誘惑のボディーガードと傷だらけの数学者

yuwaku no body guard to kizudarake no sugakusha

誘惑のボディーガードと傷だらけの数学者
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神23
  • 萌×23
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない4

114

レビュー数
3
得点
128
評価数
31
平均
4.3 / 5
神率
74.2%
著者
七川琴 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
ノラサメ 
媒体
BL小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
発売日
価格
¥720(税抜)  ¥778(税込)
ISBN
9784781686165

あらすじ

フリーのボディーガードとして警護を請け負う元軍人の深見のもとに、奇妙な依頼が舞い込んだ。
ある天才数学者を、テロリストから護衛してほしいというものだ。

テロの脅威などほとんどない平和なこの国で
バカンスのような仕事だというが、
護衛対象である数学者・南雲はかなりの変わり者のようで……!?

<b>孤独な天才×魅惑のボディーガード
ガチムチ受けエロスの最新刊!</b>

表題作誘惑のボディーガードと傷だらけの数学者

南雲陽司、変わり者の数学者
深見顕、南雲の警護を受け持った傭兵・元軍人

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数3

可愛いな!可愛いな!!可愛いな!!!

そして、めちゃくちゃ深いな!!と言った感想しか出て来ないです。

(色々な)作品の広告を見て毎度よく思う事ですが、ガチムチ受けとかエロとかとにかく話題性のみを強調するより、深い心理描写とか心を揺さぶられる感動部分を強調した方がいいんじゃないでしょうかね・・・。
それだと手にとって貰える確率自体が低くなるかもしれないけど。

ガチムチ妊夫と言う衝撃的なデビュー作からの、第二作目。
今作もガチムチ受けです。

インパクトと言う点では前作よりやや劣るものの、今作も傭兵受けに数学バカな数学者攻めと、結構な変わり種。
が、こちら、その変わり種の設定部分の裏にあるのは、BLの基本に則った、実はかなり正統派と言った「萌え」だったりします。
一番大切な事がしっかり書かれてる、超誠実な作品なんですよ。

とは言え、かなり血生臭くグロいシーンなんかもありますし、受けは生粋のガチムチ。
読者を選ぶと思われますので、苦手な方はご注意下さい。


内容ですが、変わり者の数学者とボディーガードによる両片思いもの。
めちゃくちゃ可愛いのですが、深いストーリー性と心理描写で読ませてくれる作品でもあります。
で、表紙の髭面のガチムチが受け、ヒョロヒョロでムサい方が攻めになります。
元軍人で傭兵である深見が、ボディーガードとしてかなり変わり者の数学者・南雲の警護をする事になりー・・・と言うもの。


で、こちらですね、主役二人のキャラが魅力的なんですよ。
かなりの変わり者でコミュ症ながら、根は真っ直ぐで芯の強い南雲。
対して、天然のひとたらしで男前、そして心に傷を持つ深見。

先に基本に則った正統派作品と書きましたが、まず最初からこの二人はすれ違いです。
終始深見の視点で進むのですが、南雲がコミュ症過ぎて、二人の距離は凄くよそよそしいのです。
が、南雲がよそよそしいから嫌な奴かと言うと、その逆。
コミュ症ながら深見に対してキチンと思いやりある行動をとるんですよね。
また、深見もですね、南雲が(数学バカで)人の名前が覚えられないと聞くと、常に名札を付けたりして、南雲が名前を言えなくて気まずい思いをしないよう気を遣ったりする。そして、その事をちょっと寂しく思ったりする。

で、お上手なのがここから。
いつもちゃちいパイプ椅子に座って、南雲を見守る深見。
そんな彼に南雲が座り心地の良い椅子をプレゼントした事から、二人の間で誤解が解け、距離が徐々に近付いてゆく-。
南雲は深見にどう接すればいいか分からなくて挙動不審、深見は南雲に怖がられてると落ち込む・・・。
完全にすれ違ってた二人が、互いの内心をようやく話し出して誤解が解けるのが、もう嬉しくて仕方ないんですよ。
椅子を使って欲しいとつっかえつっかえ話す南雲に、「すごく嬉しいです。実は尻が痛くて・・・辛かったんです」と答える深見と。
何だろうな~。
序盤からすれ違い時のもどかしい心情が丁寧に描写されてる為、互いの誤解が解けて笑い合うだけで凄く萌えて仕方ない。
で、ここからどんどん打ち解けていく二人が、もう可愛くて可愛くて!!
南雲の不器用ながら真っ直ぐな好意にキュンとし、そんな彼に誑し込んでいるとしか思えない甘い態度を見せる深見にニヤニヤしと言った具合で。

あとこちら、深見の兄がかなり嫌な奴です。
弟を貶める事で自分のプライドを保つタイプでして、かなり南雲に対して歪んだ執着心を持ってるみたいな。
もう彼が出て来る度にイライラはマックス。
でも悲しい事に、彼みたいなのは現実でも実際に存在するんですよね。このリアリティありまくりの描写もお見事。

これまでですね、南雲はそんな兄の言いなりです。
しかし深見と出逢い、彼は少しずつ変化するー。
そして何ともスカッとさせてくれるのが、南雲が兄に決別を告げるシーン。
嫌な奴ザマァ展開と言うのは、何故こうも気持ちよいのか。
南雲が兄をやり込めるのが、自分が攻撃されたからでは無いんですよ。
深見の過去の痛い部分をついて、彼を深く傷付けたからー。
深見を背に庇う南雲が格好良すぎて悶絶だったりします。
ダメダメだと思っていた南雲が、実は凄く芯が強くて真っ直ぐな愛情で深見を思ってるのに感動してしまう・・・。
南雲、格好良すぎるよ!!

そんな南雲兄弟の歪んだ関係も深くて面白いのですが、深見の心の傷部分もとても深いです。
実は彼は、自分自身を嫌いだし、信じる事も出来ずにいる・・・。
ここでの、心の傷をさらけ出しあう二人のシーンが、とても心を打たれるのです。
誰だって間違いをおかすし、利己的な部分もある。
でも、そんなの人間として当たり前じゃ無いか!!と思ったりして。
個人的にですね、実は弱いと思っていた方が、本当は強いんだよと言う展開が好きなのですよ。
まさに南雲がそのタイプ。
やっぱり南雲、格好良すぎるよ!!

まぁこの他にも波乱があったりしますが。

あとですね、結ばれた二人ですが、超エロ三昧です。
後半の5分の1位はひたすらエロエロエロエロ。
深見が超色っぽいんですよね。
彼は天然の人たらしだなと思うシーンがチョコチョコありますが、エロではそれが全開。
童貞の南雲はひとたまりも無いです。
エロ大好きな私も、お腹いっぱいになりました。

と、超素敵な作品なんですよ。
ガチムチ受けやエグい描写もドンと来いと言う方には、ぜひ読んで欲しい!!


8

作者の熱量が伝わる良作。

七川琴さん2作目の小説ですが、デビュー作は私にはハードルが高く(男性の妊娠出産は手に取れず)未読のため、初めて読んだのが今作です。
全体通して感じたのは、作者が熱意を持って好きなものを書き、読者に届けよう!という気持ちがひしひしと伝わる作品だな、ということ。
そうした熱量が伝播する作品は強く記憶に残ります。
偉そうに申し訳ないのですが、設定に少々「?」がつく箇所があったり、主人公・南雲の兄があまりに分かりやすい「嫌なやつ」過ぎて人物造形が薄っぺらく感じたりもしました。
でも、そうした小さな引っ掛かりよりも作者の熱量に追いやられるようにどんどんページをめくり、あっという間に楽しく読了しました。

物語は元軍人で今はフリーの傭兵をしている深見がボディーガードとして日本に戻り、天才数学者の南雲を護衛するところから始まります。
この南雲が命を狙われ、それを阻止するというお仕事話はあくまで二人の恋愛を展開するための設定であり、大した盛り上がりもなく解決したのは少々肩透かしだったのは否めません。
ただ、このお話の核はあくまで二人の恋愛であり、互いに欠けている(と思っていた)ピースを愛情と信頼で埋めて前に進んでいくという人としての在り方を読者に見せてくれる物語であったと思います。

そしてセックスシーンについては、軍人上がりで実戦的な筋肉をまとった深見が受けで、数学者で運動とは無縁な南雲が攻めという体格差がエロいなぁ、と。
普段は弱々しくみえる南雲がセックスの時はギラギラと攻めていくという作者のフェチ心がしっかりと伝わるシーンも満載!
個人的に逆体格差はそれほど興味を持っていませんでしたが、今作で「これはいい!」と開眼しました(笑)

4

数学者が設定だけに終わったのが、残念でした

数学者という設定のBL小説が珍しいだけに、期待しすぎたようです。稀代の天才数学者で変人という設定だけで話がおさまってしまっていて、話に広がりが無かったのが引っかかりました。
一般人にとって全く知らない外国語のように難解で未知の領域である数学の世界に挑む楽しさ。それを数字の魔力に取り付かれた数学者の1000分の1でも読者が体感できるような内容であったり、数学者の業の深さや数学の世界に絡んだ謎解きミステリーが展開されれば、評価は変わっていたと思います。
個人的に「天才数学者の三雲はスゴイ人間だ」という描写の連発に気持ちが萎え、話に入り込めませんでした。そのスゴさが伝わってこなかったのが、残念です。
所詮BLはエンタメと言ってしまえば、そうなのかもしれません。しかし自分にとって特別なものであるので、余計に作品に深みや何処かリアルさを求めてしまうのです。

受攻の意外性がこの小説のアピールポイントのようですが、残念ながら、そこを楽しめるまでに至れなかったです。漫画やアニメであれば、読者に訴えるのは、ビジュアルの占める割合も大きいので、キャラ設定やキャラの造形等で萌えれば、充分作品として満足出来ることも多いです。ところが、小説・ゲームになると、膨大な文章を読むのに根気や時間も必要になるので、プラスαとなる深みや読書した成果となる知識・薀蓄が欲しくなります。

小説家が某業界を主題にされる場合、その業界に関するかなりの知識や下調べが必要になります。今までに無いテーマに挑むのは、作者さんにとって大変な挑戦だったと察します。ボディーガードの深見の経歴等もユニークで面白かっただけに、掘り下げが浅い所が残念でした。登場人物の性格が一貫していない所も気になりました。

1

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