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表題作午前0時のジオラマ

設楽真晝(マヒル),国籍がないクウォーターの青年
月島深哉(シンヤ),30歳,アパレルメーカー勤務

同時収録作品午前0時のジオラマ

玄川優多,20代前半,聖司の幼馴染・大学生
灰野聖司,20代前半,優多の幼馴染・読者モデル

その他の収録作品

  • おまけ/人物紹介
  • Character Map

あらすじ

戸籍がない美青年マヒル。
ゲイで"普通"に憧れるシンヤ。
二人が同居を始めたら…?

バイの不倫相手にされたことにより、恋愛をあきらめたシンヤは人との関わりが少ないオフィス街に住んでいる。ある日、近くのビル屋上にテントをはって暮らす美青年・マヒルを発見した。彼に興味をもったシンヤは、双眼鏡で様子を窺ううちに、手を振り合う仲になる。台風の直撃により、マヒルを心配し様子を見ると、そこには雨のシャワーを浴びる全裸の彼がいた。あまりの奔放ぶりに笑うシンヤ。もう、人とそういう関係を築きたくない――そう思うのに、台風にテントを飛ばされてしまった彼を家に住まわせてしまい…。 同じオフィス街が舞台、幼馴染同士のユウタとセイジのゲイ×ノンケ・身体から始まる遠回りな恋も収録。

作品情報

作品名
午前0時のジオラマ
著者
WAX 
媒体
漫画(コミック)
出版社
心交社
レーベル
Chocolat comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784778123567
4.2

(47)

(17)

萌々

(24)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
199
評価数
47
平均
4.2 / 5
神率
36.2%

レビュー投稿数12

よいです!

久々にあたりだった作品。
実はショコラということもあってあんまり期待せずに読んだのですが、これはなかなかしみるというかよいお話でした。

ジオラマって何かな?と思って読み始めたのですが、すぐに訳が分かります。
新町という、新橋をイメージさせるオフィス街でマンションを買った主人公。ゲイで、会社では自分をあまり出していない。けれど、周囲に人がいない街で、家に帰ると一人になれる、そんなほっとする空間がある。

という出だしなのですが、その彼の安寧の隣人が、おかしな人!
ふと隣のビルをみると、なんと屋上でテントをはって生活している自由人がいた。。
そんな非日常から二人の関係が回り始める。

これはみなさんに読んで頂きたいのでネタバレなしで書いてみたいと思います。
受け攻めともにそれぞれの人生がある、それが交わったとき、そのバックグラウンドゆえにお互いがお互いを必要とする存在になってゆく、そんな素敵な関係でした。

ふたりの新しいすみかを覗いてみたい気がします。
おすすめの一冊。

0

欲しかったそれは 意外と足元にころがってる

オフィス街のマンションの最上階 陸の孤島と化した部屋で偽った自分を癒す
近くのビルの屋上の住人に出会うまでは



最初から飛ばすな~

台風で飛ばされたテントひろいにいくか? 真っ裸で?

いや 飛ばされたもんは拾いにいかねばならぬのだが

事情から戸籍を持たない男を拾い かつて不倫関係にあった男にはつきまとわれ 自分の指向から諦めていたものを再確認する

あんなに欲しかった戸籍を手に入れる辺りが 突発過ぎてちょっと残念なんだけど 人として生きられる彼に感じる不安や 急に外された首輪に焦り追っかけてくあたり シンヤがマヒルに作り変えられていってるのが分かりやすくていい

その連鎖で 次の誰かも刺激を受けて生まれ変わろうとする


子供の頃から続く立ち位置 たった1度の過ちを期に歪む主従関係

こんなクソ野郎に思い残して たまたま出会ったマヒルとシンヤに憧れ 羨む気持ちを膨らませていく


性指向ってのはここまで自分追い込んで 痛めつけて 拗らせちゃうんだね


あ~ そっか
孤独を噛みしめるために構えた城が 拾った者と関わる者で造り変えられていくんだ これ

自分を変えるきっかけも
人生を変えるきっかけも
関係を変えるきっかけも

幸せって 意外と足元にころがってる 見逃しちゃうくらいちっぽけなものなんだ

1

複数カップルが好きな人はいいかも

表紙とあらすじで、2組のカップルの話なんだな~と思って購入しました。1組目のカップルは出会い方もストーリーのバックボーンも面白くて、読み入ってしまいました。年下ワンコ攻めが好きな身としてはかなり好みです。あと元カレが出てくるのもいい要素でした。2組めはちょっと攻めも受けもこじれた人物像なので、好みが分かれるところかなと思いますが、1冊で複数カップルが登場し、共演のような形になるのはすごく好きな要素でした。

0

午前0時のきみと

なんとも味のあるお洒落なイラスト。
昼間は賑やかなオフィス街の夜の姿。
カバーイラストと帯、カバー下のデザインまで作品にぴったりで素敵。
とても好きな作品に出逢ってしまった。

「人が住む感じではない」と言われる、昼間のオフィス街からは一変し、夜は完全に人が絶え、深夜ともなればゴーストタウンと化す町。
そんな、とある町が舞台のオムニバス作品。
前半と後半で2カップルが登場するのですが…
いやはや、前半から後半のカップルのお話へと移る際の繋ぎが本当に上手いなあ。

前半は、国籍を持たない謎の青年と、アパレルメーカーに勤務するゲイのお話。
マンションのベランダから見える、隣のビルの屋上にテントを張り暮らしている謎の青年。
この時点でそんなことある?なんて設定なのですけれど、顔がほとんど見えない距離で交わされる、ベランダ越しの2人のやり取りにちょっと心癒される良さがあったりして。
マヒルのキャラクターが名前の通りシンヤとは真逆の、型に囚われない不思議な魅力に溢れた、まさに日向に居るような人なのです。
突拍子もない行動も「マヒル」という人ならではなのでしょう。
何かに憧れ、何かを求めて絶海の孤島に辿り着いた2人がじわじわと近付いていく。
何気ないやり取りや会話からも非常に優しさを感じる、読後感の良いお話でした。
シンヤがマヒルを褒める時の言葉が、シンプルな言葉なのにグッときてなんだかすごく好き。
誠実さを感じるキャラクターで好印象。
個人的にはこちらの作品がとても好みだったかな。
名前の対比も好きでした。

後半は、拗らせた幼馴染同士のお話。
前半とはカラーがかなり異なる作品だなと。
これは人によって評価が分かれるかもしれません。
うーん、前半が良すぎただけに、受け攻めどちらのキャラクターにもなかなかハマれず。
とはいえ、拗らせ具合は楽しめました。欲を言えば受けに可愛さがもうちょっと欲しかったような気も。
拗らせ期間が長い分、今後どうなるのかが楽しみな2人ではあります。
ややクズ受けがお好きな方はハマるかも?

派手さはありませんが、落ち着いた時間の取れる夜にゆっくりと読みたくなるお話でした。
読み終えたあとにタイトルを見ると、本当にセンスが良いなあと。

紙本修正:おそらくなし

0

夜のオフィス街の恋模様

シンヤとマヒル、性格も真逆な二人の出会いが
オフィス街の雑居ビルから見える景色の中というのが素敵な空間でした。
静まり返るそこは、解放感より寂しさを強く感じてしまいそうですが
干渉されないという点では気楽なのもわかります。
シンヤは見た目どおり真面目できっちりしていますが
マヒルはさすがに最初怪しかったですね…。
好きでフラフラしていうわけではなかったし
イケメンでも律義な性格で安心しました。
シンヤの元カレは思いやりがなくてイヤだったなー。
シンヤがどれだけ傷付いたのかなんて考えずまた誘ってくるとか無神経。
だからマヒルのような明るい人がシンヤを好きになってくれてよかった。

大学生・優多と読モ・聖司のカップリングは
結果オーライかもしれないけど聖司が無理……。
昔から優多の気持ちを知っていて自分で女を抱いた後にご奉仕させてきたり
「距離をおいたら許さない」とか勝手過ぎ。
それだけじゃなくゲイの出会い系で優多に似た相手と寝るとか
聖司の感覚がわからないままでした。
優多の気持ちを受け止めてたら気づいたら求めてた、って言ってたけど
だったら尚更出会い系を継続していたのはおかしくないかな。
素直になりきれなかったと言われればそれまでですが私はちょっと許せなかったです。すみません。

でも甲斐甲斐しいマヒルと、これからは心から笑顔になれるシンヤに癒されました。

2

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