麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

酷いくらいに 小説

高遠琉加  麻生ミツ晃 

同情の優しさと愛情の優しさ

凛とした強さが切なさを凌駕して、主人公達の自立した強さが印象的なお話でした。
05年にビブロスの小説雑誌に掲載されて、単行本化されていなかったのでしょうか?
それに書き下ろし『ひとの望みのよろこびよ』を足して一冊が構成されています。
何と言っても注目は、主人公・広見の勤めるレストラン設定があの「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」ということ!
名前は出てきませんが、あのお話のその後ということになる…

1

ティアドロップ コミック

麻生ミツ晃 

荒削りの魅力

帯『近づきすぎないって、約束したから-。』

表題作は、出会い系サイトの募集書き込みから関係が始まる話。
募集条件が結構細かいので魔性の美少年風かな?と思ったんですが募集主の悠介[受]はゲイである事以外はやんちゃな現代っ子少年でした。
性的経験もそれ程無く、本番は剛毅[攻]が初めてでってとことか青年ってよりは青年になりかけてる少年って感じです。
剛毅の過去も含めて2人の関係を丁寧に描いて…

6

スイートビターキャンディ コミック

麻生ミツ晃 

透明感

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
挿し絵で見かけた時はさほど心惹かれなかった麻生さん。いやはやたまげた!
漫画になると、絵の魅力が抜群に増す方なのだなぁ。

時々、絵ありきの作家さんに出会います。
有名どころでは、中村明日美子さん、それから草間さかえさんやbossoさんなんかもそう。(あくまで主観です)
絵ありきというのは、綺麗だとか可愛いだとか完成度が高いという意味ではなく、線に情…

6

拙い指きり 小説

椿めい  麻生ミツ晃 

拙いお話

作者さんの初単行本だそうです。
小さい頃に両親は離婚、小さな工場を経営する父親と2人暮らしは、とても幸せだったが、中学生のある日ある事で父親が自殺。
天涯孤独の身となった主人公・遊は、高校からずっと一人暮らしで、もう誰も愛さない、愛されるに値しない自分と思い、父の遺言を守りバイトしながら大学に通う男子。
ある時、酔客にからまれたところを助けてくれた男性・赤木と知り合い互いに惹かれていくが、ど…

2

ティアドロップ コミック

麻生ミツ晃 

大人になる。

帯を読んで、頑なでおとなしい感じの受を想像していた。
帯にある台詞の抜粋や煽り文のイメージは結構、中味の印象と違うと思うことが多々あるのですが。笑

この作家さんはホントどのお話も繊細で必要以上に文字で説明しない。
雰囲気やキャラの表情など、まさに絵で読ませる漫画家さんだなぁと思います。絵はホント緻密で奇麗ですしね~
そしてほんとエロがえろいよね、いいよね(*′Д`)
以下それぞれ端的…

5

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

こわい(涙)

BLを読み慣れてる人ほど衝撃を受けるんじゃないかな。
拉致監禁レイプな展開にまったく衝撃を受けなくなってくるのが腐の宿命なんだけど。
で、この話は拉致監禁レイプと比べればよほど緩いことしかしてないんだけど、そこにあるリアリティが怖い。どんどん恋の狂気に蝕まれていくストーカー攻めが怖い。
ストーリーが面白いというのもあるけど、BL脳をリセットするのにもいい一冊だと思う。

笠井の人物造型がとくに凄い…

9

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

衝撃の・・・・・・

ここでの評価がよかったので、興味本位で買ってみました。
ですが!!これが正解。まだ腐女子歴が短いせいかもしれませんが
こんな衝撃作、小説で読んだことなかったです。
新人作家だそうですが、これは期待のルーキーです。

お話自体の構成もまとまっていて読みやすかったです。
本のボリュームもあるので読み応えがありました。
まずは執着。これは何よりも強烈な印象を植え付けた。
そんなそこらの可…

2

ティアドロップ コミック

麻生ミツ晃 

前作より漫画が巧くなってる。。。

前作の「スイートビターキャンディ」が大好きだったので今作も購入。設定としては前作の方が自分は萌え度が高いんですが、いやいやこの作品、完成度が半端じゃないです。まるでよく出来た映画のように湿度とか温度とかが五感を刺激して物語の中に自分がいるみたいな錯覚に陥ります。登場人物の呼吸が耳をすますと聞こえてきそうな感じ。ホントすごいリアルなんです。自分は基本ベタよりの嗜好なので本格派の読ませる作家さんは苦手…

2

君に降る白 小説

朝丘戻  麻生ミツ晃 

人の不幸を「可哀相」と思える人が勝ち組のお話。

不幸自慢がしたい男の子と、純愛してみたいおじさんが、ピッタリ噛み合って良かったね。というお話。

育ての親との確執、客からの扱い、店長とのトラブル。
次から次へといわゆる「不幸」らしきものがチラつくのですが、どれひとつとっても不幸でもなんでもない。

親のことだって、ちゃんと育ててくれてるんだし何か変な扱いを受けたわけでもないのに、勝手に受けが自分を「いらない子」だと思っているだけの話。…

7

ご主人様と庭師 小説

李丘那岐  麻生ミツ晃 

庭師は…

庭師には弱いんです、私。
庭師さん、
というか、植木職人さんには、常日頃、日常的に、抗い難い性的魅力を感じてしまうんです。

そんな庭師さんと、ご主人様。

このタイトルだけでも、ご飯に鼻血でお茶漬け位の萌なんです。

日焼けした肌に、引き締まった筋肉、ちょっと小柄なベビーフェイスの統吾と
色白で、楓の精かと見まごうような美貌の、背も高くて体格がよくて、大きなお屋敷の大金持ちの楓…

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