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いいのかよ? 本気で抵抗しないとキスするぞ
やー…良かった…萌えて仕方なかった…
と同時に、とても考えさせられるテーマを持った素晴らしい作品でした…
ひなびた鉄道会社の先輩社員(ゲイ)×後輩社員(ノンケ)の物語。
付き合い始めてから(いや、その前からも!)めっためたに朝霞(受)を甘やかす攻めと、攻めに「かわいい、かわいい」言われてとろとろになっちゃう受け、どちらも最高でした✨
純情で何も知らないノンケの受けが、優しく優しく一つずつ性愛のなんたるかを教えられ、手解きを受けていく過程にも萌えまくり。。
そして何より!
同性愛者の抱える孤独に切り込んで書かれたストーリーに胸打たれました。
「自分の家に人を呼んで鍋をして、その人が帰ってしまうとさみしい」と攻めが話すのを聞いて、私も最初は受けと一緒に「すごく寂しがり屋の人なのかな」なんて思っていたんです。
でも物語を読み進めて、ああそういうことじゃなかったんだな、、と。
世間一般の言う「普通」とは違うところにいるゲイである市川が抱える、もっと深い深い意味での、孤独。
人付き合いや人のあしらいが上手く、世渡り術に長けた市川(攻)だからこそ、ちらりとかい見えてしまう孤独の深さとリアルさに、より切なくなってしまう。
攻め視点では「普通」とは違う自分が抱える孤独に悩み、受け視点では”ノンケでありながら同性からの愛に応えることの重み”をあらためて意識・考えさせられる作品でした。
印象的だったのは、朝霞が市川に語った言葉。
男同士のカップルである自分たちの関係は、この小さな会社内では絶対にバレてはいけないもので、退職するまで隠し通さなければいけない、と気付いた朝霞が、そのことをどう捉えるか、を市川に話すシーンです。
もーーーこれを聞いてしまったら、朝霞を愛さずにはいられないよね!!と、心の中で太鼓ドンドドン!市川と一緒に大興奮ですよ…
夕映先生のあとがきにもあるとおり、もうこれから市川は、覚悟を決めた朝霞の手を離さずに大切に大切にして生きていってください!いや、そうなるだろう!と確信。
キャラもストーリーも大好きだったんですが、「鉄道(しかもひなびてる)」が舞台なのもまた、ロマンを感じさせてくれるお話でした・:*+.
2人の真面目に恋をしていく姿が好印象のお話でした。
受け様は、地方の鉄道会社に勤めている鉄道オタクの朝霞。
好きな鉄道に囲まれた生活で楽園だと思っていたのだけど、人付き合いは不器用で、いまだに馴染めていない。
その上、大好きな沿線の廃線が決まり、それを推し進めていかなければならない立場で、やりきれなさで参っていた時、先輩運転士と親しくなる。
この運転士こそ、攻め様であるゲイの市川。
一生懸命で真面目で不器用。
切れ者かと思っていた朝霞のギャップがかわいく、素直になついくれる朝霞に惹かれていく市川の様子が、受け様の朝霞視点なのににじんじゃってる(///ω///)♪
市川から告白され、その好意は嬉しいし、自分も好きだけど、とまどいつつも、きちんと真面目に考えてる朝霞の誠実さがとても好きでした。
市川の恋人になる、と決めたらまっすぐなのもいい(⌒‐⌒)
一般的な『普通』とは違う生き方になる、ということをきちんと理解して覚悟もしているのに惚れ惚れしちゃいました。
そして、本気にならず遊んでいた市川が、まじめなお付き合いをしたいと望み、誠実に口説いて朝霞を求めるのもよかった。
恋人になったらめっちゃ溺愛してますですよ(///∇///)
最期に市川視点が入ってますが、萌えでございました。
やっぱり溺愛の攻め様視点って読んでいて楽しい〜(///ω///)♪
イラストは高峰顕先生。
イケメンの市川とすれてない素直さがにじんでる朝霞の姿がイメージにぴったりでした。
特に華もなく取り柄もない地味っこにキラめく王子様が現れて…
…という少女漫画の普遍的ストーリーだと思いました。
地味っこ・朝霞は地方の鉄道会社始まって以来の東大卒。
頭は良くてもどうも世渡りというか人当たりは良くなくて、人付き合いより鉄道が好きな鉄オタ。寮の部屋には模型を張り巡らせてます。
一方お相手の市川は同じ会社の超イケメン運転士さん。でも隠れゲイ。
そんな2人の恋物語は萌が詰まっています。
ノンケというより全くの奥手の朝霞に。
グイグイと、でも怖がらせないように距離を縮めてくる市川。
男同士に戸惑うのは勿論、恋愛そのものに慣れてない朝霞は市川に押されっぱなし。
それでも流されそうになりつつ〜のドキドキ期間に。
最強当て馬が現れる!
…という展開法も王道ですね。
うぶくて潔癖な朝霞は当然傷付く。
でも市川は初めっから朝霞にとても誠実でした。読者にもそれはわかっているから、市川の行動には全く心配はなかったけど。
この当て馬・西浦は嫌な印象を受ける人も多そう。でも私は何だか西浦も可哀想に思えるんです。
おそらく西浦こそずっと市川を忘れられなかったんでしょうね…美形でもセレブでも本当に欲しいものは手に入らない…そんな姿に見えます。
それからの市川と朝霞は結構感動的です。
視点は朝霞で、朝霞が市川と結ばれるわけだけど、読んで感じるのは「市川が」朝霞に選んでもらえて受け入れてもらえたんだ、という感覚。
まっさらだった朝霞と同様、市川にも震えるような感動、泣けるほどの愛情は初めての経験だったのでしょう。
市川が朝霞に告げる感謝の言葉、そこだけで「萌x2」の価値です。
「楽園にもすれ違いはある」
市川視点のその後。
恋人になって、今は一番楽しい時期。
寮を出た市川の新居で思う存分イチャついてます。
朝霞はとても素直な恋人。市川は朝霞への感動をいつまでも抱いていて欲しいな。
普通ってなんなんでしょうね。
読み返す度に、ふとそんなことを考えてしまう。
人によって、見る角度によって、「普通」というものの感覚とはそれぞれ異なるもので。
それでも、いわゆる世間一般的なふんわりとした基準は存在する。
そんな、時として息苦しさや重さを感じる「普通」について考える事柄を上手く織り交ぜながら、どこにでも居そうな人達の成長と恋愛を真面目に描いた、地に足の着いた素敵な作品だと思います。
しかも萌えまでたっぷりとある。
夕映先生作品の中でも好きな作品の上位に入ります。
同性がトントンと付き合って、ひたすらに可愛いカップルを見守るBL作品ももちろん素敵なのだけれど、この作品はゲイとノンケの組み合わせのBLだからこその醍醐味というのかな。
同性に対する「好き」だったり、自分のこと、相手のこと、将来のこと…
社会のことや、地方でマイノリティの当事者となることなど、繊細な部分もじっくりと丁寧に、真摯に描かれているのがすごく好きで。
深い部分まで描かれているのに読んでいて堅苦しさを感じないのは、上にも書いた通り、メイン2人がどこにでも居そうで親しみやすさを覚えるようなキャラクターだったからなのかも。
日本海側にある、地方の鉄道会社に勤務する20代の男性2人。
鉄道関係にそこまで多くの関心がない方は、もしかしたらこの設定であまり惹かれないなあという方もいらっしゃるかもしれない。
実を言うと私もその口でして、大変失礼ながら、設定だけを見るとそんなに惹かれるものがなかったんです。
ところがですよ。いざ読んでみると、これがなんだか素敵なお話ではありませんか。
鉄道という設定がお話に絶妙に混ざって溶け込み、こんなにまろやかで深みのある味付けになるだなんて思いもしませんでした。
気付けば一気に読んでしまい、いつしか初読から何度か読み返したくなる作品のひとつとなっている次第です。
高学歴で優秀だけれど人付き合いが不器用な朝霞。
一方、自然と周囲に人が集まりそうな雰囲気のある社交的な男前、市川。
真逆な雰囲気の2人がふとしたことから交流を持ち、やがて先輩後輩の関係が変化していく…なんて、よくあるスタンダードな設定を非常に魅力的に描いているのが流石。
市川に手を引かれるように、少しずつ学び、成長していく朝霞が可愛いやら、素直で真っ直ぐな芯の強さが心強いやら。守られるだけの受けじゃない。
同性との恋愛についてじっくりと悩み考える姿も前向きで好感度が高いです。
そして、誰に対しても明るく嫌味のない性格の市川。でも、本当は寂しがりの愛らしい人。
明るい彼も本当の彼だとは思うのです。ただ、これは彼なりの処世術だったのかもしれないなとも思うと、朝霞と出逢えて本当に良かったねなんて気持ちに。
受け視点の作品ってどうしても受けの心情に肩入れしがちなのですが、こちらの作品は受けにも攻めにも肩入れしたくなってしまう。キャラクターの内面の丁寧な掘り下げが良かったですね。
市川によって朝霞が良い方向へと変わっていくお話だけでは終わらないんです。これ以上ないほど、良い組み合わせの2人なんじゃないかな。
2人とも素直に言葉を口に出せる人なのも好印象。
市川の朝霞溺愛っぷりも気持ちが良い甘さなので、甘やかし溺愛攻めがお好きな方もぜひ。
市川視点の短編も可愛らしいのですけれど、本編と矛盾している部分があって少し疑問に思う箇所もあります。
ですが、全体を通して読んでのこちらの評価で。
「好き」の気持ちが優しく心地良く、良いBLを読んだなという気持ちになれる作品です。
作中で2人がお鍋を囲むシーンやココアを飲むシーンが登場したりして、冬の寒い日にぴったりな暖かさも感じられる1冊。
とっても良かったです。これぞ自分の思い描くTHE BLです。
お話も登場人物も設定も展開も何もかも最高でした。これまで自分で読んできた中で同性相手にこんなにちゃんと葛藤したりするのは初めてかもしれません。
好きな鉄道会社に就職して楽園になると思っていた朝霞は人付き合いが苦手で言葉選びも下手で周りと上手くいかず東大君と揶揄されて浮いています。
そんなところにたまたま出会った運転手の市川。
朝霞が自殺を考えてるのでは?と市川が押し掛けたり鍋に誘ったりするうちに朝霞の不器用だけど真面目で自分のどこがいけないのか本気で質問したり、可愛いところに惚れちゃって。口説きにかかります。
朝霞が市川と過ごすうちにどんどん成長し社内でも可愛がられて上手くいくようになるのはとっても良かったです。
そして市川とのことを真剣に考える朝霞。なかなかここからがリアルさがあり読みごたえがありました。
そして当て馬西浦との歩道橋の上での決着など、なんと男前に成長したのだろう!
朝霞はちゃんと市川の孤独や過去の行動や本気を考えて、全てを受け止めて添い遂げる覚悟を見せます。
朝霞がとっても可愛いですよね!
何もかも市川が初めてで。市川に体も恋心も慣らされて育てられて。
それに市川に出会えて楽園を作れましたね。
お互いがお互いのことを良く理解していてお付き合いが始まってからは無駄な意地の張り合いやすれ違いもなくて、市川にとっては朝霞は世界一可愛くて色気があってエロくて、でも仕事が出来てかっこ良くて惚れ惚れしてますね。
朝霞も最初は市川を自分と正反対のキラキライケメンチャラそうと思ってましたが、色々知るうちに全てを愛しくなって。
最後の短編は市川視点です。
社内会議で対立します。ですがまさか朝霞がそんな理由で市川を避けてたとは!
でも市川が朝霞に避けられても悩んでるであろう朝霞を気遣い見守り連れ出すのとか、もう最高だよ!
そして朝霞が市川を避けてた理由が乙女かよ!可愛いすぎか!
そして宿直室でのエッチが。もう市川のモノローグに悶えます。
【自分好みに熟れていく恋人】とか【快楽に従順なからだと、羞恥に震える心】が市川の感情と劣情をダイレクトに揺さぶって。光源氏か!オヤジか!恋人最高だよ!
久しぶりに神作品に出会えました。
ずっと気になってた作品でようやく読めてしかもこんなにいいお話で大満足です。