Renta!限定かきおろし漫画付
千葉先生は、絵が綺麗でお話も安定していて非常に読みやすいです。
表題の『本気にならせてみたいんじゃ』は、大学生二人のお話で、過去にトラウマを持つ真中くんが、桧垣くんの男気ある優しさ、真っ直ぐな気持ちに次第に心を開いていくお話です。
心を開いてからの真中くんが非常にかわいらしかったです
(*^^*)そして桧垣くんの方言がいい☆
前、後編、描きおろしでしたが、二人のもう少しを読んでみたかった…!!
本の半分弱が表題作で、
他には他社で描いていたという短編が3つ載っていました。
どの作品も微笑ましくて、
短いゆえの物足りなさも少しはありますが、十分楽しめました♪
■表題作「本気にならせてみたいんじゃ」2話+描き下ろし
方言ワンコ(表紙右) × 心に傷を持つゲイ(表紙左) のお話。
「俺とつきおうてくれんかのう」
そんな 攻め → 受け への98回目の告白からお話はスタート☆
大学の入学式で運命的な出会いをしてから、
ずっ~と受けに告白し続けては振られている、ザ・ワンコな攻め。
このワンコっぷりが、まっすぐでとても可愛い♪
しかも、攻めは偉いことに、
ベッドで受けを押し倒しても「待て」と言われると、
ちゃんとそこでストップしてそれ以上はしない(BLでは珍しい?w)。
そんな攻めの誠実さを信じて、受けは向き合おうとするのだけれど、
思わず「待って」と言ってしまって、その言葉に攻めは……
作者の地元という愛媛の方言がとてもよくて、
(~~じゃ、~~じゃった、~~のう とか♪)
その方言を話す攻めと標準語の受けの対比も、それゆえの誤解も、
お話の中でとても効いていて、よかったな。
攻めが当たり前のように、
「ずっと一緒におろうや」と言うシーンはすごくキュンときたし、
脇役の受けの兄CPもいいキャラで存在感があって、
ぜひぜひスピンオフを描いてほしいなぁ~~と思いました。
■「愛しいひとりよがり」1話
出会って20年、付き合って6年、遠距離になって2年のCPのお話。
なかなか帰省できず、二ヶ月ぶりに攻めのところに来た受けは、
「お前のこと、捨てに来た」と言うのだけれど……
攻めも受けも泣きながらのエッチは、切なくも微笑ましい。
■「おいしくいただきます!」1話
寡黙黒髪イケメン × 大学デビューした元ぽっちゃり
もう太りたくなくて、受けが大学であまり食べないでいると、
自称:健康マニアと言う攻めが、
低カロリー弁当を作ってくれるようになって…そのワケは……
こ、こんな恋人がいたらいいなぁ…! タブン ワタシダケジャナイハズw
■「愛していても」1話
元高校の先輩 × 後輩で、付き合って2年ちょっとのCPのお話。
攻めは「俺の天使!!」と受けのことを溺愛しているけれど、
大事にしすぎてエッチはおろか、ディープキスさえまだ。
控えめな性格の受けが、
頬を染めて頑張ってエッチにもっていこうとする様子に、キュン。
どのお話にもちゃんとエッチシーンありですが、
ねじ込んでる感がなくて、さすがはベテラン作家さん!と思いました。
(通算19冊目の本だそうです)
サクッと読むのにちょうどよい、楽しく萌えれる1冊でした☆☆
まずは表題作『本気にならせてみたいんじゃ』
「じゃけん」って広島辺りの方言かと思ったら、愛媛なんですね。
同じ大学に通う真中に告白しては、フラれること98回の桧垣。
ところが過去に辛い恋愛を経験した真中は、なかなか一歩を踏み出せない。
ある時、バイト帰りに客の男から誘われた真中。断っても強引に誘われて困っているところを、桧垣に助けられる。
その後、桧垣はとうとう真中を押し倒してしまうが…。
マナちゃんの元彼が酷すぎますね。何に惹かれてあんなのとつきあってたんだろう。
特別意外性のある結末ではなかったですが、桧垣の想いが報われてよかったよかった。お兄さん達のことも少し気になりました。
『愛しいひとりよがり』
短いストーリーですが、今回の作品の中では一番好みでした。米穀店を営む恋人に別れを告げようとするリーマンの話です。泣きながら抱き合うシーンに、私ももらい泣きしました。
あとの二作品は、大学デビューを果たした元ポッチャリくんの話と、2年以上付き合ってるのに大事にするあまりなかなか進めないカップルの話です。どれも安心して読める可愛らしい話でした。
タイトル通り、攻めはなまり言葉(方言)を使うのですが、
これが愛媛だそうです。
「大阪っぽいし、九州っぽいし、でも広島っぽくはないな…」とか
頭のなかで、攻めの方言がどの地方のものか
いろいろ考えてしまいました。
方言って、いろいろ凄い!>< と、思った1冊です。
■本気にならせてみたいんじゃ
《CP》
恋に一直線の愛媛弁の大学生 × 過去に恋のトラウマがある大学生
受けに何回振られようとも、めげない攻め。
98回も振られているのに、まだまだ諦める気配はありません。
「男同士だから」という理由で、フラれ続けているのだと
思っていた攻めは、受けがゲイだということを知り、
何故自分はダメなのかと、受けに向けて暴走してしまい……?
----------
方言って「抑揚」も含めて方言だと思うのですが、
今回の作品は、その抑揚も頭に思い描けるほど、可愛く表現されています。
ただでさえ、ワンコ攻めで可愛いのに、
方言を使うことで、更に可愛さアップです♪
うおお、かわええええ!
ぎゅーしたいぐらいです。
意地っ張りの受けも最初から実は攻めに陥落してました。
と、いうことは両片想い~~。
ラストは大団円。
千葉さんは、ちゃんと最後はエロシーンに
持って行って、描いてくれるから好き★
■愛しいひとりよがり
かなり古い作品だそうです。
殆ど手直ししたそうです。大変だろうなぁ…。
攻めの将来を憂いて、別れを決めようとする受け。
健気で一途で、攻めは愛されているよ…。
幸せ者だね。
■おいしくいただきます!
太りやすい大学生の受け。
なんとか痩せた体型を維持しようとちょっとしか食事をとりません。
それを見かねた攻めが、受けのために
毎日お弁当を作ってくるというほんわかな話。
これは、胃袋をつかまされた受けの負けですね。
■愛していても
付き合っている受けと攻め。
しかし、攻めは結婚するまで(?)、
受けに手を出さないと決めていました。
それに受けはやきもきして、なんとか攻めと
エッチをしたいと、あの手この手で攻略しようとしますが…。
受けの照れながらも、攻めとひとつになりたいという
想いが伝わってきて、カワイイです。
最後は結局、受けに手を出してしまう攻め。
2年間も我慢をして受けに手を出さなかったのですが、
それを後悔するという、笑えるラストでした。
◆◆◆
いやぁ、私も転勤族(すごく転校しまくった!)だったので、
色々な地方の方言が話せるのですが、愛媛地方は話せません…。
でも、関西と九州がちょっと入り混じった感じです。(九州寄り、多分)
方言がこれほどの可愛い威力があるのならば、
もっとBLにも方言男子が増えて欲しいなぁと感じました。
でも、作家さんが方言が話せないと難しいなかな……?
調べても、なんとかなるって問題でもなさそうだしですね…。
ううむ、こんなに魅力的なのに…><
方言BL、増えろ~~!!
こちらの方言好きかも!「つらかったのうー」からの「じゃけんの、ほら、脱いでみ」の流れが方言に騙されてる感じで良かったぁ。慎重派のまなちゃんも方言のほっこり感に相当やられてると思います。
最後に収録されていた「愛していても」も面白かったですね。大切すぎて汚したくないとか、2年も待てる恭吾がスゴい!人目も憚らず可愛い可愛いと言われ、抱き締められ、小鳥のキッスで10時に送り届けてくれるなんて、いつの時代の男なんでしょうか。紳士的過ぎるっ!でも、それが伊織には不安だったなんて。わざと襲ってこさせようとして、「とっくに経験済みだし」と嘘をつく伊織が可愛かったですね。
どのお話も甘くて、攻めがちゃんと受けのことを大切にしているってとこ、両想いになってから体の関係になっているところが読んでいて幸せでした。