竹美家ららさんのレビュー一覧

イエスかノーか半分か 2 世界のまんなか 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ありのままで、

優等生アナの皮を被った計の素の部分の、とんでもない口の悪さは相変わらず。
ですが、何も変わっていないようにも見えるトゲトゲした言葉たちの奥に
潮との出会いで確実に変わった計自身の丸みが見えて、なんだかんだ言いながらも順調で幸せな日々を過ごしているのが伝わるのが素敵です。

ふたりでいる時のつっけんどんな物言いも噛みつきも、好きだからじゃれついているようにしか感じなくて(笑)
前巻よりもも…

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イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

悔しいくらいに格好良い

コミカライズの1巻だけ既読で
そのとき原作も読もう!と思ったものの
シリーズものだからとなかなか読めずにいたのですが。
もっと早く読んでおけば良かった〜!と思うくらい、めちゃくちゃ面白かったです。

口が悪くて二面性がありすぎる計にはやっぱり驚きましたが、
その言動を文字で追うことで彼自身のことをしっかり理解できた部分がありました。
何層もの殻で覆って、誰も踏み入ることを許さない心の…

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ナイトガーデン 完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ふっどしゃ和章の葛藤と救済

ふったらどしゃぶり読了後すぐに拝読しました。
一穂先生の作品の中でも
大きな罪を犯した当て馬、和章。
その後が気になりました。

ゆるす、がテーマになる作品でした。
していない罪、した罪
濡れ衣、疑惑、苦しみ。
重いのですが、柊の無邪気さ、
自然の生命力にひきこまれ
全体の色調はふったらどしゃぶりよりも
鮮やかな感じがしました。
さすが一穂先生です。
整は物憂い魅力、柊は…

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メロウレイン 完全版 下 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

一顕と整の幸せそうな姿に、心が満たされました

大満足な一冊でした。ほんとに読んで良かった〜。
本の終わりに近づくにつれて、もっと2人を見ていたいと寂しくなりました。

一顕と整、この2人のCPがとても好き。
太陽と月、わかりやすく明るい一顕と、掴みどころのない整。
整が一顕にたまにみせる涙にぐっときてしまう。お互いがお互いをどんどん好きになっているのが伝わってくる。この何気ない日々の甘さがとても嬉しい。

同性同士、会社も同じ、…

1

メロウレイン 完全版 上 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

恋人同士の2人の幸せを垣間見ることができて、最高でした

良い、自分にとっては最高で、文句なく神作品でした。
ふったらどしゃぶりの本編があっての、メロウレインであることを痛感しながら読みました。
本編での辛さ、切なさがあったからこそ、恋人となった2人の幸せが嬉しいし、整のかわいさを知ることができたし、この何気ない日々を恋人として過ごす2人がとにかく幸せそうで、楽しく拝読しました。

秋雨前線が特に好きでした。
お互いに嫉妬して、やきもち焼く様子…

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ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

恋愛のリアルに、気持ちがグラグラ揺さぶられました

心理描写がとてもリアルで、胸に迫るものがありました。
一読では気持ちが追いつかず、再読して、やっと追いついた感じです。

整と一顕のやり取りにページ数が多く割かれていて、じっくり丁寧に描かれていました。
ノンケの一顕が、男性に惹かれていくのはどんな状況がきっかけなのか、読む前は気になっていましたが、そんなことを考える暇もなく、読み終わりました。

顔が見えないメールのやり取り、電話より…

1

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

とても複雑な思いで読みました

一穂先生の初めての御本。教師×生徒の表題作と、その2年後を書いた続編「手のひらにきみの気配が」の2本立て。
読みながら、大層複雑でした。本当に複雑でした。
同時に相反する二通りの読み方をしてしまう自分がいまして、折り合いをつけられず最後までそのままでした。
この作品を楽しむには年を取り過ぎてしまったのかもしれない。後述します。

表題作においては、主人公の志緒は高校1年生15歳、志緒が好…

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メロウレイン 完全版 下 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

セックスで純愛を語る小説

整の恋心がだんだんと育って
様々な気持ちが芽生える巻。
一顕の言うように気持ちが右肩上がり..!

3冊読むと2人の人物像がしっかりみえてきて
おもしろかったです。
本編では閉ざしていた整の性格が色づき、
動き出し
アンニュイ、天然、癇癪、小悪魔、の整が見られて
とても嬉しいです。
一顕がどんどん整にはまっていくのが可愛い。
その一顕を愛でる整も大変萌えます。

先生の描…

3

メロウレイン 完全版 上 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

男性性の弱さと愛しさ

ふったら読了後すぐに拝読しました。
続きがすごく気になる作品だったので。
肉体関係が先にきた2人、
そのあとの甘さも期待をしました。

整によって全部を受け入れられた一顕の喜びを感じる巻。
一顕には
「もう整しかいない ふたり同じ傘に入ってる」
と考えるところが尊かったです。

和彰との事を思い出して身体が硬直状態になるシーン。
一穂先生作品の中でもかなりシビアな展開のその後…

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ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

男性の「さが」の繊細さと苦しさと

男性性視点でのセックスが主軸にある物語。
一顕の気持ちにわかりみが深すぎました。
求めて拒まれたら男だって辛い。
1人でいるより2人のほうがその苦しみは大きい。

一顕と整の男同士2人のやりとりがシンクロしていき、
気持ちを繋ぐ。
男性の整だからこそ救えたとも思う。
男として傷ついた一顕の苦しさを聖が受け止め
一晩目で堕ちていく怖れに変わり
二晩目で「どうすんの」と途方に暮れる…

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