おまけ付きRenta!限定版
小さな田舎町で出会った宝物――。
ココミ先生の新刊が発売されていると知り即買いました。
あくまで個人的な感想でレビューさせていただきます。
本作もとても優しく、温かく、さわやかで、穏やかな時間がながれるような透き通っている作品でした。
まっすぐすぎる性格ゆえあちこちでクビになってしまう光臣(表紙左)と光臣が昔お世話になったおじいさんの養子となった大和(表紙右)を中心に、正反対ともいえる2人が支えあい、ゆっくりと互いが互いにとって大切な存在になっていくお話。
今回の舞台が「田舎」ということもあり、少々閉鎖的だったりするんですね。すぐ噂になってしまったり。また、大和が養子なので「家族」についても考えさせられる場面もありました。大和の過去も衝撃的でしたね。
2人が手をつないでいたり、イチャイチャしているところは、幸せになってほしいと心の底から思ってしまうほどかわいらしく、温かいものでした。方言も最高でした。結構地元に近いような感じで勝手に懐かしくなっていました。ああいう方言って案外どこでも似ているんですかね。
と、感想をだらだらと書かせていただきました。ここまで読んでくださった方のお力になれれば幸いです。初レビュー失礼致しました。
田舎が舞台のココミさんの新刊!!
ほわほわさせていただけるに違いない!と思っておりましたが
それを通り越してなんかじわーっとさせられました…。
ちょっと無愛想で気が短い光臣といつも笑顔で働き者の大和が
お互いに支え合うお話なのですが
親との関係性、他人でも気にかけてくれる人達との交流、
口は悪いけど心配してくれる友人など
田舎ならではの長所短所もまじえてハートフルに展開していきます。
あんなに温和な性格でにこにこしている大和に
語りたくない過去があったのが意外過ぎました。
冒頭でさぞ温かい家庭で育ったのだろうと思いきや…。
大和の心もとない表情ややりきれないような顔が切なくて
つい涙ぐんでしまいました。
側にいてくれたのが光臣で、どれほど頼もしかっただろう。
繰り返し名を呼んで欲しいのは他の誰でもなく光臣だけだったのでしょう。
勿体なかったのが!!二人のお初シーンが!!!ない!!!!!
ていうかHそのものがない!!
いえね、ソコが重要なお話ではないのは勿論分かっております。
でも年越しの感じだと既に二人はそういう関係なんですね…??っていう雰囲気で
ハジメテはいつどこでどんなふうに!?!?と思わずにいられませんでした…ww
ココミさんのコミックスで一番好きなので神で!!
私の心まで透き通ってしまうかと思うくらい気持ちの良いお話でした。
高校の頃上京し、25歳で会社をクビになって帰郷した光臣。
施設で育ち高校の頃、熊井のじーちゃんの養子になった大和。
怒りっぽくて思ったことをすぐ口に出す光臣は田舎に帰ってきてもまた喧嘩してクビになってしまう。。。
そんな光臣を「手伝い」と称して連れ出したりしていつも一緒にいる二人を見ながら「お前らほんとに出会って数ヶ月かよ」と突っ込みたくなるくらい仲良し~!
常に笑顔の大和が、生い立ちの事で「可哀想」と思われたくなくて笑顔でいるようになったのが切なくなったけど、光臣といる時は”その笑顔”じゃなくて心から笑ってる笑顔なのが本当に癒されました!!
自分の戸籍を調べに行こうと思えるようになった大和が東京の役場へ行った際、自分が知っていること以外載っていなかったが対応した職員から「大和」の名について聞くシーンは思わず泣いちゃいました。
はぁー、心が洗われた!なんかいいなあ。
男友達っていいよね。
田舎で噂話がすぐ駆け巡って、10年住んでもよそ者扱いで。田舎あるあるですね。
大和がいい子なんですよ!光臣のことを話を聞いていたから初めて会った気がしないって。
もしかしたら妬ましく思う場合だってあるのに、大和は愛されて育った光臣に会いたいって。
前半は光臣が大和を好きになって、大和のおかげで田舎にも馴染めてきて。後半はこめかみにキスされた大和が光臣を好きになれるか。大和の反らしてきたこれまでの話を光臣にする。そして自分の捨てられた場所へ光臣を連れて親の情報を探しに東京へ。
ずっと隣にいるってお互い思ってて、田舎で結婚しないで三十路前なのに男同士でいつも一緒にいて。
多分色々厳しいだろうなあ。
それでもしがらみをはね除けてずっと隣にいて白髪を見つけたり入れ歯になったりしてほしいな。
エッチなくても萌えとかどうでもいい。いいお話だった。一度萌2にしたけどやっぱり神で!
みんなに読んで欲しい。
表紙から感じられる、暖かくて優しいほのぼのBLでした。
ただずっと優しいだけではなく、登場人物たちの境遇が少しつらいスパイスになっています。
ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー
個人的に衝撃だったのは、ココミ先生が書かれたあとがきの文章でした。
かなりいろいろ省いてざっくり要約すれば、”この先に2人は別れる道もある”ということです。
これを読んだときに衝撃が走りました。
無意識のうちに、くっついた後はこの先も2人一緒にいるんだ、と思い込んでいたと気づかされたのです。付き合って恋人になったとしても、もちろんこの先、友達に戻ることもあるし、別れてもヨリを戻す可能性だってある。
今までは普通の日常にあふれている”恋”にどこか当てはめていませんでした。
それぞれの境遇を乗り越え、一緒になった2人でも、これから先が必ずずっと幸せなものではない。
ただ、先生も書かれていますが、2人が一緒に笑っていられる関係だったらいいなと思います。
日常にあふれている”普通”にどこまでも溶け込んでいる2人でした。