柏枝真郷さんのレビュー一覧

硝子の街にて(1) 窓 WINDOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

大作の第1巻

大好きな柏枝真郷さんの大長編小説。全22巻のうちの一冊目。読むのが何だかもったいなくて積読にしていましたが、とうとう手をつけてしまいました。

90年代ニューヨークを舞台にしたアメリカ人(ゲイ)×日本人(ノンケ)の幼馴染みラブ。1巻では友人のままですが、将来恋人同士になりそうな匂いプンプンです。楽しみしかない。攻めのシドニーの元彼・ロッドも素敵で良い人だったので気の毒。ミステリー部分もよく考え…

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ACORN vol.3 厄介な連中15: 春霞たなびく墓地のメッセンジャー 小説

柏枝真郷 

本当に良かった

これは商業本の「厄介な連中」の同人誌ですが、私の大好きな作品「ホーリー・アップル」シリーズの攻めのドイルが15年後の美中年の姿で登場するのです。遼一郎より6歳年上の46歳。アクアスキュータムのコートが体に馴染んだエリート警部になっていました。受けのハリーの消息もチラッと。彼も警部に昇進したらしい。2人の関係も続いているようで良かった。彼らの現在(この時点での)も商業誌で詳しく読みたかったな。

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厄介な連中(8) にぎやかな遺産 小説

柏枝真郷  如月七生 

やっとここまで来た

柏枝真郷さんの「ホーリー・アップル」シリーズが大好きで、その後の「厄介な連中」の同人誌で16年後の攻めのドイルが登場するので、その関連同人誌も全て購入したのにずっと積読になってたのです。

私はこの「厄介な連中」シリーズはNYシリーズほどなかなかハマれなくて唯一、遼一郎のNY過去編で5巻の「イレギュラー・クリスマス」だけ秀逸だと思ってましたが、商業最終巻の今作でやっとそこに繋がり、過去の色々が…

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非BL作品

ライバル(3) 北風と太陽と 小説

柏枝真郷  古街キッカ 

残念ながら最終巻

柏枝先生の刑事vs.新聞記者の非BLミステリー。ホワイトハート文庫の背表紙緑(非BL作品)の方です。紫(BL作品)じゃなく。でも緑色シリーズも侮れないのです。十二国紀みたいに思わぬ萌えの詰まってる作品もあるし、椹野道流先生の奇譚シリーズみたいにカプ認定してる非BL作品もあるし(Hがないだけ。チューはしてる)うっすら匂い系のBL風味(Hシーンなし)を期待してしまいます。

そんな私のような願望の…

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DESPERADOシリーズ 心の欠片 小説

柏枝真郷  如月七生 

シリーズ一作目からの事件が解決

デスの刑事時代の相棒だった警官殺しの事件がついに解決。デスが刑事をやめるきっかけにもなった因縁の事件だったので読者としてはすっきりしました。この頃のデスは相棒や愛する妻子も失い、人生の暗黒時代でしたが、それが無ければトニーとの出会いもなく彼も救われなかった訳で。運命とは皮肉で複雑です。

この本は21年前に発行されたものですが、ミステリーや人間ドラマとしての面白さは今も色褪せません。ハードカバ…

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DESPERADOシリーズ メルセデス・ベンツ 小説

柏枝真郷  如月七生 

推理小説兼BL

デスペラードシリーズ、ずいぶん前の作品なのに完結してないので買うのを躊躇してましたが、結局第一部終了のこの巻まで買ってしまいました。推理小説なので読み出すと止まらない面白さです。途中で読者には犯人がわかるのですが登場人物達は気づかずに犯人とすれ違ったり接触したりするのでヤキモキさせられます。「デス!そいつが犯人よ。捕まえて!」と何度思ったことか。

デスとトニーの色々な葛藤にも一応の区切りをつ…

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DESPERADO series WILL YOU LOVE ME TOMORROW 小説

柏枝真郷  ひたき 

洋画を見ているよう

31歳元刑事の探偵デス×24歳元男娼の美貌助手トニーのシリーズです。架空の街とはいえニューヨークっぽい都市の近くのスラム街みたいなガラのよろしくない地区に愛の巣を構えて暮らしている2人。洋画を見ているような感覚でどんどんストーリーに入っていけます。

シリーズものなので近所のゲイバーに勤める女装男子(心は女性)のリタやマンディ、ダンディーで素敵すぎるデスの義父の弁護士ジェロームも活躍します。二…

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ホーリー・アップル -虹色のスチーム- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

ニューヨーク愛があふれ出ている

一言でいうと感動。凄い作品。今まで読まなかった私はバカと思いました。BLとしてのキャラも良いし大満足ですがそれ以外の部分も素晴らしい。読めば1984年のニューヨークにタイムスリップできます。

NYへ行った事もない私も知っているような有名な地名や建物が出てきて、例えば去年できたばかりのトランプタワー、とか数年前にできたばかりのブルーノートとか、ワールドトレードセンターのビルとか(これは書かれた…

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DESPERADO series 500MILES 小説

柏枝真郷  ひたき 

日本人作なのに翻訳物みたいな魅力

面白くて一気読みしました。元刑事で探偵の31歳金髪攻め×元男娼の探偵助手24歳黒髪緑目ツンデレ受けです。舞台は70年代アメリカ東海岸のどこかの都市のスラム街。日本人が登場人物全員外国人の長いシリーズものを書けるってすごい事だと思います。

2人は愛し合ってますが、探偵ゆえに身の回りでは悲惨な事件ばかり起こり、ラブシーンよりはそちらをメインに書かれています。でも話が面白いのでつい読まされてしまい…

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ホーリー・アップル -虹色のスチーム- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

ずっと君のそばにいる

「ホーリー・アップル」の3作目。

本作では、制服警察官のハリーと相棒のジェフリーが前作の「DODO」ナイフショップ事件の解決に貢献した事で刑事への昇格を打診される展開となります。
ジェフリーはともかく、ハリーは「本物の」捜査、追跡や発砲や死体や、そんなものへの気後れと臆病風で即答することができない。
その上、刑事になったらドイルとコンビを組むことが前提なので、オンとオフがうまくいくのかも…

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