ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版

futtara doshaburi

ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神45
  • 萌×27
  • 萌4
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

12

レビュー数
8
得点
266
評価数
58
平均
4.6 / 5
神率
77.6%
著者
 

作家さんの新作発表
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イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥739(税抜)  ¥799(税込)
ISBN
9784403524615

あらすじ

メールの誤送信がきっかけで、同僚と気づかないまま悩みを打ち明け合う仲になった一顕と整。
大人の性と愛を描く究極の恋愛小説、完全版!!

表題作ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版

萩原一顕、会社員・営業、27歳
半井整、会社員・総務、27歳

同時収録作品ふったらびしょぬれ

萩原一顕、会社員・営業、27歳
半井整、会社員・総務、27歳

その他の収録作品

  • all rain in this night(どしゃぶりとびしょぬれのあいだ)書下ろし

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レビュー投稿数8

涙腺崩壊

二人のそれぞれの生活が切なくって、涙出てきました(笑)
不倫とかちょっとドロドロしてるけど
お2人がかわいいんで和みます


何なんでしょうね
TL,NLとか男女ものってなんかどろどろしてるけど
BLになるとすごくさらさらするというか、、、

とにかくきれいなお話です!

1

BL小説としては賛否両論あるかも・・

結論としては面白かったです。最後辺りまで読むと、整と萩原のやり取りもコントみたいで微笑ましいカップルで。ただその過程を読んでいてモヤモヤが…。

背表紙を余り読んでいなかった自分も悪いのですが、ここまで攻めの男女カップルのセックスレス生活がBL小説で生々しく、しかも結構な分量が描かれるのは、斜め上過ぎました。。わざわざBL小説を購入しているのに、赤裸々な適齢期の男女や夫婦のセックスレスの生活についての鬱憤の心理描写等を延々と読まないといけないのは、正直苦痛しか感じなかったです。

ただその反面最後まで読んでしまえたのは、ストーリー展開の先が気になるからです。整と萩原の同僚同士のほのぼのした日々のやり取りを見ていたいと思う気持ちもあるし。そこは一穂ミチ先生です。何気ない日常から、ストーリーを生み出すのはホント上手な方だと思います。お互いの恋人とのちょっと情けない諸事情があってこそ、今の整と萩原の関係があり…。その展開はユーモアもありますし、この小説の真髄の部分です。でもいかんせん自分にはBL小説として上級過ぎました。整と萩原のコンビは良かったので、普通のBLを読みたかったです。BLも好きだけど、NLもOKな人や普通のBLに飽きた人にはオススメです。抑え気味のイラストが安らぎになりました。

0

う〜ん…

前半のリズミカルにテンポ良く進む物語は読みやすく、また面白いと思えました。
ですが、後半の流れが自分の思っていたものと何か違う…と思ってしまって、中立にしました。

途中の場面で一顕が彼女を庇護して、1%くらい悪いかもしれない、みたいな事を言う場面があるのですが、私からすればかおりさんは60%くらい悪いと思いました。
それと、整と同居人である和章が結構あっさり終わっているのでそんなにかんたんに終わるのね、となんだか微妙な心境でした。
読み終わったあとはなんとも言い難い蟠りが残ったような感じでした。

2

かおりについて

私は攻めと同棲している彼女・かおりの思考回路がどうしても理解できませんでした。

結婚前で一年間セックスレスってもう破綻してる……としか思えないんです。
かおりは彼を好きだというし、居心地はいいし結婚したいと言う。
一顕に似た子供も欲しいと言う。

セックスをのらりくらりと一年間拒否をしている人の子供欲しい発言に思わず失笑しましたが、かおりの中では結婚後は排卵日に合わせてセックスを要求し、それ以外の日はビタ一文触らせず、妊娠したらセックスは一生終了でOKというプランができているんだろうなぁ。

それについての一顕の気持ちは一切配慮していないところ、そのプランに有無も言わせず一顕を巻き込もうとしているんだろうなぁと思うと、物凄く傲慢な人間だと思いました。


そして無神経。
セックスレスという問題で拒否される側の先輩に対して、「えー私も彼氏と全然していないですよ。」と拒否している側からの私と先輩は似た者同士ですよ的な発言ができちゃう無神経さ。
二人ともセックスレスの当事者ではあるけれど立場が180度違うじゃないですか。
そこに気づいていないところがすごい。

ぶっちゃけ浮気されても仕方ないと思うし、捨てられても仕方ないと私なら考える。
なんでこんな状態で彼を繋ぎとめられると思ったのか、心底不思議で。
電話の相手に一顕を取られちゃうかもしれないとわかっていて別れの危機なのにそれでもセックスをしたくないからと一顕を見送るがままにしておき、ある意味予想通りの展開になったのにそこで怒る意味がわからない。

セックスしてあげる。
浮気された後も許すか許さないかと、あくまでも自分に主導権があると考えている上から目線のかおりが私は嫌いで。

セックスレスという生々しくリアルな題材なのに、結婚前のセックスレス問題というのがなんか非現実的に感じてしまって……。
(結婚後のレスとはちょっと違うと思うんです。)

だからかおりの思考回路をもっと丁寧に知りたいと思ったのだけど、そうするとBL小説じゃなくなっちゃうんだろうなぁ…みたいなジレンマを感じました。

ただ先日、この作品について三浦しをんさんとの古い対談記事で「登場人物を書くときには、「誰も否定しないようにしよう」と思ってるんです」とおっしゃってる一穂さんの言葉が目に入りまして。
https://ddnavi.com/news/172509/a/

確かにセックスをしないかおりが悪いわけではない。
性欲がないからといって責められる必要はない。
お互い納得してれば、別にレスでも全然構わない。

問題なのは決定的に価値観が異なるのにそこに蓋をして話し合わない二人であって、その違いが「性欲」というなかなか口には出しづらいデリケートな問題だったということ。
例えば金銭感覚が決定的に違うとかだったら、もっと早い段階で話し合いなり喧嘩なりして、早々に破局や再構築ができていたはずなのに、セックスという問題ゆえに口に出せなかった。

そこが難しく、難しかったところなんだなと思いました。
だからこそ、顔も知らないメール相手にだけ打ち明けられた。

性欲についてリアルに書いていますが、詩情豊かな文章で終始雨にけぶったような雰囲気が漂っているので生臭くはありません。

萌えはないけど 小説として面白かったです。

3

読み比べて

旧版の作品の方がすっきりしているなという印象です。
こちらの作品は加筆が多い分だけ、無駄な描写が多く、テンポも悪くなっていて、いろいろ重いなと感じました。

BL的な恋愛描写よりも、登場人物(特に女性)の描き方が凄く気持ち悪いので、そこで好みが分かれるかなと思いました。また、彼女とセックスできないから男の体に~までの流れが不自然で、やはり、何度読み直しても体の関係に行く理由が分かりませんでした。電話の後、「じゃあしよう」というのが物凄く浮いている気がします。

小物の使い方やこまごまとしたエピソードは素晴らしいので、そこが惜しいなと思いました。
セックスレスに悩むノンケの男性が、同じ同性の体に辿り着くまでの描写と気持ちの変化がもっとあれば神作品だと思います。

また、行間を読む意味でも旧版の方が読みやすく優れていると思いました。出版社の事情はあると思いますが、あのままでよかったのではと悔やまれる新装版でした。

6

重いけど止められない

実を言いますと、旧版が発売されてすぐ読んだあと
めちゃくちゃ打ちのめされました。
こんなずどーんとくるお話もあまり無いな、と。
どこまでもリアルで恐怖さえ感じるほどでした。
一顕の彼女・かおりの先輩が特に。
当時読んだ時の衝撃ときたらホント相当なものだったんです。
いえ、私がかおりの先輩のような経験をしたわけではありませんが
誰もが羨む幸せそうな夫婦にもそんな事実があるなんて。
女って怖いですね…。
先輩の気持ちもわからないわけではないことにも戸惑いを感じ
本編を読み返すことはほとんど出来ませんでした。
お話自体も決して明るい気分で読めるトーンではありませんし。
ただ、だからこそ読み始めたら止められない非常に素晴らしい作品です。

性欲だなんてと言ってしまうのは簡単ですが
好きな人を抱きたい、好きな人に抱かれたいというのは
決して出して終わりじゃなく心でも満たされたい切実な願いだと
心底思い知らされます。
一顕と整の性格は似ていなくても人柄がいちいち好ましくて
ちょっとした会話にもときめいてしまいますが
この場面好きっていうより本当に二人が二人で良かったと思ってしまうのです。
他の誰かじゃありえなかった恋、
色んな人のそれぞれの感情が絡まり合った中で溢れだした想いに
とても重みを感じました。

物事の表と裏、どちらか一方で受け止めていては見えないもの
気づけないこともあるんですね。
しばらく余韻に浸ってしまい、言葉にならない「うおぉ…」とか「ぐぁあああ!」をつい繰り返してしまいます。
とにかく凄すぎてますます語彙を無くすのも悪くありません。

8

BLの枠に収まらない、恋愛の歓び、哀しみ、葛藤を描いた傑作

旧版既読です。レビューは初めてです。

愛と性について、本当に深く考えさせられました。BLの枠に収まらない、恋愛の歓び、哀しみ、葛藤といった、普遍的なものを強く感じ、心を揺さぶられました。

副題のWhen it rains, it pours. が、とても好きです。pourは、この文章では、「雨が激しく降る」という意味で使われていますが、「注ぐ」、「あふれる」、感情を「吐露する」ときにも使われます。一顕(攻)と整(受)が互いに悩みを吐露し、分かち合うことで心に注がれていく想いがあり、やがてそれがあふれていくのが、この言葉に象徴されている気がします。

恋愛においてセックスを求める分量は一人一人違うし、時と共に変わりもする。歩み寄ろうと試行錯誤する過程が苦しみになることがある。一顕とかおり、和章と整、二組の関係から、そんなことを感じました。
本作品では旧作には無かった「セックスに対するスタンスが合う」という言葉を一顕に語らせています。顔やスタイル、性格の好みと同列に並べたらいけないのか?と。この言葉、すごくしっくりきました。そして、そのことから目を背ける危うさを、よりはっきりと描いているように思いました。

相手から向き合ってもらえず苦しんでいた一顕と整が惹かれ合っていく描写に、胸が高鳴るのを止められませんでした。雨宿りの美術館、雨音のサイト、雨粒を受けて光る整の長いまつげ、そして土砂降りの夜の逢瀬。
整の「この身体がいらないなんて、ぜいたくなやつがいるんだなあ、ってさ」、一顕の「…涙出るかと思った」、「ほんとに?ほんとにそう思ってくれる?」。二人のこのやり取りに、私も涙があふれそうになりました。優しさ、苦しみ、哀しみ、温もり、快感。様々な感情を分け合う二人のセックスが、本当に胸に沁みました。

かおりと和章にも、それぞれセックスをしたくない理由があり、それが一顕と整がセックスしたことで明らかになるのが、とても切なかったです。かおりと和章は、自分を守るために、相手に向ける愛情の分量を決めてしまっていたのですね。それはまるで、裸の爪をみせないかおりのネイル、和章が作ったストームグラスのよう。一見美しいけれど、本心をさらすことはなく、気持ちの増える余地がないことが悲しいと思いました。

「ふったらびしょぬれ」では、雨の季節の終わりとともに一人になった一顕と整が、すぐには一緒にならず、おずおずと近づいていくのが、とても良かったです。そして、その仲立ちになってくれたのが、一顕が一生懸命に探した整の大学時代の友人・平岩くんということも。一顕の優しさが二人をつないだような気がします。

書き下ろしの「all rain in this night~どしゃぶりとびしょぬれのあいだ」では、「ふったらどしゃぶり」の最後で、整が一顕に傘を差し掛けた理由が描かれています。何気ないふりで、心にはあふれそうな想いがあった整が、可愛いです。もう一度「ふったらびしょぬれ」に戻って読むと、整の「もうよくなっちゃったのかなって思ってた」に、不安とか心細さが感じられて、もっとキュンとしました。

ああ、もっと若い頃にこの作品を読むことができていたなら、自分の恋愛もずいぶん違っていただろうな、と思います。旧版が出た頃、既に若くはなかったので、はなから無理な話なのですが(笑)。性について、かおりみたいな考えだったので、今更ですが、もったいなかったなあ、と少し残念です。

しばらく、雨が降るたびに、一顕と整の物語を思い出しそうな気がします。

12

加筆がたっぷりの「完全版」

2013年にフルール文庫さんから刊行された『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』の新装版。新装版は新書館さんから刊行されました。

旧版も持っていますが一穂ファンとしたら購入するしかないでしょ、という事でお買い上げ。

新装版のタイトルに「完全版」とついていますが、旧版に加筆が加えられています。一穂さんの書かれたあとがき+Twitterによると、旧版はweb掲載からの文庫化という流れの中でページ数的にカットせざるを得なかった部分があったようですが、そのカットされてしまった部分を収録し、さらに書き足した文章も収録されているようです。

という事で、旧版も分厚かったですが、新装版もぶ厚い!読み応えたっぷりな1冊になっています。

内容は旧版のレビューにも書かれていますがざっくりと。ネタバレ含んでいますので苦手な方はご注意ください。






恋人と同棲中。でも、その恋人からはセックスを拒否られセックスレス状態の一顕。
幼馴染と同居し、そして彼から大切にしてもらってはいるが、本当にほしい愛情はもらえない整。

心の底から満たされることのないモヤモヤを抱える、同じ会社に勤めるリーマンたちの恋のお話。

一顕から整に届いた一通の間違いメールから、少しずつ距離を近づけていく二人だがー。

愛情の形は人それぞれで、正解はない。

一顕を愛しているのに、セックスだけはしたくないかおり。
整を大切に想うからこそ、恋人にはなれないと思っていた和章。

4人が抱える想いや葛藤に正解も不正解もなく、だからこそもつれてしまう彼らの恋心がなんとも切なかった。

そしてやっぱり、和章が可哀そうでした。
和章救済のスピンオフ作品『ナイトガーデン』も、ぜひ読んでほしいです。

「セックスレス」というセンシティブなテーマが題材にはなっていますが、この作品で描かれているのは紛れもない「愛情」で、悩み、葛藤しながら自身が求めるモノを探し求める彼らの純愛に激萌えしました。

「完全版」には、『ふったらどしゃぶり』、『ふったらびしょぬれ』(ここまでが旧版に収録されている部分)に、書き下ろしとして『all rain in this nigth(どしゃぶりとびしょぬれのあいだ)』+『雨恋い(あとがきにかえて)』が収録されています。

『all rain in this nigth(どしゃぶりとびしょぬれのあいだ)』は、タイトル通り、時系列的に『ふったらどしゃぶり』と『ふったらびしょぬれ』の間のお話。

それぞれの、かつての想い人と別れ、そして想いを通じ合わせ前に向かって歩いていこうとしたとき。ページ数としては10pほどの短いお話ですが、これがまたすごく良い。

挿絵は旧版と同じく竹美家ららさん。
表紙も、中の挿絵も旧版と変わりませんが(表紙は旧版のイラストがズームになった構図にはなっています)、カラーの口絵が1枚追加されています。このイラストがね、また良いんですよ。

雨、傘、そして、未来。
この作品の世界観を、見事に描き切っています。

旧版を持ってるしな、とためらっている腐姐さまには全力でお勧めしたい新装版でした。

18

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