかも?とも思ってしまう。個人的にはあの「青春」な感じがよかっただけに、余計そう考えるのかもしれませんが。

次回作を楽しみに待ちたいです。

7

すれ違いというより…

初読みの作家さまでしたが、きれいな表紙と「両想いなのにすれ違う」という切ない系のあらすじに惹かれ購入してみました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

う~ん、ごめんなさい、いまいちツボに入らなかったというか…。

高校生の時に、父親の事業の失敗により、進学・将来の夢をあきらめて就職した大原くん。
星が好きで、高校の文化祭でたった一人で星空を作ろうと一生懸命な河合くん。
おお、なんか面白そう、と思いつつ読み始めたのですが。

夢をあきらめた自分と比べ、一人でもあきらめずに星空を作る河合くんに徐々に惹かれていく大原くんの恋心は理解できる。
が、河合くんのほうは…?
大学生になった時に「少しでもそばにいたい」という理由で大原くんと同じアパートに住み始めるけれど、アパート代を捻出するためにバイトを増やし、その結果全然大原くんと会わなくなる、っていうのは全然理解できなかった。大原くんからいろいろ誘われても断っていたくせに大原くんが引っ越すと聞いてからの押せ押せな雰囲気もなんだかなあ、と思ってしまった。

大原くんのほうも。
「自分のことが抱けるのか」と挑発する割に「恋人になったら分かれることになるから友達でいたい」という志向がネガティブすぎる、というか。

『両想いなのにすれ違うふたり』というより、相手の気持ちを勝手に推測してグダグダ悩んでいるだけ、という気がしました。
いや、ごめんなさい、こういうシチュを『切ない』と感じる方がいるのは理解できるのです。私の『趣味じゃない』ということなんですけれども。

カバー下は面白かった!
「裏設定」を拝見して、ほうほうなるほど、と思いつつ拝見しました。

高評価ばかりの中こんな評価で申し訳ない。けれど、こういう感想もあるってことで。

評価下げてごめんなさい。

8

好きな作家さまなのですが…

三月えみ先生の作品は、商業誌ではない作品なのですが
『藍と金』が最高に面白いと思います。(続きもので未完)

でもそれ以外の作品がどーしても個人的にグッとこない…。
基本的にストーリーは良いのでキャラに感情移入できるかがポイントになってくるのかなぁ。
今回は攻にも受にもそれがあまり出来なかったです。

高校の同級生ふたり。
盛り上がって相手に期待させちゃう攻と、
家庭環境やマイノリティから、全てを諦めてきて、もう期待したくない受。
近くにいるのに、両想いなのに、絶望的に遠い。
なかなかくっつかないふたりを楽しむ作品だとは思うのですが、
攻、ちょっと自分勝手すぎ?
受、もーちょっとガツガツしちゃえ!
って思ってしまいました。

しかし、さっぱりとした絵柄なのにあいかわらずキスシーンやエロシーンに色気や生々しさがあり、やっぱり好きな三月作品。
毎回エロとキスに例外なく萌えて滾る!
これがあるからこれからも作家買いはしちゃうんですよね。

5

いい話だけどキャラには萌えない

高校三年生。廃部になる天文学部の最後の部員だった河合(攻め)と、男が好きな自分を隠し、家庭の事情で進学と夢を諦めた大原(受け)はひょんなことから知り合いになった。
文化祭の制作を手伝ったことで仲良くなり、互いに密かに友情以上の気持ちを持つようになる。大学に進学した河合は偶然を装って大原と同じアパートに入居するが、学生と社会人の時間は合わず、だんだん疎遠になっていく。そんなある日、2人で月食を見ることになり、お互いの想いを確認しあう。しかし大原は「友達でいよう」と言い残して引っ越してしまい…。


とてもいい話ではあったんですが、とにかく受けが意固地というか何というか、自分がこれ以上傷つかないことだけを優先して攻めの想いをはねつけるのが少々イラッとしました。
これを切なさと取る方もいらっしゃると思うので、そこが萌×2以上と萌未満の境目かと思います。

受けの気持ちはすごく理解できます。親の事業が失敗したために進学をあきらめ、なりたかった職業もあきらめ、ゲイであることに悩んだ時期。その上学生の攻めとは時間もタイミングも合わず、昔した一緒に彗星を見る約束も果たせなかった。何の期待も持てなくなるのはわかります。
でも告白されて告白して、さあこれから、となったときに「友達で」とピシャッとシャッターを下ろしちゃうのはどうかと思う。それも断るならともかく、毎日自分から攻めの部屋に押しかけて、身体の関係は持っちゃう。いやいやこれはいかんでしょ。気持ちはわかるけど。
たとえばこれが受け攻め逆で、受けの告白に「ごめんな、これからも友達で」と言いながら、毎日受けの家に押しかけて受けを抱く攻め、だったらどれほどクズかって話ですよ。

結局は、攻めのバイト先の代々木先輩がいい仕事をしてくれて、攻めと受けをつなぎ合わせてくれました。ていうか代々木先輩いなければ別れてたよね…。
代々木先輩はとてもいい人でした。ぜひとも彼も、某営業マン氏とデキちゃってほしいです。可愛い彼女を作る将来は認めません。(笑)

6

2人で天体観測から始めよう

「大丈夫 オレはお前なんかに もう絶対 期待しないから」
帯に書かれたこの言葉に切なキュンです(;ω;)

両想いでお互い気持ちも伝えあってる、なのに付き合えない・噛み合わない。傷つけて傷つけられてすれ違ってーーーというお話でした。

気持ちの上ではすれ違ってるけど、物理的には近くのままなので、見ていてもどかしかったです。そこまで近づいてるのに、、、どうしてソッチいくの?!という感じで。そのもどかしさが萌えに繋がるのですが。。。

攻めの河合くん。
高校時代は部員たった1人の天文部。文化祭と通じて仲良くなった大原くんと、卒業後も一緒に星を見ようと約束します。
大原くんと"偶然"会える確立を増やしたくて同じアパートに部屋を借りたのですが、生活を始めると大学行ってバイトして家賃代を稼ぐのに精一杯。
偶然会うところか、一緒に星を見る約束すらキャンセルしたり忘れてしまったりと、無自覚に無意識に大原くんの期待を裏切ります。
よく言えば大らか、悪く言えば鈍感な人です。

受けの大原くん。
彼には夢がありました。しかし家庭の事情で進学を断念し夢を諦め就職へ。「偶然」と言いつつ同じアパートに越してきた河合くんの行動の意味に期待を寄せつつ楽しみにしてた天体観測。寒空の下、一人で星を見て、河合くんへの気持ちを諦めると決めます。
ポツンとした小さな後ろ姿は見ていて切ないです。

ある日大原くんの引っ越しを知り、河合くんは告白をします。
大原くんから「俺も 河合のこと好きだった」と返ってきます。
と同時に、河合くんを諦めるという台詞も一緒に。

河合くんは驚き焦り「両想いなんだから付き合おう」と言ってもNO。
大原くんは1人で星を見続けた心の痛み・河合くんはノンケであるという違い・夢を諦め進学出来なかった劣等感。どうしても付き合うコトには「ウン」と言えません。
でも近くにはいたくて、いつしか体の関係だけ持つようになってしまいます。

河合くんは体が繋がっても気持ちが噛み合っていないことが辛く、「好き」という気持ちすら見失いそうになっていてーーーー。


ココまでしてなんで付き合わないの?
お互い好きなのわかっててなんですれ違うの?
と私は思ってしまうのですが、大原くんが求める愛は「好きだから付き合うんでしょ?」という表面的なものじゃなくて、もっと深〜い所にあるのかなぁ?本質の部分で理解し合いたいんだなと。河合くんのことだけでなく、色んなことに傷ついてて痛々しくて切ないです。
河合くんはその意味が分からなくて悩み足掻きつつも、好きで居続けようと、諦めない姿が良かったです。

そして!何と言っても!!
2人が修復して上手くいくキッカケを与えた救世主!メシア様ー!
本当に"救世主"という名以外の何物でもないw
最初登場した時は、ここまで重要人物になると思わなかったヾ(*´∀`*)ノ

この人が居なかったらダメになってた恋なのではなかろうか…メシア様のアシストっぷりがスゴイです。彼にも幸せになって欲しいなー+゚。*(*´∀`*)*。゚+

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