• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作きみはぼくのつがい

佐古嗣英,11歳,小学5年生,遥の弟の友人,α
西森遥,17歳,高校生,発情期がまだきていない,Ω

同時収録作品ぼくはきみのつがい

佐古嗣英・遥の恋人α・高3~大学1年生
西森遥・地元企業に就職した会社員Ω・24~5歳

その他の収録作品

  • The Best Day ever
  • あとがき・栗城偲
  • あとがき・コウキ。
  • short story(カバー下)

あらすじ

オメガであるがゆえに両親から敬遠され、高校生で一人暮らしの遥。そんな遥の目下の悩みは、ストーカー被害に遭っていること。それを6才下の弟・都に知られると、遥に懐いている都はボディーガードをすると言ってきた。助っ人として連れてきたのは、地元名士の子息でアルファの少年・嗣英。出会い頭に「俺と付き合わない?」と迫られびっくりするが、小学生なのに大人びていて甘い匂いがする嗣英に遥はどきどきさせられて…!?

作品情報

作品名
きみはぼくのつがい
著者
栗城偲 
イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
アルファの恋人
発売日
ISBN
9784796411585
3.4

(41)

(7)

萌々

(12)

(16)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
136
評価数
41
平均
3.4 / 5
神率
17.1%

レビュー投稿数8

こんな事もアリなのか・・

関連作「アルファの恋人」を先に既読。

初オメガバース作品なのだそう。
表紙絵から受けるイメージ通りの内容。

オメガバースのルールは、運命の番 に年齢差の制限条件が無いので、
αが小学生で、弟の同級生 x Ωが高校生、
6才の年齢差でも、出会ってビビッと来てしまうこともありなのか・・

ランドセル背負った少年が、高校二年生に、「運命」を感じてしまう。
でも「運命の番」とは作中で言い切っていない。

どうしても年齢差が気になって、ハピエンなのに萌切れなかったけれど、
「アルファの恋人」の為にある「きみはぼくのつがい」だ、と解釈したら
二冊セットで「萌2」評価かな。

怯えるオメガを包容するアルファの愛。


0

「アルファの恋人」の前作

スピンオフ作品の「アルファの恋人」を先に読んでしまったので、そっちの前作だという印象が強いです。あちらの受けが結構悲惨な目に遭っていたので、それに比べるとこちらの受けの遥は、だいぶマシに思えました。

攻めの嗣英が遥を大好きでブレなかったので安心できた分、刺激は少な目でしたが、番になるのは性交渉しながらでしか読んだことなかったので、人前でエロなしでというのがすごく新鮮でした!

中編2作品、SS1編。「きみはぼくのつがい」で小学生の嗣英と出会い、「ぼくはきみのつがい」で大学合格した高校生の嗣英と結ばれ、「The Best Day ever」で結婚するという展開は、年齢差以外はオメガバース作品として王道ですが、松永と東の友人カップルが良い味を出してました。コウキ。先生のイラストにも癒されます。オメガバース初心者には有難い作品だと思いました。

1

ショタ攻めだけど大丈夫



オメガバース設定の話です。
中編2編「きみはぼくのつがい」「ぼくはきみのつがい」
掌編「The best day ever]
の3編からなります。


「きみはぼくのつがい」
攻めが小学5年生で受けが高校2年生から始まりますが、まだ精通していないアルファでちゃんと教育されている名家の出なので間違いはおきませんのでご安心を。
ふたりが出会い、自分がまだ子供だと痛感した攻めが大人になるまで待ってと受けに将来を予約するまで。

オメガ専用居住に住む高校生の西森遥(受け)は一年以上ストーカー被害にあっています。が、オメガへの差別意識の強いアルファの両親は言うに及ばず、実害がないということで警察も動いてくれません。そのことを知り心配したアルファの弟・都とその友人で同じくアルファの佐古嗣英(攻め)の二人が警護と称して毎日学校の行き帰りに迎えにきてくれるようになります。

遥が住む地区はオメガに理解のある代議士のお膝元でオメガ特別保護区となっているため、オメガに対する差別はほとんどありません。小さい時からの教育もしっかりしているため、地区内では就職や進学に対する差別もなくオメガにとっては住みやすい土地です。
が、遥の両親は地区外からの移住組であるため差別意識が強く、遥は一番守ってもらうべき両親からの差別に傷つき諦観するに至り、高校に入ってからはオメガ専用住居に一人で住んでいます。
不安でいっぱいだろうに、自分が年長者だからと我慢する姿が痛々しいです。


嗣英は遥たちが住む特別保護区を作った地元の名士の三男坊で、彼の長兄・佐古胤嗣は遥のクラスメイトで委員長でもあります。
都が地元の実力者の息子だと何かと便利だろうという下心で今回の騒動に巻き込むのですが、嗣英は遥に執着するようになります。
アルファということもあるのかとてもしっかりしていてとても小5にはみえません。それでも、時々みせる小学生らしさはとてもかわいいです。

ただ、嗣英が遥に執着するようになった理由は何だったのか、「運命の番」という言葉は出てきましたが、二人がそれだという描写はなく、嗣英が遥に執着する理由が欲しかったです。

アルファはオメガの発情期に充てられると理性が飛んでしまうので、遥は都と嗣英のことを心配した両親と胤嗣の両方にきつい言葉で注意されるのですが、
差別意識たっぷりの両親はともかく、普段穏やかなそしてこの特別区で育った胤嗣が年長者だからとオメガである遥だけを一方的に責めるのはちょっと違和感を感じました。

オメガが差別される世界ではありますが、主人公のはその中でもオメガ特別保護区というほとんど差別のない地区に住んでいるため、周りからの差別はありませんが、一番守ってくれるはずの両親からひどい差別を受けています。
成績もいいのに、進学を諦めざるを得なかったり、被害にあったときの両親の言葉に腹が立ったりと、この前半の話はもやもやしっぱなしでした。

オメガバースは私の地雷てんこ盛りなので、厳選して読むためあまり数を読んでいないのですが、今作は私が今まで読んだ中では一番オメガが生きやすい世界
(主人公の住んでいる地区に限って)であると同時に、発情期でなくても項をかまれる
と番契約が成立してしまうという実に危険な世界でもありました。オメガ、アルファ問わずどれだけの不幸な番が誕生したか想像したら怖いです。
また、アルファ同士のカップルやベータとオメガのカップルが普通だというのも私には初めてでちょっと不思議な感じがしました。

「ぼくはきみのつがい」
やっと二人が結ばれて、想定外に子供ができてしまう話。

高校3年になった嗣英と晴れて恋人いなっている遥。
高校の時の事件を引きずっているのではと気を遣う嗣英とは清いおつきあいを続けています。
嗣英が大学合格してやっと結ばれるのです。
それからは理性の塊の嗣英の配慮もあり適度なおつきあいがつづくのですが、もともと薬の効きにくい体質の遥は自分に合う抑制剤が見つからず、思いがけない時に発情してしまい、嗣英がそれに充てられてしまうのです。
さらっとおつきあいしていると始まるのですが、前半の話ですごく反対してたっぽい同級生の胤嗣はなにも言ってこなかったのかなとすごく気になりました。
後半の話には本人は全く登場しなかったので前半でも胤嗣を登場させる必要あったのかなと思ってしまいました。
高校生になったんだからもうOKてことだったのかなー。

抑制剤が効きにくい遥は気の毒ではありますが、再三病院に行ってちゃんと処方箋をもらうようにと言われているのに、面倒だと市販薬で凌ごうとする遥は理解できませんでした。処方箋もなかなか合うのがないから市販薬でも一緒だと勝手に判断して、妊娠する事態になったのは自業自得だと思うのです。

また、結局遥の両親の理由と理屈というものがなんだったのかわからなかったのももやもやしました。たとえ、区外からきて、保護区よりもずっと差別的意識であったとしても長らく保護区にいれば少しは馴染みそうなものなのに。両親のせいでせっかく差別のない保護区に住んでいるにもかかわらず、遥が自分がオメガであることに引け目を感じ、予想外の妊娠で突っ走ってしまうという結果になったように感じ、彼らが両親でなければ遥はもっと幸せな人生を送ったのではないかと思うとすごく残念な気がしました。


「The best day ever」
嗣英の就職を待って行われた二人の待ちに待った結婚式の様子。
とても素敵な結婚式でした。でも、最後まで両親との和解(親からの一方的な差
別だから和解とはいわないかもしれないけど)がなかったのが残念でした。最後に悔い改めて欲しかったのに。

1

波乱がないから癒される

電子書籍で読了。挿絵、あとがきあり。ただし、marilynさんが前のレビューで教えてくださっている『カバー下ss』は収録されていません。

栗城さんらしい、可愛らしいオメガバース。
可愛らしいと同時に「正しい」と思いました。
適切な言い方かどうか判りませんが「政治的に正しい」って言うか……読んでいて私の中の女性的な部分が傷つきません。
私の中に『学校図書館に置くべきBL』というジャンルがあるんですけれども、まさしくそれに推薦したいような一冊です。

『ショタ攻め』や『弟萌え』『シスターフッド(おにゃのこではないんだけれども)』『ちみっこ』等々がお好きな方は、好きなお話だと思います。
ショタは凛々しいし(何故、凛々しいショタは成長するにつれてヘタレ感を漂わせるようになるのであろうか?二次性徴の謎ですな)、弟は『姉ショタ(姉ではないんだけれども)』風味だし、友達は実に親身になってくれるし、ちみっこは可愛らしい。

大きな感情の起伏が起きる物語がお好きな姐さま方には、ちょっと物足りないかもしれません(どっちかっていうと私もそっちなんだけれども)。
でも、酷暑で夏バテの私には、風邪をひいた時の擦り林檎のごとく、心に滋養が染みわたりました。

6

カバー下にSSあります!

表紙よく見たらわかるけど、ランドセルしょってる!
イラストも大好きなコウキ。先生で期待度大。(ちみっこ絵は後書きで堪能♪)
完全ネタバレ感想です。

小学生α×高校生Ω。
期待よりショタみは少なかったけど可愛いお話でした。
「きみはぼくのつがい」の出会い編では、ストーカーから好きな人を守る小学生αくんは、絶対将来スパダリっ!っていう匂いプンプンさてます。
「ぼくはきみのつがい」の恋人編では月日が7年流れて、小学生から高校生になってました。
付き合ってるのですが、とっても自制心があり、まだ結ばれてはいなくて、大学合格したらって約束したりして可愛かった~。恋人を大切にする男性に育ってました~。

「きみはぼくのつがい」と「ぼくはきみのつがい」の間の7年が気になります~。ストーカー事件後の病室で告白されてますが、実際にちゃんと恋人同士として付き合うに至るまでの過程や葛藤、同級生の兄・弟の反応など、個人的な好みとして、もっとこのあたりも味わいたかったです~。
7年間が飛んであっという間に付き合ってたので(;・∀・)

アフターストーリーの「The Best Day ever」での結婚式は素敵でした~。
誓いのキスではなく番の儀式がとっても厳かで。
そして、東の子供の陸くん、空くんも気になりました~。
岬くんの将来も気になります!

小説には珍しくカバー下にSSがありましたが、とても可愛いお話でした♪
こういうのもっと読みたいです~!

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP