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魔法学校に集う、 獣人たちの恋の図鑑。
『モノトーン・ブルー』と『EAT』既読。こちらの作品の方が新しいと勘違いしていたら、『モノトーン・ブルー』よりさらに前の作品でした。それなら納得。新しい作品ほど段々くどさが増している。悪い意味ではありません。むしろ『ウィズダムのけものたち』はくどさがもっと欲しいな〜と思った。ケモナーの時点でそれ以上あまり冒険できなかったのかな。作者ではなく編集部がそうだったのかも。ファンタジー面でも獣面でももっと厚みが欲しい。
私はハ◯ーポッターのような魔法学校という世界線がとても好きです。表紙を見て、「これは!!」と思って購入しました。肝心の中身はというと…想像を上回るほど良かったです。あまり完全な獣人には手を出したことはなかったのですが、さまざまな動物の習性をとても堪能できた一冊でした。どれも萌えで息ができないほど可愛かったのですが、とても好きなのは、求愛と友情と話したがりと聞きたがりというお話です。
求愛と友情
自信過剰でチョロい、くじゃくのヒューイと、腹黒執着なカラスのダグの2人がとても可愛いです。ダグのヒューイへの憧れが独占欲に変わっていく流れがとても良かったです。ヒューイを渡したくがないために、嘘をつくダグにゾクっとしました。物語で2人がくっつくところは見れなかったけど、ダグが集めているヒューイの抜けた羽がいっぱいになる頃には一緒になってたらいいなと思いました。
話したがりと聞きたがり
違う物語でも度々出てきたグリフォンのクロムウェル先生。頑固そうでお腹のお肉がタプタプしていて、この人のお話も見たいなと思っていました。そしたら、このお話に出てきてくれてとても嬉しかったです。お相手はペガサスのベンジャミン先生。この人(ペガサス)はゲイでそれ故に家族などから「ペガサスなのになんでお前は…」と責められていてそのことに囚われていました。それに気づき、いつもは話してっばかりのクロムウェル先生がお話を聞くことになります。話した後の反応はわからないけどきっとクロムウェル先生なら優しく肯定してくれるんだろうなと思いました。童貞処女おじさんは改めて可愛いと思ったお話です。
獣人に目覚めさせてくれたこの本には感謝しかありません(*´꒳`*)
魔法学校を舞台にいろんな種類の獣人が見られる異種間BL?BL未満のものもありますが、キャラ同士の交流には萌えが詰まってました。
ネコとウサギやヤギとオオカミなど、多種多様な組み合わせがありますが、そのどれもが短編じゃもったいないキャラとストーリーです。終わってしまうたびにもっと読みたかった!と切ない余韻を感じました。
最初に収録されているのは可愛らしいカプのお話で、ちょっとベタなところが導入にぴったりです。その後シリアスだったりちょっぴりダークだったりする話も混じってくるんですが、それぞれ動物の特性が活かされていて面白いです。前の短編のカプが再登場する嬉しいサービス?もあったりして最高でした!
特に好きなのはトカゲとシカのお話かな。暖炉の前でくつろぐ二人の雰囲気がすごく良くって。独占欲むき出しのシカも素敵です。あ~でも最初のカプも好き。ネコとウサギで可愛い×可愛いできゅんきゅん!
おまけの4コマは笑いました。最後のオチは本当に心配になります…大丈夫?笑。
電子で読みましたが、装丁とかめちゃくちゃ凝って豪華に作って欲しいタイプの本でした。
◆変温動物、恒温動物
トカゲのマーレイと、鹿のコレットの話。自分で体温調節ができないマーレイに、文句を言いながらもなんだかんだ世話を焼いてあげるコレット。マーレイが申し訳なく思いながらもコレットに頼らずにはいられない、この関係性に萌えました。コレットも満更ではなく、頼られることに密かに悦びを感じてるんですよね。変温動物というのは厄介な習性だけど、コレットのおかげでマーレイがそんな自分を愛してあげられるようになればいいな、と思いました。
◆求愛と友情
孔雀のヒューイと、カラスのダグの話。そういえば、イソップ寓話の1つに『虚飾で彩られたカラス』というのがありましたね。そこからも着想を得ているのかな、と思うような作品でした。片や最も豪奢な羽を持つ者、片や真っ黒なだけの羽を持つ者。ヒューイに単に恋しているのではなく、彼になりたいという気持ちも持っているダグの心情は、少し危うさも孕んでいるようで思わずハラハラしてしまいました。ダグがヒューイにアクションを起こすことがあるのか、想像が膨らみますね。
◆獣と人
熊のモークリーと、ヒトのチャールズの話。ずっと獣人同士の話が続くと思っていたので、最後にヒトの登場する話が収録されていたのは嬉しい誤算でした。外見のことで互いに仲間からからかわれがちな2人。そういう経験がある者同士だからこそ、分かり合えることがあり、他の仲間達が持てない思いやる心も得ることができる。ひたすら穏やかな2人の会話が温かくてとても癒され、最後を飾るのに相応しい作品だと思いました。
