So This is Christmas

So This is Christmas
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神21
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

52

レビュー数
5
得点
109
評価数
23
平均
4.8 / 5
神率
91.3%

評価・レビューする

レビュー投稿数5

地雷が天国に

「So This is Christmas 」

皆さんのレビューで地雷シチュがあると聞いて拝読。
おお、これは確かに凄い。ぼかすわけでもない、はっきりとしたリバ表現。やはりM/Mは凄いなと思いました。これ多分、国産BLの人気シリーズでやったら大問題になるタイプのお話。レビューがすんごい事になりそう(笑)けれど、そうならないのがこの作品のいい所。二人の愛が本物であると、ジェイクとアドリアンの絆をたっぷりと感じられました。凄くいいシーン。感動しました。短編でもいいので時々、この二人の物語が読みたいです。ありがとうございました。

1

ずっとその言葉を待ってたよ

「雪の天使」
田舎の屋敷で静かに暮らすノエルの秘密は、元・宝石泥棒であること。当時自分を捕まえようとしていた捜査官のロバートへの想いを小説と年の暮れにかけるいたずら電話にぶつけて10年経ったある日、ロバートが訪れる。最近頻発している窃盗事件の犯人をノエルだと言ってきかないロバートの監視のもと、ノエルのクリスマスイブが始まる…

泥棒仕事や生い立ちのせいで付き合いには壁が必要、日常生活も気を抜けず、孤独を抱えた主人公ノエル。受け入れて、一生このままだと決まっているような諦め姿勢。切ないです。それでも、長年片思いし続ける相手への酔っ払い電話や過去への遠回しな謝罪も気遣いの方向が明後日でポンコツ加減や微妙な図々しさが可愛い。
昔ノエルとの捜査以上の駆け引きの末、逃走されたロバートは目的をはっきりさせないままノエルに容疑の目を向ける。なのに時折思わせぶりなものだから、ノエルは気持ちがぐらぐらしていて読んでいるうちに、はっきりしてあげて!と。(ただノエルも翻弄されてもしょうがないことやらかしてるからなあ…)
そんなロバートだけど、態度に見えるのは優しさや両親を亡くしたばかりの孤独。2人とも胸のうちを完全に明かすことはないけど、お互いに1人でクリスマスを過ごすことへの気まずさを持っているもの同士、言い合ったり振り回しあってでも一緒にいてくれることにどこかほっとするというか。
モノロマ文庫のラニヨンさん作品はミステリやアクション色が強い中、これは穏やか。こんなに静かなのに心の揺れ動きを描ける文章力にうっとりします。ノエルの寂しさに慣れつつも可哀想になりすぎない性格のさじ加減も素晴らしい!


「欠けた景色」
仕事先で運命のような出会いを果たした警察官グレンの失踪を聞きつけ、個人的に捜査に乗り出したFBI捜査官のナッシュ。彼らの逢瀬はたった1週間。それでも2人の間に生まれたものにすがるように探し求めるナッシュは初めて知るグレンの姿に彼への想いを強めていくが…

こちらもしっとりした短編です。
まず始まりの、もう会うことはないだろうが口惜しい…それだけでは言い切れないくらいに別れがたいけど引き留めたり呼び寄せたりもできないという空港での別れのシーンが、ラスト!?というくらい胸に迫ります。想っているのにままならない、という恋人たちの感情の描写、ラニヨンさん流石です。
大きくハラハラする展開はないけれど、自覚しているよりもずっと深いグレンへの思いに戸惑ったり吹っ切れたりで、はたから見れば暴走しているかのようなナッシュのグレンを求める気持ちにぐいぐい引き込まれます。
また、都会で地位を築いているナッシュの目で暴かれる地方の偏見や息苦しさも濃厚でした。
ラストには少し物申したい…けども、読後にも残る切迫した中での諦めきれない執着や増していく恋しさのひりつきが読み応えありました!

「So This is Christmas 」
クローク&ダガー書店を経営するアドリアンは、忙しない家族とのロンドン旅行を終えても従業員と義妹の色恋沙汰や、家族との距離に苦しむ恋人ジェイクへの心配などで悩みは尽きない。そんなとき、三年前に巻き込まれた事件関係者ケヴィンから恋人の行方不明について相談されるが、探偵業を営むジェイクにも同じ人物の捜索依頼が舞い込んでいて…

小説家兼本屋さんと刑事が送る「アドリアン・イングリッシュ」シリーズ、本編完結後の外伝です。
未読でも一応〜大丈夫だけも、読んでるとキレッキレの皮肉、人物の関係だとかが楽しい(知らないとやけに深刻な2人だな?ってなるでしょう…)
重い持病のせいで自立心の強いお人好しアドリアンと、やっとくっついたジェイクが小言や喧嘩をしつつもやれやれベイビーと言うこのパターンに涙しそうになりました。2人がここまで!ここまで、来たのか〜…!
ジェイクもアドリアンもお互いに対して少しビクビクしている。並んで歩けることが夢のようで神経質になったり卑屈になったり、それでも譲れないこだわりではガンガン言い合う。読んでいてヒヤヒヤハラハラは相変わらずだけど、離れまいとする深い思いが根底にあるのを感じます。
思い合っていても、完璧に全ての気持ちが伝わるわけではないし、愛していても分かちがたい感情が横たわっている。いつか幸せは壊れるかもしれない。それらへの寂しさは拭えない。けれど少しずつ許し歩み寄り寂しさをこえていくアドリアンとジェイクにはシリーズが終わってからもやっぱり胸が締め付けられるような切なさと希望を感じます。

店舗拡張で繁盛の書店に舞い込むサイン会開催の依頼者にもニヤリ。1人は3作目のキーマン、もう1人はラニヨンさんの「Holmes&Moriarit's」シリーズの主人公、の片割れ(まだ翻訳されていませんが、3作目deでサイン会が開催されているとのこと)。アドリアンの強烈な母親リサや元恋人ガイの登場、リサ譲り?のアドリアンの家族への想いの強さも面白い、ラニヨンさんの作品への愛を感じる素敵な一編でした!

が!一応苦手な人もいるかな…ってシーンがあるのでシリーズ愛読者の方は読むときには心の準備を!!

3

M/Mをあまり読まない国産BL好きさんにはもしかしたら地雷なシチュが…

アドリアン新作待ってました!
英語が全くなので原書が読めずずっと待ってたのでうれしいです。
前作から半年後の設定のアドリアンとジェイク。
二人の心情と取り巻く環境の変化、読み応えのある中編小説です。
個人的に気になっていた過去作の登場人物が出てきてくれたのがうれしかった。


以下、タイトルに書いたことなのですが(ベッドシーンに関するネタバレ注意です)









今までのアドリアンシリーズではベッドシーンはジェイク×アドリアンのみでしたが
今作のベッドシーンはリバ描写あります。
匂わす程度ではなく挿入もきっちりと。
M/M作品だと普通にリバはあるので読み慣れてる気にしない方も多いと思うのですが・・・
もし苦手な方がいらっしゃったらご注意を。

4

また会えたね、ベイビー

寂しさを覚えつつも、充分満足な終わり方をしてくれたアドリアン・イングリッシュのシリーズ。またあの面々に出会えるとは思わなかった。
番外編だと軽く見てはいけません。必読の一冊です。

3つのお話のあらすじをざっと書きます。

「雪の天使」(私は電子で既読。アフターストーリー付き)
過去に宝石泥棒をしていたノエル・スノウは牧場を経営しながら小説を書いている。彼の書く物語の主人公は、過去の彼自身と彼を捉えようとしていたFBIのロバート・カフェがモデル。ノエルがカフェにこだわるのは1度だけ関係を持ち、その思い出に捕らわれているから。物語の最終刊を出版した後、クリスマスシーズンを過ごそうと向かった牧場に、カフェが現れ、身に覚えのない宝石泥棒の嫌疑を欠けられるのだが……

「欠けた景色」(こちらも電子で既読)
地方警察向けの研修のため派遣されたFBI捜査官ナッシュはグレンと出会い、愛を育む。研修期間が終わり、その恋も終わるはずだった。しかし、ナッシュを送った帰り、グレンは忽然と姿を消してしまう。グレンを探すべく休暇を取り、研修先に戻ったナッシュが目にしたのは、地方警察内のゲイに対する偏見とそれによって評価されなかったグレンの過去だった。周りの人達が言う様にグレンは失踪または自殺してしまったのか……

「So This is Christmas」(物語の前にssあり)
「瞑き流れ」後日談。
イギリスでアドリアンの家族と共に休暇を過ごしたアドリアンとジェイク。戻って来て早々、ケヴィン・オライリーが恋人であるアイヴァーの失踪について相談をするためにアドリアンを訪れる。ケヴィンはつきあいをアイヴァーの家族に反対されており、失踪は家族がらみの事件だと確信している。同時期、探偵を始めたジェイクはアイヴァーの家族から『アイヴァー探し』を依頼されて……

3つ通してお話を読んで心に残ったのは、登場人物の抱える深い孤独。
あれだけのことがあって、ジェイクと深く結びついているアドリアンでさえ、時折孤独の影がよぎってしまうのは、このシリーズの大きな魅力であると私は思うのです。なんだかんだ言って、どんなに愛し合っていたとしても、自分の抱える問題は自分で立ち向かっていくしかないし、いくら言葉を尽くしても他者と完全に解り合うことはないのですから。
登場人物たちも、それを解っています。だから、自分で努力します。ぶつくさ言いながら、あるいは淡々と。ため息をついたり、自虐的なユーモアを滲ませたりしながら。彼らは、人生を自分で切り開きたいのだと思います。結果を人任せにせず、納得するために。その姿勢に心打たれました。
象徴的なのは、心臓手術をしても体を気使って過ごさなければならないアドリアンが「普通の生活ができることを大事にしすぎて普通の生活をこわごわ送るような人生は嫌だ」と、皮肉な形で思ってしまこと。うん、私もそう思うのよ。その願いを貫くことはとても怖くてしんどいことだと解っていても。

そういう想いを完全に理解できなくとも「おまえを信頼している」と態度で示してくれる人が側にいること。
それは『光』です。
孤独の闇の中で、その光は途方もない救いだと思うのです。

本編の蛇足ではない、美しい愛の物語でした。

余談
おーっ!
ジェイクとアドリアンのラブシーンで驚きがっ!
そう来たか。「ああ、お嫌い(地雷)の方がいるかも」と心配しつつ(私は大好物です)この二人の関係ならば「それもまた真実。確かにそれ以外ないっ!」と、鼻息を荒くしたのでした。
(長くてすみません。でも、実はもっと語りたい……アホですね)

4

ラブラブ番外編

みたいな感じです。最初の2作は別の短編で、アドリアンシリーズは本の真中位から始まります。事件は起こりますが、今回はそれほど長編ではなく、中編位のボリュームで、なぜかと言えばアドリアン、ジェイクのカップルの気持ちがもう通い合っていて途中であまりグラグラしないからなのかなと思いました。

今まで2㎝ほどの厚さの文庫本5冊分ずっと二人ともウダウダしていましたからね。攻めが一度女性と結婚して離婚してからやっとカップルになるという、日本のBLではあまりお目にかかれない設定で、受けのアドリアンもなんだかんだでモテモテで色んなボーイフレンドが常に湧いて出てくる魔性のゲイですし。常に事件を引き付けるコナン君体質の。

紆余曲折のあった二人ですが、今作でやっと安定したカップルに落ち着いた感じです。カムアウト後のジェイクの家族との関係も描かれています。他の作品も読んで作者の男の好みが解った気がします。とにかく攻めは警察官とかFBI捜査官とかのストイックで体は鍛えられてて頭は良くてってのが大好きなんだと思います。受けは育ちの良いクールビューティー系ですね。

作品と全然関係ないですが近所の大型書店3件回りましたが、モノクローム・ロマンス文庫が置いてなくて泣く泣くネットで買いました。前は置いてたのに。文庫にしては高価で売れにくいんでしょうか。良作揃いなのにな。本屋でこのラブラブな表紙が並んでいるのが見たかったです。

2

この作品が収納されている本棚

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