色悪作家と校正者の不貞

iroakusakka to kouseisha no futei

色悪作家と校正者の不貞
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神20
  • 萌×214
  • 萌11
  • 中立1
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
13
得点
190
評価数
52
平均
3.8 / 5
神率
38.5%
著者
菅野彰 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403524431

あらすじ

実はファンだったが絶対近づくまいと思っていた人気作家・東堂大吾(とうどう・だいご)に、その校正担当者・正祐(まさすけ)は行きつけの居酒屋でつい声をかけてしまった。心の支えでさえあった大切な大好きなキャラが、彼の新刊の中で死んだことが許せなくて。「今殺したいくらいあなたが憎いです」。自分の正体を隠していた正祐だが、ある日ついに大吾にバレてしまい……。書を愛する、水と油、対照的な二人の、ビブリオ・ラブコメ!!

表題作色悪作家と校正者の不貞

東堂大吾・小説家・30歳
塔野正祐・校正者・27歳

その他の収録作品

  • 色悪作家と校正者の八郎
  • あとがき

レビュー投稿数13

2人の会話に笑わないでいられるわけがない

最初から最後まで面白かった1冊。
あとがきまで読んでしまう面白さに脱帽です。
受けも攻めも最後までキャラのブレもなく。
本当に楽しめるお仕事ものBL。

歴史校正者として働く正祐が勝手に行う1人お通夜シーンから始まるこのお話。
え?どういうこと?と思いながら読み始め、分かった時には
攻めさんの作家・東堂とかなり言い合ってました。
この2人、1冊の半分は言い合ってるんじゃないか…?と感じるほど
ひたすらに言い合ってます。
ますが、傍から見れば変わり者同士の痴話喧嘩。
会話も内容も凡人には着いていけない(着いていきたいとも思わない)。
文学に知識を持ってる2人が出会えば、こんな会話ばかりなのか…!
と思える、ある意味阿吽な関係なんです。
正祐の「スケキヨ…」は、今思い出しても個人的にツボなシーン。
そんな変わり者2人に関わる、校正者の篠田や鳥八で小料理を提供する百田
実は家族想いの光希…と挙げればキリがない脇役さんもいい味出してます。

あと、このお話の魅力といえば数々出てくる文学作品。
知らないものから有名なものまで深く掘り下げて紹介してくれる
(会話がマニアックすぎて勝手に宣伝してる風な感じ)ので、
読んでみたいな、そんな視点で読むのか…!と
新しい発見や興味をそそられる事間違いなしです!

菅野ワールド、是非お試しあれ!とオススメしたい1冊でした。
続編もあるようなので、そちらも文庫化されるといいな…

5

一般小説として非常に楽しめました

最後の書き下ろしで描かれた、「何故、校正者を受けにしたか?」という理由がなかなか痛烈でしたね〜。この小説を一冊読めば、作家さんの気持ちが少しは共感出来る仕様になっていて、なかなか憎い演出です。

菅野彰先生といえば、BL小説では「毎日晴天!」シリーズが有名です。晴天シリーズの一巻を読み出した時は、文体がフリーダムで正直読みにくい荒削りな印象がありました。ところが、途中からストーリーがどんどん面白くなって虜になり、今では長いシリーズを追いかけている次第です。

「毎日晴天!」の一巻の出だしの頃と比べると、長年の経験の賜物とはいえ、作家さんとしての成長ぶりが恐るべしだなーと唸らせられました。タイトルから受ける印象と違い、内容重視のバリバリ一般小説です。BL要素は薄めです。

受けが校正者なので、地味な話かなーと思いしばらく積んでいたのですが、読み始めたら止まりません。浮世離れして捻くれ気味のカップル、作家の大吾と校正者の正祐の文学を絡めた尖ったやり取りがいちいち面白くて…。また校正の仕事が歴史校正も入った奥深い世界だと知れて興味深かったです。
BL小説はハードカバーでも購入しますが、文芸書は持ち運びを考え文庫本しか買わない自分には傍ら痛い話も出てきましたが…w 読書が好きな人には特に楽しめる内容になっています。高校時代の文学史を思い出し、懐かしい気持ちになりました。大きな事件がある訳でないけれども、ユーモアを誘いつつ、じーんとくる人情味もあり非常にバランスの取れた小説でした。
菅野先生の一般書も読もうと思いました。

書き下ろしの八郎の話もとても良かったです。二人の性格の違いを何よりも分かりやすく表現されていて、面白かったです。子供の頃に読んだ「花さき山」は懐かしすぎて。。小説は読む人の性格や見方、バックグラウンドにより受け取り方や感想も変わってくるから面白いんだなー思いました。

BL系で文学史的要素を取り扱ったもので思い浮かぶのは、BLゲームの「古書店街の橋姫」が斬新で傑作だと感じている作品ですが、この小説のように二人芝居で進むような形式も味があっていいなー。「古書店街」の主人公の玉森君もたいがいだけれど、「色悪」の正祐君も負けていないアクの強さ。文学系BL青年って拗らせやすいのかも。二人とも好印象ですがね。

0

小説が人生にもたらすものについて書いていると思うんですよね

電子書籍で読了。挿絵、あとがきあり。

出版関係のお話を書くと菅野さんのお話はとても面白いです。
これはやはり、菅野さん自身が小説家というご自分の仕事をすごく好きで、誇りを持っていらっしゃるからだろうと思うのです。

華やかな家族から浮いてしまって、愛されているのに孤独を感じて来た校正者が、やはり孤独を感じざるを得ない生育歴を持った小説家の作品に惹かれ、延いてはその本人にも惹かれていく過程を描いているのですが、ドタバタにも近い二人の言い争いと、それに相反する大吾の寂しい心象風景が一つのお話の中で矛盾せずしっくりと解け合っているのは菅野さんの持ち味。

それと同時に、この本は『小説というフィクションが人生にもたらすもの』を教えてくれる本だと思います。
大吾は塔野の執筆する時代小説の登場人物を心の支えにしてきたのですが「ああ、実生活で困難にぶつかった時、私も小説の登場人物を頼りに頑張ったことがある」と思いだし、塔野がその人物の死に必然性があることを大吾に話す度に「うん、そうだ。いつか必ず人は死ぬ。たとえそれがフィクションの世界の中でも、その時は来て、それを書かなければ嘘になってしまう」と納得する。
そして私も思い出しました。
そうやって本を読んで来て、同時に実人生も積み重ねてきて、リアルでもフィクションでも、沢山の人から影響を受けて今まで暮らして来たんだなぁ、ということを。

BLっていうのは、時々こんな風に人生について考えちゃう作品があったりするから面白いジャンルだなぁ。しばらくはこのジャンルから離れられないな。

相変わらず、菅野さんの文体は癖があって向いていない方もいると思います。
もってまわった言葉を選ぶ処もなきにしもあらず。
にゃんみさんが仰っているように、言葉のリズムを重視していらっしゃるのかなと思いますので、古典の授業が嫌いでなかった方は向いていらっしゃるのではないかとも思ったりします。

ここから先は書くかどうか迷ったのですが、菅野さんは長い経歴をお持ちの作家なので書いてしまいましょう。
『毎日晴天!』の最新巻をお好きな方であれば、このお話は読んだ方が良いと思います。
主題が同じだと思うのですよね、あのお話と。

4

小説家×校正者

意外とデートとかしてくれる攻めは、荒々しく野性味があるように見えて職業的にも知的なところがギャップで受けよりも先に絆されてしまう私(笑)

良寛という人物名が出てきたのには驚いた。BLでこの人の名前出てくるの見たのは初めて。良寛は幼少期に深く馴染んだものだったので懐かしくなった。

まず最初のセックスにまで持っていく過程と会話のキャッチボールが今までにないやり方で新鮮さを覚えた!
理屈を捏ねくり回したような理路整然としたような受けの喋り方がちょっと私の琴線に引っかかった。
「涅槃寂静ほども望んでいません」
「使用単位にはせめてナノを用いろ、普通はわからんぞそれ。」とかこれからヤルってのにこの会話…なかなかシビレるw
そして事後の攻め作家の作品が好きな受けへ
「〜俺を愛してるんだろう?」
「主語が抜けています」
「おまえが抜いたのは目的語であり、所有格のついた名詞だ」
弁舌…たまらん…。本を愛して、言葉を武器に巧みに操る登場人物じゃなきゃこんな会話成立しない…
この二人は阿吽の呼吸かのようにポンポンと会話のキャッチボールが出来ていてなおかつ相性が良いというのがポイント!

趣のある庭と家を褒めるのに「私は次にあなたと二人きりになったら、草を食んで生きる牛に殺生をさせるような惨い真似はせずとも、自分でしなくては行けないことだと考えていました。…この家と庭の緑が私からその考えを奪います」という受け。に攻めもわからん、説明しろと言いう。こーゆー持って回った言い回し(この表現が適切でないかもしれないが今他にそれ以外の言い方が思いつかなかった)が割と常に出て来て、それが苦じゃなく感じられるのが貴重だなと思った。むしろそれがこの作品らしさ、を出しているようで他の作品にはない個性みたいなものを好ましく思った時点でより本編にのめり込んで行った。
また光源氏の引用を心情にあてはめるのも面白い。
一見、その引用や例えが遠回しで意味を飲み込みずらいところを倦厭しそうなところをテンポがいい会話とわざとらしくない説明で補ってくれているので気持ちよく読める。

森鴎外、春琴抄、羅生門など例えが秀逸。
その内容を知らなくても本好きなら無視できない言葉や作家たちが散りばめられていてこの本編も、それを引用する作品も読みたい気持ちを上手く擽ってくれた
私は…そう思うのだけれど、その登場人物たちの会話の独特な例えや引用がハマれば面白さに拍車が掛かるんだけど、ハマらないと…評価が分かれそうだなとは思った。

受けと攻め御用達の居酒屋店主は、2人の祖父のようにこう揶揄って嗜めてる。
「嫌いは好きの裏返しだよ。好きと嫌いは、どっちも相手に興味がなけりゃ始まらない気持ちだろう?」本当にこれに尽きる。

本編の後の小話?『八郎』でも二人の意見が食い違い、生き方と考え方が違うのにそれでも傍にいるというのがこの物語の真髄なのかなと思った。
意見の違うものを批判したり排他するのではなく、あるがままに受け止めて擦り合わせる?共存というのかな…それが出来る二人になってくるのが良かった。片方だけが受けいれてるのではダメで、2人がお互いに違うとわかりながら歩み寄っているのが素敵で、私の人生においても理想だなぁと思った。
最近作品の意見が合わない友人と会話していたのでより、感情が入ってしまった。
さらにその後、居酒屋店主の老翁が〆に入ってくれるのには物語の構成がさすがだな〜と感じた。

あとがきにもあるように作者様が楽しんで書いておられるのがよくわかる話だった。
作者様が今まで読んでこられた本について思ったことを登場人物たちが代弁してくれたりするのかなと思うと私自身も読んでいて楽しかった。
この物語ができたきっかけも知れてクスッとできたり、アンケートに『このシリーズで知った本を読んでみようと思います』って言葉が多くて嬉しいという話も私も同じように思ってもっと本を読んで知識増やそうと誓った!
作者様の言う『本が入口になって他の本を知る』というのが好きなので今回色々勉強になった!

本編からあとがき、最後の1ページまで楽しめる本で、本好きさんにオススメしたいBL❤
シリーズ4冊もう買ってあるので一気に読みたい〜❤


受けの弟もとても良いキャラで出番少ないはずなのにその魅力に持っていかれそうになった!
主役の攻めを喰ってしまいそうな存在感放ってた…
今後もちょっと受けとか物語に絡んで欲しいな〜

2

やり取りの妙

色んな要素がぎゅぎゅっと詰まっていててんこ盛りで読み応えありな作品です。
二人のやり取りがとても軽妙で、楽しく読了しました。

漫画やドラマ化されて校正者という仕事に馴染みがある方は、結構イメージしやすいかと!
お仕事モノとしても楽しめます。

小説家と校正者ということもあり、この作品には色々な作品や豆知識的なのも出てきます。
「それが楽しめるか、知ってる作品があるか、なくてもその作品が読みたいと興味を覚えるか」かどうかでとっつきやすい・にくいはあるかもしれませんが、ぜひ読んでみて欲しい作品です!

受の校正者の心に抱えている・大事にしているモノや人についての思いと、自分の気持ち、相手への気持ち等色んな関わりの中で「気づき」があり成長していく様がとても面白く、気持ちよく読了しました。
攻の小説家は最近では余り見かけなくなったタイプの傲慢で亭主関白ぶりなのですが、そんな彼の奥底に触れると愛おしくなってきます。

まだ二人の関係は始まったばかり。
続編があるのでまだまだ楽しめそうです♪

1

作者自身を強く感じてしまって中に入り込めなかった

うーわー、めっちゃくちゃ回りくどくて持って回った言い回しの文章だなこりゃ。
冒頭は特に誤読させる為に狙ってるのが分かりすぎてちょっと鼻につくなあ。
だけどこれを良しとする層が一定数いるのは知っているぞ。
そして年代でもこれを面白がれる時期があるのを知っているぞ!

…残念ながらそれはもう過ぎてしまった…。もうちょい若いころに読んだ方が面白がれたな。
今は素直な文章が好きだよ、どっちかというとね。澄んだ青空のような文章のが良いよ自分は。

これ、オタクの恋だよね。文芸オタクですよ。
理系の奴が、その知識を知らない人に説明するのが面倒で面倒で、同じ知識持った奴と知り合った時の楽さと言ったら!とか、アニメオタクが、古いアニメを説明せずに会話できる同士と知り合って感動!あるいは鉄道オタクが(以下略)と同じで、それが文芸及びそれに付随する雑学って事なんですね。

多分にその所為なんだろうけど、会話が何だか舞台のセリフしゃべってるみたいなのと、妙に青臭くて恥ずかしくなってしまう場所があるのが困った。しかし登場人物は30歳と27歳、現代では「青二才」と言ってもいい年齢なら致し方ないか?青二才って何歳まで言っていいんだろうか。
…とこのようにですね、「うーん」とモヤモヤひっかかり、「いやでも」と自分でフォローをするという謎思考を何度もしながら読み進むというなかなか疲れる本でした。

あとなー、なんだろうなー、キャラクターを通して作者がひけらかしたい知識(と考察)を披露していると思えなくも無いんだよな。しかしこう書くとひけらかす程の知識ではありませんとか言われそうだな。そういう空気感が漂っていて嫌だな、でもそう感じるのは性格悪すぎかな…って思っていたら、あとがきで本当に作者まるだしの話だってことが分かって、さすがにちょっとげんなりだよ。

5

皆一癖あって面白い!

菅野先生の本を読ませていただくのは2作目。普段読んでいるのと一風違っていてとっても新鮮でした。
小説家×校正者のお話なんですが、話し言葉にも関わらずとても言葉が丁寧。
表現が文学的といえばよいのでしょうか、時々辞書ひきたくなります。
森鴎外の高瀬舟だの山椒大夫だのが話題にあがったりもします(笑)

また、お恥ずかしながら校正者という方のお仕事内容を、今回初めて知りました。お仕事話がお好きな方は「面白い!」と思うのではと感じます。
キャラはどの人をとっても一癖あるとしか言いようのない方々で、とっても魅力的。萌えるか と言われるとそういう要素はあまり印象に残らず、キャラたちがとても面白い!という点で、萌2よりの萌 です。
本編:ディアプラス2106年ハル・ナツ号に掲載された本編220P超+後日談ショート書き下ろし18Pほど。(ホントに2106年って書いてあるんです、本編からひっかけたネタかと思いましたw)
地雷はあまり思いつきません。せつなさ+お笑い と感じます。
尚、当カプで既に2作、ディアプラスに掲載されているそうです♡

お話は、校正を生業としている正祐が、西荻窪の居酒屋で酒を嗜みつつ、好きだった人物(小説の登場人物)の通夜を心中でしていたのですが、どうにも我慢できず、横に座っている作者にくってかかるところから始まります。その後もその居酒屋を通じてその小説家と交流というか喧嘩というかが続いて・・(すいません脱字修正)

大好きな挿絵話をちょっとだけ。
挿絵の麻々原先生の描かれる正祐が本当にぴったんこでうっとりします。ちょっと寂し気な表情を描かれたら、№1じゃないだろうか・・そして本編、ショートとも中表紙があって、嬉しい~本編中表紙は、やんちゃ顔の大吾がかっこよいです。ショートの中表紙はなんとぷりっぷりの牡蠣♡です!牡蠣食べたいー

****************以下は、より内容に触れます

タイトルにあげたように登場人物が皆面白いんです。
正祐:国民みんながしっている女優の息子でめっちゃ女顔の美人さん。
   ある理由により4年前からずっと一人の人を悼んでいることと、
   生来の性格などから表情筋があまり動かない、ちょっと残念な人。
   私は小一時間ほど説教垂れたくなりました。
大吾:小説家。野性味あふれる男前。傲慢、俺様、自分勝手、
   なんだかありとあらゆる悪口を書けそうな方。なんでこんな奴に惚れるんだか・・・・
   こいつにも説教垂れたいが、口では負けそうな気がする。
光希:正祐の弟。絶対ブラコン。アイドルグループのセンター。
萌:正祐の姉、女優。演技力抜群らしいが父親似な容貌。正祐は恐ろしくて近寄れないらしい。
篠田:正祐の同僚。割合まとも。
あと、正祐の母(女優)や校正会社の社長、出版社編集さんも少し出てくるのですが、もうどの人も可笑しくって可笑しくって、超楽しい。

途中、しっかりした印象の文章に少し読み疲れたのですが、そのおかげで一気読みではなく、二日に分けてじっくり楽しめました!続編では、光希のブラコン話を読みたいと思っているのですが、どんなお話だったんだろう?楽しみです!

2

評価するのが難しい

菅野先生の作品は初めましてです。
設定は面白いし、何よりもプロローグが気に入りました。まさか小説上の登場人物の話しとは。。
ちらほらと文学作品情報が出てくるのも面白く勉強にもなりました。
私には相性が良かったようで、読みやすい文章でした。
ただ、BL的にはあんまり。。

正祐視点だから仕方ないとはいえ、大吾が無責任に手を出した風に見えました。
なんだかずっと、正祐が憐れでした。二人の関係性が中途半端な念者と若衆に見えました。
あと、おじい様も回りくどい「正祐」って名前じゃなくて、他になかったのかな?って余計なところが気になってしまいました。

まだ序章のようなので、続巻を読んだら評価が変わるのかもしれませんが...
続巻読むか検討中です。

1

変わった話

帯文は「どっちがいい!?殺されるのと 犯されるのと!」です。
何やら物騒な文言ですね。
発売当時に読まなかったのは、この帯文がついていたからだと気づきました。
ちょっと長めの小説が読みたくて、2018年冬時点でシリーズ3冊目まで刊行されているので挑戦しました。
タイトルは「色悪作家と校正者の〇〇」で統一されていて、この「不貞」が1巻目です。
続巻は「貞節」「純潔」ですが、1冊でもキリのいいところで終わっています。

なかなか個性的な登場人物達でした。
会話が、中でも正祐(まさすけ)の会話が独特で笑えます。
脇キャラに奇抜な人がいることが多い中で、メインキャラの正祐が一番ぶっ飛んでいます。
正祐は校正者ですが、「暗黒の校正者」だという自覚があります。暗黒です。仕事は鬼です。
代わりに小説家の大吾が常識ある人物かと思いきや、そうでもない。

ビブリオ・ラブコメだそうですが、私にはラブが薄い印象でした。
2人の間にラブはあるけど、小説・文学へのラブと仕事へのラブのほうが幅を利かせている気がします。
2人のラブがまだそんなに甘く感じる訳でもないといいますか。
議論に始まり、会えばずっと話していますが、いつもどこへ行きつくのかわからないドキドキがあります。
タイトルの「不貞」がどの辺のどういう事を指すのかわかりませんでした。
すんなり共感できる人物はいなかったので、いつもよりも傍観者気分で読みました。
読むときの気分によって、面白く読めるかどうかが左右される物語だと思います。
評価も変化しそうです。
口絵は、2人が扮装している(?)イラストで通常と違っていて珍しいです。

1

読み応えがある

色悪作家と校正者の不貞
タイトル通りのお話ですね。

しかし不貞をおかしたことで二人とも新しい人生を進めたのではないでしょうか。

とくに歴史や書籍についての言い合いはとても興味深いし面白かったです。説明の必要がない相手というのはいいですね。好きな分野で比喩したり語り合えて。

さて物語は誰とも関わらず生きる正祐と何も持たないようにしてる大吾の、校正者と作家という顔も知らないはずの関係から情人になって、お互いに生き方を変える力をもらい愛し合うお話ですかね。

もう二人とも読んでいて辛くて。なぜそこまで祖父のことを引きずるのかな。でも自分の唯一の理解者でかけがえのない身内ですもんね。

なんだかBLとして楽しむというより、二人が過去を乗り越えて視界が開けて新しく歩むのを見守る感じでした。

初めての作家さんで読むのに時間がかかりましたが読み応えがあると思います。

0

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