ペーパー & Renta!限定おまけ付
君の心にほんとうの恋の火をつける
良かったです!
空気感? テンポ? がめちゃくちゃ良かったです。
説明しすぎず、間合いがちょうどいい漫画でした。
桧山(金髪)の高校時代の話が切なくてなんとも言えませんでした。友人から好きな人を聞かれた時の描写が良かったです。
秋と桧山の出会いは、偶然の出会いというか、運命の出会いというか、とにかく二人が出会えて良かったなと思いました。
それにしても、秋の元カノが可哀想でした。
まあ秋に悪気は無かったのだろうが。カミングアウトしたのはある意味誠実だったのかな……わからん……最悪なのは確かでした。
秋は人望のある男なので、この元カノも良い人だったのだろうな、と思います。
桧山に対して地味な嫌がらせをしましたが、それで逆に二人が上手くいくという。元カノはそんなこと知らないでしょうが、何にしろスカッともせんかっただろうな……。
元カノが幸せに生きれますように。
アナログ少女漫画な絵柄で、繊細な空気が作られてる作品でした。しっとり静かな雰囲気がとても好き。女子キャラが可愛いのも嬉しかったです。
メインカプはどちらもそこらへんにいそうな人で、エピソードも何気ないことばかり。でもそれが積み重なってすごく愛しくなるような、じんわり心に残る作品でした。
タバコをキーアイテムに、お互いと関わることで、自分自身をしっかり見つめる話だと思いました。瑛二は過去を乗り越えて、秋は自分を認めることで、改めて二人そろって向き合っていくような。二人が新たなスタートラインに立つまでの軌跡というか。
くっついた後に泣いちゃった秋が印象的です。傷付けてしまった人のことも忘れない、幸せに浸るだけじゃないところに、すごく人間的な魅力を感じました。瑛二はまだ心配なところもあったけど、秋なら大丈夫そうだなあと、描き下ろしでしっかり安心させてもらえました。
ふと思い出して読み返したくなるタイプの作品だと思います。
萌2に近い萌評価。タクシー代を煙草代で分割して返すというストーリーと、秋の胸中に燻る自分の性的対象は分かっていても認められないという想い。両方にかかったタイトルが素敵でした。今の瑛二はゲイであることも簡単にカミングアウトできて、秋には眩しく映ったでしょう。でも、彼にも苦い経験があり、それを彼なりに熟成させて今があるんですよね。一段階脱皮した人間は強い。
秋は自分の中で悩んだことしかなくてなかなか結論を出せないのだけど、ゲイとしては一歩大人な瑛二とのやりとりでようやく本当の自分に向き合うことができる。その流れがとても自然でした。魅力的な2人だった故にもう少し甘さや日常のほのぼのしたシーンが欲しかったですが、シリアスな題材をカジュアルに描いているところがお気に入りです。
同僚のノリが好きでした。野崎さんとか、水かけた罪悪感を上手いことかわしてくれる感じいい人そう。山田さんも困ったおじさんぽくて、でもこういう人が職場にいるといいよな〜みたいな。こういうところから作家推しになるタイプです。番外編同人誌でも山田さんは活躍してるみたいで、ありがたいことに電子配信もされてるから揃えます。
出会い方から距離の詰め方、元カノの差し込み方まで、創作物と現実感のバランスを損なわない程度の展開が巧みでした。タバコの使い方もいい!火をつけるってところも、料金も、匂いの使い方も。うまいな〜と。柚月先生のライフワーク的作品で、練りに練られているのだろう。
萌2〜神
ほぼBLを読まれたことないのに初めて本作を描かれたのすごいですね。
タバコを返す度に会える…でも返し終えてしまうとこの付き合いは終わる?…との秋の思いで進む一方、秋の心に火がつく…のか、いや、既にもうついていた…の対比がよかったです。
ちゅうの場面がたくさん出てきて萌え〜。
いつも桧山の方が積極的だったのに、不意に秋がやって来て帰り際に秋からちゅうした後、えー、えー、と座り込む桧山に萌え〜。
途中、秋がふつうに生きたかった…と悩むのが長く感じたり、桧山が「帰れ」と冷たく接したり、正直中だるみを感じてしまいましたが、くっつくくだり、ラストの2人がとてもしあわせそうで読後感がよかったです。