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「33歳、代議士先生に抱かれたい秘書」のスピンオフ元。33歳~を読んで再読したら、田口と白鹿のやり取りにニヤニヤした。
若返りの薬で20代の肉体を手に入れたおじいちゃんがひそかに想いを寄せていた若者と…というのは夢があるし、所々で信濃が龍之介の「おじいちゃんぽさ」を見抜いているのがなんだか可笑しい。シリアスなシーンでも時々クスリとできる部分があり、最後まで楽しい作品。
元々信濃が72歳の姿の受けに憧れていて、結局若返った姿がタイプだっただけなんじゃないの?というモヤモヤがないのがいいな。信濃がなんかすごくいい子で、エロエロでも、どこか純愛ものっぽくも見えるから不思議。
二人がこれ以上ないくらいのハッピーエンドを迎えたことに異議はないのだが、受けはゲイの自覚があったらしく、亡くなった奥さんのことを想像すると、少々微妙な気持ちにはなっちゃうかな。
帯文は「ロマンスグレーが乱れる!?」です。
バーバラ片桐先生の想像力(創造力?)の一本勝ちですね。
タイトルと表紙がどうにも気になって読んでみたら、とても面白かったです。
初めて読んだ時は途中で止まれなくて一気に読みました。
山辺(72歳)は定年前に妻を亡くした後、夢だった喫茶店を1人で開店しバリスタをしています。
(子供はいません。)
山辺は店の常連である大学生・信濃の事を好青年だと思っていたけど、彼が失恋して彼への恋心を自覚しても気持ちを伝えようとは思っていませんでした。
ところが体調を崩して少し眠った後に目覚めると体が20代に若返っていて、どうにも避けられない状況で信濃と対面し、山辺の親戚・龍之介と名乗ります。
信濃は密かに山辺を憧れの存在としていたので、山辺の面影がある龍之介が気になりだします。
龍之介は、失恋直後で一人でいたくない信濃に飲みに誘われ、酔った勢いのまま同衾します。
山辺は前日、学生時代の友人で研究者の田口と酒を飲んだ時に知らないうちに薬を飲まされたので、薬の用法・効能がわかりません。
24時間で元に戻った山辺は、訳あって山辺の自宅に隠された薬を見つけても再び飲むことを躊躇します。
だけど、信濃と親しくなれたことから、また龍之介として少しの時間でも付き合いたいと思うようになります。
その薬は大物代議士・桜庭の体調回復のために大金をかけて田口によって開発されたものでした。
田口が残りの薬を桜庭へ渡さずに山辺へ預け、行方をくらましたことで身辺が危うくなります。
龍之介は信濃との時間を楽しむのですが、話すと口調や内容が「昭和」になってしまうのが笑いを誘います。
事後に服を着る時も肉体は若いのに動作は70代のままで、信濃の前でも悲しいかな「よっこらしょ風」で遅いのです。
信濃に、龍之介の衣類に染みついた体臭を「おじいちゃんな匂いがする」と言われて現実に戻されます。
薬の影響で信濃の性的興奮が増したり、龍之介の体臭や体液が甘くなる効果があるなんて、バーバラ先生上手いです。
桜庭の秘書・白鹿が薬を回収して服用しても用法・用量が違うので効果が出ない、という仕掛けに驚きます。
そして、桜庭の分の薬が足りなくなったと、薬の成分を龍之介の精液から回収しようと必死になる事の滑稽さ。
捕らわれた信濃と龍之介が、研究対象とされながらセックスすることになる状況にもハラハラします。
山辺が龍之介と同一人物だと信濃に謝ると、信濃にどちらの山辺も好きだと告白されるシーンには感動します。
脱出を図っても簡単には逃亡できず、信濃が銃撃を受けて瀕死の重体に。
でも病院へ駆け込むと田口がいて、実は山辺が今後20代から生活できる分の薬を持っているという謎展開。
最後の最後まで山辺と一緒に振り回されます。
桜庭は薬の効果を得ることなく死去し、薬の存在は監禁事件と共に葬り去られる方向で白鹿と話がつきます。
信濃は一命をとりとめ、山辺はやはり龍之介として信濃と生きていくことを選びます。
2人がお互いの最善を願い選んだ道に、ほっとしました。
とても楽しめたのですが、物語後の龍之介の人生に一抹の不安を感じたので萌×2です。
いろいろとファンタジーに浸って読んだのに、最後だけは現実を想像せずにはいられませんでした。
でも、信濃と龍之介には幸せになってほしいと思います。
年の差+若返りは、想像が膨らむ深いテーマだと感じました。
72歳、私の母の実年齢なので複雑な気持ちはありましたが
逆にどんな恋になるんだろうと興味が湧きました。
ある薬で50歳若くなってしまうし
TKBから甘い液体も出てしまうとんでも設定なので
リアルな心情を楽しむというよりは
細かいことを気にしていたら勿体ないのかな、と
奈良千春さんの相変わらず美しいイラストとともに
ドキドキさせていただきました。
大学生の信濃が老バリスタの山辺に寄せた想いは
憧れだけではないなんてこと、
あったら素敵だなぁと思いましたし
やはりいくつになってもときめきを感じられるなら
毎日会える日を数えてきっと幸せでしょうね。
若返った体で熱を交わし合うのももちろん大事でしょうけど
もっと深く穏やかな愛を伝えられそうですよね。
年甲斐もなく、が逆に愛おしい。
事件が起こり捕らわれ、若い姿のままで精液を搾取されるシーンがいやらしかった…。
信濃との初めてのシーンも二回目もとても優しくて
思わずにやにやしてしまいましたが
若返った(とその時信濃はまだ知らない)山辺を「おまえ」呼びするのが
なんとなく、本当になんとなくなんですが気になってしまいました。
72歳が気になって気になって(笑)
だって72歳だよ!?
72歳受ってwww
ずっと隠してきた性癖と、若すぎる相手への恋心。
うっかり若返ったら好きなあの子と〜なお話。
無理なくガツンガツンな理由もきちんとあってよかった。
衆人環視プレイも乙。
フェロモンでアツアツの二人に対して冷たいビーカーの演出が思いの外好き。
展開的にも面白い。
だが!
だがしかし!
72歳設定の意味・・・・(´;ω;`)ウッ…
若返った身体で若い男に抱かれる。
や、わかるけどもよ。
老体ゆえの気持ち描写も弱めだし
なにより年寄りのまま抱かれるとかないんか。
結局若い男と若い男のまぐわいではないか。
タイトルの衝撃が目減りした。
作品自体は面白いが
期待していた部分が大きかっただけに少々残念
表紙のせつなそうな表情にひかれて購入。よく見りゃ半分ロマンスグレー化、ほうれい線(女子の敵!)が現れているではないですか!!!手に入れたSSペーパーもだったけど、こちらの表紙も絵力MAXです、奈良先生。
と表紙もカラー口絵も激萌えだったのですが、お話がちょっと痛かった(涙)ので中立にしました。老いらくの恋は良かったんですけどねー
舞台は大きな公園の横にある喫茶店。そこのオーナー兼バリスタ(72才)は木漏れ日と鳥のさえずりと共にゆるやかな時間を提供していたのですが、ある日、店を閉められない事態に。というのも常連客の大学生がテーブルにつっぷして身じろぎもしなかったためで・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
受けさんの大学時代の友人である田口(生物学の研究者)、代議士の私設秘書である白鹿ぐらいかな。
挿絵情報:お話に従って、滴ってる絵が8枚中4枚。最後の絵と、最初の方にある老バリスタ姿と、田口のうっさん臭い笑顔の絵がとっても素敵です。最後の絵はベッドにいる信濃にチュする龍之介。幸せと安堵感で満点な絵でこっちも幸せ!
**********以下苦手だった点
龍之介(若返った山辺)が時代のギャップの戸惑いながらも、信濃と楽しんでいる様子がとても可愛く、そしてせつなかったです。そこは良かったんだけどーーーーーーーーー
事情あって、若返りの薬のために龍之介の精液を取らなきゃ!ってなってからが長い・・・20P以上あったと思うのですが、二人睦みあってるだけならまだ良いのだけど、ちょっと無理やりだし、ヤダでした。
あと、白鹿さんが一転してごめんなさいしてくるところもなんだか、拍子抜けな感。
どうなったら良かったかと聞かれると、回答に詰まるのですが「ちょっと違う」という印象です。
前半は可愛くて渋くて楽しかっただけに、後半がちょっと残念でした。うー。