限定ペーパー付き
「ろくでもない」が「いとしい」になってから――。
気がついたら泣いてた、というくらいすーっと感動が胸いっぱいに広がりました。読む前は前巻のような、なんでも吹き飛ばしてくれるポジティブ!を予想していましたが、二巻では胸にぐっとくるお話になっていました。
ももが暗い過去を持っているというのは一巻でも分かっていましたが、その全容が明らかになります。その壮絶さには言葉を失いました。でも、それ以上に、ももはあえて明るく振る舞い強がって心を殺していたという事実が、なによりも心に残りました。それだけではなく、母親との過去も悲しく辛いもので、どっときました。だからこそ今のももなんだ、と思いました。
ここまでだと、まるで救いのないお話ですが大丈夫です。最終的にはハートフルです!上手く文章にできないのですが、本当に気がついたら泣いていました。これ泣く本だったんだ!?って後から気づきました。親子愛って?家族って?と考えさせられましたし、親子っていいな、と(3巻の内容も含めて)改めて思えました。
やたちゃんがももに温かい言葉をかけるシーンも本当に、胸が熱くなりました。やたちゃんにしかできないことですし、それによってももの心が氷解するのが、今までの全てが報われた気がして涙が止まりませんでした。
でも、(良い意味で)やっぱりハラダ先生でした。うわーって泣いたのですが、その後いきなり濡れ場突入で泣きながら笑ってました。楽しかったです。泣いて笑って楽しめる最高の一冊でした。
待望の『やたもも』の2巻。2巻と3巻と同時発売でした。今回も表紙が可愛い!2巻ではやたちゃんのオカンぶりがいかんなく発揮されている絵柄だったように思います。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
1巻の終わりで、エチしているときに「ドン!」と壁を叩いてくる隣人がちょびっと出てきますが、2巻・3巻とこの隣人くんが重要なキーを握る人物でした。
壁をどんと叩くとか、ちょっとクレイジーな人だったらどうしようかなあと思いつつ読み始めましたが、この隣人・栗田くんがめっちゃいい人…。はらだ作品てあくの強い人が多い気がしますが、この栗田くんは掛け値なしの良い人でした。
ラノベの作家を目指しているという栗田くん。
ひょっとして当て馬か…?と思いきや、そんな展開にはならずほっと一安心。
やたちゃんと仲良くなって、モモがちょびっとやきもち焼くシーンが!
めちゃ可愛い。
というか、きっとモモ本人は「焼きもちを焼いている」という自覚はないんじゃなかろうか。
そういう、「人として」持っていて当然の感情がモモには欠落している。
それがなぜなのか。
それが少しずつ見えてくる巻でした。
モモのお母さんの登場によって。
モモがまだお母さんと暮らしていた時。
過去の回想がちょびっと出てきますが、これがまたなんというか胸が悪くなる。
個人的に「親に売られる子」が地雷なのでちょっと斜め読みしてしまったほど。さすがはらださんというべきか、そういう描写が容赦ない。
母親と再会し、彼女に告げられた事実に打ちのめされたモモ。
過去に出会ったことがあるクズたちに再会したときのモモ。
どんなに悲しいことがあっても、蓮っ葉な態度で自分の気持ちを出さないモモにに、やたちゃんがかける言葉が胸に刺さる。
子どもの頃、母親に愛してほしくて、でも満たされなかった過去。
抱え続けた孤独を満たしてくれる人に巡り合うことができなかったモモだけれど。
モモは、やたちゃんと出会えたことで、人として再生してるんだなと思って思わず泣けた。
終盤に「すもも」の過去編が。
雑誌で読んだことがありましたが、これを読むと須田ちゃんが可哀想で。彼もまた、不器用で、モモに囚われた男だったんだな。
2巻では「モモの母ちゃん」という爆弾が落とされたところまで。
続きが超絶に気になるところで終わっているので、2巻3巻とまとめて購入することをお勧めします。
私は、はらだ先生の作品の中でやたももが一番好きです!
だからこそ、発売は楽しみにしていたのですが、トラウマになりそうな描写があったら…と2日程あらぬ心配をしてました…汗
やっぱり発売日に購入すれば良かった!笑 今では思っています!
ビッチなももと、おかんな八田ちゃん、相変わらずの二人が見れてとても嬉しかったです!
ももはビッチで可哀想と悲壮感が出過ぎる事が無く、ギリギリのところで愛着が沸く微妙なバランス!
はらだ先生は凄いですT^T
モモちゃんの過去と、隣人登場ではじめての感情が芽生えるおはなし。
モモちゃんは、昔から色々なことがあって、やりきれないことがあっても、笑って、笑って流してきてしまったから、自分は幸せだって思い込ませて。愛が足りなかったんです。人にあって当たり前の感情さえ欠落している。人間が歌う愛も怒りも、悲しみも、愛を受けてこそ無償で与えられるものなのに。
甘えたい 泣きたい 慰めてほしい
誰か 誰か
愛をくれ!
モモちゃんの本音なんです。でも、本当によかったなと思います。確かにろくでなしビッチかもしれないけれど、そのぶんたくさんのことをこらえてきたもの。それでも、愛をくれて、愛せる八田ちゃんに会えて、
幸せなんだな…
今回は声をあげて泣いてしまいました…発売当日購入して、ずっと考えていました。はらだ先生さすがの人間ドラマだと思います。
このシリーズに泣かされる日が来るとは思いませんでしたよ!!!
はらださんは今でこそ紙と電子をダブル買いしてしまうほど好きな作家様ですが、「やじるし」でドハマりするまでは「やたもも」の人気っぷりを少し斜に構えて見ていたところもあったくらいで・・・もーめっちゃ土下座したい!!
八田ちゃんの愛情にめっちゃ泣かされた2巻でした。
嫌な気持ちも悲しい気持ちもぜんぶ笑ってごまかすのが癖になってるモモに、八田ちゃんが注ぐクサいほど分かりやすいまっすぐな愛情は涙が出る。
そんな八田ちゃんにまっすぐ愛されて、嫌なことは嫌なことで悲しいことは悲しいことだとちゃんと認められるようになったモモにも涙が出る。
ちっちゃなモモがちっちゃな文字で吐き出す
「甘えたい
泣きたい
慰めてほしい
誰か
誰か
愛をくれ!」
涙が止まらなかったなぁ。
はらださんの作品には私いつも長めのレビューを書きがちだけど、この2巻はなんだかもう言葉として上手くまとまらない。
実際に読んで、泣いてと。
ただそれだけです。
【電子】レンタ版:修正○、カバー下○、裏表紙○、特約店ペーパー(1p)付き
※2巻と3巻のペーパーは同じものです。