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表題作愛玩マゾ教室

伊東・高校教師
山口・高校生

その他の収録作品

  • この頃はやりの男の娘
  • 鰥男と通い妻男
  • 僕の趣味はひとり上手です
  • 結婚でもします?
  • ネコまた!
  • 僕達どうしてこうなった!?(前編)
  • 僕達どうしてこうなった!?(後編)
  • 要は幸せってことです
  • 描き下ろし+あとがき

あらすじ

女子高生好きな伊東は、念願の教師になったものの男だらけの男子校に勤務する虚しさを募らせていた。
そんな時、教師の間でもクセ者と噂の優等生・山口の様子が気にかかり
「何か悩みを抱えているのでは…」と相談にのる伊東に、予期せぬ事態が襲いかかる…!!

破壊力抜群な表題作の他、男やもめ×幼なじみ・新婚気分のリーマンカップル・大学生×ねこまた(!?)など、
日常の中に潜む男達のエロスを切り取った秀作8本+大量描き下ろしつきでピアスシリーズ初登場!!

(出版社より)

作品情報

作品名
愛玩マゾ教室
著者
恋煩シビト 
媒体
漫画(コミック)
出版社
マガジン・マガジン
レーベル
ジュネットコミックス ピアスシリーズ
発売日
ISBN
9784864520539
3.5

(31)

(7)

萌々

(9)

(10)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
106
評価数
31
平均
3.5 / 5
神率
22.6%

レビュー投稿数9

痛い。でも好き。

不思議です。ピアスなのにエロさが足りないと思ってしまうのはなぜなのか。
普段のシビトさんのほうがよっぽどエロスてんこ盛りな気がするのは私だけでしょうか。
ライトにハッピーエンドなようでいて、どこか苦いあと味のものもあり、どこのレーベルであろうが、シビト調を貫徹してますね~。

「この頃はやりの男の娘」
女子高生が大好きなのに、男子校の教師になった伊東先生。
自分のクラスの山口がいじめに合っているのではないかと心配して声をかけたら、告白され迫られてしまうお話。
伊東が女子高生好きだと知り、セーラー服を着て教室に現れる山口なんですが、そんな大胆なことしておいて、恥じらってるわけでも嬉しげな感じでもない。
奇っ怪な行動なのに、決して不気味じゃないとこが不思議なおかしさでした。

「鰥男と通い妻男」
これでヤモメと読むのね。
結婚してるくせにセフレの男のコがいたりで、妻に逃げられた深司。
侘しいやもめ暮らしの深司の部屋に足繁く通う幼馴染のケンタロウは、美味しい食事を作って食べさせ甲斐甲斐しく世話を焼く。
果たしてケンタロウは深司を狙ってたのか、それとも無自覚だったのか、よくわかんないところに余韻が残りました。

「僕の趣味はひとり上手です」
てっきり違う意味のひとり上手かと(笑)
家賃も払えず電気も止められた店子を自分の家に招き入れ、ご飯を食べさせてあげたりと優しくする大家さん。
一人よりも二人のほうが暖かいよね?という可愛い二人だったけど、ふたりとも生活の力なしだと思うの。今後が心配!

「結婚でもします?」
高校生の頃から付き合って10年目ぐらいの同棲している二人。
口数も少なく感情が読めないタイプの千歳のことを愛しく思っている陽は、二人の将来を案じている。
親にゲイだとバレて勘当されいてる陽を、千歳は自分の両親に紹介して認めて貰ったりと、BLではお馴染みな展開なんだけど、これはやけにリアリティのある話でした。

「ネコまた!」
ファ、ファンタジーです。 化け猫もの。
野良猫達にエサをあげている心優しい秀に名前をもらったクロミ。
ネコ耳!モフモフ!シビトさんで?意外でしたねえ。痛いオチもなく可愛いだけのお話で!(笑)

「俺達どうしてこうなった?」
でこれもまたびっくりな家族もの。
ゲイなのに女性と結婚して子供まで作った葵の元に、妻が見知らぬ若い男いさみを同居させると言って連れてきた。
留守がちな妻は3人を放ったらかして帰ってこず、奇妙な擬似家族生活が始まります。
そのうち葵といさみは本当の夫婦のように、息子の学もいさみを母と慕うようになったのに、そこへ妻が突然戻ってきて、葵とは離婚して自分が学を引き取ると言い出すのですよ。
勝手ですねえこの母親。こんな母親でも親権争いしたら葵が負けるんだろうか。

「要は幸せってことで」
そんな幼少時代を過ごし成長した学の恋の話ですが、あーね。ってぐらい歪んでます。
好きな相手を誰にも渡さないため、友達も作らせないで自分だけを頼りにさせるように仕向ける。
そのくせ告白するわけでもなく…いったい「学はどうしてこうなった?」ですよ。
まあね。なるべくしてかしら。母親変だもの。最も母親が必要な時期に育ての母は学ぶにとって謎の失踪なわけだし…恋人への執着がひどくなるのも頷けないでもない。
これがいつものシビトさんらしい作品かなあ。

どんなに幸せな話であっても、どこかにチクリと痛みを感じてしまう。
そんなシビトさんの作品、やっぱり好きじゃ~。

1

なんでこんなタイトルなんだ?

リアルさがあって良い!
こういうの好きです。ファンタジーじゃない方のBL。
紹介文の「日常の中に潜む」って表現が言い得て妙だなと。
BLに落とし込んでるけど、扱ってるテーマが普遍的な感じなので「あぁ解るなぁ」って思いながら読めるんですよね。
「結婚でもします?」の陽なんて完全に私だったし。
ただこれをBLが読みたくて読むとどうなんだろう…とは思いました。
タイトルから抱いた内容を期待して読むと「なんだこれ」ってなると思います。
紺色ルナさんの『家庭内性愛』を読んだ時も思いましたが、ピアスのこの、ピアスっぽくない作品にもとりあえずピアスっぽいタイトルを無理やり付ける的な風習?はどうなんだろうか。逆にガッカリ感を招く気がしますが。

良いと思ったので中立にしたくなくてこの評価ですけど、萌とかではないです。
BLの短編集って短いページ数の中で無理やりくっつけてエッチまで持っていくのが多いからどれも似たり寄ったりで飽きて読み捨てになることが殆どなんですけど、これは面白かったです。

「ネコまた!」のオチがちょっとヤラレタwって思った。
猫と人間が交尾なんてしたらどんな恐ろしいことになるか!って先輩猫に脅されながらも結局やっちゃったんだけど………やって良かったじゃん!っていう(笑)
リアルだなー。題材は完全にファンタジーなんですけど。
先輩の教えとかアドバイスというのは有り難いものですが、余計なお世話になることも多いものですよね。やっぱりなんでも恐れずに挑んでみないと!

その他の作品についても、言いたいことはそれぞれこんな感じかな?と思いながら読みました。

「この頃はやりの男の娘」
服装を変えたりすれば、他人に与える印象は案外どうとでも変えられるものだったりしますよ。(人は見た目が9割的な)

「鰥男と通い妻男」
無自覚に選んだと思っている選択肢でも、自分が気付いてないだけできっかけになった何かが大抵ちゃんとあるもんです。

「僕の趣味は一人上手です」
隣の芝生は青く見えるものだし、一人で寂しくないと思ってるのはただ単に一人に慣れてしまっているだけかもしれませんよ。

「結婚でもします?」
世の中には色んなタイプの親がいて、子にとっては自分の親の考え方が「正」となることが多いけど、それ以外が「間違っている」わけじゃないのです。

「俺達どうしてこうなった!?」
理想と現実は違うものだし、理想が手に入って幸せになるとも限らないし、気が乗らない現実が実は案外居心地良いこともある。

「要は幸せってことです」
男はみんなマザコン。

「山口くんパンツ見えてますよ!」
モロ見えよりチラリズムがエロい。

2

ほもほもしいというか、ゲイゲイしいというか。。。

帯の煽り文字「優等生の勃起は右斜め90度」
いつもの過激煽りだが、それに惑わされませんように(爆!)
最近、学園モノが増え、痛さはあるものの最初のあのブラック風味の印象が少し薄れてきたな~と思っていたシビト作品がジュネピアスで♪
元来エロはがっつりある方の印象の作家さんだったので、この本を読んで幾分軽い構成にはなっているものの、初めて出会った時のインパクトを思い出させる作品になっていると思います。
そのエロ表現も、美しいとか色っぽいというよりなかなかにナマナマしいのです。
そしておやっ!と思ったのが叫びのような喘ぎとか、行為の擬音が筆字みたいな手描き(?)文字で太字で書かれている。
その辺りが思わず注目してしまった箇所。
この本、基本ちょっと心の底に澱みたいのを残したユーモア作品で出来上がっている一冊かもしれません。
よくある恋愛とか、エロエロを求めるとちょっと違うかもしれない作品です。

『この頃はやりの男の娘』+描き下ろし
女子高生とえっちしたい願望の男子校教師が、顔が腫れている生徒の山口に、担任としての責務を果たそうと気にかけたら、好かれてしまってという話。
この山口の女子高生好きの先生のために女装して、思わず自ら発情するというシチュが、楽しいのだが、あまり表情を変えずに大胆な事をしながら淡々と「好き」を訴えるおかしさが。

『鰥男と通い妻男』
男性と関係を持ったために妻と離婚することになった主人公。彼の元にあしげく通う幼馴染は、まるで奥さんのように食事を作ってくれる。
ひょっとして男に走ったのは、彼がいたから?
無自覚なのか腹黒なのか、そんな不思議な後味を感じる、再認識モノ。

『僕の趣味はひとり上手です』
家賃も払えず電気も止められた店子の主人公を大家さんは優しくしてくれる。
やっぱり一人ぼっちより二人がいいね、という、結構ほのぼの物語だが、よく考えるとこの二人、結構ダメな人同士な感じが!?

『結婚でもします?』
高校時代に始まり、付き合って十年、そして同居している恋人同士。
片方は親にゲイがばれて勘当されている。
恋人は、寡黙でよく感情がよみとれないのだが、彼の家へ行こうと誘われると、その家族は自分をあったかく迎えてくれる。
ゲイカプってこんなかんじなのかな?と思わせる。

『ネコまた!』
とても可愛らしい話。
自分をはじめ野良猫達にやさしくしてくれる人間の男性。
彼に恋した一匹が人間化して彼の元を訪れるが、自分を猫だと気がついてくれない。
よくある設定の、よくある話なのだが、シビト作品でこんなかわいい話が!?というのが驚きでした♪

『俺達どうしてこうなった?』
本当は男が好きなのに、わざわざ恋人を振ってまで女性と結婚した主人公。
しかしその彼女は、いきなりある男を連れてくる。
妻は不在がちらしく、その同居男がまるで母親のように子供の面倒を見てくれて、男二人で子育てをしているようだ。
しかし、突然妻が子供を引き取って別れると言い出す。
子供を手元に残すために同居男と分かれるハメになる主人公なのだが、気持ちは募り、子供と二人で彼を恋しく思う、そして、、、
『要は幸せってことで』
その子供の物語。
ずっと好きだった相手に告白することなく手元に置くために色々としている、この執着は一体どこから?
この腹黒風味がシビトさんらしいな~と思えるのだが、ユーモアにコーティングされて甘くなっている。

かなり読みやすくとっつきやすい作品でした。(シビト作品比です、注意!)
絵が昭和っぽいというか、和風、醤油顔の登場人物たちなので、好みが分かれそうですが、やっぱり一味違うな、という感じです。

2

猫の笑い方!

酷すぎて笑っちゃいました。
クロミが「好きになっちゃったんだもん」というのに
猫が「ニ゛ャーハッハッハッハッー!!」
って顔も妖怪のような恐ろしさ。

短編集だけど色んな愛の形があって面白かった。

「この頃はやりの男の娘」では先生にちょっと優しくされて先生を好きになってしまった山口が先生の為に女装しちゃう話。
セーラー服姿の山口みて先生も欲情しちゃいます。
この二人は将来が心配だなと読んでて思った。

山口の頬の殴られたあとはいったいなんだったのかなーと気になります。

「山口くんパンツ見えてますよ」
描き下ろしなんですが、やっぱりこの二人の将来が心配です。
恥ずかしげもなくパンツ丸見えのセーラー服着て外に出る山口くんにはある意味尊敬します。

味のある一冊ですね。

1

タイトルで損してる

ピアスだからでしょうか、エロ突っ走り!みたいなタイトルなんだけど、タイトルと中身が合致しない。
このタイトルだからどんなドエロダークで歪んだシビト節が来るかと思いきや、かなりマイルドで拍子抜け。
エロを期待した人には肩透かしを感じるだろうし、このタイトルで怯んで手を出さない人もいると思う。なんだか勿体ない。

作品の中で一番強烈で笑ったのが【この頃はやりの男の娘】先生の女になりたいとまさかのセーラー服を着て登校してきちゃう男子高校生。それにムラムラして乗っかっちゃう変態教師。
書き下ろしの【山口くんパンツ見えてますよ!】も同様、しょーもない二人に笑えます。

【鰥男と通い妻男】既婚者だったのに男に興味を持った挙句浮気がばれて離婚した深。男に興味を持つ理由が自分でも判らずいるのだが…。そんな深の元へ料理を作りに通ってくる幼馴染がいて…。
【僕の趣味はひとり上手です】年始年末をひとり寂しく過ごす青年とゲイの大家さんとのお話。電気を止められて大家さんの家へ押しかけて二人で暖かく過ごすうちに…。

【結婚でもします?】付き合って10年、同棲することになったカップル。大好きなのに親バレして勘当された過去持ちのせいで、未来を肯定できず迷っている陽。でも相方の家族は大歓迎してくれて覚悟が決まるというとても良いお話でした。
【ネコまた!】ファンタジー 人間になれた猫と青年のお話
【俺達どうしてこうなった!?】ゲイだけど安定が欲しくて女性と結婚し子供も出来た。ところが妻には愛人がいて四人での暮らしが始まったのだがやがて妻は失踪。
夫と妻の愛人と子供という残された三人での奇妙な共同生活のお話。

【要は幸せってことです】小学生の時から大好きで相手のことを絶対ものにしようと誓った末、劣等感をもたせてうまくコントロールするお話。その理由も含めてシビトさんらしい。

1

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