義父はゲイでした。

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グレーとブルーのあいまで

gray to blue no aima de

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表題作グレーとブルーのあいまで

小夜谷雅寅
高校生,受の義理の息子(教師)の教え子
城山庚子
妻に先立たれ娘も巣立って独り身,50過ぎ

その他の収録作品

  • Blue-gray(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下:イラスト

あらすじ

性格も容姿も平凡で「つまらない男」と
評される高校教師の甲太郎。
甲太郎の義父で、50過ぎてもどこか色気漂うゲイの庚子。
若さと美貌を売りに男をとっかえひっかえしている
甲太郎の教え子・小夜谷。
年齢も立場もバラバラな3人が
甲太郎を中心に繋がっていき――。
いくつになっても愛に不器用な男達のラブストーリー!

作品情報

作品名
グレーとブルーのあいまで
著者
糸井のぞ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
ISBN
9784829685822
4.2

(59)

(26)

萌々

(25)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
14
得点
247
評価数
59
平均
4.2 / 5
神率
44.1%

レビュー投稿数14

単純な物語は描かない。

相変わらずいいお話を描いてくれますねぇ。
今作は三角関係を描いたものですが、三人の関係性にというよりは、キャラクター一人一人の心理描写に重点を置かれ、それぞれのドラマが展開していく先に見えてくる三人の繋がりといった、ちょっとトリッキーなパターン。

メインの語り手である甲太朗(32歳、妻帯者)は、妻の父親・庚子(こうし)と勤務先の教え子・マサトラ(高校生)の間に立ち、最初は庚子とマサトラに狙われているのかと思いきや…、二人の間を取り持ち、年の差を埋める役割を果たしていきます。

庚子さんがステキすぎです。ずっと忘れられない辛い初恋を心の奥にしまい、ゲイとしての「日常」を生き抜いてきた男。甲太郎がマサトラの悩みを理解しようと、同性愛について調べて抱いた感想に「薄い」と一喝。腐女子についても言われているようでドキッとしました。

マサトラもチャラっちぃおこちゃまから、憧れの男性に恋をして男らしく変わっていく。当初は全然相手にしていなかった庚子が、心の中でそんなマサトラをイイ男だとちゃーんと認めるシーンがあって、実はすでに恋しちゃってるのね。そんなオトメなところも庚子さんの魅力なんだなぁ。

BLではノンケであっても魔がさして同性と関係を持っちゃうパターンはありがち。男同士の友情と恋の線引きについて、身体の関係があってもなくても友情は成り立つのか問題ってのがずーっと懸案事項として(大袈裟)わたしの中にはモヤモヤとあって、いまだにあいまい。まぁ、決着をつけることでもないですしね、そこを色んな作家さまにたくさん物語で描いて欲しいので。

このお話では、カンペキなストレートの甲太郎に、庚子さんとお友達になりたいと宣言させちゃうところが潔いと思ったんです。BLとしては色気がないかもしれないけれど、フィクションであることは重々承知しながらもリアリティに限りなく寄せようと挑む、先生の意欲を見たような気がして。魅力され続けている作家さまの一人なのですが、BL的な設定とか萌えから少々離れて、ドラマを見るような感じでストーリーを楽しんで欲しい作品です。

9

さすが糸井のぞ作品。名作です。

評価を入れてていなかった自分が悔しい。圧倒的な名作です!!
シルバー受けというジャンルでしょうか。年下攻め好き、追い求めるとここに行き着けます!
受けの庚子さんの色っぽさが突出してる。私が付き合いたいです。
微妙な関係性でのトライアングルどきどき感もあり、恋の酸い甘いのそわそわきゅんきゅん感もあり。丸々一冊楽しめて、お代わりが欲しいくらいの作品です。
糸井のぞさんの作品、この痛さと切なさと甘くて幸せな余韻が同居する作風、本当に好きです。

7

スパイスの効いた名作

読んでいる最中はピリリと痛むけれど、拝読後はスッーと浄化されるような甘い雰囲気になれる作品でした。

他の方もコメントされているように、BLのファンタジー部分とリアルがとてもうまい具合に押し出されていました。それをちょっと歪な男3人の三角関係で描かれているのだからとても面白い。その立役者はやはり50オーバーの庚子さん。
酸いも甘いも経験し、ゲイとして一人娘を育ててきた、、、男性への初恋の思い出に苛まれ、本心を隠して生きてきた年月、、、とても重いです。
それ故に一言一言のセリフの重さがずっしりと沁みます。哀愁漂う雰囲気も相まって。

親子以上に歳の離れた男の子からの澱みのない真っ直ぐな言葉に立ちくらみしそうな庚子さん。残された人生、心の赴くままに生きて欲しいと、エールを送りたくなります。

3

シビアで甘くて苦い初恋の味が素敵❤︎


初読みの作家さんです。
タイトルと表紙の感じ、
あとあらすじで惹かれましたね〜

冴えない高校教師と、その義理の父、
教え子の3人の話だというので

てっきり、三角関係になるのかと思いきや。
素敵な人間模様のドラマが展開されて
とっても読み応えがありました。

個人的な話なんですけど、
最近は5話辺りにくると、もうすぐラストだとか、どう終わらせるのかなぁなんて頭に浮かんでしまったりするのが寂しかったんですが、
久々に、そんなことを気にしないくらい
夢中になりました。すごく嬉しかったです。

他のレビューにも書かれていましたが、
ぜひ、ネタバレをされずに読んで
このあっという間に読み切ってしまう
感じを味わって欲しいです。

ひとり気になったのは、50過ぎだという
義父の庚子さんなんですが、
今どきの50過ぎは、もう少し若々しい気が…
でも凄く魅力的なアラフィフなのは間違いなく
庚子さんのドラマに切なかったり、愛おしくなったり、とっても良かったです。

結構、ベテランの作家さんなのかな?
他の作品も読んでみたいです。

0

No Title

まさか雅寅くんがあんないい男になるとは思わなかったです。恋の力ってすごいですね。
コウシさんも普段はおじいちゃんの余裕を見せていますが、臆病になったり嫉妬したり、若くても年取ってても恋する気持ちは変わらないんだなぁと思いました。
平凡でつまらない男と言われる先生も、特殊な環境にいながらもコウシさんと雅寅くん二人に対して誠実に接していて先生の人柄の良さがうかがえました。
ピュアなストーリーとは裏腹に義父おじいちゃん受けという上級者設定に最後まで戸惑ってしまった自分が悔しいです。

0

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