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表題作たちまち、おちる

佐藤和志、元人気ネコ男優・通訳者、25
間野永路、性欲減退気味のAV監督、34

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

テレビ制作や舞台関係など幅広く活躍しているAV監督の間野は、ほぼ勃たなくなっていた。
とはいえ、当面使うアテもないし気にしてはいない。
そんな折、新しい舞台の仕事で、6年前にネコ男優として人気がありながら突然引退した佐藤と再会する。
小柄で可愛かった佐藤は長身イケメンに育ち、すっかり面変わりしていた!
しかも実はバリタチで、昔から間野が好きで押し倒したかったと告白され、
エロ技(テク)で懐柔されてしまい――!?

作品情報

作品名
たちまち、おちる
著者
栗城偲 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
stand up, please!
発売日
ISBN
9784796410762
3.4

(20)

(2)

萌々

(8)

(7)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
66
評価数
20
平均
3.4 / 5
神率
10%

レビュー投稿数7

再会もの 育ちすぎたプードル

「stand up, please!」「美味しいオカズをいただきます。」の関連と、あとがきに有ったので読んでみたい。

昔、食事を奢った元ネコ役アルバイト 叶夢・・と、数年後に舞台の仕事で再会。長身の美形の通訳になっていた。

間野は、佐藤の攻めを断り切れず、絆され落ちてしまう。
ノンケの筈が何故?、と自分の今に納得いかない間野の葛藤が面白かった。
悪党が登場しない、気持ちよく読めるラブコメ


間野永路:大学の演劇が切っ掛けで、制作や脚本、助演を手掛ける
副業のAV映画で、綺麗な撮影だと女性にも人気の監督

佐藤和志:叶夢(元ネコ役):素はタチ 
美形通訳 男優引退後20cm伸びた背、育ちすぎたプードル

晴海蒼空:AV界売れっ子、女性ファンもいる人気アイドル

新崎:M気質。キモくて素敵。
 

1

面白い業界もの

Amazonが急におすすめしてきたので、
栗城先生だし…とあらすじも何も読まずに購入。
これが大正解でした〜

普段は地雷がないか、受け攻めはどっちかを確認してから読み始めるのですが、今作はまっさらな状態から。そのおかげで、誰が攻めで誰が受けなのかわからず、大変面白かったです。
わんこがでかいわんこに成長してるんですね…
最高のわんこ攻めだと思います。

あとav業界が舞台と言えば舞台なんですが、こちらも知らなかったことが沢山あり、それだけでも読んでて楽しかったです!

栗城先生の現代物、大好き!

0

受けに弱い攻めがよかった

かわいかった年下攻めが数年後再会してかっこよくなっているという設定かすごく好みでした。
AV現場ということで撮影のシーンも詳細に描写されるのかなと思いましたが、そこは本筋じゃないからかそこまで触れられず…というのがメインカップルのベッドシーンを引き立てていたような気がします。
受けが売り言葉に買い言葉で自分が撮影に参加して他の男と寝る!と言ってしまい、攻めが落ち込むシーンが印象的でした。
街子先生の描く少年期と青年期の顔は同じだけど成長している描写もさすがでした。

2

今回もダジャレタイトルです

こちら「stand up,please」の関連作になります。
引き続き出て来るキャラクターもいますが、完全に独立したお話なので、こちらだけでも問題無く読めます。
あと、stand up,pleaseの主役二人はチラとも出て来ません。そちらが大好きなので、ちょっぴり残念。

それとこの2作品、受けがEDという共通点があります。stand up,pleaseと言うのはダジャレだそうですが、今回の「たちまち」も「勃ち待ち」とかけたダジャレとの事。そう来たか-。


内容です。
舞台やテレビ制作まで、幅広く活躍しているAV監督・間野。
新しい舞台の仕事で、過去にネコ男優として活躍した佐藤と再会します。可愛い系から長身のイケメンに変貌していた佐藤。
性欲が減退して勃たなくなっている間野に、「勃たなくても問題無いです」と押し倒して来てー・・・と言うものです。

こちら、一途なワンコ攻めと、鈍くてちょいデリカシーのない受けになります。
あと、佐藤はネコ男優をやってましたが、擬似(やってるフリ)で実際にはネコをやってなかったと言う設定。

お話としてはソツなく纏まっていて読みやすいです。
ちっちゃくて可愛いかった攻めが、長身イケメンの通訳者となって現れるというのもインパクトがあるし、昔も今も一途に好き好きオーラ全開なのがキュンとさせてくれます。
あと、脂ぎったオヤジ(仕事の関係者)に佐藤の過去をバラすと脅され、間野が身体を要求されるクダリだったりが、なかなか読ませてくれる。オチにもニヤリとさせられました。

なのですが、受けである間野がイマイチ好みに合わなかったと言う点で、萌えが半減でした。
あまりにデリカシーがなさ過ぎなんですよ。佐藤と身体の関係(まだ触りっこの状態です)を持ってるのに、「なんで男となんか」みたいなデリカシーゼロの発言をしたり・・・。そもそも流され過ぎじゃん!
なんだか一途に慕う佐藤が不憫に思えてきちゃって(´・_・`)

大好きな作品の関連作と言う事で、期待しすぎたせいもあるような気がしますが、なんともモヤモヤ感が残りました。

ただ、全体的には好みのストーリーでした。

2

不思議な雰囲気の受けさま

『stand up,please !』のスピンオフとのことで、遅まきながら読了。
軽いコメディで楽しく読めます。

しかし、こちらの受けさんであるAV監督の間野も勃起不全なのね。前作の『モザイク師』もそうでしたよね。2作とも丁寧に取材をしている様に感じるので「AV業界で働く人はみな性欲減退しているのかしら?」と、刷り込みされてしまいました。

しかも間野の場合『プライベートではダメだが仕事(AV出演)なら勃つ』って……どれだけ間野が『生活』より『作品制作』を重視した生き方をして来たのかと思うと、なんか虚空を見つめたくなっちゃいましたよ。

ただですね、間野っていわゆる熱血野郎とは違うんですよ。
ヒットを出すAV監督(それも割と『えげつなくない』感じの作風っぽい)だし、昔からやっている劇団はファンが付いていてメジャーとは言えないけれど『ハコは埋まる』様な匂いがします。
そう、割とスマートっぽいのです。
でも誘いをかけて来る相手に堂々と「勃たない」って言っちゃうんですよ。
枯れてるというよりは、恋愛が面倒くさいんだと思う。

いや、駄目でしょうこういう人……と思ったんですけれども。
過去、可愛がっていたネコ男優の佐藤に再開し、告白され、訳が分からないうちに気持ちの良いことをされてしまう風情が、なんか魅力的なんですよ。
『流され侍』って言っちゃえばそうなんですけれど。
でもね、脅迫されて佐藤や他の俳優にサービスをさせる様に要求されても「そんなら自分がそのサービスをします」と腹をくくっちゃう位は『責任感がある男』なのね、間野って。

このキャラクター造形が非常に不思議な感じでね。
こういうのが『草食男子系』なんでしょうか?
で、執着が薄そうなのに、愛撫でグズグズになっちゃうんだよねー。
私はそれほどでもありませんでしたが「間野みたいなのをすごく好きな方っているんじゃなかろうか」と、読んでいて何度も思いましたです。

2

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