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一週間だけ、一緒にいて
ぴい先生の作品って、過剰妄想とか、EDとか、”キワモノ” な作品が多い気がするのですが、本作は完全なる ”青春モノ” !
約300ページかけて、中学生~高校生の青いけれど、人生かけた純愛を描いています。
恋する一途さと、相手を思いやる健気さに涙がこぼれてきます…
※同時発売の『過剰妄想少年(2.5) 』と同時購入すると、特典を集約した『ぴい5周年記念小冊子』がもらえます。
ふゅーじょんぷろだくと作品限定ですが、書店特典も収録されているので、これは入手した方が良いと思います!
中学2年生、晶はバレー部の優等生タイプ、ゆづるはイタズラ好きな明るいムードメーカー。
「そのジュース飲むとハゲるぞ」とか「サソリがいた!」って、ゆづるのどーしようもない嘘を、晶はイチイチ真に受けて慌ててます。
ゆづるが気にかけていた捨て犬を、晶が飼うことになって、二人は一緒に帰ったり、犬の散歩をしたりして仲良くなります。
優等生とかわいいやんちゃな子、正反対な二人が仲良くじゃれているのが微笑ましいはじまり。
でも、学校を休んでいるゆづるが心配で、晶が家を訪ねると、ゆづるの親は死んで叔父と一緒に住んでいること、明日転校することを告げられてしまう…
最後に犬の散歩を一緒にして、また一緒に散歩をしようって約束した二人。
【ドウシテ、ゆづるハ突然イナクナッテシマッタンダロウ?】
それから4年経って、晶がゆづるとのことを思い出していたら、ゆづるが突然会いにやってきた!
変わらない人懐っこい笑顔、犬の散歩して、一緒に遊んで、中学の時の二人のまますごく楽しそう。
ただ高校生でカラダも成熟してきますからね。
学校に忍び込んでロッカーに隠れて密着していたら、晶はゆづるの首の細さや色の白さに興奮して…
そしてゆづるが、海外に行くことになって、経験しておきたいから「一発 相手してくんない?」と誘ってくるから、二人は夜の海辺で…
晶はゆづるを抱いて、中学の時からゆづるを好きだったことに気づき、ますますゆづるが愛おしく感じられる。
顔を真っ赤にして晶を受入れるゆづるも晶のことが大好きに見える。
でも、晶が告白すると、ゆづるは頑なに遊びだと言い張って消えてしまう…
【ゆづるモ晶ノコトガ大好キナハズナノニ、ドウシテマタ消エテシマウノ?】
そこから、ゆづるの抱えている問題が語られます。
どうしてゆづるは二度も晶の前から消えなきゃいけなかったのか、
消えている間に何をしていたのか、
どれだけの覚悟で晶に会いにきたのか、
晶に好きだって言われて嬉しくってしかたがないのに、
晶と一緒にいることができない苦しみ…
ゆづるがいたずらっ子だったのは、苦しみの裏返しだったのかもしれない。
あんなに、人懐っこい笑顔の裏側で、ゆづるはこんなにも重苦しいものを抱えていたのかと、胸がおしつぶされそうになりました。
「一週間だけ、一緒にいて」
裏表紙に大きく書かれた文字、サブタイトルになってもいいキーワードだと思う。
そこにどれだけゆづるの願いがこめられていたことか…
晶とゆづるの二人を思い浮かべた時の背景はいつも夏。
夏は毎年やってくるけれど、誰もが夏を迎えられるとは限らない。
タイトルの『ナツマチ』を漢字にすると「夏待ち」になるのかなって思います。
ゆづるに、晶と一緒の幸せな未来をあげてください。
晶とゆずるが楽しくって幸せな夏を何度も過ごせますように。
神様に祈るような気持ちでその続きを読みました。
花びらが舞ってる河原(野原?)で笑いながらじゃれてる幸せそうな表紙。
10代の淡くてかわいい恋の話だと思ったから、こんなに苦しさに胸を締めつけられて、一生懸命さに涙しちゃうなんて想像できませんでした。
あー、ぴい先生にやられたなぁって読後感です。
楽しみにしていたぴい先生の新刊!!
真っ直ぐで優しくて、切なくて泣いてしまうような、本当に素敵な一冊でした!
前半は攻めの晶視点。後半は受けのゆづる視点で語られる294ページ(電子版では)の青春BLです。
中学で出会った2人は、晶の飼い犬であるパックを通じて友情を深めるものの、ゆづるの転校のため離れ離れになってしまいます。
それから4年が経ち、再会する2人。
すぐに以前のように打ち解け、一緒の時間を過ごす2人でしたが、 1週間後に今度は外国に渡ってしまうと言うゆづる。
そんな中、ゆづるが「思い出作りとして一発相手してくれない?」と体の関係を求めてきて…?
中学生の頃の、友情をほんの少しだけ超えた〔甘酸っぱい恋のカケラ〕のようなもの。
そこから始まる、2人の想いや関係性が徐々に高まっていく描写には、終始キュンキュンさせられっぱなしでした!
まだハッキリ恋だとは気付かない恋愛の一歩手前〜欲情を伴って恋を自覚する瞬間。
こういう恋に至る流れのシーンってたまらなく好きです。
夜に忍びこんだ学校で、守衛に見つかりそうになり2人で隠れる狭いロッカー内。
ゆづるの白い首筋に下半身が反応してしまい、戸惑いながら必死にそれを悟られまいとする晶。
友情が恋に変わる瞬間。
ドキドキドキドキ…
「あ〜!これぞ青春BL♡」と、私の中の理想にピッタリとハマり、ハートを鷲掴みにしてくるのでした。
両片思いの2人が、密かにお互いに欲情して気持ちを昂ぶらせて…からの初Hには本当に萌えまくりでした!
ぴい先生の描く、明るく可愛い受けが顔をへにゃへにゃ〜とさせて感じる姿、すっごく好き♡
そして幸せなエッチから一転、悲しい別離のシーンに。
そこからは胸が痛くて苦しくて、、、
序盤から見え隠れしていた不安要素が一気にのしかかってくる後半は、ページを捲るのがやっとでした。
ゆづるの抱えてるものとは何なのか…?
2人の恋の行方は…?
晶視点ではゆづるの天真爛漫さや可愛さ、無防備なイロケに一緒になってドキドキし、
ゆづる視点では晶の純真で真っ直ぐな優しさや強さにノックアウトされ…
自分も主人公たちと共に、青春を楽しんだり恋に苦しんだり出来る。そんな一冊でした!
こんな風にいろいろな感情をくれる作品が大好きです♪
切なくてたまらない後半を読み終えると、最後に残るのは、キラキラと輝く明るく真っ直ぐな2人の笑顔です。
《夜明けの腐女子》さんには特に、大変オススメな作品だと思います。
良かった〜〜〜!
青春のきらめきが眩しくて尊くて朝から盛大に泣いてしまった。
一年の終わりにとても晴れやかに心の洗濯ができた気分です!
読み終わった今は表紙を眺めてるだけでいろんな思いが巡って胸にくるものが……(T_T)
結末を知ってからじゃなきゃ読めないって方以外は、本作はあまりレビューを漁らずに読まれるのをオススメしたいです。
私もネタバレは極力控えます。
神評価の決め手はカップリングかなやっぱり。
攻めの〔晶〕が【騙されやすいイケメン】なんて形容されてるけど、これは少々言い方が相応しくないんですよね。
騙されやすいんじゃなくて、疑わないんですよ。
だから重い秘密を抱えている〔ゆづる〕が、晶の前では安心して“元気で悩みなさそうなおバカ男子”を装えた。
嘘が疑われない。それってゆづるからしたらすごく救われる存在だったんじゃないかな。
うまく言えないけど、晶と過ごす時間の中だけは嘘の自分が100%本当の自分になる感覚というか、そこでなら飛べるような錯覚を起こさせてくれるような居場所感というか、そういうのって案外バカに出来ないくらいに心を軽くしてくれる作用があるから。
ゆづるの嘘の中には本当もあるんですよ。
それをどれが嘘でどれが本当か分からないくらいに嘘の中に紛れ込ませてるの。
嘘だよーって言ったら嘘だってすぐに信じてくれる晶の前だから「本当」も吐き出せた。
嘘だよーって言うことで自分自身もごまかせてたってのもあるかもしれない。
ゆづるが何を隠してるのかな?ってのは、ぴいさんのリードによって二つ頭に浮かんでくると思います。
それをどっちなのかな?って思いながら読み進められるようになっているのが巧くて、最後まで緊張しながら読みました。
私が思う「青春」って、笑ったり泣いたりを全力で出来ることなんです。
それが大人の自分の目から見ると、眩しくて尊くて泣けてくる。
切なさに泣くんじゃなくて、全力の尊さ、眩しさに涙腺が緩むんです。
本作は途中にすごくヘビーな展開があるから、あぁそこで泣いちゃったのかな?って思われそうな気がするので、そこじゃないよーってことをこの場を借りて最後に言っておきます。
ふーじょんさん惜しいぜーと思うのは、なんで「一週間だけ、一緒にいて」を大きく帯に使わなかったのかなってとこ。
「このセックスも思い出づくり?」ってパンチ弱くない??
【電子】シーモア版:修正白抜き、カバー下なし、裏表紙○
ぴい先生の今まで読んだ作品は割とコミカルな作品が多かったので完全に油断してました。
結構シリアスめで、主人公の晶とその友達のゆづる。
階段から落ちてきたゆづるを受け止めるところからの出会いが印象的で、そこからは親友のようにずっと一緒にいるくらい仲良くなる二人。
けどある時ゆづるは晶の前から突然姿を消してしまいます。
会えない間もずっとゆづるのこと気になっていた晶。
高校3年生になった晶の前にふらっと現れたゆづる。嬉しくて仕方ない晶だけど、またしばらくしたら海外に行かないとと言ってどこかへ行ってしまいそうなゆづる。
一度関係をもってしまったけど、ゆづるは晶を突き放します。
その理由が悲しくて泣けました。
お互い想いあっているけど、まだ学生だし自分の力だけではどうにもならないことがあって。
ゆづるが抱えているものが重すぎて、そして晶には悟られまいとするゆづるが健気で、そして晶はひたすら優しくて。
悲しいけど未来を感じられる終わり方だったので良かったです。
久々に心揺さぶられました。
ぴい先生ってシリアスからコメディまで本当に幅広いなと改めて感心しました。
まだ読めてない作品もあるので、これからちょっとずつ他の作品も読んでいこうと思います。
ぴい先生、最高だわ。。。。
個人的に好きなシーンはロッカーみたいなところに二人が入ってやばくなった時w見てる私がドキドキした。
展開もいい、二人の思いがすごく伝えられてぴい先生やっぱ凄いなって思う。
青春っぽい話で攻めと受けが純粋でこんな設定大好きって思ったけど、切なくて泣いた。でもハッピーエンドでよかった。
今がどれだけ大切かを考えさせる。心に残る作品でした。