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若さ故のあやまちでスレ違ってしまった二人の、拗らせ再会ものです。
ちょっぴりほろ苦くはあるものの、甘くてキュンキュンなんですよね。
いやもう、こういうお話って大好きでして。
拗らせてれば拗らせてる程、萌えて萌えて仕方ない!!(* ´ ▽ ` *)
まぁ、表紙やタイトルから受ける印象通りの可愛い作品だと思うので、拗らせ再会ものがお好きな方にぜひおすすめしたいです。
内容ですが、元同級生の大食いタレント・山江×元ポッチャリの料理研究家・嗣巳による、拗らせ再会ものです。
帯にセミスイートラブとなっている通り、甘さ抑え目でちょっぴりほろ苦いです。
料理研究家として、そこそこ活躍している嗣巳。
現在は大食いタレントの高校の同級生・山江と、仕事先で偶然再会します。
かつては親友でほのかな好意を抱いていたのに、突然酷い態度を取られて大嫌いになってしまった山江。
彼から過去の謝罪と実は好きだった事を告げられ、わだかまりを残しつつも友達として再び付き合い始めますが・・・と言うものです。
まずこちら、受けである嗣巳ですが、実は過去に太っていたんですね。
そんな彼は、皆の人気者で明るく、嗣巳の料理をいつも美味しそうに食べる同級生・山江に、友情以上の思いを抱くようになる・・。
しかし、何故か急に冷たい態度をとられるようになり、傷心から高校卒業と同時にカナダに留学。
ホストファミリーの協力もあってダイエットに成功します。
ついでに、趣味で始めた料理動画の配信が受けて、現在は料理研究家として活躍・・と言うのが彼のこれまでになるんですけど。
で、そんな嗣巳が再会した、複雑な思いを抱く相手・山江。
彼が突然、嗣巳に冷たくなった理由ですが、実は好意の裏返しだったりします。
彼もまた、嗣巳に友情以上の想いを抱いてしまった。
しかし、自分の気持ちを知られる事を恐れ、酷い態度をとるようになってしまったんですね。
そんな二人が大人になって再会。
過去を深く後悔している攻めが、誠心誠意謝って自分の正直な気持ちを告げ、一から口説きにかかる・・・と、要は王道の拗らせ再会ものになります。
う~ん・・・。
こちらですね、この背景があるため、印象としてはちょっぴりほろ苦かったりもするんですよね。
過去の正直な気持ちを打ち明けられ、真摯な愛情を向けられる嗣巳。
しかし、当時の傷付いた心を未だに忘れられない彼は、なかなか山江を許してわだかまりを無くす事が出来ない。
その為、山江を傷付ける事ばかり言ってしまう・・・。
個人的にですね、こういう拗らせ系が大好きなんですよね。
互いに好き同士でありながら、どうにも過去の傷が邪魔して、上手く行かない・・・。
もう、素直になりなよ~!!と、ジレったくてジレったくて悶えてしまう。
また、過去に相当なアホだった山江。
私は受け贔屓でして、もう弁解の余地は無しなのです。
ただ、再会してからの彼は超誠実。
そして、超真っ直ぐで健気なワンコ系。
何だろうな~。
主人の許しを得ようと、懸命にまとわりつくワンコを連想しちゃうんですよ。
また、ヤキモチ焼きな所も、主人大好きなワンコを連想しちゃって。
もう、これだけしょぼくれてると、これ以上は鞭打てない・・・。
早く許してあげてーーー!!と。
ところで、こう書いてるとひたすら痛々しく切ない作品みたいですが、実際は甘酸っぱくてキュンキュンと言った印象も大きいです。
なんせ、過去を取り戻せとばかり、ひたすら一途に真っ直ぐ口説きまくる山江。
この二人、料理研究家と大食いタレントなんですよ。
最初は仕事絡みでしか相手にされないのですが、それでも嗣巳の料理を、心底嬉しそうに食べる山江。
そんな山江の姿に、だんだん嗣巳がほだされてくのも楽しいのです。
あとですね、こちら雑誌掲載作なのですが、(エロシーンとかも)加筆修正されてるそうです。
それと、山江視点の短編が書き下ろされてて。
で、そのせいかエロ多め。
エロになると意外と挑発系な嗣巳にも、萌えさせてもらえました。
主役二人がグルグルやってるのが苦手な方は、避けた方が無難かもしれませんが、個人的にはその部分こそ、めちゃくちゃ楽しく読めました。
今回はユーチューブで活躍する大食いタレントと
テレビ番組で活躍中の料理研究家のお話です。
受視点で
過去回想から攻様と両想いになるまでと
攻視点で
過去回想から恋人になっての後日談を収録。
受様は実家が代々続く富裕農家で
食べ物に溢れた環境で育ち
小さいころからぷにぷにで
ぽよぽよのコロコロ体型でした。
受様自身も3桁を超えた時には
さすがにまずいと思いつつも
ストレスを受けても食に出るタイプで
受様の体重はなかなか減らなかったのです。
表向きは明るい性格だったので
受様のストレスに気付いたのは
隣家の幼馴染くらいでした。
1年生の時に社交的で
皆の中心になっている同級生に
淡い恋心を抱くのですが
クラスが分かれると疎遠になり
3年の時には受様が
料理人を目指す夢をひどい言葉で
否定されてしまうのです。
そのショックから受様は
カナダへの留学を選ぶのですが
ホストファミリーの協力もあり
ダイエットに成功し
カナダで始めた趣味ブログと
料理動画の配信が色々な縁を呼び込み、
日本のテレビ番組にも顔を出す
料理研究家となります。
ただテレビ番組の仕事は
ゲストの要望の料理を作っても
1口2口食べただけでその残りは
当たり前のように廃棄される事が
かなりのストレスでした。
それなのにある芸人の番組内での
「大食い企画」でアメリカ料理を
と依頼されてしまうのです。
受様は大食いの人は
味わっていない印象が強く
苦手意識があったのですが
当日のスタジオに現れた
大食いタレント3人のうちの1人が
なんとかつて恋した同級生だったのです。
この元同級生が今回の攻様になります♪
攻様は受様との再開をとても喜びますが
受様は攻様の言葉でついた傷を
忘れられずにいたので
能天気な攻様に過去の言動を
トゲトゲしく暴露してしまうのです。
そんな中始まった収録でしたが
大食いタレント達は各自で受け持った
大皿料理を美味しいと完食、
収録後に残っていた料理も
味見と称して次々と食べきった上に
レシピを知りたいと
連絡先の交換を望んできます。
攻様も高校の時の事を誤りつつ
連絡先を知りたいと言われますが
攻様を許せる自信はありません。
そんな受様に対しても
それなら謝るチャンスをくれと言う
攻様を拒み通す事は出来ず
受様は連絡先を知らせはしますが
今後会う気はありませんでした。
個人的な連絡を断り続けられた攻様は
事務所を通したオファーで
受様との時間を取り付けるのです。
しかも攻様が受様を避けたり
酷い言葉を口にしてしまったのは
受様が好きだった反動だったと言われ
びっくりしてしまいます。
子供過ぎて嫌な事を沢山したし
謝って許してもらえるとは思ってない
許してくれとも言わない
でも友達になれるところから
チャンスをください
2人は友達に戻れるのか!?
それとも…
雑誌掲載作に加筆修正したタイトル作に
攻視点の続編を書き下ろして文庫化です。
高校で出会った2人が
お互いを意識しつつも誤解ですれ違い
再会をきっかけに再び心を寄せ合うまで
を描いたラブコメディです。
再会モノとしても
両片思いモノとしても
王道な誤解によるすれ違いなので
2人のズレズレを楽しみつつ
安心してハラハラできました♪
高校生の攻様は
クラスの中心人物でもあり
誰からも好かれる人気者で
あまりコンプレックスって
なかったのかなと思うのです。
そして受様も体型を揶揄されても
明るく流す事で傷つかないないように
周りに気取られないように
装っていたと思うのです。
傷をつけた人は忘れても
傷をつけられた人には忘れられない。
傷ついた分、酷い言葉で返しても
やがては発した人へと返るのに
そうすることが止められない。
本当は許したくても、信じたくても
また傷つきたくない、嫌われたくない。
そんな受様の思いが
とても切ないのですよ (>_<)
そんな受様に
攻様も過去の失敗を挽回すべく
誠実にまっすぐに対するのですが
言葉選びがちょっと悪いと言うか
言葉が足らなくて
受様の傷を蒸し返したりして
不安を煽ってしまうのです。
こんな2人がしっかり向き合い
恋人になるまでハラハラしながら
楽しく読めました♪
2人の職業柄、
美味だろう料理のオンパレードなので
空腹時の読書には向かないです。
ご注意有れ (^_-)v
今回は両片思いの再会モノで
野原滋さん『大好き同士』は
いかがでしょうか。
こじらせ具合も本作と似てるかな(笑)
お互い好きだったのに、攻めが素直になれず酷い言葉を投げつけたせいで決定的に仲が拗れ、数年後仕事先で再会した後は攻めが誠心誠意謝罪してやっと恋人になる話。
<あらすじ>
カナダ留学中に料理動画投稿で活躍していた由良嗣巳(受け)は帰国後は動画投稿に加え、料理研究家としてテレビに出演するようになりました。
出演した番組で残った料理が廃棄されることにストレスを感じていた嗣巳でしたが、ある番組で大食いタレントとの共演でたくさんの料理をすごい勢いで全てを味わって食べてくれたことに感激します。
が、忘れたと思っていた人物と再会してしまいます。
その大食いタレントの一人が過去自分を傷つけた高校の同級生・山江(攻め)だったのでした。
山江は嗣巳が好きだった人であり、嗣巳にカナダ留学を決意させたトラウマ相手です。
その時のことをなかったかのように話しかけてくる山江。
嗣巳は拒絶しますが、何度も謝られ連絡先を教えて欲しいと頼まれ、嗣巳は仕方なく連絡先を交換するのです。
それからは、何度も食事に誘われたりと以前とは人が変わったような態度に嗣巳は戸惑ってしまいます。
嗣巳は実家が農家であったこともあり、周りに食べ物が溢れていて、高校までは3桁の体重を保持するほど太っていました。
小さい時はそのことでいじめられたこともありましたが、高校になってからは虐められることもなくマスコット的な扱いを受けていたのですが、その中で特に親しくしていたのが山江でした。
嗣巳が作る料理をおいしいとたくさん食べてくれる山江を次第に恋愛の意味で好きになっていったのですが、クラスが変わってから付き合いもなくなり、3年で再び選択クラスが同じになったときには無視されるようになっていました。
何故そんな態度を取られるのかわからず戸惑っていたのですが、友人と進路の話をしていた時に、進路のことや太っていることを馬鹿にするような言葉で否定されたことで、1年の時は太っていることを好意的に思っているような話をしていただけに酷く傷つき、逃げるようにカナダへと留学したのでした。
留学先のホストファミリーの協力で現在ではすっかり痩せることができたのでした。
料理動画に加え料理研究家タレントとしてテレビに出演することも増えてきたことで山江と再会し、昔の傷が疼くとともに、まだ山江に気持ちを残していたことを思い知るのです。
山江は4人兄弟の末っ子という立場から常にお腹を空かせていて、嗣巳が作る料理が大好きでした。
嗣巳への想いが恋愛に変わったことに驚き、それを嗣巳に知られないようにすることに頭がいっぱいで自分の行動に嗣巳がどれほど傷つけるかということに考えが及びませんでした。
進学に対して酷い言葉を言ったのも、自分と同じ進路に誘導したかっただけだったのに、それは嗣巳を決定的に傷つけただけでした。
卒業式でそのことを思い知らされ、後悔と自己嫌悪で泣き崩れることになるのでした。
嗣巳視点の表題作に加え、山江視点の短編「ラブグロッサリー」の2編になります。
嗣巳視点を読んでいた時は、山江のやったことをなかなか許せなくて、好きだという言葉が信用できない気持ちがよくわかりましたが、山江視点を読むと自業自得だとは思いながら、若かったし苦しんだんだな(いまだにその時の夢をみてうなされるくらい)とちょっと可哀そうな気もしました。
何度謝られても許せないというのはすごく理解できるし(これは虐められた経験のある人にしかわからないかも)、謝罪され続けて許さない自分が悪い気分になるのが嫌だという嗣巳の気持ちはとてもよくわかる。
嗣巳がこの時点で山江が自分のことを好きだとは知らないので、自分の気持ちを軽くしたいためだけに謝罪を受け入れてほしいと思っているようにも受け取れるから余計に受け入れたくないのではないかと思いました。
ただ、他の大食いタレントの女性二人やディレクターがいる前で告発みたいにしてしまうのは山江のイメージが悪くなるのでちょっとやりすぎかなとは思いますが、この二人の援護がなかったら性格的に嗣巳の方が不利なので、仕方ないかな思いました。
こういう話の主人公って謝罪をすぐに受け入れたり、罪を許したりするのでいつももやもやするので、私個人としてはこれくらいのほうが人間味があると思いました。
「虐めた方は忘れてても虐められたほうは覚えてるもの」
「昔のことを水に流していいのは被害を受けたほうだけ」
と大食いタレント女性がいうことは真理だと思いました。
結局、山江は許されましたが、嗣巳には小舅として守ってくれる兄貴分が二人もいるので(幼馴染でオネエタレントの鈴子・ホストブラザーのダスティン)、この二人が再度山江がやったことを非難していましたが、これからもきっとちくちく山江をいじってくれることでしょう。
オネエのときは美人で男性の時は美形という鈴子さん。
がっしりした人を組み敷くのが好きという彼の恋愛が気になります。
条件的にダスティンがぴったりのような・・・
評価に「中立」が多ですが、私は良かったと思います。
片方が原因があるとはいえ二人ともが傷ついてしまった過去があるので、楽しく読めたとはいえませんが、ちゃんと二人とも前を向いて進もうとしていた姿が好感がもてました。
でも、カナダに留学している間に一人くらい恋人作っていてもよかったのではと思いました。あんなに傷つけた嗣巳の「はじめて」を全部山江にあげるのはちょっともったいない。
自分のせいで嗣巳の「はじめて」が貰えなかったことを後悔して相手に嫉妬して教訓にしてほしいというのはちょっといじわるすぎますかね。
まぁ、今でも十分いろんな人(犬にまで)していますが・・・
イラストもカワイチハルさんの素敵な絵が話にとてもよくあっていました。
太っていたころのマスコットな嗣巳もかわいいです。
できれば、鈴子さんとダスティンも描いてほしかったな。
再会物です。
高校の同級生どうしが、幼さから自分の恋心を認められずにすれ違ったけど、再会して赦してもらうお話。
お話の大枠は、両片想いのすれ違いが、くっつくべくしてくっつくまでのお話だと早い段階でわかるのし、特に波乱はありません。
それよりも、この作品の見どころといったら、メインキャラクターの職業設定。
主人公の由良は、レシピブログから人に知られるようになって、今は料理動画の〇―チューバ―兼顔出しするフードコーディネーター。
対する山江は大食いタレント。
こういう、適度に時代を反映するキャラクターや舞台設定を考えだして、それをうまくBLに落とし込んでまとめるあたりが流石だなと感心しました。
嗣巳は高校時代までぽっちゃり体型。自分で作ったお弁当に興味を持った山江が話しかけてきた事がきっかけで、仲良くなり嗣巳は恋心を寄せる。2年生でクラスが変わると疎遠になってしまい、それが理由だとおもっていたのに、体型のことで山江から悲しいことを言われ、意図的に避けられていると思った嗣巳は卒業式の日、自ら拒絶をし離れた。。。
嗣巳は留学し、ダイエットをして痩せ、料理研究家になって日本で活躍。TVにも出るほどの知名度になるが、撮影の時に大食いタレントをしている山江と再開。
過去に傷つけられている嗣巳だが、そこまで根に持つものか?と思うほど、傷は深いようで、その感覚が読んでいて違和感でした。
山江の過去のことを、収録現場にいる人にまで話して拒絶したり、山江が好意から引き起こしてしまった過ちだと明かしても、踏み込めないでいるなど、少し過剰な気がしてしまいました。挿絵の嗣巳が可愛くて好みなだけに残念でした。
想い伝わった後の2人はとても良かったです。
山江が嗣巳のことを、可愛すぎて仕方がないと言うのが伝わりました。甘々なのもいい!
嗣巳の性格だけが、どうても私には合わなかったのかなぁ。。。