イラスト付
小中大豆先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
シリアス 4
健気 3
エロ 1
な感じだと思います。
エリアスさん×凛くんのカプです。
オペラ歌手になる為、海外留学をした凛くん。そこで出会ったエリアスさんに支援されプロの歌手として売り出してもらい、更には彼の恋人になる。しかし、エリアスさんが言う「不誠実なる男」という意味を知る。
今作は、小中先生の作品だからと手に取り、勿論表紙裏のあらすじもあらかじめ読んで、物語りの内容は何となく理解はしていましたが、個人的にメインの受け以外に複数人の恋人やパートナーがいるという攻めには苦手意識を抱いてしまい、萌えを見出せなかったですね。
他の先生達の作品でも、複数人のセフレや恋人がいるクズ攻めなどは見たことがあり、そこまで気にはならなかったので、明らかなクズや嫌な奴、とかだったらそういうキャラクター、そういうカテゴリーの攻めだと割り切れたかもしれませんが、それとはまた別の感じで、恋愛方面に関して、エリアスさん曰く「不誠実なる男」と自身を認識していたので、自覚有りだが悪気無しで、クズ攻めとはちょっと違うはずだけど、結局クズだなと思ってしまいました。
物語りでは10年という長い年月の中で、もどかしかったり辛かったり、シリアス度高めですが、それを経て、ハッピーエンドになり、2人は結ばれるので、読んでみては如何ですか。
小中先生の暗め重めなシリアストーンの作品です。
若干予想はしていたのですが、個人的にキャラクターに共感ができず入り込めませんでした。ですが、2人がどういう過程を経てハッピーエンドになるのか気になって一気読みしました。
主人公の受け凛が一途で熱烈でとにかく激重で、破滅的な恋愛だと理解しつつ、それが世界の中心のようにのめり込むのを、私自身が共感していないので、凛の苦しみも葛藤もアッサリ読んでしまいました。
この2人の関係、絶対うまくいくわけ無いし息詰まるのが最初から見えてるんですもんなぁ〜と冷静に見ちゃいます。
居なくなって反省して…は攻めザマァテンプレですが、なんかもっとやって欲しかったと言うか…。
エリアスの心中が最後を除いて明らかになっていないからかもしれません。
逆に凛が居なくなってからのエリアス視点があったら読みたかったかな。攻めが受けを想って苦しくなってるの読みたいです。(作品的に辛い展開ばかりになってしまいますが…)
ストーリーや展開、作品の持つ力は安心の小中先生なので、共感していたらもっと没頭して楽しめていたと思います。
読み終えてからタイトルを読み返して、鳥肌が立ちました。
この物語は、ナイチンゲール(受け)が、愛を知らない攻めに愛を教えるために歌うお話です。
舞台は、A国と書かれていますが、イタリアやフランスでしょうか。英語が公用語ではないようです。
はじめに攻めのことを受けがマフィアと勘違いしたと書かれているので、そのあたりの国かなあとほんのり思いながら読みました。
オペラ歌手を目指す受けが、その才能が無いと周りに言われ大学を飛び出した夜、攻めに出会います。
男娼と間違われてホテルまで連れられて行きますが、そこで披露した歌声に興味を持たれ、歌手としてデビューさせられるお話です。
攻めの財力やコネクションであっという間にトップ歌手まで上り詰め、名声や財産を手にしますが、攻めの愛だけが手に入らずに受けを苦しめます。
攻めの恋人の地位は得たものの、攻めには他にパートナーや恋人がいて、攻めの唯一にはなれません。
読んでいる最中、本当に攻めが憎らしく思えて、受けちゃんを苦しめるな!と殴りたくなりました。
受けのマネージャーである友人が理解者だったのがたったひとつの救いです。
こんな攻め、見限ってしまえと思いましたが、そこは小中先生。ちゃんと攻めに罰を、受けに救いを与えてくれます。
終盤の、攻めザマァ!な展開にこれほど喜んだのは久しいことです。
攻めの愛が大きければ大きいほど良いと思っている私ですが、この攻めは終盤までほとんど一途な愛を感じることがありませんでした。
ふつふつと湧く怒りを昇華させてくれた小中先生、ありがとうございます。とってもスッキリです(笑)
尚且つ、攻めが愛を自覚してからの受けへのセリフが甘くて苦しくて重くて……!
こんなに人を愛せるんだったら、なぜ初めからそうしなかったのかと、お尻を引っ叩いてやりたいくらいです。
充分に反省した攻めが、これからどれだけ受けに尽くしてくれるのか。それが楽しみでなりません。あわよくば、その後の2人を読みたいです。
頑張り屋で溜め込みがちな受けを、一途な愛で甘やかしてあげてほしいです。
幼い頃にローエングリンの白鳥の騎士に憧れて、歌手を目指している凛という日本人音大生(受)が、進路に行き詰まっていると きに偶然エリアス(攻)という謎の青年に出会います。
男娼と間違われて一夜を共にするのですが、そのまま恋人になり、パトロンとなって歌手デビューをさせてくれるというシンデレラストーリー。
でもエリアスには凛以外に正式なパートナーや、たくさんの恋人や愛人がいて。。。
話が面白くて一瞬で引き込まれました。出会ってすぐに身体の関係になってしまう2人ですが、愛撫から何から描写が美しくてとても素敵でした。
主人公の2人もすごく魅力的で愛情深くて読んでいて幸せな気持ちになりました。
レビューを読んでいて、だいぶ覚悟していたんです。
浮気はするし、愛人も居るし、そもそも1番大事にしているパートナーが居る。
そして金も名誉も力もある攻めのエリアス。
そんな相手に対して、受けのリンちゃんはまだ大学生で、将来や才能の部分でも行き詰まっていて、特別裕福なわけでも何かに恵まれている訳でもない。
そんな2人がどう足掻いたところで、リンちゃんが辛いし、エリアスは酷い人じゃないですか。
傲慢で強気な攻めがあんまり好きじゃないので、いくら攻めざまぁ展開だとしても、読めないかもしれない。
そんなふうに覚悟していました。
けれども、読んでみて良い意味裏切られたのは、エリアスが考えていたほど悪い人間じゃなかったというところです。
エリアスは、育ち方や環境(性格も少しは反映されてるのかもしれませんが)のせいで基本的に他人を必要としていないんですね。
自分に近づいてくる人は、自分の金や名誉や、なんらかの付属品が欲しい人ばかりだったし、自分が他人に近づく時もそうだった。
なんらかの利害関係があってこそ、人間関係が成り立つと無意識の中で思っていたと思うんです。
けれども、終始一貫して紳士的で穏やかなんですよ。芯の部分が冷めているからなのかもしれないけれど、こんな風に大事にされたら、そりゃぁリンちゃんだって諦めつかないよねぇ。優しいのに残酷。でも好き。その複雑さがすごくわかるなぁ、と思いました。
そして、この作品は、そういう孤独にも気づかない孤独な攻めが、優しくて残酷な仕打ちをしながらも、ちゃんと人間になるお話だったんだなぁと思います。
リンちゃんの不安定な心の動きもすごく理解できます。一見、ヤンデレの執着受けに取られかねないかもしれませんが、リンちゃんはずっと強かったと思うし、向けられない愛人を与え続けた唯一だったと思う。
このお話も小中先生の文書のおかげでどんどん読めてしまうんですけれど、最後のエリアスとの再会シーン、出来ればエリアスがなんかしら動いて欲しかったなぁ。でも、エリアスの性格を考えたら、出来ないよねぇ。は〜納得できないのに納得しちゃう不思議。笑
それにしても、ノウァちゃん。
好きになれないな〜〜〜笑