木原音瀬さんのレビュー一覧

情熱の温度 小説

木原音瀬  山田ユギ 

三十路といえば今は若いはず…

ユギさんのお名前がまだ漢字の靫ですよ。1999年て。
当時はどうだったんだよオヤジ受と思わずにはいられない。それも何の魅力もない、しょうもないもいいとこの枯れ枯れ教師、泉野。
攻の吉川が魅力的な男の子だけに、虚しさはひとしおです。
今でこそ、報われない攻パターンは木原さんのお家芸かなと思うのですが、当時はBLでこういうのって、センセーショナルだったんじゃないかなあ。
なんでこんなオヤジ、ど…

3

キャッスルマンゴー 2 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

守ってあげたい

 十亀俊司という人は、まるで仏道に帰依した高僧のようだ。
 愛別離苦を知り、怨憎会苦を知り。
 四苦八苦を知り、生老病死を知る。
 生と死が一続きであることを知り、諸行無常を知る。
 何一つ自分の思い通りになることなどないとわかっている。
 そして執着という煩悩が本当は人間をもっとも苦しめるのだと悟っている。

 そういうところが周りの人間にとっては、はがゆく、ときに寂しさを感じさせ…

7

すすきのはら 特典

なぜこれを入れてくれなかったのか

これを読めたか読めなかったかでは、私の中では大きな違いがあるほど、心に沁みるお話でした。
短いお話なのに胸にずしんと重たく残り、なんともいえないやるせなさで、しばらく胸の中に喜多川と堂野が居座り、弱ったものです。
しかしこの日高さんの表紙は素晴らしい。
この、どこにでもありそうな平凡なちょっと古臭い門扉…フリーハンドで描き込みが緻密。
読み終えてからまた見返すと、人物のいないこの風景が尚更…

10

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

『箱の中』とまとめた感想です

この作品、ずっと読むのが恐ろしくて1年ほど押入れにしまいこんだままでした。
その予感は的中。読まなきゃよかったと後悔しきりでした。
だってあまりにも良すぎて他の作品を読む気がしなくなるんだもの。
(この感想は、2008年当時自分のブログに上げたものなのですが、それを書くまでにも更に数ヶ月かかりました)
獄中で出会ってから、死が二人を分かつまでのお話ということを知ってはいましたが、何度も胸が…

8

牛泥棒 小説

木原音瀬  依田沙江美 

各が違うな~

前情報も得ていたので、内容に驚くこともなく、イラストも大好きな依田さんだし、冒頭から気になるストーリー展開で掴みはOKだったのですが、なんかこう、この世界観にすっと入りきれず。
主従関係、妖怪、明治時代、この辺とても好物なのです。
んじゃ、なにが?と、自分でもよくわからず。
亮一郎の天然ぶり我侭お坊ちゃまなところが、なかなか好きになれなかったからかなあ・・・。
ところが、牛事件が起きてから…

12

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

痛いのに中毒

こうまでダメダメな男を主人公にしたBLって、ないですよね。
それなのにモモが可愛くて、いらいらさせられて、どうにかして幸せになってもらいたいと願わずにいられない。

現在の話から過去へ、過去からまた現在へと、話を振り回しているようですが、そうすることによってお話が膨らみ、ただ現在に続く過去を振り返った話といった単純なものではなくしているところがすごいです。

モモ視点の本編だけでもけっこ…

16

愛すること 特典

寛末め~

この小冊子を読んで、やっと少し松岡が報われた気がします。
だいぶ甘々なお話ではありましたが、それでもなお松岡の今後が心配…
数年後もっと素敵な人が現れて、寛末を忘れる日がくればいいのにと今でも願っています(笑)


14

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

ゆるぎない寛末

下巻からはフォントも小さくなって、「愛しいこと」へと続きますが、ここからは寛末視点でのお話に変わるので、なおさら寛末の鈍感さや自分本位なところが露呈されて、もうどんどん嫌いになっちゃいました。
ほんとにこんな男のどこがいいんだ!!目を覚ませ松岡!優しいとこはあるかもしれない。でもちょっとズレすぎてやしないかあああっ(`Д´◎)
いや、わかってるんですよね松岡は。それでも好きなんだ。かわいそうだ…

9

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

寛末…

出版後すぐに買ったのに読むのがもったいなくて7ヶ月押し入れで無駄に暖めて読みました。
面白かったです。
どなたもの褒め褒めレビュを読ませていただいては、期待たっぷりで、なのにそれ以上に引き込まれてしまうってのは、ほんとうに格が違う作家さんなんだなあと嘆息するほどに。
ただ!松岡のみに感情移入してしまい、せつなくてやりきれなかった。
なんなの!どこがいいのさ寛末の。もうやめときな!もっといく…

7

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

当たり外れはあって当たり前

私にとっては木原さん第2弾。読んだのは2008年です。
全体的におっとりとした優しい雰囲気のお話で、イラストもイメージ通り。
でもね・・・
ブライダルコーディネーター朝霞と、そこを介して式を挙げた新郎笹川とのお話ですが、 美形でもなくゲイでもなく、そこら辺にどこにでもいそうな青年たち(というにはもうちょっと上の二人かな)で、残念なことに私にはどこにも萌えを見出せませんでした。
ありふれた二…

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