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表題作シュガーベイブ

設楽恵純
高校1年生,受の小学校時代の友人
津森千果
子供の頃は天使のようだった高校1年生

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)
  • カバー下:漫画「千果のためにできるコト。」「兄ちゃん達にできるコト。」

あらすじ

子供の頃は天使のようにかわいかったイケメン高校生のチカにとって、「かっこいい」は地雷ワード。今の自分を醜いと思うあまり、過去の自分を誰も知らない高校へ進学したが、昔を知る設楽恵純と再会し!?

作品情報

作品名
シュガーベイブ
著者
暮田マキネ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス
発売日
ISBN
9784592720799
3.3

(83)

(10)

萌々

(29)

(31)

中立

(8)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
12
得点
267
評価数
83
平均
3.3 / 5
神率
12%

レビュー投稿数12

江川への憎しみが募るお話

新作のオズアンの江川が出てくる話、読んで「憎しみを募らせましょう」と暮田先生がSNS投稿していらしたので再読。

幼いころは天使のようにかわいかったチカが成長してかっこよくなったのに、ものすごく大きなトラウマを抱えている、呪いの言葉にとらわれている、苦しむ様子が、読んでいてとてもつらかったです。

その理由は後半まで謎のままです。

なぜチカが苦しんでいるのかわからないけれど、うすうす気づきつつ、見守る、励ます、叱咤する、友人、仲間たちの存在が、とても暖かく感じました。
みんなそれぞれタイプが違っておもしろいし、その違いごと、それぞれのやり方でチカを大事にしているところが素敵です。

突然、離れ離れになってしまった幼なじみ、恵純と再会します。
恵純は表情に乏しいのですが、ぐいぐいチカに寄っていき、攻めていき、お前が好きだ、お前がかわいい、とチカの心の壁を越えようとしていきますが、なかなかうまくいきません。

途中で趣味はイケメン転がし、という腹黒天使が登場します。
ますますチカが傷つく展開になるかと思ったら、案外といい関係を築き、結局、とてもかわいい男の子だったのがよかったです。

チカのトラウマ、かけられた呪いの原因が登場し、その言動のあまりの胸糞の悪さにむかむかしました。
こいつがひどい目に遭うエピソードが入った同じ世界軸のお話を、暮田先生のぜひ描いていただきたいです。

チカのことが性的な意味も込めて大好きな恵純の他にも恵純の兄、学友、たくさんの仲間がチカの周りにいて、まるで騎士のよう、とも感じました。素敵でした。

チカが恵純の気持ちを受け入れた後、暴走してしまうことを危惧する恵純に対して、小走りくらいなら、と段階的に受け入れる提案をしたチカが最高にかわいいです。
本編で2人が最後までいたさないままにしたところも、素敵でした。

オッズ・アンド・エンズ
ベイカーベイカーパラドクス
シュガーベイブ
をぐるぐる再読してしばらく楽しめそうです。


0

No Title

子供の頃天使のように可愛かった高校生の千果。あるトラウマから自分は醜いと思い込み苦しさを抱えているけれど、ある日再会した小学校の同級生恵純に好きだと追い回され…。
明るいタッチだけれど千果の受けた事はひどくて許せないし、可愛いよってひたすらに追いかけてくれる恵純の存在がなんて力強い事か!周りの友人たちや幼馴染など千果を愛して心配してる人が沢山いて、過去の呪いから段々解き放たれていって良かった。表紙だけ見た時にはショタ?と思ったけれど、そのぐらい天使の千果は可愛くてでも今も綺麗でカッコイイ。
クズ野郎の清人が成敗されないのが納得出来ず、この続きはないのでしょうか〜?こいつだけは許せないよ、TNKが腐る呪いをかけたい(笑)
先生もあとがきで続きを描きたいとおっしゃっていたので、ぜひに〜!

0

トラウマ持ちの受け

かつての彼氏(ショタコン)に、どんどん可愛く無くなるお前に価値はない、と刷り込まれて生きてきた受けをみんなで可愛がる話。

久しぶりに再会した攻めから可愛い可愛いと溺愛され、トラウマに囚われていた受けが心を開いていきます。
世界を救うのは恋愛バカなんだな〜という気持ちになりました。

「可愛いに執着する受け」という設定がそもそも好きなので楽しく読めました。攻めが転校してくる前からいる周りの方々も受けを溺愛してくれているので、受けは愛されていることを早く気づいて〜となりした。

1

トラウマもち好きです。

受が周りにとても愛されていてよかった...

2

すべてスッキリ!とはいかない

表紙だけ見たらショタ。
でも中身はかなり深刻なトラウマを抱える男子高校生の話です。

暮田先生の作品の中で、唯一この本だけ初読から一度も読み返していませんでした。
トラウマを正面からシリアスに捉えるのではなくて、支えてくれる愉快な兄貴的存在のみなさまに囲まれつつ、小学校時代の唯一の友人とのおかしな再会もありつつ、というコメディタッチで描いているので、焦点がどこに当たっているのか曖昧な感じがしてしまって、もやっと感が残るんですよね…。

幼い頃は天使のように可愛かった千果。
みんなに愛されていた自分にとって決定的な出来事があってから、自分の体が成長していくのが許せずにいた彼の前に、昔の可愛い自分をよく知る恵純が現れて…。

という再会ものです。
恵純の真っ直ぐすぎて猪突猛進すぎるキャラは大好物だし、兄貴分たちもそれぞれキャラが立っていて面白い。
それに対して千果のトラウマがものっすごく重いです。

「可愛くなくなったから、もう誰からも愛されない」
この先の自分を全否定するような呪いの言葉に、一体どれだけの年数、囚われてきたのか。
善悪の区別もつかない幼い子供に従兄弟がしたことは、本当に許せないし、そもそも犯罪です。
スッキリしないのは、千果が弱すぎることと、周囲にこれだけ支えられても前へ踏み出せないこと、結局従兄弟を見返すことができなかったこと、この3点に尽きます。
ここまでトラウマをがっつり中心に据えているのに、その面での本人の前進が一切見られないことにもやもやするんですよ。
だって他校の女子が通学路で待ち伏せするほどのイケメンなんですよ?
トラウマを与えた張本人に「俺はもうお前から傷つけられることはない!」くらい言ってほしいじゃないですか。
それをずーーーーーーーっとうじうじと悩んで、拒絶されたことを悲しんで、「え!?そんなに好きだったの?」って思うじゃないですか。
でもきっとあの年代の「好き」ってそんなに大きなものじゃない。
寂しいときに優しくしてくれた大好きなお兄ちゃんに嫌われないために、何でもしたとは言え、そのときはそれがどういうことかすら理解していなかったはず。
後からだんだん分かってきたら…、嫌悪感が湧くものじゃないのかな?
自分が汚いという風に行かずに、いつまでも「可愛くなくなったから、誰からも愛されない」っていうところで止まってる。
不思議です。
あんなに親身になって愛してくれてる兄貴分たちを全否定じゃないですか。
というわけで、トラウマ部分に関しては、全面的に納得が行かず…。

それを「萌」まで持って行ってくれたのが恵純でした。
この子、いいです。
とにかく真っ直ぐすぎて、情緒とかそういうものを理解しないタイプ。
こういう子が一直線に好き!ってなると強い。
その強さに萌えます。

ツッコミどころはいろいろあって、恵純の兄や他の兄貴分たちが、年が違うのにどうしてここまで千果のためにしてくれるんだろう?とか、その辺りが詳しく描かれていなくて、最初から「千果のお世話係」みたいな感じなので、ちょっと違和感があります。
イヤーカフの件ももう少し突っ込んで描いてあった気がしたのは、わたしの妄想だったようで、どういう経緯であげたかは描いてませんでした。

結局はっきり分かるのは、恵純がナイスキャラということと、恵純が「好き」を自覚した瞬間の描写が素晴らしいということ、それに何も前進していない千果が、可愛がってもらう相手を従兄弟から恵純に変えただけということのみでした。
ぐぬぬ。

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