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表題作王子様と鈍感な花の初恋

ナサニエル
26歳、ラングフォード王国王太子
ジーン・リーヴィ
28歳、ジョシュアの養い親

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

王の隠し子ジョシュアを託され、王妃の刺客から逃れながら必死で育ててきたジーン。だが体は弱るわお金はないわで「もう体を売るしか…?」と絶望していたとき、ジョシュアの兄である王子ナサニエルの使者が現れ、二人は秘密裏に保護された。凛々しく堅物だが優しいナサニエルは衰弱したジーンを気遣い、やや的外れな贈り物を毎日のようにくれる。そのためジーンは王子の愛人と誤解されることになり……。

作品情報

作品名
王子様と鈍感な花の初恋
著者
名倉和希 
イラスト
ひゅら 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
王子様と鈍感な花の初恋
発売日
ISBN
9784778124878
4

(63)

(15)

萌々

(36)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
251
評価数
63
平均
4 / 5
神率
23.8%

レビュー投稿数11

晩熟ちょっと残念スパダリ×ウブ年上美人の、甘くて甘いファンタジー✨

名倉先生のハッピーBL、大好きです。
こちらもシリアスな場面はありつつも、甘く穏やかなスパダリの愛に包まれる物語。うっとり堪能しました・:*+.

特に手に汗握ってハラハラし、興奮したのは終盤、ジーンが攫われ命を狙われ、
ギリギリの攻防戦となるシーン!

剣でザシュッと斬られるその音や場面が頭の中にイメージとして思い浮かび、
(ハピエンだと分かってはいても)アドレナリン大放出!!
戦闘シーン好きには本当にたまらない一場面でした◎

以下、簡単なあらすじと内容を。

両視点で紡がれる物語、攻めは王太子・ナサニエル、26歳。
ある日病床の父王に呼ばれ、なんと父が侍従との間にもうけた隠し子、
ナサニエルにとって弟となる存在がいると聞かされます。

嫉妬深かった正妃(ナサニエルの母)の追っ手から逃れた侍従と隠し子・ジョシュアですが、
逃亡生活を送っていた先で、匿ってくれた夫婦そして元侍従の母親は殺されてしまいます。

残された夫婦の息子・ジーン(受け)とジョシュアは二人きりで長い逃亡生活を
送っていたのですが、そこに彼ら二人を迎えに来た王宮騎士団のメンバーが現れー

と続きます。

名倉先生の書かれる、「攻めが受けを一目見て恋に落ちる瞬間」がたまらなく好きなのですが、
こちらの作品も期待に違わず、無自覚に恋に落ちてしまうナサニエルの様子が
窺い知れて、もーーニヤニヤが止まらない!!

特に笑っちゃったのが、無事に保護され、心身ともに衰えた状態から回復した後の美しいジーンを見て、
ナサニエルが「どういうことだ!」的にあわあわしているシーン。ꉂ(๑˃▽˂๑)

そして恋に落ちた彼はジーンのもとをたびたび訪れ、
高価な品を次々にプレゼントするものの、的外れな贈り物をジーンはあまり喜んでいないようで…

と、名倉先生ならでは!の”ちょっとズレてて残念な攻め”の姿が堪能できます。笑

喜んでもらえず、送り返されてしまったりして落ち込み焦るナサニエル、
いわゆる「正統派」のスパダリ像とは違うかもしれないんですが、
人間らしくて私は大好きでした(*´艸`)❤︎


また受けのジーンも、ただ守られるばかりではなく、機転を利かせたり
なんとか自分の手でピンチを脱しようと奮闘する姿がかっこ良くて!!

力はなくとも、知力で勝負する姿が魅力的。

正妃の元侍従・オーデッツとの会話の駆け引き、そして終盤追い詰められてから
なんとか逃亡しようと頭を巡らせるシーン、ピリピリとした緊迫感もあり、
読んでいてワクワクドキドキの止まらない場面でした。強い受け、大好き!!!

えちシーンは少なめなんですが、ナサニエルの思わぬ絶倫ぶり、
それを咎める侍従(と、その侍従に頭が上がらないナサニエルの姿w)に
ニヤニヤできて大満足。

二人のこれから、結婚式の様子なども読みたかったなあ!
(同人誌/スピンオフ作にあるのでしょうか?)

甘さとシリアスさの絶妙なバランスを堪能できる、名倉先生のハッピーBLでした☺︎

0

定期的にこう言う作品読みたくなる

なんて言うんですかね、シンデレラストーリーと言いますか、苦労してきたキャラが王子様に見惚れられて幸せになるって展開のお話、定期的に読みたくなります。

私は名倉先生の、受けを溺愛してて様子がおかしくなってしまう攻めが大好きです。
今作の攻めのナサニエルも、受けのジーンに高すぎるプレゼントをあげまくったり、無意識に好みのタイプとしてジーンの特徴を羅列してしまったりと思わずニヤニヤしてしまうシーンが沢山あり、大満足。
作り込まれたハイファンタジー作品も好きですが、今作のような気軽なファンタジー作品、定期的に読みたくなるんですねぇ。
と思ったらスピンオフ?もあるらしく、早速購入!
名倉先生の溺愛攻め、大好きです!

1

受けへの贈り物攻撃にニヤニヤが止まらない〜

女性のように見える表紙なので買うのを躊躇っていましたが、読めそうな気がして購入。
読んでみたら、女々しいとか女っぽいところはなく、むしろ芯のあるキャラで良かったです。
そしてとてもとても謙虚なんだけど、卑屈さはないところも良かった。
私はひたすら受け身の愛されキャラが苦手なんだけど、この作品の受け・ジーンは攻めと出会うまで超〜苦労人だったこともあり、とっぷりと愛されとけ!!と思えたところも高ポイント。

電子で帯がないため「初恋×初恋」「鈍感×鈍感」といった売りを知らずに読んだこともあり、さほど鈍感さは感じなかったな。
読後にタイトルを見て「あぁそういえば鈍感ってついてるけど、そこまでか?」と思ったくらい。
というか、BL世界の方々は9割鈍感な気がするので、アホなの!?なぜ気づかない?!と憤慨するレベルじゃないと「鈍感さ」は特筆できない気がする。

ジーンの美しい緑の瞳を見た時から心を射抜かれてしまっているのに、無自覚な王子様のナサニエル。
ナサニエルがせっせとジーンに見当違いの贈り物攻撃をするところが、名倉さんの暴走ぎみの攻めって感じで好きです。
これよ!これ!!感とでもいうのかな。
やたら高価な贈り物をして、ジーンを困らせて、シュン……となる王子様。
何を贈ったらいいのか頭を悩ませ、臣下に相談し、ジーンの反応に一喜一憂するとか、かわいい。

あと嬉しかったポイントは、両視点ということ。
攻め視点大好き!なので。
ナサニエルときたら恋に気づいていないのに、心の動きがまさにそれが恋!!でいっぱいなので、ニヤニヤ読めて楽しかった。

敵が目の前で血飛沫をあげて死ぬシーンがあって、こんなリアルな死に様、名倉さんので初めて読んだ……とちょっと新鮮に感じました。
ジーンの両親も、ジョシュアの母親もお話の中で殺されてるし(リアル描写はなし)、結構死人が多い気がする。
でも、全体のほのぼの風味を台無しにするほどではないので、気にせず読めるかと思います。

2

愛と道標

名倉さんらしいお話ですね。
悪者は表立っては一人だけでその他はみんないい人達です。

あらすじは紹介されているので感想を。

ジョシュアを必死に清廉に育てるジーンにこちらもジーンときます。
王太子の迎えのタイミングも良かったです。

離宮に迎えられて今までの苦労が報われましたね。ジョシュアはジーンのおかげで健やかに育ち、兄である王太子のナサニエルに剣や弓の鍛練の機会や興味深い書物を与えられすくすくと成長していきます。

ジーンに一目惚れしたナサニエルは自覚がないまま、ジーンの功労に見合った褒美をあげたい、喜んで欲しいとプレゼント攻勢。
謙虚なジーンは戸惑います。

お互いに愛しい気持ちを自覚していき距離を縮めるのも読んでいて楽しかったです。

きっとひと波乱あるだろうというところに、オーデッツの逆襲が。早目に助けに来てくれて良かったです。

そのまま翌日の昼までとはお盛んですね!
侍従達もいいですね。

無事に教皇に懐剣も返し婚礼の予定を立てるところでおしまいです。最後は馬車の中で!

毎晩お盛んでジーンもすっかり体を作り替えられましたね。

健気で甘々で苦労も報われて結ばれてめでたしなのですが、もうちょっと欲しかったです。
ジーンがとんちんかんだとか、ナサニエルが妄想暴走ムッツリだとか、実はジョシュアもジーンをとか。

でもジョシュアが無事に王家に受け入れられ、ジーンは愛を知りナサニエルは愛する人と添い遂げる、3人とも幸せをつかみましたね。

懐剣がこれまでのジーンの道標でしたがもうナサニエルがいるので共に生きていけますね。
ジーンの苦労が報われて良かった!

3

恋に疎い男性は愛らしい

本棚が危機的状況のため、電子になるのをずっと待っていた本作。遅まきながらやっと読みました。
かわいい。
何て可愛いの、二人とも!

今までレビューを書いてくださった皆さまが丁寧な内容のご紹介をされているので、感想のみで。
皆さまが書かれているように、このお話のキモは『鈍感』。そして『初恋』。
ナサニエルは政務に、ジーンはジョシュアを亡き者にしようとする追手から逃げ、なおかつ彼を真っ当に育てることに必死だったことから考えれば、恋なんてものにかかずりあっている暇はないのかもしれません。
だから初めての恋に振り回される二人は『鈍感』と言うよりは、想定外の事態に対応できていない人たちです。『鈍感』は人をこっぴどく傷つける時もありますが、この二人はそういうことが全くないのね。

しかし『こんな気持ちは初めてだから、それが何なのか解らず頓珍漢な贈り物をしてしまった』り『保護すべき者に「あの人のものになっちゃった?」的なことを聞かれても意味が解らなかった』りする、いわゆる初心な男性って、どうしてこんなに可愛らしいんでしょう?(『男は色恋にうつつを抜かすべきではない』なんていう刷り込みがあるんだったら、ちょっと問題だなぁと思うんですが)
右往左往する二人がとても微笑ましかったです。

冷静な目で見ると、結構『人死に』が書かれているんですよね。
でも、それもあまり気にならないほどの可愛らしさでした。
幸せな気持ちになりたい時の一冊。

7

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