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天才脚本家の憬は脚本のモデルにした人物に不幸が訪れる事から、筆を折り荒んだ生活をしていた。そんな時ボロボロの憬を介抱してくれたのが、娼館に住むカメラマンの卵の耀一。実は2人は子供の頃にあった列車事故で、奇跡的に生き残った2名だった…。
蓋をされた記憶の底にあった2人の繋がり。書くという行為の壮絶な痛みと凄まじさ。全編暗く静かな感じなのだけど、その中で胸に残る燃え盛る炎の赤さは記憶かはたまた感情か。離れては惹き合い結びつく運命の2人。憬は死神と決別し曜一と地獄から抜ける事が出来るのか。
残酷なまでに美しく切ない2人のこれまでの人生がどうなっていくのか、固唾を呑んで見守ってしまった。重いお話だけれど本当に素晴らしい!最後はハピエンで良かった(泣)
上下巻のはずなのにまるで長い長い一本のドラマでも見たような感覚。
死神の正体、それに加えて何故作品に役した人物たちが亡くなっていくのか。
上巻の謎が下巻によってひもとかれていくのだけれど。実母と小説家だった父の死の記憶に二人のお互いのこれからの道への行く末など、合間に合間に交わるシーンもしっかりあり、いろんなものを乗り越えたあとのハッピーエンドはとても最高でした。憑き物が完全にとれたような姿には上巻冒頭の廃れ具合が嘘かのように。次回作もとても楽しみにしております。
下巻は上巻で謎めいていた部分もすっきり明かされ、死神や呪いの正体、憬の幼少期の経験も知り、それらを踏まえた上で2人の関係に目を向けられるので理解が深まって満足度が上がりました。列車事故の前には両親との虚しい別れがあったのですね。憬の物書きという仕事に対する一筋縄ではいかない想いの理由が分かりました。そこに目を瞑らずもう一度正面から向き合うこと。燿一といたからこそ、できたことですね。
そして、本当の死神は憬ではなかった。しかし、その片棒を知らぬ間に担がされていたという事実は憬の中でけっして消えないでしょう。それでも、脚本家という人生を通して燿一と共に生きることで、時間をかけて昇華させられるだろうと信じています。憬の生み出す言葉には人を救う、人に希望をもたらす力もある。そのことに気付く機会がこれからたくさんやってくるだろうと思います。
あ~~~すごい……。やはり画力…なんだこの圧倒的な画力は…。
そして話をまとめる力もすごい~~。ハッピーエンドでした。
苦しみとトラウマを乗り越えてある今。そんな話です。映画のようでした。娼館が舞台なので女性の息苦しさや辛さなんかも描かれていたなぁ。
受けの映画のタイトルも秀逸。秀逸というかまあ、ここに帰するんだなぁという感じ。
ただシリアスで難解なので2,3度読まないと入り込めないかも。上巻でのホラー感が下巻で人怖モノになっているので、あ~なるほどなあ~と思うと同時に、ちょっと駆け足気味に感じました。
しかし幸せそうなふたりのその後の描きおろしは読んでいてニコ…!となりました。
