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卑怯者だと笑ってくれ

hikyoumono dato warattekure

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表題作卑怯者だと笑ってくれ

古賀雄大
高校生→大学生
立川駆
高校生→大学生

その他の収録作品

  • その後のふたり(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

人付き合いが苦手な転校生・駆、
いつも人の輪の中心にいる雄大とその幼馴染涼。
本来なら仲良くなるはずもない3人はいつの間にか親友になっていた。
しかし、涼に彼女ができたことをきっかけに、駆は雄大が涼に想いを寄せていることを知る。
密かに雄大への恋心を募らせていた駆は、雄大に゛男同士の恋愛を教える“と言って、セフレ関係を提案―――
この一つの虚勢が、次第に駆を追い詰めていくことになる。

作品情報

作品名
卑怯者だと笑ってくれ
著者
みつこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
ISBN
9784865894547
4.1

(90)

(42)

萌々

(19)

(28)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
370
評価数
90
平均
4.1 / 5
神率
46.7%

レビュー投稿数10

恋だなぁ

お話のペースがゆったりしていて、高校生のわちゃわちゃや悩んでいる姿がじっくり展開していくのが良かったです。
矢印が交わらない三角関係の切なさ、相手の言動に掻き回される繊細さを堪能しました。
みつこさんの作品は「先生さよなら、また明日」が大好きなのですが、それよりもこちらはシリアス強め、紙面白め。低体温で綺麗な顔を描かれますよね。

今後、クラスメイトを「ホモ」と揶揄ったり気持ち悪がる事が否定され、少年が悩むのはまた違う切り口になっていくでしょう。
敢えてだと思いますが登場人物たちはスマホで連絡を取ったり、相談することがありません。なのでいい意味で現代っぽさがない。時代性を感じさせない空気感は心地よかったです。
プロローグが効果的で、最後までヒヤヒヤしました。

駆(かける)はゲイであることで学校に行きづらくなり、家族も分裂してしまう。ここまで経験し抑圧してきた駆に、歩み寄ってくれる雄大や、お母さんが自分で気付いて向き合う姿は救われました。

「どんだけ忙しくしてても寝る時お前のこと思い出すんだ」っていう言葉、いいなぁ…

1

せつないくるしい、幸せになって

せつなさをぎゅーっと詰め込んだ本です。泣いた。ユウダイもカケルもどっちも切ない。リョウが悪いわけでもないし、、たぶん、こういうことって、明るみには出なくてもあるんだろうなあ。

こんな悲しいことが起きずに、みんな幸せになってほしい!という気持ちと、BL(ファンタジー)的には、これが萌えるんだよなあ、という気持ちと、こういう本を読むといつも心の中がぐるぐるします。

コーコーセーくらいの時って、過剰に人目を気にしてしまうので、大学生になった彼らが、彼らなりの幸せを紡いでいくことを願います。

あと、絵がすごく好きです。

0

心変わりは丁寧な描写が欲しい

一方通行の三角関係もの。絵がすごく綺麗で、片思い中の切ない空気が出てるところが良かったです。ただ片思い中は良かったんですが、両思いまでの描写に物足りなさを感じてしまい、プラス前半で溜まった嫌な気分が抜けなかったので萌えられませんでした。
主人公の駆は人付き合いが上手くないタイプで、クラスで嫌われてます。それもあってとあるきっかけからホモだと揶揄われ始めるんですが、いつの時代の話?って感じで冷めてしまいました。クラスメイトも両親も、知った上でやってるんじゃなくて、知識がない状態じゃないと出てこないセリフばかり吐くんです。それでDKが真剣に悩んだり迷ったりしてるのは苦しくて、いろんな意味で読むのが辛かった。
最終回はバタバタです。再会した雄大が告白しますが、駆のことが好きって本当かな?って思っちゃいました。正義感強いし、同情からきてる部分も多いんじゃないかな?言ってしまえば雄大は涼から駆への心変わりになるので、雄大の恋心にはもっと丁寧な描写が欲しかったと思います。あまり安心できないモヤモヤが…。
メインキャラの誰にも共感できなくて、萌えられもせず、私はハマれませんでした。

1

絵が美しい!DKの一方通行片思い

表紙から三角関係かな?と想像していましたが、一方通行片思いラブのお話でした。
受け・駆(ゲイの転校生)→攻め・雄大(駆の好きだった同級生に似てる)→涼(雄大の幼馴染)
という感じで思いを寄せてますが、雄大の涼に対する気持ちに関しては、恋というよりは幼馴染としての執着心というか情的なもののような感じなのかな…雄大本人もよくわかってないような感じです。

まず絵が美しいです。めちゃくちゃ顔面が好みです!!特に攻め・雄大がイケメン過ぎて、ニカッと笑った時の可愛さとのギャップに萌えました。
ストーリーは王道というかまぁありがちな感じではありますが、心情を丁寧に描かれていてグイグイ引き込まれました。
雄大の気持ちが高ぶって駆に思わずキスしてしまうシーンがキュンキュンきました。
願わくばこの美しい絵でエロがもうちょい見たかった!!

2

切なさの塊

初読み作家様です。
新刊が発売されるという事で興味を持って購入しましたが、思わぬ掘り出し物でした。

絵も綺麗だしストーリーも見せ方も秀逸でした。

駆の繊細な胸の内を表すのに、ちょっとした目線の動きとかが生きていて夢中になって読みました。

雄大が自分の気持ちがハッキリしなくて揺れ動く様子も、この年代にありがちで見事だと思いました。

心ない中傷や揶揄いも腹は立ちましたが、この時期特有の責任感の無さだと思うと納得出来ました。

画力も構成力も申し分ない実力のある作家様だと思います。新刊がとても待ち遠しいし、既刊も読んでみたいと思います。

こちらの作品は再会して想いを確かめ合った所で終了していたので、是非とも続編を望みます。

5

丁寧な描写

まず、絵がうまいです。主要キャラ、イケメン祭り。硬質な黒髪イケメンの駆、髪遊ばせタレ目イケメンの雄大、かわいい系イケメンの涼。私は雄大が特にお気に入りです。みなさんは誰推しでしょうか(本編と関係ない)

一つ一つの出来事の描写が丁寧で、登場人物の気持ちを無理なく追えます。あらすじだと「セフレ関係を提案」までの展開が短そうに見えてしまうのですが、実際には、主人公である駆の陰鬱とした気持ちや、雄大たちと出会って変わっていったこと、雄大を好きになってしまって辛いことなど、そこに至るまでのことがしっかり描かれていて良いです。

涼に彼女ができ、涼への気持ちがわからないとこぼす雄大に、「自分と試したらわかるようになるかも」と提案し、雄大と抜き合いをするようになった駆。慣れているように見せなければ、雄大に自分の思いがばれてしまうと考え、出会い系で探した男に抱かれることで無理やり経験値を上げようとしますが、未遂に終わります。(未遂に終わったところの詳しい説明はなかったのですが、相手のおじさん、直前になって拒否した駆のこと許してくれたんだね…駆、特にケガとかもしてない様子だったし、優しい人で良かったね…)

しかし、駆が男とホテルに入っていくのを見ていた同級生が、そのことを学校でばらしてしまいます。その同級生が、学校で駆と雄大がキスするところまで目撃していたために、雄大もホモなんじゃねーの?と言われてしまうことに。雄大を庇って一人で行動し続ける駆。ある日、雄大に「キスしなかったら良かったんだよな」と言われ、傷ついて家に帰るなり泣き出してしまいます。そんな駆にお母さんが声をかけるのですが、駆とお母さんとのやりとりを見て、駆良かったね、と思えました。お母さんはきっと、駆が同性愛者であることを最初受け入れてあげられなかったことを、後悔しているのでしょう。

駆は卒業まで雄大たちを避け続け、時は経ち大学生に。ここで涼が、駆と雄大が再会するためのきっかけをつくってくれます。そしてようやく晴れて恋人同士になる二人ですが、本番の描写は最後までなし。高校時代に駆のお尻を雄大が解したのが、一番踏み込んだ行為だったかなと思います。欲を言えば最後までしてほしかった…!ですが、上質な作品であることは間違いありません。

3

トラウマから抜け出させてくれる人

高校生もの。三角関係ではなく、ゲイで失恋した過去をもつちょっと暗めな主人公が、なぜか明るくお調子者のコンビと仲良くなる話。
そのコンビですが、一人は気の良い友人で恋のキューピット役(ふるっ)、もう一人が恋のお相手です。

絵を描いているという主人公が気に入ったのかもしれないけど、きっかけや仲良くなる要素(趣味が同じとか話が合うとか)が少しわかりにくく、違うキャラの3人が、主人公のトラウマ克服というゴールに向かって接近するというのがなんか都合良く思えてしまった。

しかし、相手役もゲイで、3人目の子に片想いしている、というあたりからちょっと面白くなってきました。単純にハッピーエンドにせず、ゲイというところで何か通じるものがあったのかな、と思わせられます。

その後、お試しから色々するも、片想いだと思っている主人公がおじさんとしようとして同級生に目撃されクラスでばらされ、そのせいで疎遠になりそのまま卒業したりと、結構読み応えがありました。

卒業してから、本当に気持ちを伝え合うっていうのもなかなかよかった。
後日談あり。

3

3人の笑顔が眩しい

高校生って、人と違うことを見つけると異常な程に攻撃してくる。噂話がその人の生き方さえ左右してしまう年頃。
周りからホモと噂され転校した駆は、クラスの中でも目立たず友達を作ろうともせずにいた。
そんな時に話しかけてきた雄大と涼。いつの間にか3人でいることに慣れていた駆は雄大を好きになっていた。しかしある日雄大が涼を好きだと知ってしまう。自分の気持ちは伝えられないまま、ゲイであることを告白した駆。

自分の性的思考に悩んでいたのに、それに追い討ちをかけて、クラスのみんなから指摘されたらトラウマにもなる。身体の関係から始まろうとしていても、駆が簡単に雄大に気持ちを伝えられるわけがない。でも、まさか最後まで告白できずにいるとは!
そして、冒頭で登場した結婚宣言をした人影が、あれは雄大だったのだろうと頭の片隅にあり、悲恋で終わるのかなぁと騙されました。そうきたか!
一冊丸々を存分に生かした、青春BLだなぁと感じました。
評価は、萌という感じがしなく、しっかりと書き込まれた考えさせられる作品だったので、神評価にしました。

2

三人組の中に潜む一方通行の恋

人付き合いが苦手な転校生の駆→人当たりが良くて人気者の雄大→そして雄大の幼馴染の涼→♡←涼の彼女

三人で過ごすうちに、自然と雄大に惹かれていく自分に気づきながらも「もう誰も好きにならないって決めたのに……」と自制する駆。
しかし雄大は幼馴染の涼に対して、友情以上の感情を抱いていることに駆は気づいてしまいます。
そんな矢先に涼は初カノができたと二人に報告。
なんでもない顔をする雄大に対して、自分の気持ちを隠したまま駆は近づいて……。

いつしか仲良くなった三人組の中に潜む一方通行の恋を描いています。
もともとボッチ思考が強くて、しかも以前の学校でホモ疑惑が持ち上がり、いづらくなった末の転校をした駆視点でお話が進むので、とてもナイーブというかセンシティブなお話となっています。


でもなんかあと一歩、何かが欲しかった。
ちょっと物足りない。

ゲイばれを恐れる駆の終始どこか気持ちを押し殺した感情が伝わってきてそこはいいと思ったのだけど、抑圧された気持ちのままなせいかどうしても俯いた雰囲気でお話がずーっと続いてしまう。

ようやく最後の最後で「俺は雄大と会いたい」とついに本音を言うシーンあたりからクライマックスにかけても、相変わらず淡々としているというか、テンポが変わらないのでカタルシスが得られないまま終了……。

二ヶ月ぶりに読み返しましたが、センシティブで淡々としていたなぁ…という読後感は相変わらずでした。

5

甘酸っぱい青春を貴方に

久々に「あ、まって!!!これどストライクなんですけど!!!!!!」と思った一冊でした。
甘酸っぱい青春を感じました!!!
濃厚なイチャイチャシーンはありませんが、それがお話に合っているので、読後は「良かったね〜」と涙が出ちゃいますね。
絵柄も表紙通りのステキな作画ですので、ぜひぜひ読んでいただきたいです!!!

10

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